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2013年9月24日火曜日

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団 vs アナログフィッシュ@La.mama

『道玄坂異種格闘技戦 vol.53』
アナログフィッシュ
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
2013年09月16日(月・祝) 渋谷 La.mama
開場 17:30 開演 18:00 
前売 ¥3,000- 当日 ¥3,500-(ドリンク代別途要)



台風が日本を直撃した日。
朝は暴風の音で目覚めた。
起きてテレビをつけると、京都あたりで大変なことになっていて、
おそろしい映像を目にした。
被害にあわれた方、怖い目にあわれた方に
心よりお見舞い申し上げます。

うちの方を走ってる電車も、強風の為止まっていたが、
バスでちょっと遠回りして渋谷へ行くルートが稼動していることを確認して、
とりあえず、ひと安心する。
台風の動きからすると、夜には暴風圏からは外れそうなので、
たどり着くことさえできれば、なんとかなるだろうと思った。

その予想よりも速く台風が去っていったので、
結局は、いつもの電車、いつものルートで渋谷まで行くことができた。
めでたし、めでたし。

いや、しかし、台風よりも気懸かりなことがあったのだ。
この前、ライブ中に体調を崩してしまって以来の
スタンディングのライブということで、かなり緊張していたのだ。
そう、ビビっていたのよ。
また倒れるんじゃないだろうかって。
なので、フロアの後方、2段くらい高くなってる所から、
ビールを飲みながら、ゆるゆる観るという作戦でいくことにした。
何かあっても、すぐにトイレに駆け込めるように。



先攻は、アナログフィッシュ。

たぶんライブを観るのは、3回目だと思うんだけれど、
今日がいちばん、カッコよかった。響いた。
うまく言えないんだけど、
蒼さ、懐かしさを感じて、直接涙腺を刺激されてしまった。
いいバンドだなぁ・・・。

と、無理矢理短くまとめてしまったけれど、
時間のたつのがあっという間で、自分の体調を
心配する暇なんてなかったことを、彼らに感謝したい。



そして、後攻、トラベル。

いつものように『タンバリア』が始まって、奇妙くん登場。
今日は蝶ネクタイね。
どうせ、すぐに外しちゃうんだけどね。

今日のホーン隊はお二人。
Tpのどうまるくんと、T.Saxのユージェイ。
後で知ったことだが、Saxのますこさんは、
台風の影響で、新幹線に乗れず欠席になってしまったらしい。

他のメンバーも、大阪からの車移動なので、
今日ここに来られるかどうか、心配したよねー。
無事に着てくれて、ライブ観られて、何より。
そんな大阪チームの移動の苦労も知らず、
奇妙くんは「寿司食べてました」ってさ。
この、ドSめ!

そうそう。
奇妙くん、金髪だった髪を切ったら、毛先の方だけ
その名残が残ってて、まだらになっていた。
それが小動物(リスとかアライグマとか)の毛並みと同じ質感に見えて、
なんだかキュートでしたわ。

『タンバリア』~『ツイストで踊りあかそう』の序盤の
飛ばしっぷりが、気持ちよかった。
サム・クックのカヴァーは、すっかり定番になったようで
嬉しいなぁ。

最近、ポルシェを買ったという奇妙くん。
まだ納車前なのに、すでに「ちょっと飽きた」らしい。
いろんな人に「買った」と言ってるうちに、
もう満足してしまったみたいで「取りに行くのが面倒くさい」って。
奇妙くんらしいや。

アンコールで、新曲の『仁義なき恋愛』を初披露。
まだ全然、歌詞を覚えてないから、適当に歌ったみたいで、
CDに入ってるのとは違うらしいけど、
思いついた言葉を紡ぎながら歌うのは、奇妙くんの得意技。
歌詞に詰まるようなこともなく、サラリと歌いのけた。
ほとんどリハもしてなかったらしいので、
「やっぱり、ちょっとカタいな」とコメントしてた。
オールド・ジャズっぽいナンバーでしたわ。

