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2021年6月21日月曜日

メンタリスト シーズン1 ep15~ep19

シーズン1では、オープニングで "MENTALIST" についての
解説が字幕で入ります。

Someone who uses mental acuity, hypnosis and/or suggestion.
A master manipulator of thought and behavior.
人の心を読み暗示にかける者
思考と行動を操る者




<EPISODE 15>
口紅のメッセージ Scarlett Fever

ジェーンとCBIのメンバーたちは、あるカントリークラブの“女王様”殺人事件を捜査する。彼女は、自宅で開いたカクテルパーティーで毒殺されたのだが、捜査が進むにつれ、彼らは、カントリークラブがいかに秘密に満ちていたかを思い知る。

カントリークラブというとゴルフ場のことかと思ってしまいますが、
高級住宅街の中にある社交クラブのようなものみたいです。
どちらにしても私には縁のない世界ですが・・・。

殺人事件の捜査をテーマにしたドラマですから、当然ながら、
家族を奪われた者の憤りや悲しみが何度も繰り返し描かれます。
親を亡くした子供、人生の伴侶を失った夫や妻、
かけがえのない娘や息子を奪われた親。
主人公ジェーンがその当事者でもあり、
今回の犯人もまた、大切な人を奪われた者でした。

母親を失った幼いオスカーに
「死んだお母さんとは心の中で話すことができるよ。
僕もよくそうしてるよ」と、励ましの言葉をかけてますが、
たぶん嘘だろうなぁ・・・と。
心の中で奥さんや娘と会話できるほど、ジェーンの心は
癒えていないように思えるのですが、どうなんでしょうね。
(この会話の後、チャンバラごっこして
斬られ役になって「どうかお慈悲を(mercy)!」
なんてやってるジェーンさんが愛おしいです)

真犯人の供述中も、その心情が理解できてしまう故か、
話を聞いてる間、ずっと悲し気な表情でしたね。
殺人の動機は、ある種の復讐ともいえるものだったので、
ジェーンは最後にこう尋ねます。
「やり遂げた後はどんな気分だった?」と。
"Now that it's done, does it feel better?"
「何も変わらない」"It doesn't change a thing."
という答えを聞いて、落胆したのか呆然としてしまいました。
レッドジョンに復讐することによって、心の平安が得られるという
己の信念がぐらついたのかもしれません。

それにしても、リグスビー!
前回までずっとヴァンペルトに夢中だったくせに、
年上の熟女にすっかりなびいてしまうなんて!
それとも、ヴァンペルトに嫉妬させる作戦なの?
(そんな器用なヤツではないはずだが・・・)
意気揚々とデート(これぞ正にHOT DATE!)に出かける
リグスビーとジャッキー(熟女)を見送るチームの面々。
みなさんヴァンペルトの表情をちらっと窺いながら、
苦笑しておりましたね。
そのヴァンペルト嬢は、どんな顔していいものかと困り顔。

さて、この二人、これからどうなっていきますやら。




<EPISODE 16>
血眼 Bloodshot

ジェーンは爆破事件に巻き込まれ、一時的に視力を失ってしまう。爆破の犯人と、ある殺人犯を追う彼は、視力以外の感覚だけに頼ることを余儀なくされる。だが、犯人が本当に狙っているのは意外な人物だった…。

ジェーンさん受難の回。
精神的にも肉体的にも、踏んだり蹴ったりです。

今回のメインテーマは、ジェーンの過去との向き合いかな?
自分が過去に犯した過ちにより報復のターゲットとされるのは
因果応報ともいえるかもしれませんが。
(しかもウソじゃなくて、本当のことを言い当てたのに、
そのせいで恨まれるなんてドイヒー)
サイキックと称してカウンセリングをして
多くの人の人生を変えてしまった事について、
改めて悔恨の念を抱かざるをえない展開ですね。
いつも辛辣なリズボンが「相手の不安をそのまま口にしただけ」と
かばってくれたのは、病人に対する気遣いだったのでしょうか。

8年前の回想シーンに出てくるマリブ(海沿いにある高級住宅地)の
ジェーン邸が凄いですね。
海の見える絶景のガゼボで、シャンペン(かな?)を飲みながら
カウンセリングしてましたよ。
どれほど大勢の人をたぶらかかせば、こんな豪邸に住めるのでしょう?

