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2012年8月31日金曜日

フラワーカンパニーズ/ネモトラボルタ@CLUB Que

"CLUB Queに花屋さんがやってくる!"
出演:フラワーカンパニーズ、Nemotroubolter
opening act:フリサト
2012/08/29 下北沢CLUB Que
OPEN / START 18:00 / 18:45
ADV / DOOR ¥3,000 / ¥3,300 [1D別]



ネモトラボルタもフリサトも、
なんとなーく、名前だけは知っていた。
きっと、ライブでもらうフライヤーなんかで見てるんだろうな~。



フリサト
ベース、ギター、ドラム、ギター・ヴォーカルの4ピース。

ヴォーカルさんの頭がアフロで大きい。
ベースくんは70年代な風貌だし、ギターくんは爽やかな男前。
うーん、見た目だけじゃ、どんな音を鳴らすのか予想できなかったな。

歌の部分はシンプルでストレートなんだけれど、
間奏に入ると、急激にバンドのサウンドが躍動する。
いわゆるオルタナっぽい感じかなぁ。

最初に惹きつけられたのは、そのギターの音。
ストラトって、こんなにせつない音だったけ?と思ったほど。
艶っぽく、私の中の感傷的な部分を
狂おしいほどに攻め立ててくる音だったなぁ。

2曲くらい終わって、バンド全体のノリを掴むと、
どんどん気持ち良くなってきて、
終盤は、すっかり踊らされてしまった。

演奏はもちろん、ヴォーカルさんのMCも含めて、
彼らのひたむきさが伝わってくるステージで、ほろりとしてしまった。
一生懸命な若者の姿を見ると、涙腺が緩んでしまうのは、
私のオバサン・マインドのせいなんでしょうか?

音楽を聴いてるときは、心を解放していて無防備なの。
ほんのちょっとのことで泣けてしまうのよ。
それに、このくらいのキャパのライブハウスでの距離感が
とくにそれを増幅させてる気がする。
ステージの熱量がダイレクトに伝わってくるサイズなんだよな。
Queは、いいハコだ。




ネモトラボルタ
こちらも、同じ構成の4ピースがステージに上がっていたのだが、
ドラマーの女性はdetroit7の方で、サポートだった。
(このドラマーさん、すごくパワフルでカッコよかったな~)

フリサトと比べると、ずっと大人だな。
余裕綽綽といった雰囲気で、腰が座っている。
自分達のやってることに自信を持っているのがわかる。
だから、お客もそのペースに嵌められてしまうんだよな~。

まず、目を引いたのが、ベースのハル・ポッターさん。
なんて、可愛い笑顔なんだ!
目がくりっとしてて、ずっとにこにこスマイルを振りまいていて、
私の高校時代の親友、Ⅰちゃん(♀)にクリソツ!
と、ルックスのことは置いといて。
ベースラインが美しかった。
流れるようなベースラインに身も心も揺さぶられた、踊らされた。

ギターのニコラス・ケイさん、目の周りを黒く塗って、
キワモノっぽいキャラを演出しておられたが、
ギターのプレイを見る限り、前へ出過ぎず、
繊細で控えめな人なんじゃないかな~。
ネモさんのマイクスタンドが、どんどん下がってしまって、
歌い難そうにしていたときも、彼が直してあげてたし。
案外、気遣いの細やかな人のような気がする。

ヴォーカルのネモさん。
歌もギターもMCも、安定してクオリティが高い。
肩の力が抜けてて、がむしゃらに煽るわけでもないのに、のせ上手だわ!

というわけで、めちゃくちゃ楽しかった。
機会があれば、また観たいバンドだなぁ。




フラワーカンパニーズ
すっかり、対バンの2組にあたためてもらったところで、
お待ちかねのフラカン先輩。(←いや、私はタメだけど)

久しぶりに至近距離で見たけど、本当に圭介やせたなー。
Gのオーバーオール姿も久々で、なぜか新鮮に感じる。
ミスコニのツナギは青・・・だったかな???
竹安のシャツは・・・なんだかアジアン風味で、
袖の長さが、五分袖以上七分袖未満という・・・六分袖?
これまた新鮮でしたわ。

圭介がハープを持ってスタンバイしている。
さぁ、一曲目は何だろう?ドキドキ・・・・・・・。
ジャーン!と一斉に音が鳴り響いて、『どっち坊主大会』!!!
さらに『脳内百景』→『ヌードコア』という
超ハイテンション、スタートダッシュなセトリ。
うきーーーっ!アガるーーー!
この時点で、もう、今日のライブは絶対いいぞ!と確信した。

とにかく圭介がちょこまかと、よく動く。
体調がいいのかな?
一人だけ16ビートをとって小刻みに痙攣するような動き、
キレとるーー!
「遠隔操作されとるような倍速の動きだった」とGに言われてた。

対バンのフリサトとネモトラのライブが良かったから、
触発されてる部分も大きいのではないかと思うのだ。
今日の彼らからは、いい意味での“気負い”を感じた。

「暑いーー!」と言いながら白湯を飲む圭介。
お腹が弱いから、冷たいものは飲めないんだよね。
MCタイムに入ると、途端にジジ臭くなるところが、可愛い。

新譜からの2曲も、もう馴染んできた。
残りの新曲は、いつお披露目なんだろう?
渋公までお預けなのかな。

馴染んではきたけれど、それでも涙腺が緩むのは止められない。
まったく自分勝手な解釈だけれど、『ロックンロール』を聴くとき、
圭介が、フラカンが、ここまで歩いてきた道のりが見えてくるのだ。
そして、この先もこの道を進んでいくぞ、
という決意が聴こえるのだ。
そんなもん、泣けてくるに決まってるじゃないか。
今、この文章書いてて、また泣けてきたわ。

唐突に、思いもよらないイントロが聴こえてきた。
『初恋』か・・・。
「世田谷夜明け前」というアルバムには、特別な匂いを感じてしまう。
収録曲すべてに紛れもなく同じ血が通っていて、
その血は、色濃く、匂いがキツイ。
一曲だけを取り出しても、ぷーんと「世田谷~」の匂いがするのだ。
なんか上手く言えないけど、『初恋』を聴いただけで、
『世田谷午前三時六分』や『赤点ブギ』の気配を感じてしまうのだ。
それがいいことなのかどうかは、よくわからない。

「今日、すごいドラマがあったんで、本人から話してもらいましょう」
と、圭介から話をふられたのは、竹安。

ヨサホイツアーに出発する日に財布を失くしてしまい、
バンド車のガソリン代から1万円を借りて、ツアーを乗り切ったらしい。
で、今日、リハをしている間に友達が探しに行ったら見つかったって!
しかも、中身もちゃんと入ってたんだって。
すごーい!ミラクル!!
そのおかげで、今日は、とても機嫌がいいようだ。
ちなみに、財布の中にはイシバシ楽器のポイントカードも入っていて、
それも戻ってきたのが嬉しいらしい。
相当たまってるんだろうなぁ。
ちなみのちなみに、40歳以上はポイント2倍になるんだって!
それはいいことを教えてもらった。覚えておこう。

ラストスパートは『あの日見た青い空』から。
なぜか、夏っぽい印象の曲だもんな~。
高校野球を連想するからだろうか?

