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2013年3月31日日曜日

春の新譜まつり~その2

新譜まつりの続き。




フラワーカンパニーズのライブ盤
「@WWW -2013.1.23 Premium Live “Beautiful Dreamer”-」
(長いタイトルだなぁ・・・)



1月のプレミアム・ライブを収録したもの。

この現場に自分もいたんだなぁ~、としみじみしながら
噛み締めるように聴いた。

当然、生配信されたUstreamは見られなかったのだけれど、
再配信された映像を見て、追体験してみると、
忘れてたわけじゃないけれど、取り出すきっかけを
失くしていた記憶がボロボロと蘇ってきて、感動ふたたび。

そこから、また音源に戻って聴きなおしてみると、
味わい深さが増していた。

フラカンのライブ盤なのに、MCがないなんて、
ちょっと物足りないなぁ・・・なんて思っていたけれど、
それは、必然だったのだということに思い至る。
MCは、生もので、賞味期限があるものだ。
それに引きかえ、あのライブ演奏は永久保存版だから、
バランスがとれないもんね。

細かいこといえば、
気になるところも幾つかあるのだけれど、
些細なことなんて、ふっとばすくらいの迫力のある音。
とくに、ストリングスが入ると、一気に展開がドラマチックに。
ゾワゾワっと、鳥肌が立つ。
泣きそうになる。(ってか、泣いてるけど)

一番たまらないのは『春色の道』
今までにも増して、この曲のことが、もっと好きになった。

中森さんの弾くバッキングの音が、優しすぎて泣ける。
そこに嬉々として絡んでいく竹安のギターが、
無邪気すぎて、これも泣ける。
緊張感からの解放、終わってしまうことに対する一抹の寂しさ。
全ての思いが、溢れ出して、浄化していく。
なんともいえない幸福感に包まれる。
そして、私は自分の涙で溺れそうになる。

最後に『サヨナラBABY』で
のびのびとした圭介の声が聴けるのも、いいね。
この「実家感」は、フラカンには不可欠のものだからね。


とにかく、あのUstが見られたおかげで、
CDには収録されていないところを頭の中で補いながら
楽しめるようになったのは、大きな収穫だったなぁ。





そのフラカンのアルバムにも大貢献している
渡辺シュンスケくんとスパム春日井さんが、
バンドで参加したアルバム。


佐野元春 & THE COYOTE BAND 「Zooey」



これは、もう、私なんかはとやかく言える立場ではない。
純粋な元春支持者ではないので。

しかし、まあ、カッコいいわ。
ドーンと胆の据わった王道のロックであり、ポップである。
当然のことながら、完成度は高い。

門外漢の立場で、ひとつ言わせてもらうとするなら。
深沼さんのバッキング・ボーカルが効いている。
元春の声質ととてもマッチしていて、気持ちいいのだ。

あと、ひとつだけ。
『スーパー・ナチュラル・ウーマン』を聴いて、
耳を疑ってしまった箇所があった。
まさか、元春の口から、そんなイヤラシイ単語が発せられるとは・・・。
いや、部位の名称としては正式なものだから、それをイヤラシイと
感じるのは聞き手側の問題なんだろうけど、
やはり、ショッキングでインパクト大。
「その柔らかなヴァ〇ナ」って・・・。






さてさて、今度は新着のDVDを鑑賞しましょうか。
その感想などは、次回に。

2013年3月27日水曜日

"ゆうたろうくんと王舟さん。" @7th FLOOR

3月25日(月) 渋谷 7th FLOOR
"ゆうたろうくんと王舟さん。"
出演:かみぬまゆうたろう/王舟
open/start 19:30/20:00
前売り/当日 ¥2,300(+1D)/¥2,800(+1D)



年度末って、忙しい人が多いと思うんだよ。
だから、この時期のライブは、集客で苦労するよね~。
確か、去年の3月も、ライブハウスでそんなことを考たなぁ。


初めてのハコ、7th FLOORは、O-WESTの上の七階のお店。
今年で20周年らしい。
えっ、そんなに古いのか、とびっくり。
ということは、まだ“ON AIR”だった頃からあるんだね~。
知らなかったなぁ。

時間があったので、すでに腹ごしらえを済ませていたのだが、
ちゃんとしたFOODメニューもあったので、
次の機会には、オーダーしてみようかな。



最初は、王舟さん。
(オウシュウさん、と読むようです)
はじめまして。

アコギの弾き語りで、ラインは使わずにマイク収音。
ほとんどが英語の歌だったのと、その歌い方のせいで、
そのヴォーカルは、ただの音色としての存在感が際立っていた。

ちょっと鼻にかかった甘くやわらかい歌声は、
白人のカントリー歌手みたい。
ふわーっと空気に漂うような、気持ちのいい響き。

かみぬまくんが働いていたライブハウスに、よく出ていたそうで、
そこで知り合ったらしい。

音楽的にも、フォークとか、カントリーとか、
私の好きな色合いが濃かったので、
いい感じで、まーったりとさせてもらった。



かみぬまくんは帽子を被っていた。
そういえば、王舟さんは椅子に座っていたんだが、
かみぬまくんはスタンディングなのね。

ギターは「アメリカ生まれのおじいさん」
マーティンの“シングルオー”で、すっごく古いものらしい。
ボディーが小さくて愛らしい形。
そして、枯れたいい音がする。
(当然、この曲も演ってくれたのだ。)