ともかく、視力を失ったジェーンは(ストレスのせいで?)
通常よりも“イヤな奴”度が増して、みんなが手を焼きます。
ミネリなんて「ここで死んでたら問題になるから
どこか公共の場所に捨てに行こう」とまで言う始末。

リズボンも文句は言ってますが、内心は
とても心配してるのがわかります。
視力が回復してるかどうか確かめようと、そっと
目を開けるジェーンの顔を覗き込むときの彼女の表情は、
恋する乙女のそれでしたよね。(2回とも)
見えてないジェーンが、リズボンの表情を確かめようと
顔を触ってるときなんて、まるで恋人同士みたい。
何をいちゃいちゃしてるの?とリグスビーも目を丸くしてましたよ。
ジェーン&リズボンの幸せを願う一ファンとしては、
記念碑的な瞬間だったと思いますよ。
もう、このままくっつてしまえ~!(いや、まだ早すぎるか・・・)

前回、熟女とデートに出かけていったリグスビーに
対抗して(?)ヴァンペルトも見知らぬ男性といい雰囲気に。
自分のことは棚に上げて、リグスビーはとても気にかかるらしい。
(あの熟女とはもういいのか?)
ジェーンもお節介でヴァンペルトに
「リグスビーと話した方がいい」とアドバイス(?)します。
どうやら、ヴァンペルトは過去のトラウマがあって、
恋愛に憶病になっているらしいことも言い当ててました。
リグスビーもヴァンペルトも、いろいろ痛い思いをするのですが、
怪我の功名で、二人の距離がぐっと縮まることになりしたね。

そういえば、ロンが夜の駐車場のシーンでちらっと映りましたね。
これが初登場じゃないかもしれないけど、
私が認識できたのは今回が初めて。
ロンはCBI内のシーンに度々登場する同僚キャラクター。
容疑者を連行したり、ちょっとしたチームのサポートを
していることが多いですが、台詞はありません。
“ロン”という名前も、後々誰かが呼びかけることにより
判明するのですが、今のところは名もなき同僚ですね。

それにしても、ティーバッグで淹れてるのに不味いって、
リグスビーはどんなお茶の淹れ方をしたのでしょうか?
気になるわ~。




<EPISODE 17>
狙われたカーネリアン Carnelian, Inc.

シエラネバダの丘陵地帯にある企業の保養所で、連続殺人事件が起き、CBIが捜査に乗り出す。ジェーンはそこで、欲望と裏切りにまみれたアメリカの実業界を目の当たりにし、彼らと立ち向かうことになる。

謎の犯行声明文らしきものが示した場所が
「北緯35度4分西経116度49分」ということで、
地図で確認するとモハベ砂漠。(下図参照)
サクラメントからは車で3時間の距離らしいです。
あいかわらずジェーンは、大自然に囲まれて楽しげです。
カーネリアン社という投資会社のCEOとして登場するのが
「ベターコールソウル」のハワードじゃないですか!!!
なんてピッタリのキャスティング!
他に、「プリズンブレイク」のウェストモアランドさんも
出演されてましたよ。
個人的に豪華キャスティングで大興奮の回です。

このCEOのフォーク(RICH BASTARDと呼ばれてた)が
ジェーンに「ジョーン?」と間違えて呼びかけると
"Jane, like a girl." と訂正し、Mr.Jane と呼ぶように
促しておりました。
アメリカのドラマ見てると、呼び名に敬称付ける、付けない、
或いは、Mr.じゃなくDr.と呼んで、とか呼称で揉める件が
度々出てきますよね。
己の尊厳を守るという思いが強いのでしょうね。
で、これと対置させるように後りの方のシーンで
ジェーンがフォーク氏を「ランディ」とファーストネームで呼びます。
その呼び方はやめろと注意されても、しつこく「ランディ」と。
ほんと、いい性格してるわ。