大好きな『チェスト』でチョップをビシバシ決めて、
ラストの『YES,FUTURE』で、ゆるめのモッシュの波にさらされ、
気持ちよく終了。
けど、ちょっと呆気ないような物足りなさも・・・。

3バンド(1組はオープニング・アクトだけれど)の対バンは、
やっぱり、時間がタイトなんだよね。
その分、ギュッと濃縮されて、こってりと濃い内容だったとは思う。
それでも、もっともっと欲しくなってしまうのだ。
ファンとはそういった欲深い生き物なのだよ。

アンコールで『終わらないツアー』
すっかり、ラストナンバーに相応しい曲に育ったよなぁ、と思う。
竹安のギターが吠えるぜ~。ガオー!
ぱっと打ち上げて大団円。

しかし、客出しのSEが流れ始めても、
フロアの拍手が鳴り止まない。
あー、どうなんだろ。ダブルアンコールあるかな~?
なんて思いながら、私も手拍子してた。
帰ろうとする人は、ほとんどいなかったんじゃないだろうか。

この時間が長かったものだから、
つい、いろんなことを考えさせられてしまった。

私はなぜ、ダブルアンコールを求めているのだ?
さっきの『終わらないツアー』で、十分に満足できたんじゃないのか?
フラカンも「やりきった」という感触を持って、
ステージを下りていったんじゃないのか?
なのに、これ以上を求めるなんて、失礼なことなんじゃないのか?

そんな私の思いとは裏腹に、鳴り止まない拍手。
ちょっとだけ自己嫌悪に陥って、
どうしたらいいのか、と自分を見失いそうになったところで、
グレートが出てきて「みんな、おねだり上手だね~」と笑う。
圭介も「ペース配分考えてやってるんだからさぁ」と笑顔を見せる。

そうなのよ、私たちは欲深いのよ。
ごめんなさい。
でも、あなたたちが、素晴らしいライブを観せてくれたから、
どんどん欲深くなってしまうのだよ。



どっち坊主大会
脳内百景
NUDE CORE ROCK'N' ROLL
はぐれ者讃歌
切符
煮込んでロック
ロックンロール
元少年の歌
初恋
あの日見た青い空
チェスト
YES,FUTURE

終わらないツアー

俺たちハタチ族



それでも、最後の『ハタチ族』は、めちゃくちゃ嬉しかったよ。
私たちの声に応えてくれて、ありがとう、フラカン。

2012年8月28日火曜日

夏バテと誤爆

なんだか疲れている。
夏バテなのかな?
もー、暑いのには飽き飽きだ。うんざりだぜ~。

真夏の7月、8月よりも9月の方が食中毒の発生件数がぐーんと増えるらしい。
暑さのせいで体力を使い、免疫力が低下している人が多いからだそうだ。
すごく納得。
私も、免疫力低下してる気がする~。
食中毒よりも、風邪ひきそうな予感。


最近、精神的に疲れてしまった出来事が。

とあるライブのチケットが取れなかったのですよ。
イープラスのプレオーダーなんて、何人もの方が協力して下さったのに、
かすらなかったのよね~。

ダメ元で、一般発売日の10時にぴあに電話をかけてみた。
そしたら、なんと繋がったよ。
で、アナウンスどおりにプッシュホン操作を繰り返し、
希望枚数を押して「#」を、と。
ところが、「ご希望のお席を用意することができませんでした」と
こともなげに自動音声のお姉さんの声が、サラッと言いやがるのよ。
マ ジ で !?

電話が繋がった瞬間の、ウォーーー!という興奮を返してほしいわ。
無駄にアドレナリン出してしまったじゃないか!





・・・・・・・・・・・・と、いうような駄文を下書きしてたのだが、
いつのまにか“公開”になっていた。
ちょっと恥ずかしい・・・けど、まぁ、問題のない内容だったし、
一度さらしてしまったものを引っ込めるのもアレなんで、
このまま生かしておくことにした。

やっぱり、疲れてんのかな?
圭介が間違えてメールをブログにアップしてしまったときの気持ちが
ちょっぴり理解できたよ。
疲れてたんだよね~?




他にも書きたいことあったんだけれど、
なんだかどうでもよくなってしまった。
機会があれば、また今度。

2012年8月27日月曜日

フォークロックス 新作Tシャツ発売記念~シャツだよおまへは~@440

フォークロックス新作Tシャツ発売記念
~シャツだよおまへは~
フォークロックス[中野督夫(vo,g),永井ルイ(vo,key,g),
湯川トーベン(vo,b),向山テツ(ds),本多“tacobow”正典(per)]
2012年8月22日(水) 下北沢440
OPEN19:00/START19:30 
前売¥4,000/当日¥4,500(1order別)



なんと「レコ発ライブ」ならぬ「シャツ発ライブ」なのである。
つまり、Tシャツ買え~ってことなのである。

その主旨に賛同した従順な私は、席を確保した後、
急いで物販へ向かったのである。
だって、先着50名にオマケのCD-Rが付くというのだもの。
これをもらい損ねちゃいけないからね。

今回のTシャツは、ラグラン。
色味を悩んだんだけれど、ここは可愛く赤にしといた。
べつに、トーベンさんが選びそうな色を選んだわけじゃないのだよ。
そりゃトーベンさんが赤を選ぶだろうことは予想してたけど。




と、その予想通り赤の新作ラグランTを着てトーベンさん登場。
みなさんそれぞれ、“らしい”カラーをチョイスしている。

前半はアコースティックセット。
トクオさんもトーベンさんも座って弾くスタイル。
最初の2,3曲は、ルイさんもステージの隅の生ピアノで。
客席から顔が見えない向きになってしまったのが残念だったけれど、
やっぱり、ピアノの音って好きだな~。

毎回、斉藤哲夫さんの曲を演っているような気がするけど、
この日は『甘いワイン』
コーラスが決め手の曲だから、フォークロックスにはぴったり。
トクオさん、トーベンさん、ルイさんのハモリは気持ちいい。

『ストロベリーガール』を歌うトーベンさんが好き。
なんでだろう?と考えてみると、・・・そうか、わかった。
ラ ブ ソ ン グ だからだ。
トーベンさんの曲だと、他にはちょっと思い付かないな。
普段、そういうのを歌わない人が歌うラブソングって、
凄くときめくんだよなぁ。
胸がキューーンとなるーーー!

前半の最後に演った曲、トーベンさんが「村田和人と一緒に作った曲」
と言っていた曲、これが良かったなぁ。
サンバっぽいリズムで、夏っぽくて爽やか。
調子がいいみたいで、トーベンさんの声が伸びやかに響いた。

そうそう、タコ坊さんが最近、ご結婚されたそうです。
おめでとうございます。
そのことで、みんなが冷やかしたり、からかったりする発言をしても、
タコ坊さんはイヤな顔せず、すんごく嬉しそうにニコニコ笑っていて、
幸せオーラ全開だった。

今回は「シャツ発」がメインなので、ライブはそのオマケなんだとか。
だから、いつ終わってもいいんだとか。
あいかわらず、トーベンさんのSキャラ、絶好調。

Tシャツは買うのが当たり前として(?)
まだ、追加プレスしたCDの在庫が大量にあるらしく、
そろそろ2巡目に入ってもいいんじゃないかと・・・。
10枚買うと、一緒にツアーに回れるとか、
はたまたトクオさんと一緒にスカイツリーに上れるとか、
謎の特典があるらしい。
面白そうだから、気になった方は10枚買ってみてはいかがでしょう?