『昼寝』からスタート。
この曲、CDの一曲目に入っているのだけれど、
キャッチーなメロディーが覚えやすく、歌いやすいので、
私の鼻歌ヒットチャート<最新版>では、TOP3に入っている。

イントロの口笛に、おおっ!と思ったのは『傷口』だったかな。
本当は、ハーモニカだったんだけれど、
持ってくるのを忘れてしまったらしく、
「口笛で対応しました」と、律儀なMCがあった。

「酷い歌シリーズ」というのが、あるらしい。
『欲張りな男』という曲の前フリで言っていた。
確かに、一人称で歌われてる“僕”は酷い男かもしれない。
でも、自分の欲望に素直なだけとも言える。
「酷い」というよりは、ちょっぴり「だらしない」だけの
かわいい男に思えてくるのは、かみぬまくんのキャラのせいだろうか。

こんな息子がいたら、かわいくて仕方ないだろうな。
と、なぜかお母さんのような気持ちにさせられてしまう
好青年っぷりが、MCでの迷いのない、
はきはきした口調に滲んでいる。

どちらかというと、ちょっとぼんや・・・いや、おっとりして見える
かみぬまくんだが、真剣な眼差しでギターを弾いてる姿は、
職人っぽくて、カッコいい。
考えてみたら、女の子に対しては、ずいぶん身勝手なことを
歌っているのに、ギターに対しては、かなり一途で、
まるで求愛してるかのような歌を歌っているんだよなぁ。
そこからも、彼のギター愛の深さが推し測れよう。
そういうとこ、大事。

歌声もいい。
前に、曇り空みたい、というわけのわからない例えをしたけれど、
決して、声がこもってるとか、そういうわけではなく、
前方にパーンとよく響く、いい声なのだ。
ただ、根っからの陽性という感じがしなくて、
曇り空という表現をしたのだけれど・・・。


動画を貼っておきますので、
どうぞ、自分の耳で確かめてみて下さいな。








あー、かわいいなぁ。




<後日追記>
かみぬまくんのブログにセットリストがUPされてたので、拝借御免。


1.昼寝
2.シルエット
3.あかい町
4.傷口
5.ハローグッバイ
6.汚いお前の顔
7.涙と鼻水
8.アメリカ生まれのおじいさん
9.欲張りな男
10.新曲(タイトル未定)
11.迷子
12.天気予報

2013年3月25日月曜日

春の新譜まつり~その1

なぜか、3月は新譜のリリース・ラッシュ。
やっぱり、春は新しいものが生まれる季節なのかなぁ。
何枚買っても、白いお皿の一枚もらえるわけでもないのに、
せっせと買い込んでいる今日この頃。

・・・というわけで、感想を簡単に書こうと思う。





まずは、アニメーションズのライブ盤
「ANIMATIONS LIVE!」



ライブ会場の先行販売で購入。

そのときのライブについては、以前に書いたとおり、
すごく興奮させられた、いいライブだったんだけれど、
その翌日、このライブ盤を聴いてみて、おやっ、と思った。
私が「熱い!」と思ったあのライブよりも
さらに、激熱のステージが目に浮かぶような録音だったのだ。

印象的なのが、盛んに「来い!もっと来い!」と
フロアを煽る奇妙くんの声。
その言い方で、すでにフロアが沸々と沸き上がっている様子が
伝わってくる。
この会場にいた人に、嫉妬してしまうほどだ。






そして、奇妙くんのソロアルバム
「HOLE IN ONE」



これも同じライブ会場の物販で購入。
こちらは、今のところライブ会場の限定発売。

奇妙くんの歌とギターだけで録音されたこのアルバムは、
まるで、プライベート録音とか、デモ音源のような感触。
アニメーションズで、あの熱狂の中心にいた人とは思えないような
乾いた歌声は、冷え冷えとするような透明感を湛えている。

不特定多数の聴き手の為ではなく、
眠れない恋人の為に語る寝物語のような親密さに
ドキドキしてしまう。
※取扱注意!うっかりしてると惚れます!

かといって、スウィートなだけではなく、
奇妙礼太郎の核となる(と私が勝手に思っている)
もどかしさ、歯痒さ、焦燥感、自由への渇望、といった要素も
ちゃんと聴こえてくる。
・・・あたりまえか。
奇妙くんの声の中にこれらの成分が含まれてるんだもんな。

ちなみに、奇妙くんの歌う女歌が好きなので、
『あなたただひとり』にキュンキュンしまくっている。

んー、聴けば聴くほど、愛しさが増していく
愛すべきアルバムだな~。






【番外編】
この2枚よりも前、2月に買った1枚の音源について、一言。
このブログにも書いたけれど、ライブ後、ご本人から購入した。
かみぬまゆうたろうくんのワンコインCD-R。
「初期のかみぬまゆうたろう」

写真とるの忘れちゃったので、画像はなし。

これも、基本的にかみぬまくんのギターと歌のみ。
(鍵盤の音も少しだけ入っているが)