なぜか前回からジェーンのシトロエンが頻繁に出てきますね。
普通ならリズボンの車で行くと思うのですが、
そのへんの説明はとくにありませんでしたね。
ロングドライブの途中、事件とはまったく関係のない場面での
二人の会話は重要なので、覚えておきましょう。

「本当に僕のこと信用してないの?」と戸惑うジェーンに
"Of course not. How many times have you lied to me,
misled me, tricked me? Is that trust? No."
とリズボン。(そう言いたくなるのは当然ですね)
そこでトラスト・フォールをやろうとジェーンが言いだします。

※トランス・フォールとは?
信頼(Trust)を高めるワークとして活用されています。 倒れかかる人を他の人が支え、倒れる・支えるという活動を通して信頼関係を高める、というのが目的となります。


"You want to trust me,
but there's soemthing holding you back."
"I want you to know that you can trust me.
No matter what happens, I will be there for you.
I will. I need you to know that."

I will be there for you. なんて、
ほぼほぼ愛の告白と同義じゃないですか!?
違うんですか!?
と、見ていて鼻息荒くなってしまいましたよ。
しかし、よくよく考えたら、トラスト・フォールのことを
言ってるんですよね。
「必ずここにいてちゃんとキャッチするから信じて」と。
もちろん脚本家はその前提で、敢えてこういうきわどい、
愛の告白のような台詞をジェーンに言わせてるんでしょう。
あざといわ~。
また、この台詞を言うときのジェーンの真剣な表情ときたら、もう。
まっすぐに目を見つめてこんなこと言われたら、
リズボンだって抗えませんわ。

最後の最後、犯人を厳罰に処すことよりも、
弱者を救済する道を選ぶところがジェーンらしいです。




<EPISODE 18>
血染めのジャガイモ Russet Potatoes

ジェーンとCBIのメンバーたちは、ある人物を追跡し、捕らえようと奔走する。彼は、人々に催眠術をかけ自分の命令を実行させる恐ろしい人物なのだ。しかもその命令というのは、殺人だった…。

hypnosis(催眠、暗示)がキーポイントとなる事件。

催眠にかけられた男がCBIに死体を運んでくるところから
話が始まります。
まず、興味深かったのはCBIの入館セキュリティの様子。
毎朝こんなに並ばされるの大変だなぁ、と思いましたよ。
いつもリズボンたちのいるフロアしか見ることがないから
気付きませんでしたけど、CBIには大勢の職員が
勤務しているのですね。

ジェーンが言うには、
No suggestion in the world can make you something
against your moral character, against your true will.
A hypnotized saint is still a saint.
催眠をかけられても、本来の人格は変われないし、
本人が望まないことを強いることもできないらしいです。

リグスビーがいい味出してます。
資質として、催眠にかかりやすいタイプなんでしょう。(≒単純)
取調室でいきなりDr.ダニエルの頭を机に叩きつけたつけたときは
本当にびっくしりました。
さながら、笑いながら人を惨殺するサイコパスのようでしたよ。
その後、催眠にかけられた状態のままで
ジェーンに「今やりたいことをやれ」と指示されて、
ヴァンペルトを抱きしめ熱いキスをします。
ヒュー!ヒュー!
前々回(もちろんシラフの状態で)いい雰囲気になって
あと数cmのところまで距離を縮めた二人ですが、
邪魔が入って寸止めになってしまったのでした。
それがこんなトランス状態で一気に進んでしまうなんて、
少しヴァンペルトが気の毒ですわ。

当のリグスビーは、催眠状態だった間に起こったことは
何も覚えていないと言ってます。
「ティナ・ターナーのモノマネとかしてないよね?」と。
本当はもっと大胆なことしてたんですけど・・・。
こんなリグスビーにジェーンは "Coward!"(臆病者)と言い、
チョウとリズボンも「覚えてるくせに~」という態度。
席を立つときジェーンが「そのうち思い出すさ」と肩をポンと
叩くと、リグスビーが困惑の表情を見せます。
ひょっとしてリグスビーの記憶の封印を解いたのかな?