メンバーのお色直しタイムの休憩を挟んで、後半はエレキセット。
んー、やっぱりこっちの方がしっくりくるなぁ。
そういや、トーベンさんは、新しく手に入れたベースだったようで。

最初にトクオさんが言い出したんだけれど、
なぜか「永井ちゃん」「中野ちゃん」と、〇〇ちゃんと呼ぶのが
ステージ上で大流行。
けど、誰も「湯川ちゃん」とは言ってなかったな・・・。

あと、某バンドの某メンバーについて、「覇気がない!」と。
「これはツイッターで呟くように」という指令が出たので、
ツイートしときましたよ。
もちろん、個人名は伏せてありますよ!

『グーでバッチリ』で、キャーキャーヒューヒュー叫んで、
『なんだよおまへは』では一緒に手を上げて、
(楽器弾いてる人が両手を上げるなんて、馬鹿馬鹿しくもインパクト大!)
ステージとの一体感を味わい尽くしたよ。
ルイさんの指揮棒兼マジックハンドでのパフォーマンスも、
見慣れたものだけど、毎回、おかしくて笑ってしまうんだなぁ。

大人が(それも一流の人が!)真剣に遊んでる姿は、
見ていて本当に楽しい。
あー、いっぱい笑ったなぁ。
(あっ、もちろん、演奏が素晴らしかったのは言うまでもない)



【追記】WebロックマガジンBEEASTより、セットリスト転載。


-第1部-
M01. 夏が来た
M02. 甘いワイン
M03. 箱庭の街
M04. Atlantic
M05. ストロベリーガール
M06. コブのない駱駝
M07. 悲しきNO.2
M08. 雨の日には
-第2部-
M01. 脳天R&R
M02. RAINBOW
M03. ネオンライト
M04. チョロマカシ天国
M05. 雲のサーカス
M06. Mr.GS
M07. グーでバッチリ
M08. なんだよおまへは
-encore-
M01. ワンモアグッドタイム

2012年8月23日木曜日

MAGICAL CHAIN CLUB BAND/奇妙礼太郎リトルスイング@Show Boat

高円寺 スナックマンデイ
~マジカルでストレンジな1日だけのスナックオープン
豪華2バンドがスナックマンデイにてお待ちしております~
2012年8月20日(月) 高円寺 Show Boat
MAGICAL CHAIN CLUB BAND/奇妙礼太郎リトルスイング
開場19:00/開演19:30
前売¥3500/当日¥4000(D別¥630)




夏フェスシーズン真っ只中の週明けの月曜日という、
ライブハウスにお客が入らない要素が揃っていた為か、
こんなに素晴らしいツーマンだというのに、
思ったほど入ってなかったなぁ。
それでも、なかなかの善戦だったんだろうけれど。


当然のようにスタンディングだと思い込んでいたので、
中に入ってビックリ。
ステージ前に椅子とテーブルが出ていたのだ。
後ろ半分はスタンディングだったけどね。

今回、良番チケットを持っていたので、迷わずカブリツキの席をゲット。
なんだかんだ言って、前の席に陣取るのってわりとガッツが要る。
ステージ上の見晴らしが良いということは、
こちらも演者からも見られているということだからね。
ルックスに自信のあるかわいこちゃんならいいが、
オバちゃんには荷が重いんだよー。

それでも、そんな些細な羞恥心などかなぐり捨てて
大きな顔して堂々としていられるのが、年の功なのかもね。




奇妙礼太郎リトルスイング
早いもので、今日で3回目の“生”奇妙くん。

実は前回のソロライブで受けた衝撃が大きすぎて、
奇妙くんの歌を堪能するにはバンドじゃなくて、
弾き語りの方が、向いているのかもなぁ、と思っていた。
だから今回、不完全燃焼になるんじゃなかろうかと、
すこーしだけ心配していたのだ。

結果から言うと、そんなのはまったくの杞憂だった。
私がバンドというものの力を見誤っていたんだな。
そこには、音を楽しむ力を増幅させる何かがあることを
今更ながら、思い知らされた。
そして、この思いは、次のMCCBで更に大きくなっていくのだ・・・。

今日のリトルスイングは、
奇妙くん+ギター、ベース、ドラム、キーボード×2、サックス
という編成。
ドラムの方とキーボードのお二人は、初めて見る方。
そして、ホーンセクションはサックスのUJが一人。

UJは、前の奇妙くんソロのときにゲスト出演してて、
さんざん奇妙くんに弄られて、やや挙動不審なリアクションしてて、
なぜか好感度が高まったんだよね。
なんていうか、放っとけないというか、
「頑張れ!」と応援したくなっちゃうようなキャラなんよ。
そんなわけで、ホーンがUJ一人とわかった瞬間、
心の中で「UJ、がんばれ!」と声援をおくっていたのだ。

トラベルorリトルスイングは、白シャツが正装なのかな?
奇妙くんも白シャツで、無精ヒゲが伸びていたけれど、
あれは「敢えて」なのだろうか?

それにしても近い。よく見える。
奇妙くんは歌ってるときは軽く目を閉じているし、
歌ってなくても、コール&レスポンスを要求するようなとき以外は
ほとんど客席を見ていないような気がする。
鳴っている音楽に没頭して、入り込んでいて、
ここじゃない、別の世界の景色を見ているんじゃないかな。
だから、何にも臆することはなく、見放題ですわ。

ライブは『タンバリア』からスタートして、
『機嫌なおしておくれよ』で早くもフロアをヒートアップさせた。
・・・と、書いてみたんだけれど、
後ろを振り返って見たわけではないので、実はよくわからないのだ。
最前にいたお客さんは、みなさんMCCBお目当てのようだったし。
スピーカーの近くだったから、フロアの声なんて聞こえないし。
要は、私がヒートアップしたってことよ。

奇妙くんは、ステージの一番前の端っこギリギリに立つ。
なもんで、マイクスタンドをステージの下に置いて、
高さを伸ばして調整していた。
なるほどー。

途中で、奇妙くんのシャツの下から2番目
おへそ辺りのボタンが外れて、チラチラと見えるのがエロっぽくて
気になってしょうがなかったんだよね。
どうにかして気付かせたくて、あれこれ考えていたんだけれど、
何かの拍子に気付いたみたいで良かった。
どうやら、前日のタワレコのインストアのときに
「チャック全開」だったらしく、ふと気になって
チャックの確認したときに、ボタンが外れてるのに気付いたみたい。
「もう、二度とあんなことがないように気を付けたい」そうです。

『サン・トワ・マミー』と『あの娘に会いにゆこう』は、
奇妙くんもギターを持って、ロックっぽく。
音源とはアレンジが違ってるし、この前のトラベルのときとも
やっぱり違う。
編成が変わってるから当然だね。
だからこそ、ライブがスリリングで楽しいんだよね。

『スイートソウルミュージック』で、今日もノックダウン。
奇妙くん、今日は、ひとりリフレイン唱法と、
作詞しながら歌ってしまうインプロ唱法が絶好調。
(※歌唱法の名前は、nemuriオリジナルですよ!)
インプロヴィゼーションと言っても、本人が作った歌詞だから、
推敲段階で削り落としていったような言葉たちなんだろう。
でも、あのステージを見ていると、
彼の中からあふれ出るソウルが言葉となって、歌となって
紡がれていっているようで、鳥肌が立つほど感動的なのだ。

『星に願いを』が良かったなー。
タムの音が鳴り出した途端、ふわーっと心が軽くなって、
記憶がとんじゃうくらいに浮かれた気分になったのだよ。
血沸き肉踊る感覚かな。

最後は「友達を呼びます」と奇妙くんが言うと、
サンデーカミデ氏が客席からステージへ。
曲はもちろん『君が誰かの彼女になりくさっても』
サンデーさんと奇妙くん、本当に仲良しなんだよね~。
二人のアイコンタクトを見てればわかるわ。
微笑ましい。


タンバリア
機嫌なおしておくれよ
サン・トワ・マミー
あの娘に会いにゆこう
わるいひと
スイートソウルミュージック
SWEET MEMORIES
星に願いを
オー・シャンゼリゼ
君が誰かの彼女になりくさっても



確かに、奇妙くんの歌だけを味わいたいなら、
弾き語りの方がいいかもしれないね。
けど、バンドにはマジックがあって、私はそれが好きなんだな。
それに、ハンドマイクで歌う奇妙くんの軽快なパフォーマンスも
大好きなんだよ。
至近距離で見たジャンプの美しさに惚れ惚れしてしまったわ。
(ヴォーカリストは、ジャンプがカッコよくできないとね!)