ライブを見たときに感じたことだけれど、
まっすぐに堂々と立って、朗々と歌う姿は、
凛としていて、品のよさがある。

でも、彼の歌は、決して晴れやかに突き抜けるのではなくて、
曇り空のイメージだ。
どこかわりきれない、引っかかりがある。

ギター愛がひしひしと伝わってくるのも良い。
垢抜けないメガネ男子な風貌も良い。(←失礼)

このCD-R、悪くはないのだけれど、
ライブで聴いて、印象に残った何曲かが、
収録されていないことが不満なのである。

というわけで、
今日は、かみぬまくんのライブに行ってきます。
あの曲が聴けるといいなぁ。


2013年3月21日木曜日

湯川トーベン/小山卓治@harness

3/17(日)阿佐ヶ谷 harness(ハーネス)
湯川トーベン / 小山卓治
予約)¥3,500 当)¥4,000+Drink
18:00open/19:00start



阿佐ヶ谷駅で降りたのは、20年ぶりくらいだったかも。
友人、知人が住んでいた町なので、
その当時は、けっこう頻繁に来ていたんだけれど、
今ではすっかり縁遠くなってしまったなぁ。
と、ちょっと感傷的な気分になりながら、地図を確認して
初めてのハコ、ハーネスへと向かった。

ハーネスは、まだオープンして半年ほどの新しいお店らしい。
開演時間の15分前に、店の扉を開けると、
すでになかなかの客入りの様子。
キャパは30人強といったところか。

ステージは、フロアと地続きのフラットな一角に
スペースが設けられている。

一番端の、しかし視界の良さそうな位置を陣取る。



トップバッターはトーベンさん。
実は、トーベンさんのソロのライブを見るのは、久しぶりだな。
とーべん祭り以来か。
でも、あれは、大勢の出演者を交えてのセッション大会だったから、
純粋に一人で弾き語りをするスタイルは、本当に久々。

今日の相棒は、トーベンさんのシグネチャーモデルのアコギ、
通称「茶太郎くん」だ。

一曲目の『パナヌファ』
ジャラーンと鳴った最初の音で、がしっと心を捕らえられてしまう。
なんという迫力なんだろう。
こうやって、毎回、毎回、同じことに驚いているような気がする。

天月の爆音っぷりにも、覚悟してるはずが、
毎回のけぞってしまうもんなぁ。
そういえば、大阪のイベント会場での天月のライブのとき、
一曲目『天使の月』の演奏開始から3秒で、PAをとばしたとか。
爆音で。
・・・という話を前のライブで聞いたのを思い出したので、
書き残してみました。

『アルマジロ』と『フォークロック』が
すっごくカッコ良かった!
残像を残して振動する6弦の迫力よ。
ブンブン鳴ってたもんなぁ。

花粉症が酷いみたいで、声は鼻声のトーベンさん。
歌うのが少し辛そうにも見えたんだけれど、その分、
ギターでガシガシとやっていたのかもしれない。
その姿は、暴れ馬を乗りこなすカウボーイみたいだった。
ギターを調教して、いい音で鳴るように仕向けてる感じ。
もちろん、愛情はたっぷり注いで。
・・・ああ、なんか、この妄想はエロい方へ発展しそうなので、
ここらへんでやめておこう。

レコーディング中ということで、
新曲、というか、まだ音源化されていない曲が多かった。
ライブではお馴染みの曲も多いけれど、
いつも違ったアプローチで演奏されてるので、
どんな風にアレンジされているのか、すごく楽しみなのである。

トーベンさんが、入口付近に座ってた男性に
「巨人の坂本選手に似てる」「坂本くんって呼んでいい?」
と言っていたんだけれど、本当に似ていたなぁ。

パラパラと遅れて入ってくるお客さんが、何人かいて、
気付けば、店の中は超満員になっていた。



小山卓治さん。
もちろん、生で拝見するのは初めて。
デビュー30周年ということは、私が中学生の頃ね。
うん、確かに中高生の頃に音楽番組でPVとか見たことある。
陰のある二枚目で、歌は大人っぽい雰囲気だったよね。
でも、存在感があったことだけは確かに覚えている。

もっと斜に構えた気障な人をイメージしていたのだが、
MCでのお話を聞いてみると、とても親しみやすい感じ。
しかも、はっきりとしたパキパキした口調だったのも
少し意外だったけれど。

ギターはハミングバード。
かなり使い込まれたルックスが素敵。

ごめんなさい、曲はまったく知らないのですよ。
ドラマチックな歌が多かったかなぁ。
ヴォーカルが、ドーンと力強く前に飛び出してきて、
男っぽくて、色っぽい。
このくらいのハコで聴くと、ヴォーカルのパワーは歴然。

トーベンさんとのジョイントについて、
「芸歴30年なのに、今日は“後輩感”が出てしまう」と。

その昔、ヤマハのポプコンの九州大会に出場したとき、
ゲストが子供ばんどだったんだとか。
そして、そのときのトーベンさんの衣装が、ピーターパン!
かなり鮮烈な印象を持っていたらしい。
(ちなみに、タニヘイさんは王子様だったらしい!)
というような、いい話を聞かせてもらいました。



アンコールは、飛び入りで、ヴァイオリンの方と、
ギターの方も入って、ステージに4人。
もうギュウギュウ。
小山さんの曲を一曲演った後、『天国行きのバス』で〆。



帰り道、いつまでもアコギの音が頭の中で響いていて、
早く、自分のギターに触りたくて仕方ない気持ちになってた。
もっと愛情を持って扱えば、
いい音が鳴るんじゃないかという気にさせられたんだよね~。
(腕の問題は棚上げですよ)