最後の『~なりくさっても』は、
イントロに入ろうとしたところで、突然、奇妙くんが
「レゲエで!」と言い出した。
それに対する反応が、みんな早かったなぁ。
てっし~、安田さんのリズム隊が、即座にレゲエのリズムを
叩き出して、他のみなさんもサッと入っていった。
その反射神経の良さに、惚れ惚れしてしまったわ。

このレゲエVer.が、なかなかイカしてたのよ。
こんなせつないメロディーが、レゲエに合うなんて
意外なんだけれどね。



タンバリア
機嫌なおしておくれよ
わるいひと
ツイストで踊りあかそう
サントワマミー
あの娘に会いにゆこう
SWEET MOMORIES
星に願いを
オー・シャンゼリゼ

仁義なき恋愛
君が誰かの彼女になりくさっても



ゆるーいMCと、熱のこもった歌のアンバランスは、
奇妙礼太郎というシンガーのアンバランスさ、
或いは、危うさと重なる。
何かが決定的に欠けている人なんだろうなぁ。
その欠けてる何かを希求する姿を、私は美しいと感じるのだ。

2013年9月18日水曜日

湯川トーベン@lete (2013/09/13)

湯川トーベン ソロLIVE
9月13日(金) 下北沢 lete
Open 19:30 / Start 20:30
予約 ¥2,500 + drink / 当日 ¥2,800 + drink



ついに還暦を迎えたトーベンさん。
私にとっては、その還暦後初のライブ。

本日の一曲目『雨の日と金曜日は』を歌い出してすぐ、
トーベンさんが咳き込んで中断。
どうやら風邪をひいてしまったらしく、超絶に調子悪そう。
目がウルウルしてたし、長袖着てたので、きっと熱もあったんでしょう。
とっても辛そうで、見ている私の方が泣きたくなってしまった。
無理しないで、ライブなんて切り上げて帰りましょうよ!
そう言ってあげたかった。

しかし、そんなことにはならず、ライブは続くのである。

しばらくは、咳き込まないように注意深く、
抑え気味に歌っていて、それに合わせてギターのトーンも控えめ。
このleteでは、ギターも歌も生音でのライブだから、
ギターの音量を下げるには、優しくピッキングするしかないのだ。

「お気付きでしょうが、風邪をひいてしまいました」
「昨日作った『風邪のうた』を聴いて下さい」
これ、間違えて2番の歌詞から歌い始めてしまったみたいで、
もう一回最初からやり直し。
そして半分以上歌ったところで、何かが気に入らなかったらしく、
「・・・もう一回初めから演ります」と、再度やり直すことに。

具体的には、何が引っかかって中断してしまったのかは、
よくわからなかったんだけれど、
どんどん、トーベンさんの歌の調子が上向きになってきたのは確か。

ちなみに、この『風邪のうた』は、ちょっぴりキュンとする歌詞だった。
『ストロベリーガール』的な甘酸っぱい香りがしたんだな。

それから、ボブ・ディランのカヴァーで
『Mr. Tambourine Man』がとても良かった。
訳詞はご自分のオリジナルなんでしょうかね?
ディランの曲というのは、とても不思議なんだけれど、
誰がカヴァーしても、その演者の個性が歌に生かされて、
歌ってる人、それぞれ違った歌が出来上がるような気がしている。
この日トーベンさんが歌ったタンブリンマンも、
非常にトーベンさんらしい歌で、グイグイと胸に迫ってきた。
これが、もっとご本人の体調の良いときだったら
どうだったんだろうなぁ・・・。
できれば、もう一度聴いてみたいと思っているのだが。

休憩後の後半は、さらに、さらに、調子が良くなってきて、
私も安心して楽しむことができるようになった。
・・・いやいや、前半も、本当に心配の方が先に立ってたのは、
最初の2曲くらいで、後は、気持ちよ~く聴いていたんだけどね。