MAGICAL CHAIN CLUB BAND
どうでもいいけど、バンド名長いな~。以下、MCCBと表記するよ。

MCCBは5月のホーボーコネクションで、ホストバンドを務めていて、
そのとき初めて観たんだよね。
こちらも最終的な感想から言うと、
すごくバンドとしてのスケールが大きくなったな~、と感じた。
なんか“上から目線”発言で、ごめんなさい。

リクオさんとケーヤンの二枚看板を支えてるリズム隊が、
前よりも存在感を増している。
現在レコーディング中らしいが、その作業の中で、
バンドとしての意思統一が上手くいってるのだろう。
脂の載ったいい状態でのライブが観られて、ラッキーだったわ。

いちばん印象的だったのは、あの、噂の新曲。
『アリガトウ サヨウナラ 原子力発電所』

イントロで、心臓を貫くかのようなチョーキングの音に心を奪われ、
そこから最後の一音が鳴りやむまで、
壮大なバラッドの波にさらわれて漂流していた。
自分の涙に溺れるかと思った。

歌詞の内容だけを取り出して、どうこう言うのは野暮だ。
楽曲として優れていて、バンドのプレイが熱くければ、
他に何が要るというのか。
その熱さが、その歌詞を引き受ける決意をしたことに
由来するものであることは、間違いないだろう。
そして、私が涙したのも、その覚悟を持った演者の佇まいが、
潔く美しいと感じたからなんだろうな。


※ケーヤンのブログにUPされたセトリをコピペさせてもらいました。


1.マジカル・チェイン・ツアー
2.明日へ行く
3.魚ごっこ
4.ミュージック
5.アリガトウ サヨナラ 原子力発電所
6.不思議な人よ
7.夢じゃない
8.ミラクルマン
9.アイノウタ

アンコール:
1.まいどハッピー
2.デイ・ドリーム・ビリーバー(with 奇妙礼太郎&UJ)
3.いい事ばかりはありゃしない(with 奇妙礼太郎&UJ)


アンコール。
マイクスタンドを新しくセッティングしてたので、
おっ、これは!?・・・と期待が高まる。

MCCBの4人が出てきて、リクオさんのご挨拶で乾杯。
出た!「ナイスプリン!」

予想通り、奇妙くんとUJが呼び込まれる。
(おっ、UJ!頑張れ!)
奇妙くんは、もう、かなり出来上がってる・・・。
リクオさん曰く「この時間にシラフなのを見たことがない」そうですわ。
まぁ、リクオさんも似たようなもんじゃないかと・・・。

それでも、先輩と一緒にステージに立つということで
少し硬くなっているのがわかる。

曲は『デイドリームビリーバー』と『いい事ばかりはありゃしない』

『いい事ばかり~』を奇妙くんが歌い出した瞬間、
そこにキヨシローが見えた気がして、息をのんだ。
ああぁ・・・・・。
声や歌い方が似ているといえば、似ている。
でも、そういうことじゃない。
ひと声発しただけで、聴く者の心をグイっと惹き付けてしまう
ソウルシンガーとしての圧倒的な存在感が、酷似しているのだ。

こうやって、何度でも奇妙くんに魅せられてしまう夜が終わった。

あっ、UJのこと忘れてた。
UJもたぶん、結構飲んでたんじゃないかな~。
ステージの隅で、ニコニコしてはしゃいでたのは確認できたよ。




店から出て、階段を上がると、そこにベースの安田さんを発見。
チキンな私にしては珍しく、声をかけることができた。
いいライブを観た後で、気分が高揚してたからね~。
握手をしてもらったのだけれど、気さくで素敵な方でしたわ。
あー、もっと気の利いたこと言いたかったな~。

2012年8月21日火曜日

フラワーカンパニーズ「フォークの爆発2012」@渋谷PLEASURE PLEASURE

フラワーカンパニーズ・アコースティック・ワンマンライヴ
「フォークの爆発2012~座って演奏するスタイルです~」
2012/08/15 SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
開場18:30/開演19:00
料金(税込)¥3500(tax in) drink代




最初に言っときますが、私が書くとぜんぜん面白くない。
(その上に、長い。)
どこがそんなに可笑しかったの?と思われるだろう。
けど、面白かったんです!!!
それが伝えられないのがもどかしい・・・。



時間がタイトなんだろう、ほぼ定刻どおりに客電が落ちる。

圭介、ストローハット。
オサレというより、夏休みの小学生といった趣き。
そういうとこが可愛いんだけどさ。
GはTシャツとデニムにお洒落ハット。
竹安、五分シャツ。ミスコニはTシャツに短パン。
そういえば、ミスコニがモヒカンを伸ばしたみたいな髪型になってた。

慣れないコンサート・ホールの雰囲気にのまれる圭介。
といっても、もうここでやるフォー爆は3回目なんだけどね。
そんな圭介の緊張が、オーディエンスにも伝染して、
なんとなーく、やりにくーい雰囲気のスタートだったね。

1曲目『変わらないもの』
きゃーー、嬉しいーー。
この曲が好きで、私のギター練習曲でもあったりするのだ。
竹安のギブソンJ-50はピックアップからの音出し。
Gのセミアコのフレットレス・ベースは、見た目もカッコいい。
ミスコニはカフォンを叩いてた。

普段叩いてないカフォンやボンゴを叩いてるせいで
ミスコニの手が野球のグローブのようになっていると
言ってたなぁ。

あれ?圭介一人だけスタンディングなの?
みんなは座ってるのに・・・と思っていたら、
どうやら腰をいためているらしい。
最近すっかり体重が落ちて、ゲッソリしてしまったので、
(いや、本当に、ちょっと心配になっちゃうくらいだよ。)
せめて筋肉をつけないと、ということで筋トレに励んでいるとか。
そしたら、腹筋のやり過ぎで腰をいためてしまったようだ。
腰痛だと、座ってるのつらいもんね~、長丁場だし。

ベースから始まるイントロ。
あっ『スタンド・バイ・ミー』だわ。
圭介が「when the night~♪」と歌い出したかと思ったら、
歌うのをやめてしまった。
あれ?入りを間違えたのか??
と、思わせといて、再び歌い始めたのは『大人の子守唄』
おおー、なかなかニクイ演出じゃないか。

妖しげなギターのイントロから『今池の女』
うわーっ、カッコいい。
圭介の声の出もいいし、赤い照明も妖艶な感じでグー。
こういう、ちょっと意外な曲が出てくるのが
フォー爆の楽しみなのだ。

曲終わりで、Gが「鈴木、あれやらんかったよね」と残念そうに言う。
最後の台詞部分「お酒もあるでよ」というのを
圭介が言わなかったのが残念だったらしい。
あれは、自分の言葉じゃなく他人の台詞だから、
言うのが恥ずかしいという圭介。
役者の要素が必要になるから、ダメならしい。