面白い英語の表現があったので、備忘録として。
犯人を捕まえて事件解決のピザを食べているのに、
まだ何か引っかかってるらしいジェーンに対してリズボンは、
深読みしすぎだと諭します。
が、やっぱりジェーンは釈然としない様子。
それを見て「私、仕切りすぎ?」と言うリズボンに
リグスビーが言ったのが、この台詞。
"Pot, meet kettle. Kettle, pot."
えっ、なんで突然ヤカンが出てくるの???
と、頭の中が?でいっぱいになる文字列ですが、
日本語訳は「どっちもどっち」となっていました。
ああ、なるほど~。
勉強になりましたわ。




<EPISODE 19>
12本の赤いバラ A Dozen Red Roses

ジェーンとCBIのメンバーたちは、ハリウッドへ向かう。ある映画プロデューサーが殺害されたからだ。そこで彼らは、ニセのチャップリンや、マリリン・モンローなど多くのニセ者と出会うが、殺人犯は“本物”だった。

ハリウッドでの殺人事件です。
タイトルになっている "A Dozen Red Roses" は、
劇中で撮影している映画のタイトルです。

被害者の奥様で元女優のフェリシアを演じているのは、
サイモン・ベイカーのリアル奥様、レベッカ・リグです。
実は最近離婚されたそうなので、正確には元奥様ですが、
撮影されたときは、正式に(?)結婚されてました。
もう二十年以上連れ添っていて、子供が3人いて、
サイモンのマイホームパパ的なプライベート写真を
ネット上でもよく見かけていたし、家庭円満で
ステキなご夫婦だと思ってました。
だから離婚というニュースを見たときは、少しショックでした・・・。
夫婦のことなんて外からわかるわけもなく、
いろいろ事情があるのでしょうが、ファンとしては、
いい男には素敵な家庭人であってほしい・・・という
自分勝手な理想を抱いているのですよ。

こういう知識は、ドラマを楽しむ上で
邪魔になってしまうかもしれませんが、言いたかったんです。
ごめんなさい。
リアルでこんな気持ちを共有できる友人がいないんです。
ですから、ネットの片隅でつぶやいてます。

さて、気を取り直してドラマのお話に戻りましょう。

と思ったのに、最初のご夫妻共演場面で
J「ご主人のどこに惹かれたんですか?好きなタイプじゃないのに」
F「そんなことないわ」
J「いや、あなたのタイプとは違う」
F「私のタイプって?」
J「遊び人のワルで、隠れマゾで、賢くない男」
F「ぜんぜん違うわ」
という会話が。
ちょっと、これ、完全に視聴者サービスじゃないですか?
本物の夫婦にこんなやりとりさせて、見ている方は
ニヤニヤしてしまうに決まってるじゃないですか。
つまり、サイモンさんは隠れマゾってこと?(違)

クセの強い映画監督が、
"I've come very close yo having to take a TV gig."
「今回の映画で失敗したらテレビに行かなきゃならない」
と言ったときのリズボンのちょっと呆れたような表情は、
TV関係者の気持ちを代弁するかのようでしたね。
こういう台詞がテレビドラマの中で出てくるなんて、
皮肉がきいていて面白いです。
今でもそうなのかわかりませんが、ハリウッドは
映画至上主義ですからね。
悔しい思いをしたことのあるテレビマンも多いのでしょう。

フェリシアの最後の台詞が沁みましたね。
Happiness is so hard to find.
Once you find it, you better hang on tight.
Or you lose it.
幸せを見つけたら、しっかりと
掴まえておかないと失ってしまう・・・
この台詞を聞いているジェーンの悲し気な顔。
失くしてしまった幸福な時間を思っているのか、
それはとても悲しい記憶とセットになっているはずで、
辛いですね。




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