2013年3月18日月曜日

曽我部恵一BAND TOUR 2013 トーキョー・コーリング THE PARTY!!!@LIQUIDROOM

曽我部恵一BAND TOUR 2013 トーキョー・コーリング THE PARTY!!!
2013年3月15日(金) 恵比寿 LIQUIDROOM
出演
LIVE : 曽我部恵一BAND/アニメーションズ/どついたるねん
DJ : PUNPEE
時間 open&DJ start 18:00 / LIVE start 19:00
料金 前売 ¥3,000 / 当日 ¥3,300(ドリンク別)



ついに、この日がやってきたのだ。
朝からワクワクしていた。
初めてのアニメーションズのライブ。
音源を聴いて恋焦がれていたバンドの演奏を
初めて生で体験できるというときの幸福感は、
とても言葉では説明できないものがある。



どついたるねん
えーっと、何人組のバンドなのかもよくわからなかった。
担当楽器をころころと入れ替えていたからね。

だいたい、ボーカルさんが一人でアカペラで歌い出して、
他のメンバーも楽器を持たずにアカペラでコーラスというスタートで
ド肝を抜かれた。
衣装も奇抜だったし。

音楽のジャンルすら特定できない。
打ち込みのリズムトラックを使ったものよりも、
生ドラムの曲の方が、私の好みではあった。
が、そんなことはどうでもよく、楽しければいいじゃないか、
というパーティーバンドなんだな。

感想を一言で総括してしまうと、
極彩色の悪夢のようなライブであった。
いい意味も、悪い意味も含めて。



アニメーションズ
後ろの見晴らしのよい段上から見ていようかと思ったんだけど、
どうしても、ウズウズするので、
結局、ステージ前に行ってしまった。
ロックンロールには欠かせない熱量が恋しかったんだな。

アニメーションズを表すには、この一言があれば十分だ。
ロックンロールバンド。
ただそれだけ。

セットリストは、この日発売されたライブ盤と
全く同じだったような気がする。
彼らの定番メニューなのだろう。

なにひとつ変わったことや、特別なことはしなくても、
火傷しそうなほど、熱いライブだった。
ただもう、がむしゃらで、闇雲で、
熱いエネルギーをステージから放っている彼らのプレイに
胸が熱くなって、視界が霞んでいく。
あー、ごめんよ。
年をとると、涙もろくなっちまうんだよ。
そんな湿っぽい雰囲気なんて、全然似合わないバンドなのに。
許しておくれ。

MCらしいMCは特になかったけれど、(そういえば、ライブ会場で
先行販売されてるライブ盤のことすら言ってなかった!)
出てきたときから、「うるさい!」「だまれ!」と、
フロアに向かって挑発的態度をとる、ドSの奇妙くん。
それが愛情表現の一種であることは、みんなも承知している。
私も、オラオラモードな奇妙くんが好きだ。

『愛のムービー』では、奇妙くんお得意の、即興の替え歌。
  ♪ライブハウスに、カワイイ女の子は・・・いない
   とくに前の方は・・・ブスばっかり

と、(ある意味真実をついているが)棘のある歌詞をのせて歌ったので、
思わず「イェー!」と声を上げて応戦してしまった。

余分なものを一切纏わない、ストイックなまでの簡潔さは、
ロックンロールの原石をそのまま転がしているみたいだ。
その素っ気なさがイカしてる。

そうだなぁ、訂正しなくては。
彼らを一言で表すなら“イカしたロックンロールバンド”だ。


イルミネーション
ア・イ・ド・ル
ロッキンダンスホール
トラベリンバンドがやって来る
愛のムービー
ロックスター
恋のダンシングシューズ
音楽を止めないで



曽我部恵一BAND
ソカバンもライブは初めて。
1stアルバム「キラキラ」が大好きなのに、
なぜか、他のアルバムは聴いたことがない。
これってよくあること。
完成度の高いアルバムを最初に聴いてしまうと、
もっと他のも聴きたい!という欲求が湧いてこなくなるんだよね。
ソカバンの1stも、それくらい名盤だということ。

だから、その1枚のアルバムだけの印象で、
アニメーションズのように、勢いに任せて、
最初から最後までドドドドーっと駆け抜けていくような
ライブになるのかと思っていた。
しかし、その私の予想は裏切られた。

まず、一曲目の『トーキョー・コーリング』
今回のレコ発イベントのまさにそのリード・トラック。
ギターの16ビートのバッキングが執拗なまでに繰り返されて、
まるでトランスみたい。

主にギターの音が、その決め手になっているんだろうけど、
とても繊細でナイーブな印象だ。

『満員電車は走る』では、曽我部さんの歌が浮き上がる。
バックの演奏が、その歌にピッタリと寄り添うようで、
とても息が合っている。

なんて、いいバンドなんだろう。
はっきり言って、私の好みの楽曲は半分くらいだったと思う。
でも、ソカバンのライブは気持ちがいい。
ステージの上の4人が、同じ方向を向いて、
何の迷いもなく、そこを目指して走っているのが伝わってくるのだ。
平たく言ってしまうと、“信頼感”だろうか。
その揺るぎなさに、感動させられる。