新曲の『旅待ち』はフラカンらしいミドルナンバー。
めちゃめちゃ感動的なわけではないけれど、
さりげなくグッとくるような歌詞で、ウルッときた。
フラカンが新曲をやるたびに、それを聴いて泣いてしまう、最近の私。
いい曲ができると、それだけで嬉しくて感動できるのよ。
なぜかわからないけど、ほとんど親目線になってしまうのよ。
「よくやったね」と褒めてあげたくなるのよ。
(何様だよ?と言わないでね)

『セロハン』は、御堂会館で演ったときいて、羨ましく思っていたのだ。
今日、聴けて嬉しい。
青い照明が、寒々とした世界感を引き立てる。
痛々しい歌を声を張り上げて歌う圭介に、ホロリとなる。

はっぴいえんどの『暗闇坂むささび変化』
もちろん、オリジナルは知らないのだが。
ニューアルバムのタイトルにかけて、選曲したらしい。
サビの「ももんがー!」のところを、
なぜか、竹安が一生懸命コーラスしてたのが、ツボ。
そんなに歌いたかったのか。

毎回やっているRCのカヴァーは『サマーツアー』
夏らしく。
今までは、初期のフォーク時代からの選曲ばかりだったけど、
珍しくロックなナンバーを持ってきたな。

圭介が「ブルースを1曲」と言って始まったのは『JUMP』
うわー、これまた堪らん。
カッコいいぞ。
竹安のスライド・ギターが沁みるー。
こういうのをアコースティックでやると、
余計にディープで泥臭いブルースの響きになるな~。

マンドリンが登場して『夕焼け』
フォー爆じゃお馴染みの曲だな。
ギター前にマイクが立ててあるのに、
聴こえる音はピックアップの音だから、なんでだろうと思ってたんだ。
そうか、マンドリンの為のマイクだったのか。

フカフカのシートに座ってゆったりと見ていたものだから、
「ヘイ!」のところで乗り遅れてしまった。
通常のライブだったら、声も出すし、腕も上げるところだけど、
なんとなく、どうしたもんか・・・という微妙な空気が場内に漂う。
それに気付いたGは、「ヘイ!ってやりたい気持ちもあるし、
じっくりと聴きたい気持ちもあるから、難しいよね。」と。
そーなのよー。
でも「ここで声出さんかったら、もう出すとこないからね」
ってことで、ラーラーラーララララー♪のところは、
大きい声で歌っときましたよ。
フラカンらしい執拗さで、ずっと歌わされてしまったよ。

さぁ、そろそろ前半戦終了かな?
休憩に入るかな?と思っていたんだけれど、
他のメンバーを残し、圭介一人がそそくさと舞台袖に消えて行ったとき
「あっ、今日は休憩ないから、トイレとか適当に行ってね」
と、グレートから告知された。
ああ、圭介もトイレタイムということね。
このとき、ゾロゾロと席を立つ人が続出。
みんな休憩があると思って、がまんしてたんだろうなー。

ステージに戻ってきた圭介は、延々と“膀胱トーク”
MCの長さに竹安が不機嫌になってしまわないように
「お前のギターじゃなきゃ歌えないよ」と
褒め殺し作戦を展開したりして。

アニメソングコーナー!
「ヤッターマンの曲」と言うので、クロマニヨンズか!?
と思ったらエンディングだった。
あー、あの3人組が自転車をこいでる姿が目に浮かぶわ。
「お仕置きだべー」のドクロべえの滝口順平さんは
ついこの間、お亡くなりになったわね~。
なんて、とりとめもないことが次々と頭に湧いてくるほどに、
思い入れのあるアニメなんだよねぇ。
Gも言ってたけど、“今週のビックリドッキリメカ”の件は
本当に面白くて、毎週わくわくしながら見てたよな~。

竹安のワウの冴えたイントロから笑えた。
そー、そー、その音!
わからない人はYouTubeで確認してみて。
すばらしい再現性だったのだ。
もちろんボーカルも
G「ド~ロンジョ」、ミスコニ「ト~ンズラ」、
竹安「ボ~ヤッキー」とほぼ想像通りに回していたよ。

いやー、笑ったわー。
大の大人が一生懸命演奏してるだけで、
こんなに笑える曲って・・・凄いことだよ。
なんつーか、山本正之氏の偉大さに気付かされますな。

そして、フィーチャリング竹安堅一で『君といつまでも』
夏ですからね~、若大将ですわね~。
最近そう思い始めたんだけど、竹安、歌うの嫌いじゃないね。
カラオケでも歌うことあるみたいだし、
請われると喜んで歌っちゃうタイプなんじゃないだろうか。
たぶん、ギター弾きながら・・・というのが苦手なんだろう。
ケーヤンのライブで歌ったときは、途中でギターを放棄してたもん。
今回も、ギター弾く手が止まっちゃうんじゃないかと、
ちょっとドキドキして見ていた。

「グレート!」という圭介の合図から、
今度はGのボーカルで1コーラス。
こちらは替え歌バージョン、アドリブなのかな~?
オレの~名前は~グレートマエカワ~♪
オマエの~名前は~鈴木圭介~♪・・・だって。
お次はミスコニ。
こちらは普通に熱唱してて、Gが「あれ?あれ?」となってた。
「まさか、ふっつーに歌うとは思わんかった」って。

今年の圭介熱唱ソングは、夏の王道。
チューブの『あー夏休み』
まー、曲はともかく、
顔を真赤にして熱唱する圭介が見られて幸せだ。
いい具合にリラックスしながらの熱唱だからなのかな。
可愛いんだよなー。

本編も終盤。
『チェスト』『ラララで続け!』『アイム・オールライト』
と、畳み掛ける。
このあたりの圭介の動きがやたらとキュートだったわ。
『ラララ~』のサンバ風なステップの動きとか、最高。
通常のライブほど動きまわらないで、抑えた動きだったんだけど、
すっごい可愛くて、ちょいエロかった。
惚れ直した。

コール&レスポンスはGが担当。
一発目から、それはちょっとー・・・というような難しいコールで、
誰もついていけない。
「ごめん、いきなり難易度高すぎたわ」(難易度8くらい?)
ってことで、「ヘーーーイ!」という易しいところからスタート。
けど、どんどん難しい、というかヒデキちっくになってって、
笑っちゃってレスポンスできなかったよ。

それでも「今日のは、ちょっとヒデキ度が足りんかったな」と、
悔いるようなGの発言が後にあったのだが。
それに対して、圭介と竹安が
「そんなことないよ。充分ヒデキだった。」と一生懸命慰めていた。
G「でも、名古屋のときの方が、もっとヒデキだったよ」
竹安「あそこまでいくと、オットセイだよ」

アンコール。
『発熱の男』も良かったのだが、
なんといっても『君のこと』が、やっぱり嬉しかったな。
大好きな曲なんだけど、フォー爆でしか聴けないもんな~。
いい曲なんだけどなぁ・・・と本人達も言っていたけれど、
「地味なんだよなぁ」ということで、フェスでは演れないらしい。
普段のライブでは演ってくれてもいいのになぁ。

最後の曲は、お約束どおり『いい事ありそう』
前にも書いたと思うけど、ほのぼのした曲調に似合わない、
かなりパンクな歌なんだよね。
聴いていると、なんだか胸が痛んで泣きそうになる。
そんな後味の悪さが、なんとも言えない余韻を残してくれるのだ。



