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2014年2月27日木曜日

おおはた雄一「帰ってきた!キチムの12ヶ月」-2月- @吉祥寺キチム

「帰ってきた!キチムの12ヶ月」-2月-
2014 / 2 / 26(wed)吉祥寺・キチム
[出演]おおはた雄一
[時間]開場19:00 開演19:30
[料金]前売3,500円(1ドリンク付き)*銀行振込



おおはたくんの弾き語りワンマンは、久しぶり。
キチムは、前に奇妙くんのライブで来て以来の2度目。

実は(こっそりと)デビュー10周年の節目ライブらしいのだが、
あくまで、ひっそりと。
何しろ30周年、40周年なんていう人たちが周りにいるので、
10周年くらいじゃ、大したことないって感じみたい。
(40周年っていうのは、もちろんトーベンさんのことですよね?)

ギターは、びっくりするほど使い込まれたギブソン。
私がおおはたくんを知った頃、よく弾いていたなぁ。
「久しぶりに持ってきた」と言ってたので、
最近は、あまり弾いてなかったのかな。
枯れたいい音がする、ニクイ奴。

バッチリ手元がよく見える、好位置に座れてラッキー。
思う存分、堪能したよ。

前から、おおはたくんは吟遊詩人だなぁ、と思っていたけど、
やっぱり、その印象は変わらない。
お喋りするように歌い、歌うようにお喋りする。
トーンが同じなんだよね。
ナチュラルというか、ニュートラルというか。
その音の色合いと、キチムというカフェの色合いが
とてもよくマッチしていて、心地のよい空気に包まれる。



これは、セトリというより、思い出せた曲のリスト。


Don't Think Twice, It's All Right
サカナ
やっかいぶし
波間にて
余白の余韻
トラベリンマン
時がたてば
いつもの珈琲
ストレンジ・フルーツ
水門(友部正人)
すごい人たち
ぼくは喘息もっちもち(くもゆき)
足湯(くもゆき)
存在
仕事さがし(高田渡)
我們是朋友(ウォーメンスーポンヨウ)
いつもあなたは奪っていく
決別の旗
ゴロワーズを吸ったことがあるかい(かまやつひろし)
おだやかな暮らし
Prayer
かすかな光



『存在』という新曲で、はじめて下ネタに挑戦したという。
「ここまでくるのに10年かかりました」って。
これからの10年も楽しみだね~。



そして、3月のキチムは、SASAKLAさんがゲスト。
おおはたくはSASAKLAさんのことを
「日本で一番、ジェイムズ・テイラーに近い男」と評していた。
なるほどね~。


2014年2月24日月曜日

SASAKLA/藤井一彦/湯川トーベン@SO-SO

SOSO 7th Anniversary「MUSIC FROM SOSO 2014」VOL.1
2月23日(日)入間 SO-SO
出演:SASAKLA / 藤井一彦 / 湯川トーベン
16:00開場 / 17:00開演
前売 3,400円(2オーダー別)



入間って何処?何県?・・・ああ、埼玉県ね。
と、まったく縁のない土地へわざわざやって来たのは、
トーベンさんと一彦さんが共演するという
まるで、私の為に企画されたようなライブだからなのですわ。
少々遠くても行くしかないよねぇ。

入間駅からお店までは、けっこう歩く。ひたすら歩く。
まだまだ雪が、たくさん残っていた。


とりあえず、思い出せるかぎりを殴り書きで。


一番手、SASAKLAさん。
一昨年(?)のとーべん祭り以来、拝聴するのは2度目。

「最初にやった曲が一番盛り上がる曲でした」という、
斬新なライブ構成は、他の出演者にも衝撃を与えていた模様。
一彦さんも「新しいよね」とおっしゃってましたよ。

歌とトーク共に、力みのない澄んだトーンが魅力。
彼の歌う姿を眺めていると、なぜか16mm映画のフィルムの質感を
思い浮かべてしまう。
光がやわらかく差し込むような・・・。