とくに、アンコールの『天使』
曽我部さんがギターのリフを、超ハイテンポで弾き始めると、
メンバーが、そのスピードに振り落とされるもんか、と
必死に喰らいついていく。
音がバラバラになる手前、ギリギリのところでせめぎ合う、
その緊張感が、奇跡のようなグルーヴを生み出していて、
圧巻だった。
鳥肌がたった。
なんか、うわーーっ!って感じ。



すっごくいいイベントだったんだけれど、
転換中のDJの音量が、ちょっと苦痛だった。
全体のレベルというよりも、低音のブースト加減が甚だしくて、
内臓に響くのが気持ち悪くてね。
こればっかりは、耳栓しても役立たずでしたわ。

2013年3月15日金曜日

天月@BOOGIE STOCK (2013/03/09)

2013年3月9日(土) 新代田ROCK BAR BOOGIE STOCK
【天月】
湯川トーベン(Vo,Ba)
田中"ヤッチ"裕千(Vo,Gt)
向山テツ(Dr)
OPEN18:30/START19:00
前売3,000円/当日3,500円(別途2ドリンク代1,000円)



今日もまた、電車の遅れにヤキモキしながらも、
なんとか下北沢へ。
最寄り駅は新代田ですがね。


さて、今回は、トーベンさんを真横から、
しかも至近距離で望むことができる席だったので、
その絶景を堪能させていただいた。
そんなわけで、トーベンさんの向こう側いるヤッチさんまでは
なかなか手が(目が?)まわらなかったことを
ここでお詫びさせていただきます。

休憩中に「ヤッチさん、今日はTシャツじゃなかったね」と
連れのマダムに言われて、初めて、
ヤッチさんの服装を見ていないことに気付いた。
だって、目の前に素敵なベーシストがドーンと立ってるんだもの、
他所を見る余裕なんてないって。

しかも、見難い席に座ってて可哀想だと思っているのか、
「ちゃんと見えてる?」と話しかけてくれたり、
トーベンさんがすごく気遣ってくれるのがわかって、嬉しい。

『ハヤブサ』は、ソロでもよく聴く曲だけれど、
天月バージョンは、どんどんハードなアレンジになってる。
もう、めっちゃめちゃカッコいい。
この曲は、現在制作中のトーベンさんのソロアルバムにも
おそらく入ると思うのだが、どんなアレンジになるんだろうな。
この天月バージョンだと嬉しいんだけれど、
それは、天月の音源用にとっておいてもらった方がいいかな。

運指を確認するように、左手を見つめながら、
ネックを体に引きつけるようにしてベースを弾く姿が色っぽくて、
「そのベースのネックに、私はなりたい・・・」
と思いながら、ヨダレをたらして見ていたり・・・。

私の前の空いてる椅子にトーベンさんが腰掛けたので、
目の前、数十センチのところにある背中を見つめて、
後ろから羽交い絞めのようにして抱きつきたい衝動にかられたが、
そんなことして、出入り禁止を食らったら困る。
ここは、冷静になって我慢したり・・・。

歌ってる横顔も素敵だったなぁ。
ビバ!真横アングル!
などと、色々と不埒なこと考えながら、楽しんでいたのだが、
どうにも、こうにも、涙が出てくる始末。
花粉症じゃないよ!
天月のプレイがカッコ良過ぎて、感動してしまうのだ。
そりゃあ、もう、脳内麻薬出まくってるからね~。

と、あっという間に前半が終了。

後半のスタートは、なんと、ヤッチさんの弾き語りから。
ヤッチさんは、天然キャラ全開で、何を言っても笑っちゃう。
そんなヤッチさん、もうすぐ55歳のお誕生日だとか。
それで「GO!GO!」とか言ってる
そのテンションが可笑しくてしょうがない。
失礼な言い方だけど、カワイイわぁ。

初めて演るので、ちょっと冒険、と言って弾き始めたのは、
『デイドリーム・ビリーバー』キヨシローの日本語バージョン。
譜面が見えなくて、途中でストップしてしまうなんて場面も
あったけれど、客席は盛り上がって、シンガロングしてた。

それから、ジョン・レノンの『ジェラスガイ』
これは、手馴れた感じだったね。
ヤッチさんの風貌が、ジョンに似てるせいもあって、
しっくりとハマっていたよ。

こんなもんでいいでしょ?という感じで、
カウンターの方で座ってるトーベンさんとテツさんを見つめるものの、
二人は立ち上がらずに、まだまだ、という視線を送っている。
「やれと言われれば、いくらでもやりますけどね・・・」と、
以前、四国八十八箇所をお遍路でまわって、作ったという曲。
やっぱり、自分の曲だけあって、歌に対する熱の入れようが
さっきまでと全然違って、熱くて、カッコいいんだよね~。

ここで、やっと納得してもらえたらしく、
トーベンさんとテツさんの登場。

後半も、いつもと同じくらいの曲数を演ったような気がするから、
ヤッチさんのコーナーが、丸々プラスされたようで、
なんだかお得感のあるボリュームだった。
日曜日で、開演時間が早かったからだろうか。
たっぷりと楽しませていただいた。

最後のアンコールは、
とくに打ち合わせのないまま、セッティングし終わって、
3人が顔を見合わせる。
「何これ?先に出たモン勝ち?」とヤッチさん。
と、徐に、ジャジャジャジャッとギターのリフを弾き始めた。
あー『バンドマン・ブルース』!
「何だよ、それー!」と駄々をこね気味のトーベンさん。
なんかもー、カワイイぞー!