変わらないもの
大人の子守唄
今池の女
LOVE ME DO
旅待ち
40
暗闇坂むささび変化
酒と女とバクチと自由
セロハン
サマーツアー
JUMP
夕焼け
天才ドロンボー
君といつまでも
あー夏休み
チェスト
ラララで続け!
アイム・オールライト

発熱の男
君のこと
いい事ありそう



セットリストは、順序が違ってると思うけど。

ひととおり書いてみたのだが、
全体を通して感じたことを書いておきましょう。

圭介のハープがいい音してて、ビックリ。
ハープに関しては、普段のライブと同じアンプだし、
とくにセッティングは変わっていないはずなんだけれど、
ホールの音響がいいのと、周りの出音が小さいせいで、
クリアに聴こえるのとがその要因なんだろうな。
せっかくあんないい音出してるのに、いつものライブじゃ
他の音に埋もれちゃってるのか、と思うと勿体ないような気がする。

そして、グレート。
本当にグレートなベーシストだわ。
どの曲も、Gのベースが躍動感を与えて生き生きとした表情になる。
フラワーカンパニーズの脈打つ心臓が、そこに見えた気がした。

あと、書き損ねたその他のMC。
ミスコニ、プールで日焼けして背中に世界地図、だとか、
圭介、Gへのメールを間違えて公式ブログにUPした、だとか、
そんな感じですわ。

2012年8月16日木曜日

煮込んでフォーク

フォークの爆発、今年も面白かったな。
詳細は、大阪が終わってから公開するよ~。
・・・のつもり。あくまで予定ですが。

あっ、ひとつだけ注意事項。
今年も2部構成だと信じてたんだけれど、今回は休憩なしでしたわ。
休憩を挟むとどんどん時間が長くなってしまうから・・・
ということらしいですわ。
なので、圭介がトイレに行くタイミングに合わせて
お客もトイレに行く・・・という感じで。

これからフォー爆に行かれる方は、そのつもりでどうぞ。





それにしても、MANNISH BOYSのチケットが取れないなぁ。
新木場は取れたんだけど、どうにもこうにも赤坂BLITZが・・・。
とりあえず、一般発売前のラストチャンスに全力投球。
チケットの神様、どうかお願いします!





あまりの新譜ラッシュで、頭がこんがらがってきたので、
情報を整理しておこう。

【8/8発売】
「ホームタウンボーイ」 夜のストレンジャーズ (済)
「HYPER ENKEN!HYPER LIVE!」 遠藤賢司

【9/19発売】
「ONE NIGHT ACOUSTIC RECORDING SESSION」 斉藤和義
「Ma! Ma! Ma! MANNISH BOYS!!!」 MANNISH BOYS

【10/3発売】
「新しい人」 マダムギターパンダ
「ハッピーエンド」 フラワーカンパニーズ
「ストレンジ・フルーツ」 おおはた雄一


こんなもんだったっかな?
テキストにしちゃうと、たいしたことない気がしてきたけど、
かなりフトコロが寒いのである。
まだまだ夏だけど、そこだけ木枯らしぴゅーぴゅーだな。

なんで、過ぎてしまった8/8のことまで並べてあるのか?
なぜなら、エンケンの新譜がまだ買えてないからなのだ。
すでに出足でつまづいちゃってるのよ。

それにしても、10月3日は、どういうお祭りですか?

2012年8月14日火曜日

アニメーションズとかホームタウンボーイとか

ちょっとライブの予定が空いてしまったので、
いろいろと新しい音源を聴いている。
その中で印象に残ったものについて幾つか。




THE ANIMATIONS/アニメーションズ














トラベルより前に、奇妙くんがやっていたバンド。
とくに解散したわけではないようだけれど、今は活動していないみたい。
2005年にリリースされた最初にして(今のところ)最後のアルバム。

奇妙くんの歌に惚れてるんだから、当たり前だけれど、
すんごく、いい。

元気のいいストレートなロックンロール。
奇妙くんの歌い方が荒々しい。
溢れ出す歌を、自分で巧く制御しきれていないような、
やや暴走気味なほどの勢いで走り抜けていく。
そういう熱さ、青さ、にキュンとなってしまうのだよ。

今、ライブやってくれたら、絶対行くんだけどなぁ。





ホームタウンボーイ/夜のストレンジャーズ














そして、ついに発売になった夜ストのNewアルバム。
これがまた、凄く良くて、只今ヘビロテ中。
収録曲は、すでにライブでお馴染みのものばかりなんだけれど、
こうやって録音された音源を聴くと、いろいろと新たな発見も多い。

調子にのって、またもやレビュー(のようなもの)を書いちゃおうかな。
まったくもって、私の感想なんて誰も興味がないでしょうが、
もし良ければお付き合い下さい。


1. そばにいて
マキ子さんが加入した新生夜ストとしての名刺代わりような
オープニング・ナンバー。
今までにない曲調と、マキ子さんの存在感のある歌が
新しくなった夜ストを象徴しているような曲。

2. ソウルバーニングラブ
この曲は、ヨーホーさんのいた頃にもうできていたはずなんだけれど、
マキ子さんのコーラスが入ることによって、さらに熱く、
ソウルフルな仕上がりになっている。

3. テレサ
ミウラ・ワールド真骨頂のラブソング。
公衆電話の上に10円玉を積み重ねている映像が
ざらついたフィルムの質感を伴って目に浮かぶ。
なぜか、ミウラさんの書く歌詞は、とても映画的だ。
イントロのアルペジオのせつない響きに惹き込まれ、
サビのミウラさんのシャウトで泣かされてしまうのだ。

4. お前をはなさない
震災以降「ラブソングしか書けない」と言っていたミウラさん。
ここまで4曲すべてがラブソング。
曲の方は、渋くてハードな感じ、これよ、これ、
これを待ってたのよ、という安定・安心の夜スト印。
ギターソロが好きだな~。

5. オーレイン
白鳥が出てくるのは、故郷の秋田を思ってのことでしょうね。
美しい自然と小さい命を慈しむミウラさんの目線は優しい。

6. 新しい町
カンザスシティバンドの曲のカヴァー。
ライブでは何度も聴いていたが、アルバムにも入れたということは
それだけ、この曲にシンパシーを感じて、大切にしているのだな
ということがわかる。
アレンジはわりとオリジナルに忠実なんだけれど、
夜ストらしい曲に仕上がっている。
人間の営みの力強さを親しみやすいメロディーにのせていて、
国民的大流行歌の要素があるから、売れればいいのになー。

7. あなたとシャララ
アコースティック・ギターとマキ子さんの歌だけという
とてもシンプルなアレンジ。
これも、今までの夜ストにはなかったこと。
少し舌足らずな甘い声の中に、どこか小昏いような凄味が潜んでて、
なかなか、コレという印象の定まらないマキ子さんの歌に色気を感じる。
アナログ盤的に考えると、A面のラストということで
良い流れになってますなー。

8. ブギウギカントリーボーイ
仕切り直して、B面の1曲目という感じね。
ミウラ節炸裂のゴキゲンなロックンロール・ナンバー。
“アマチュア・ミュージシャンあるある”的な歌詞がいいんだなー。
このくらいの音域で歌ってるときが、一番、ミウラさんらしい。
このヴォーカル好きだなー。

9. グッドラックと言おう
「グッドラックと言おう」と喋るように、呟くように歌うところが好き。
ギターの音もいいなぁ。
アームをギュワーンとさせてるミウラさんが目に見えるようだ。