オリジナルの曲の中で、トーベンさんの『坂道』が
部分的に引用されていたりして、さりげなく楽しい演出もあった。

最後に一彦さんと二人で、ニール・ヤングの『Helpless』を。
二人の佇まいや、ハコの造りなんかが、曲と合っていて
いい雰囲気だった。


一彦さんのソロパートは
「こんばんは。浅田真央です!」という、
ベタベタなジャブで始まり、『今を行け』でスタート。

SASAKLAさんとはうって変わって、ゴリゴリ、グイグイと
圧を感じるような、たたみかけ方で迫ってくる。
ロックですわ~。
なんていうか、ギタリストとしての華があるんだよねぇ。
その窮めつけが、あの16のカッティングですわ。
目の前で見てると、キューンとなっちゃうのよねぇ。

『確信犯的ストレイシープ』では、狭いスペースにも関わらず、
華麗なハイキックも決めてくれた。
ひゅーひゅー。

知らない新曲、いっぱい聴いた。
早くアルバムを出したい、と言っていたけど、
ソロのことなのかなぁ?
もちろん、ソロもいいんだけど、買うけど、
是非ともバンドの新譜の方も、よろしくお願い致します。


そして、トーベンさん。
今日の出順は年功序列ということですね。
でもって、トーベンさんだけシッティングでしたわ。
私の独断と偏見で言わせてもらうと、
アコースティックはシッティングスタイルの方が、色っぽくて好き。
アコギにストラップというのが、なんだか無粋に見えてしまうのよ。

『ドライヴ』のイントロで、
SASAKLAさんの指弾き(スリーフィンガー)を真似てみるも、
歌い出してすぐに「やっぱりダメだ!」とストロークに切り替えてた。

SASAKLAさんは以前(会社員時代?)“まちかどろまん”
或いは“まちかど遊園”という名前で活動していたということから
この日は“慎介ろまん”と呼ばれてことになった。

その“慎介ろまん”と二人で、はっぴいえんどのカヴァーで
『12月の雨の日』
これ、前回のとーべん祭りでも聴いたなぁ。
初めて出会ったときに、セッションした思い出の曲らしい。

SASAKLAさんと入れ替わりで一彦さんが出てくる。
トーベンさんは、一彦さんのあの16カッティングを
「敷地くん奏法」と名付けて真似してた。
(シキチクーンという擬音→「敷地くん」と、ゆるキャラ風に)
「あんまりやり過ぎると、いやらしいよな」って。

お腹が捩れそうなほど、二人のギター掻き鳴らし合戦になった
『珈琲』の後は、もちろんアレ!
『バンドマン・ブルース』ですわ。

オリジナルの音源で、弾いてるわけですから。当然。
まぁ、音源の方はグレッチでガツーンと鳴らしてるのが、
今日はアコギなので、再現というわけにもいかないのだけれど、
それにしても、本物、本物!
一彦さんは、アコギといっても、いろいろエフェクト通してて、
かなりロックな音を出してるからね。
バンドっぽいですわ。
すっごく貴重な現場に立ち会えた気がして、感動一入。

じゃ、最後の曲です「ヘーイ!・・・」と歌い出した
『天国行きのバス』の歌詞が出てこず、あれれれ?
誰に訊くともなく「最初の歌詞なんだったっけ?」と
苦笑いしておられたので、「くりかえす日々~」ですよ、と
教えてさし上げました。
・・・良かった、知ってて。


フォークロック
太陽の光
ドライヴ
坂道
12月の雨の日(w/SASAKLA)
珈琲(w/藤井一彦)
バンドマン・ブルース(w/藤井一彦)
天国行きのバス


便宜上、本編終了したものの、トーベンさんは捌けることなく、
そのまま、お二人を呼び込んで、アンコールへ突入。

ザ・バンドの『The Weight』
日本語訳バージョンで。
これは、きっと一彦さんの選曲だな~。


こういう、演者が揃って大団円的なアンコールはいいよね。
贅沢な気分になれるもの。

そして、こういう時に発揮される、トーベンさんの懐の深さ、
度量の広さというものに、毎回ときめいてしまうのですわ。
前に出るわけではないのに、その場の空気を支配して、
ステージの上も下もなく、全員を楽しい気分にさせるのですよ。
あぁ、言葉では説明しきれないのが、もどかしい。
こればっかりは、ライブを体験してもらわないことには
理解できないだろうなぁ・・・。