こういう、メンバー間の仲良さげな雰囲気がいいんだよね。
バンド好きには、堪らんシーンなわけですよ。

演奏は、もちろん完璧なので、言うことはございません。
あのグルーヴの気持ちよさは、言葉じゃ伝えられないのだ。
もっと多くの人に感じてほしいな~、あのグルーヴを。
あの少人数で独占してしまうには、あまりにも惜しい。
勿体ないよなぁ。





いつもなら、ライブ終了後は、そそくさと家路に向かうところ。
しかし、本日は特別なミッションがあったのだ!!(←大袈裟)

そのミッションの戦利品が、これ↓↓



あー、死ぬほど緊張したー。


根性なしの私を叱咤激励してくれた貴女に
深く感謝しております。


2013年3月12日火曜日

251 presents~MIX? PHONEMICS!@CLUB251

"251 presents~MIX? PHONEMICS!"
3月8日(金)下北沢 CLUB 251
fringe tritone / MAGUMI AND THE BREATHLESS
/ THE GROOVERS
18:30開場/19:00開演
前売3300円/当日3500円(ドリンク別)



まさか、グルーヴァーズがトップバッターだとは
予想してなかったのだけれど、ステージのセッティングを見ると、
紛れもなく見覚えのあるギターが鎮座していた。
fringe tritoneのファンだというお嬢さんが、
最前列の端っこを譲ってくださったので、
一彦さん前の最前で鑑賞させていただいた。
ありがたや~。



THE GROOVERS
いつものSEで、3人がステージへ。
一彦さんはサングラスかけてなかったな。
どうせ、途中ではずしちゃうんだけど、
最初からかけてないのは珍しいね。

スタートは『Groovaholic』
定番の安定感を味わう。
気持ちいいわ。

で、2曲目の『境界線のエンジェル』で、グイグイグイっと
惹き込まれた。
ギターの16カッティングが入るたびに、
うきゃっ、と小さな悲鳴を上げてしまう。
あの音が、私の中のスイッチを押すらしい。
何のスイッチかは謎なんだけれど・・・。

今日は特に、ヤスチカさんのドラミングが
冴えてたように思う。
タメとかクイの絶妙な間が、ビシっと決まってて、
グルーヴァーズの活きのいいグルーヴを手際よく捌いていた。
まるで、年季の入った板前さんの職人技のようで、
カッコよかったなぁ。

数少ないMCで、
「マグミさんや本田兄弟と同じステージに立てて光栄です」
と言ってたんだけれど、その本田兄弟の兄が
あのパーソンズのギターの本田さんだとは、
このときは、まだ知らなかったのだよ。

新曲もいい。
『存在理由』は、毎回のようにライブで演っているので、
どんどん仕上がっていく感じが伝わってきて、面白い。
早く形になるといいなぁ。
今年中には、間違いないですよね?
超・期待しとりますよ。

『スマイル』とか、たまら~ん。
あのジャジーなおしゃれコードが、たまら~ん。
ハイフレットの1センチ幅の中を繊細に動く
一彦さんの指が、たまら~ん。

『グッド・モーニング・シャングリラ』では、
マグミさんより年下の 大統領が笑ってる~♪
と歌ってましたわ。

ギターをTruthのテレキャスに持ち替えたので、
スローバーラード系の曲だろう、と思って身構えると、
予想通り、しっとりとしたイントロが奏でられた。
『遥かなる』
バラードを弾くときの一彦さんのセクシーさは、
ありゃ、なんなんでしょうか!?
見蕩れてしまうわ。
テレキャスのネック裏の曲線までが、艶っぽく美しく見えたよ。
その艶っぽいギターの上にのっかる無骨な歌に、
息苦しいほどキュンとときめく。

ラストナンバーは『狂おしきこの世界』
なんとなく、この曲はライブのオープニングのイメージが強くて、
これがオープニングで、もう1ステージ分やってくれたらいいなぁ、
なんて勝手なことを思いながら聴いていた。


Groovaholic
境界線のエンジェル
(新曲)
存在理由
スマイル
乱気流ガール
グッド・モーニング・シャングリラ
遥かなる
狂おしきこの世界


短い時間に、ぎゅっとグルーヴァーズらしさを詰め込んだ
素晴らしい内容だったわ~。
なんだろうなぁ、あの濃密な空気は。
レコーディングが順調にすすんでいるのかな?
バンドの充実ぶりが、遺憾なく発揮されてたように感じた。

あら、ボブさんの描写ゼロだった。
ごめんなさい。
素敵でしたよ・・・たぶん・・・。



MAGUMI AND THE BREATHLESS
レピッシュは、一度だけライブを観たことがある。
もう17年くらい前になるかな。
ハイロウズとの対バンで、クラブチッタだったなぁ。
マグミを観るのは、それ以来だわ。