10. レッツツイストアゲイン
英語が全て、片仮名表記になっているんだよねー。
あれ?前作からそうだったっけ?
ちゃんと日本語で歌いたいという思いの表れなんだろう。
潔いね。
英語の歌詞が悪いとは言わないけれど、
日本人に聴かせるのならば、日本語の方が伝わるのは当然だもん。
とにかく、ライブに行きたくなる曲。
盛り上がるよ~。

11. ホームタウンボーイ
日常を断片を切り取るように描きながら、ストーリーを感じさせる。
取り上げられているのは、平凡で幸福な人生をおくっていたはずの男。
ショッキングな言葉はひとつも使わず、淡々と歌われるこの歌が
途轍もない悲しみに満ちていて、心が抉り取られそうになる。
本当に名曲だと思う。
霞ヶ関の住人達に、ぜひ聴いてもらいたい。
ひとつだけ注文をつけると、最後にもう少し余韻が欲しかった。
次の曲へ入るには、気持ちをクールダウンするための時間
(若しくは、涙が乾くまでの時間)が必要だ。
例えば、波の音だけでも良かったんだけど(次の曲への繋がりもいいし!)
あと15秒、インターバルがあればいいのに。

12. 砂浜
スカのリズムが爽やかで、夏っぽい。
ディテールが具体的に描かれていて、情景がパッと思い浮かぶ。
小さな砂浜か・・・ミウラさんはすごくロマンチストなんだよな。

13. 小さな恋人
これも新鮮。キュートな曲。
コーラスアレンジのせいか、ちょっとモータウン風にも聴こえる。
勝手な想像だけれど、マキ子さんの歌声にインスパイアされて
こういう曲ができたんじゃないだろうか?
間奏部分のマキ子さんのスキャットが、素晴らしい。
ほんの短いセンテンスだけれど、存在感抜群で曲がしまるんだなぁ。




・・・と、つらつらと勝手な戯言を書いてしまいましたが、
何か気に障ることがありましたら、ご一報下さい。

2012年8月9日木曜日

うつみようこ & YOKOLOCO BAND@Show Boat

8月2日 高円寺SHOWBOAT
うつみようこ & YOKOLOCO BAND
[うつみようこ (Vo)/奥野真哉 (Key)/竹安堅一 (G)
/グレートマエカワ (B)/クハラカズユキ (Ds)]
open/start:19:00/19:30
前売¥3000 当日¥3300(ドリンク別)



ちょっと、いろいろありまして、
なかなか書けなかったものだから、すっかり記憶が・・・。



今回は、春の嵐に襲われた4ヶ月前のライブの振替えでもある。
私は、運良くライブハウスに辿り着けたけれど、
交通機関も大きく乱れてて、来られなかった人も多かっただろう。
電車が動いていたにしても、まともな人だったら、
ライブに行ってる場合なんかじゃなく、とっとと家に帰るはず。
なんてことを夫にお説教されたっけなぁ。
えぇ、私はまともじゃないですから!って逆切れしたっけなぁ。


登場のSEは・・・ヴァン・ヘイレン!?
エディちゃんのライトハンドがピラララピラララ・・・という、
なんかもう、激しく血が滾りますわ。

男性陣の衣装は、ギンガムチェックのシャツ。
ようこさんは、いつものようにレトロなワンピース。

『なんのために』でスタートだったかな。

珍しく、ほぼセンターに位置取ってたら、音のバランスがよくて、
いつもより痺れたなぁ。
竹安前にいると、極端にギターの音がデカいからね~。

その竹安。
今日も、ガオーっと吼えてたなぁ。
ワウを踏みながら弾いてるときに、出す音に合わせて、
「ワォワォ、ワォ」と口が動いていてたのが、ちょっとツボ。

Gの弾き出すファンキーグルーヴに惚れた。
基本的にキュウちゃんは、ドスドスっとタイトに切れるロックなドラム。
そのビートに絡みながら、あのファンキーグルーヴを作り出す
グレートマエカワ、まさにグレート!
素晴らしきグルーヴマスター!
・・・と、Gの凄さを再認識。
もう何度目だよ、というくらいの再認識。

ようこさんが奥野さんのこと「平井堅に似てる」と言うと、
ご本人はGACKTに似てると主張。
ええええぇぇ~っ!?
冗談はさておき、グレイのタクロウに間違えられたことがあるらしい。
「たぶん、ファンの子やと思うんやけど、走って近付いてきて
『タクロウさんですよね?握手してください』言うから、
『ああ』って、握手しといた」ですと。
それ・・・絶対に本当のファンじゃないと思うよ!

その流れから「この前面白いツイートがあったんだけどさ」とG。
「YUKIのダンナさんて、フラカンのギターの人だよね」って。
あー、そのツイート、私も見ましたよー。
完全に竹安とYO-KINGを混同してるよね~。
それを聞いた竹安が、すっごい嬉しそうな顔で
「いーよねー、嫁さんがお金持ちって」という下衆い発言して、
総ツッコミされてたわ。

その様子が可笑しくて、笑って見ていたんだけれど、
おい、ちょっと待てよ。
グレート、ツイッターをチェックしてるの?
“フラカン”とかで検索かけてたりするのか??
!!!
やばいっ!
私のツイートも読まれてるかもしれん!
そもそも、このブログだって読まれてるかもしれん!!
と、本人にブログ読まれてる大妄想がまた大復活してしまったよ。
あー、やだやだ、恐ろしい。

・・・話が逸れてしまった。
ライブへ戻ろう。

『Sometimes I feel like a Motherless child』が、素晴らしかった。
まず、始まりのようこさんのアカペラがカッコいい。
そこから、徐々に楽器が入ってきて音が重なっていって、
私の腹筋がギュウッとよじれるほど、グルーヴィーでエモい。
痺れたーー!

『Breakaway』では、思いっきり跳んだよ~。
楽しくて、大好き。
この曲でジャンプするのが、ヨコロコのライブの醍醐味だよなぁ。
絶対にライブでやって欲しい曲なのよ、フラカンの盆踊り的な感じで。

『Time Out!』は、あいかわらずグッとくるけれど、
前に比べたら、平常心でいられるようになってきた。
あと『40』とか『Punk'n'Roll』とか、
お馴染みの曲、いっぱい演りましたなぁ。
だからワンマンはいいんだよね~。
東京でのワンマンは今年はこれで終わりだなんて・・・。
12月の京都と名古屋のライブは決まってるらしいけど、
東京での予定は未定だとか。
11月頃にやろうかなー、といった感じ。
楽しみにしていますので、ひとつヨロシクお願いします。

アンコールが凄かった。

なぜか葛城ユキの話になって、
ようこさんが『ボヘミアン』のカヴァーをやりたい、と。
そのときは、スパッツ履かなきゃってことで。
グレートは豹柄で・・・、と何故か男性陣もスパッツを割り当てられていて、
竹安は“渋谷系”だそうですわ。
ちょっと、意味がワカランな。
どういう話の流れだったのか、まったく思い出せんのよね~。

で、ようこさんが客席に向かって、
「(カヴァー曲について)何やって欲しい?」と、リクエストを要求して、
「あんまり難しいのは、できひんで」と。
「こんな感じっていう見本を今から演ります」と、
始まったのは『津軽海峡冬景色』(石川さゆり)!!!
ウォー!
前に一回聴いたことあったと思うけど、久しぶりだなぁ。
ようこさんの歌がハマるのは当然。
昭和の匂いと湿度を持った演歌を淡々と奏でてるメンバーも素敵だ。
そう、最初は淡々とノン・グルーヴで始まったんだけれど、
サビの部分で、ドーンと盛り上がると、超グルーヴィー演歌になってた。
カッコいい!!