2014年2月17日月曜日

恥ずかしい話ですが 少しだけ病んでます

鬱々している。
いわゆる更年期鬱ってヤツなんじゃないかと思う。
イヤイヤながらも、会社に行ってる日はいいのだが、
休みになるとダメだ。
とにかく無気力。

インフルエンザで寝込んでしまって以来、そんな調子。
本当は掃除しなきゃいけないのだが、まったくやる気が起こらず、
今、我が家は散らかり放題となっている。カオス・・・。
幸なことに、夫はそんなことに頓着しない人間なので、
散らかった部屋でも、気にせず寛いでいる。
こんなとき、夫の無神経さに救われる。

昨日も一日中、ボーっとしていた。
山梨方面での雪害の状況に思いを馳せ、
雪の中で孤立するなんて、どんなに心細いことだろう、
と勝手に被災されてる方の気持ちにシンクロさせて、
更にどんよりとした気分に陥りながら・・・。

そうしたら、頭痛、吐き気に襲われた。
あっ、これは・・・!!!
脱水症状だ。
そういえば、起きてからずっと、飲み食いしていなかった。
あわてて水分を摂取したけれど、
ポカリのような吸収の早いものはなかったので、
すぐには治らず、横になる。

結果、楽しみにしていたライブをとばすことに。
はぁぁぁ・・・。
ため息しか出ないわ。

これって凄い悪循環じゃないか?
最悪だ。

たぶん、私の脳は、ライブに行く、生音を感じることによって
正常な状態を保ててるんだと思うのよ。
ライブで刺激を受けたときに、脳内で分泌される物質に助けられて、
なんとか正常に機能しているような気がするのだ。
セロトニンなのか、ドーパミンなのか、わからないけど、
何かしら脳の中で欠如しているものが補われていることは
間違いない。

だから、マジで、鬱々してるせいでライブに行けないなんて、
悪循環もいいところなのだ。
これは、私という個体の生命の危機的状況である。

今週末は、何が何でも出かけなくては。
・・・と自分に言いきかせている。



2014年2月8日土曜日

フラワーカンパニーズ 上京成人式@O-WEST

上京成人式
フラワーカンパニーズ
2014.2.4 Tue. Shibuya O-WEST
OPEN:18:30 / START:19:00
前売:¥3500(ドリンク別)SOLD OUT!



すっかり放置してしまったので、記憶がございません。
とりあえず、セトリのメモだけ残しておきます。

EMTG MUSIC のサイトに写真&レポがあがってるので、
リンク貼っておきます。
メンバーのスーツ姿を拝めますよ。
なんといっても、竹安のネクタイが、ス、テ、キ!



フェイクでいこう
今池の女
アンテな
永遠の田舎者
脳内百景
なれのはて
世田谷午前三時六分
積もった抜毛に火をつけろ
ロスタイム
酒と女とバクチと自由
心の氷
真赤な太陽
真赤な海
東京タワー
白眼充血絶叫楽団
夜空の太陽
NUDE CORE ROCK'N'ROLL
俺たちハタチ族

雨よ降れ
アイアムバーニング
チェスト

ロックンロール
はぐれ者讃歌
冬のにおい



セトリ眺めてたら、いろいろと蘇ってきたので、
個人的な思いを少しだけ書いておきますわ。

何度も言ってますが『真赤な海』が大好きなのですよ。
2年くらい前っだけ?被り曲なし2Daysでも演ったの。
私のリクエストに応えてくれてね。(←妄想)
その時、あまりの嬉しさに気が動転してしまい、
ズブズブズブズブ・・・と水中へ引きずり込まれたような、
なんだか現実味のない、変な気分だった。