パーカッションとキーボードが入ったバンドの編成で、
ステージの上が賑やかだ。

音楽性は多彩。
レンジが広いな~。
ハードロックやら、サイケやら、昭和歌謡風やら・・・。
マグミのステージングは、
フロントマンとしての自信に満ち溢れていて、
ファンでなくても、思わず魅入ってしまう瞬間が多々あった。
やっぱり、バンド・ブームを生き残ってきた猛者なのだなぁ。

翌日が上田現ちゃんの命日ということで、
『さくら さくら』を歌ったマグミ。
メロディーの美しい歌だ。

そういえば、17年前に一緒にチッタへ行ったMちゃんは、
レピッシュのファン、中でも、現ちゃんファンだったなぁ。
Mちゃんは、今もレピッシュの音楽を聴いてるのかなぁ。
そんなことを思いながら、聴いていた。



fringe tritone
チラッとアー写を見たら、若そうな雰囲気だったから、
まさか、パーソンズの本田さんのバンドだとは思わなかった。
「昔、レピッシュとパーソンズでツアー回って・・・」
というマグミのMCで、初めて知って、すっごくビックリ。

当時、レピッシュはまったく聴かなかったけど、
パーソンズは結構好きで、よく聴いてたんだもん。

ギターとベースが本田兄弟。
ギターヴォーカルとドラムが齋藤兄弟。
で、この齋藤兄弟が、まだ若くてイケメン。
若い女子が多かったのは、このせいだったのか。

後ろへ下がって見ていたので、オーディエンスの動きも
楽しませてもらった。
なんか、よく似た光景を最近見たなぁ、と考えてみると、
クリープ・ハイプのときだわ。
みんながタテのりで跳びながら、腕を左右に振っている。
ちょっと・・・気持ち悪い。

カミングアウトしよう。
まったく批判ではなく、個人的嗜好の問題なので許してね。
私は、4つ打ちが・・・大キライ・・・なのである。
あのリズムにのせると、どんな素晴らしいメロディーも
安っぽくなって、台無しになる・・・という気がするのだ。
音に合わせて跳んでるオーディエンスの動きが揃ってるとこが、
その気持ち悪さを、さらに増幅させる。

4つ打ち好きの人がいたら、ごめんなさい。
でも、これは仕方がないことなのだ。
私の音楽的好奇心が一番旺盛だった育ち盛りの頃に、
こういう音楽を聴いてこなかったんだもん。
つまり、私の音楽DNAには、まったく組み込まれていないんだよ。
しょーがないよねー。

そんなわけで、ギターの音、ベースライン、その部分だけを
抽出してしまえば、カッコいいな~、と思うのだが、
全体的にはダメだったなぁ。
いや、バンドの演奏はいいんだけどね。
私の中には入ってこなかったのよ。
ヴォーカルくん男前なのになぁ、残念。



帰り際、グルーヴァーズの3人が外に立っていて、
ひじょーーーに舞い上がってしまい、
あたふたしてるうちに、サインを貰うチャンスを逃してしまった。
あー、残念。
やっぱり、普段からサインペンを持ち歩かなきゃダメだね。

2013年3月6日水曜日

Maria McKee@Billboard LIVE TOKYO(3/1)

Maria McKee
3/1(金) ビルボードライブ東京
サービスエリア 7,500円 カジュアルエリア 5,500円
1stステージ 開場17:30 開演19:00



六本木ミッドタウンだなんて、私には敷居の高い場所。
そこに、ビルボードライブがある。
うひゃー、緊張する。

私が予約したのは、2DAYSのうち初日の1stステージ。
席はカジュアルエリア。
要するに一番後方の席なんだけれど、
これが、超俯瞰でステージを見下ろすポジション。
高所恐怖症の人には、ちょっとお薦めできないかなぁ。
それでも、武道館の2階席なんかとは違って、
ステージまでの距離は近い。
悪くない見晴らし。

お客の入りは、あまり芳しくない。
カジュアルエリアは3分の1ほどしか席が埋まっていなかった。
だいたい、私が電話したのも2日前だもんなぁ。
2ndステージの方が人気なのかもしれない。



マリアの他にもう一人、バッキング・コーラスの背の高い女性が
一緒にステージへ登場。
マリアのアコギ(ハミングバードかなぁ?)の弾き語りに
華を添えていただけじゃなく、仲良さそうな雰囲気で、
マリアをリラックスさせる役目も果たしていたように思う。

二人並んで、スタンドマイクの前に立ち、
数曲を披露。
私が知っていたのは『I Can't Make It Alone』くらいかな。

そしたら、マリアのMC。
自分の英語力の無さが、本当に悔しい。
誰か同時通訳してぇ~!・・・と心の中で叫びつつ、
必死でヒアリングしていたのだが、単語の一つ一つが聞き取れても、
文意がわからない~。
my brother(確か有名なバンドで活躍された人ですよね?)が
どうした、こうした・・・で、「country song」という曲紹介から、
Lone Justiceのナンバーで『Don't Toss Us Away』

これには、ズキューンときた。
英語オンチの私でも、鼻歌で歌えるくらいに、
歌詞もメロディーもシンプルに綴られているこの曲。
実際、このライブの日の朝から、私の鼻歌はエンドレスで、
これをヘビロテしていたんだよ。