そして、続けて次の曲のイントロへ。
竹安のギターリフから。
すごく、よく知ってるリフなんだけど、何だったっけ?
えっ?あぁ・・・えぇっ!!?
『Burn』じゃないか?
ディープ・パープルじゃないか!?
ウォーー!!こりゃアガりますわ。

なんてったって、石川さゆりからのディープ・パープルだよ。
この振り幅がたまらん!
年代的にも、まさに40代にジャスト・フィット。
ということは、ヨコロコ・メンバー的にもジャストなわけで、
みなさん、楽しそうな顔してたわ~。
竹安なんて、嬉々としてギターソロの速弾きをやっとったよね。
そのステージ上の楽しさがお客にはちゃんと伝わるんだよ。
この瞬間こそがライブの醍醐味なのだ。

ダブルアンコールもあったんだけど、そっちはあんまり覚えてないな。
『アダルトノイズ』を演ったような気がするな~。
違う、『Revolt』か。
途中で『電撃バップ』になるバージョン、やったわ。
ぱんぱんぱぱぱんぱぱぱぱん レッツゴー!
あぁ・・・。けど、ダブルアンコールのときだったっけ?
駄目だ、さっぱり記憶がこんがらがっている。

なんだか全然しまらない終わり方だけど、仕方ない。



今日のひとこと。(←もろきゅう風)
「本人に読まれても恥ずかしくないように、愛と勇気をもって
記事を書こう。ね、ブロガーのみなさん。」

2012年8月1日水曜日

奇妙礼太郎@commune

Live at commune
奇妙礼太郎 ソロライブ
2012. 7月31日(火) 下北沢 commune
open 20:00 / start 20:30くらい
charge 2000円(wiz 1dk)



25名限定という狭小スペースでのライブ。
それでも、leteより、ずっと広々としてたけどね。

ぱっと見渡したところ、私が最年長だと思われたので、
なるべく目立たないようにコソーっと気配を消して座っていた。
そして、当り前のように奇妙くんが、ウロウロしてて、
いかにして、さりげなく自然にチラ見するかという・・・。
だってぇ、近くで見るの初めてなんだもん、ドキドキするよねー。
ミーハーでごめんなさい。

何に興味があるって、背の高さが気になる。
すごい小柄な人なのかな?と思ってたんだけど、
そんなことなくて、たぶん、普通に170センチ前後なんじゃないかなぁ?
それと、これは予想どおりだったんだけれど、
顔が小っちゃいんだ。
ステキ。

最近気付いたのだけれど、
顔から首の連続的なラインが美しい人に弱いらしい、私。
つまり、顔が小さいとか、首が太いとか。
さらに、ヴォーカリストが顎を上げて歌ってるときの喉元に
たまらない色気を感じるのですよ。
そう、私、首フェチなんですわ。



スモールサイズのアコギ(リトルマーティンかなぁ?)で弾き語り。
休憩を挟んだ二部構成で、前半はしっとりと聴かせる感じ。
一曲目の『天王寺ガール』で・・・やられた。
ノックアウト、いきなりのK.O負け。ズキューン!と射抜かれた。
最初に買った音源の一曲目がこれで、それを聴いたときと同じ衝撃が走る。
いや、それより何倍もの威力だったかもしれない。
一応、マイクは立っているものの、ほとんど生声だったから。

圧倒的な歌の存在感。
ぐさぐさと心に突き刺さって、息が止まりそうになる。
そして息を詰めたまま、涙が溢れないように目を見開いて、
目を閉じて歌う奇妙くんをじっと見つめる。
体は固まったまま、足でリズムをとることすらできないでいた。

きっと、他の人も同じように奇妙くんの歌に惹きこまれていたんだろう。
会場の空気が、丁寧にアイロンをかけたシーツのようにピーンと張っていた。
エンケンのライブのときの静寂にも似ているけれど、
あそこまでの緊張感ではなくて、もう少しフワッと柔らかい空気。
所謂カリスマ性とは無縁なところに彼は居る。

 切り裂くようなリズム 爆発するようなメロディー 
という歌詞があるのだが、
今あなたが歌っている歌が、まさにそれですよ、と伝えたかったな。
そんなことはとっくに承知しているかもしれないが。

その『あの娘に会いにゆこう』や『スイートソウルミュージック』
アルバムに入ってる曲は、音源とはまったく違ったアプローチ。
バンドの演奏を弾き語りで演るのだから、変わって当然なんだけれど、
それだけじゃない。
そのときだけしかない“今”を映し出して歌っているのだろう。

タワレコのインタビューで、死んでもいい、という気持ちで
ステージに立っていると言っていたけれど、
1ステージの1時間とか、30分とかいう時間を生きているというより、
1曲ごとに生を吹き込み、そして果てているように思える。
いや、もっと短い2小節とか4小節という単位なのかもしれない。
短く切り取られた刹那に生の灯火を激しく燃やし尽くそうとして
“過去”も“未来”もなく、果てしなく繰り返される“今”を歌う。
彼が歌うのはそんな歌。

前のライブのMCで、
ライブ前にお酒を飲むのをやめていると言っていたのだが、
「1年ぶりぐらいで、飲んで演ってます」と。
いい感じの酔い加減だったね。
酔いどれのブルースマンみたいな雰囲気がカッコよかったもの。
しかし、素面でその雰囲気が出るのなら、飲まない方がいいと思うよ。
これは老婆心ですがね。

途中までしか出来てない、書きかけの曲をいっぱい演った。
ほぼ、ワンコーラスくらいは出来てるみたいだから、
そんなに苦労しなくても曲の形になるんじゃないの?と思うのだが、
「ここから5年くらい進んでません」とか言っていた。
それでも「人前で演ることが大事!」ってことらしい・・・。


休憩の後、ゲストでサックスのUJ氏が登場。
トラベルではT.SAX吹いてたけど、手にしているのソプラノ。
このUJ氏のソプラノ・サックスがちょうど奇妙くんのキィと合うのか、
すごくバランスが良くて、とても気持ち良かったなー。
『SWEET MEMORIES』とか『赤いスイートピー』とか。

MCもUJ氏がいることで、奇妙くんがやりやすそうだった。
基本的にツッコミ体質というか、Sキャラというか、
誰か言葉を投げられる相手がいる方が喋りやすいんだろうね。
だいたいの関西人は、漫才的な会話法を刷り込まれて育つからね~。

アンコールは『ルージュの伝言』
歌い出してすぐに歌詞をとばしてしまって、あれれ?という感じで
仕切り直し。
「ほんまに自分がこんなことされたら、最悪やんなー」とか言いながら。

バンドで歌う奇妙くんもハジけてて、楽しくて、いいのだけれど、
弾き語りになると、その凄味がダイレクトに伝わってくる。
痛々しいくらいにピュアでむき出しのソウルを感じてしまうのだ。
ああ、奇妙礼太郎、おそるべし。



あっ、ひとつ書き忘れたけど、
奇妙くん、ギターもお上手でした。(当り前か)



もひとつ。
奇妙くんは、本当に才能のある稀有なシンガーだと思うのだ。
超売れっ子のスーパースターになる可能性も感じていて、
だから、このキャパで見られるのは、今のうちだけかもしれない。
迷ってる暇はない。
興味がある人は、今のうちに奇妙くんのライブ、観といた方がいいよ。