そのときの『真赤な海』が、大好きな曲が、
私の胸に響いてこず、上滑りなものに感じられたことを
ここに白状します。

それが、この日は、あのときとは全然違ってた。
フラカンが大きく見えたのよ。
あの日よりも、確実に進化しているのを感じた。
なんて逞しいバンドなのだろう、と。

ハタチの貫禄を見せ付けられたな。

これからも、彼らと一緒に年を重ねていけるのは、
なんて幸せなことだろう。



2014年2月3日月曜日

遠藤ミチロウ×良元優作@APIA40

『遠藤ミチロウ × 良元優作 2マンライブ』
2014.1.26(sun) APIA 40
open 18:30 / start 19:00
adv ¥3000+drink / door ¥3500+drink



去年のクダラナ庄助祭りで、見事にKOを喰らって以来の
良元さんのライブ。
東京へ来られるのを首を長~くして、待っておりましたのよ。
いやー、長かったー。

さらに嬉しいことに、今回、ミチロウさんとの2マン。
なんて素敵なブッキングなんだ!
アピアさん、ありがとうございます!

というわけで、初めてのお店、アピアへ。
アコースティックのライブを専門にしているお店で、
とても落ち着いた雰囲気の、ゆったりとした造り。

いつものことだけど、基本的にガッツいてる私は
真正面の一番前に、ドドーンと陣取る。
何の恥じらいもなく。
ええ、こういうとこ、中年らしく厚かましくなってますよ。
前にも書いたけど、ステージと客席の境界線さえあれば、
どれほどミュージシャンと近付いても、なぜか恥ずかしくはないの。
遠慮なく、ガン見ですわ。



良元さん、歌ってないときは、ごくごく普通のおにぃちゃん。
MCのときは、とても照れながら話す。
かなりのはにかみ屋さんらしい。
なのに、ギターを持って歌い出すと、凄いのだ。
なんという説得力と存在感のある歌声。
ビシバシと胸に響いてきて、私の涙腺を刺激する。

決して上流、中流とは言えない、
市井で生活する人間の中から生まれた歌なんだなぁ。
巷に流れてる安っぽい応援ソングにはない、生々しさでもって、
地べたを這いつくばるようにして生きている人に
優しく寄り添うような歌なんだよ。
だから、涙が出てしまうんだよ。

おそらく、今日はじめて良元さんを観たらしい女性のお客さんが
たいへん感動したらしく「すごーい!」と感嘆を漏らしながら、
泣いておられましたよ。
あれは『昨日見た夕陽』の後だったろうか。

クダラナ庄助祭りで聴いて、すごく好きになった曲、
『キムおじさん』が聴けて嬉しかった。
あと『駄菓子屋のおっちゃん』とか、子供目線で
おじさんを歌った歌がいい。
優しくて、せつなくて・・・好きだわ。

あと、印象に残ったのが“カバー”じゃなくて
“替え歌”という言い方をして、ボブ・ディランの
『Don't Think It Twice,It's All Right』に
日本語詞をのせて歌っていた。
これも良かったな~。

ギターの方も、激ウマってわけじゃないのだけれど、
軽快で味があっていい。
何よりも、自身の歌世界を引き立たせるように奏でていて、
独特の世界観を築き上げていた。




ミチロウさんは、2年ぶりくらいかな?
そのときはM.J.Qのライブだったので、
こうやって、ソロのステージをガッツリ見たのは、それ以上前だ。

お馴染みの、目の周りを黒く縁取ったようなメイク。
照明の具合で時折、素のミチロウさんの顔が浮き彫りになることがあって、
その顔は、深い哀しみを湛えて生きる男の顔に他ならず、
固まったように目が離せなくなってしまう。

ミチロウさんが放つ、暴力的かつ耽美的な言葉は、
ボディブロウのように、じわりじわりと効いてくる。

浪江のことを歌っていた。
美しい歌だった。
胸が抉られるように痛くなって、涙が止まらなかった。
いつか、この痛みが過去の物になることがあるのだろうか。
そう思わずにはいられなかった。

良元さんと打ち合わせでもあったのか、偶然なのか、
こちらもディランの『Knockin' on Heaven's Door』を。
カッコよかったなぁ。




いいライブだった。
客席から「ありがとう!」という言葉をかけた人がいたけれど、
本当に、それがしっくりときたなぁ。