しかもレコードと同じように、
「darlin' please~」の「ダァリン」の「ァ」のとこで
声を裏返す歌い方が、そのまんま!
もうダメ~、泣ける~。
・・・なんて、この曲で泣き始めたようなこと書いてしまったけど、
実は、マリアがが歌い始めた瞬間から、泣いていたのだった。
まさか、この歌声を生で聴ける日がくるなんて・・・と、
その第一声から、感慨ひとしおだったのよ。

中盤の3~4曲は、ピアノの弾き語り。
Lone Justiceの曲では『Wheels』を演った。

再びギターに持ち替えて、3曲くらい?
本編最後の曲は『Shelter』
えーっ!?もう終わり?
まだまだ、聴き足りないぞー。
という思いを込めて、アンコールを要求する手拍子を叩いた。

アンコール。
マリアがギターを抱えて、ジャンと鳴らすと・・・???
あれ?
なんか様子がおかしい・・・。
マリアの「broken・・・」という言葉だけが聞き取れた。

そうか。
さっき、本編の最後にギターを下ろして、スタンドに立てかけたときに
バターンと倒してしまったから、
どうやら、その衝撃でネックが折れてしまったようだ。

代わりのギターを誰かが持ってくるのかと思ったら、
どうも代わりは用意がない様子。
というわけで、急遽、ピアノでの弾き語りに変更。

まったく予想してなかった事態で、
さぁ、何の曲をやろうかしら・・・というようなことを喋っていたと思う。
そこで客席から『You Are The Light』という声が上がった。
それを聞いたマリアも、それはいいと思ったようで
「OK!」と、そのリクエストに応えてくれた。
いやー、嬉しいわぁ。
リクエストしてくれた人、グッジョブ!!!
これも『Don't Toss Us Away』同様に、シンプルで
マリアの歌声が沁みる、いい曲なんだよね~。

マリアは、ギターが壊れたというのに、
機嫌良さそうに、よく喋っていた。
意外にも(?)気さくな姐さんなのかもれない。

なんてことを考えていたら、
『Sweet Sweet Baby』を歌い始めて、うわっ、うわっ!!
なぜか動揺してしまうくらい・・・本当にびっくりした。
Lone Justiceの代表曲、とてもアッパーな盛り上がる曲で、
もちろん私も大好きな曲。
でも、まさか、ピアノの弾き語りで聴けるなんて思わなかった。
マリアのヴォーカルもキレッキレなイメージだし・・・。

見て聴いてもらうとわかると思うけど、
こんな感じなんですよ。↓↓



おそらく、ピアノで演るのは初めてだったんじゃないかな。
途中でコードを探り探り弾いてたから。
なので、歌は、サラッと流しただけといった印象で、
ちょっと物足りなかったなぁ。残念。
それでも、声のハリは当時と比べても遜色なく、
歌い方だけが円熟した、落ち着いたものになったくらい。

ラストナンバーは『Life Is Sweet』
ソロの3rdアルバムのタイトル・チューン。
このアルバム自体が、異色なグランジ風なサウンドで、
どちらかというと、私は苦手なんだけれど、この曲は好き。
弾き語りのようなシンプルなアレンジになると、
より一層、曲の良さが際立つなぁ。
マリアの声が心に響いてくる、いい曲だ。


ハプニングも含め、いいライブだったと思えるのは、
マリアの歌声に衰えを微塵も感じなかったことと、
終始、機嫌よくリラックスしたステージ進行だったこと、
この二つが大きいんだろうな。
贅沢を言えば、もっと間近で見たかった・・・。
もし、次の機会があるなら、今度は下のフロアで観ようと思う。


それにしても、2ndステージはどうしたんだろう?
ギター・・・。

2013年3月1日金曜日

偶然と必然 キャッチする努力

Gのブログで思い出して以来、
Lone Justiceやら、Maria MacKeeのソロやらを
再び聴きこんでいる。

そしたら、ツイッターで、
マリアの来日公演が決まっているという驚きの情報を
教えてもらった。(ありがとうございます!)
なんとタイムリーな!こりゃ、運命か!?
などと、勝手に盛り上がってしまったのだが、
よくよく考えてみれば、そんな偶然ではないんだよね。

マリアが近々来日するという話をどこかで耳にしたGが、
「そういえば、昔、あのアルバムよく聴いたなぁ」なんて思い出して、
ブログに書いたんだろう。きっと。
だから、このタイミングは偶然なんかではなく、必然なのだ。
だが“必然”の方が、より強烈な響きがあるように思う。

先に予定していたライブのチケットを無駄にしてしまったことに、
少々後ろめたさを感じているのだけれど、仕方ない。
私がマリアを選択することは“必然”なのだから。
と、自分自身に対して言い訳してみる。

さらに言うなら、
「この出会いは、偶然でも必然でもない!」
「これは、運命ではない!これは、ブッキングというんだぜ~!」
(by日比谷カタン)





そして、フラカン@長野のチケットも、
引き取り手見つからず。残念。

このライブを諦めた理由に関しては、また追々書くことあるかも、だが、
要するに自己満足に過ぎない。
というか、神様との取引き材料としての貢ぎ物かな。
私の大切なものを差し出すかわりに、
そっちの件に関しては、情状酌量してくれまいか、という思い。
実際、そんなことがあるわけもないのだが。
それが、自己満足ってもんさ。

でもまぁ。
その分は、日比谷野音で取り返してやるからな~。
待っとれ~、フラカン!