さて、次回の天月のライブは、
なんと、ライブ・レコーディングなんですと!
「まぁ、使えるかどうか、わからないけどね」と
おっしゃってましたが、ちょっとくらい音質が悪くても、
天月のあのグルーヴが収まっているのであれば、
いくらでも買いますよ!
ということで、天月でもお馴染みのヤッチさんの曲
『今どうしてる』(←タイトルあってるか?)をカヴァー。
トーベンさんが歌うの新鮮だったわ。

それにしても、今回は12弦ギターが大活躍であった。
カッコいいなぁ。


アンコールは1回だけ。
持ち直したとはいえ、これ以上は無理強いできないもんね。
早く治していただきたいです。お大事に。




雨の日と金曜日は
珈琲
ひねもす
秋の日に
歩いてる
朝からゴキゲン
(はっぴいえんどのカヴァー)
Mr. Tambourine Man(Bob Dylan)
風邪のうた
お月さんが笑ってる
ハワイへ行くなら
今どうしてる
おはよう今日一日君は何してるの
退屈にさそわれて

食パンとミルク
600Vの男



つい先日、還暦祝いのライブにてプレゼントされた素敵な物たちを
お裾分けしていただきました。感激。
「今日はこれで勘弁してよ」ということらしいけれど、
そんな心配しなくても、いいライブだったのに。
さすがはプロ、という懐の深さを見せつけられましたわ。





年末にはベスト盤を出したいとおっしゃっていた。
やっぱり、周年の今年中ということにこだわりがあるのかな。


2013年9月11日水曜日

THE GROOVERS/SAICO@CLUB251

2013年9月8日(SUN) 下北沢 CLUB251
"CLUB251 20th ANNIVERSARY ROCK'N'ROLL JOINT STRUGGLE"
THE GROOVERS
/SAICO[SAICO(vo),野口徹平(g/Hi-5),ナカザワダイスケ(b),比田井修(ds)]
OPEN18:30/START19:00 
adv¥3,000/door¥3,300(+D)



年をとるってことは・・・と圭介じゃないが、
あまり嬉しくはない“初めて”を経験していくということなんだな。
というわけで、このライブ中に突然、気分が悪くなり
フロアから退避するという、初めての経験をした。
本当に、直前まで何の予兆もなく元気だったから、
自分でもびっくりしてしまったわ。


SAICOさんのことは、ぜんぜん知らなかったんだけれど、
川村かおりちゃんの『ZOO』をカヴァーしてて、
あぁ、凛とした雰囲気が似ているなぁ、なんて思っていて、
まだCDになってないSIONさんが書いてくれたという『くれない』
という曲が、すごく響いてくるいい曲だったんだけれど、
この辺りで、突然気持ち悪くなってきちゃって、生アクビが止まらない。
ステージからよく見える場所に立っていたものだから、
気を悪くされちゃったんじゃないか?と心配している。
けど、もうステージに集中する余裕もなく、
少し眩暈もするようで、ただ立っているだけで精一杯だった。
曲終わりで、トイレへ駆け込む。

ちょっとスッキリしたので、フロアへ戻って
後ろの方に立ってたんだけれど、音圧で再び気分が悪くなった。
仕方ないので、フロアを出て、トイレの前のスペースで
しゃがみこんで休息。
なんとしてでも、グルーヴァーズが始まるまでには
復活したかったので、じっと蹲って体力を温存することにした。

そして、見事復活!
図々しく、元いた見晴らしのよいポジションまで辿り着いた。
この時点で7割くらいの快復度だったのが、
ステージ転換中、おしゃべりなどを楽しみ、ほぼ100%のフル充電完了。
本当に「さっきのアレは何だったのか???」といった感じ。



さてさて、体調も万全になったところで、THE GROOVERSの登場。
客電が落ちて、ドラムロールから始まるいつものSEが流れると、
私のボルテージは、一気に120%くらいまで上昇する。
演奏の始まる前のこの瞬間が、一番興奮してて鼻息が荒いかも。

一彦さんのギターは、やっと見慣れてきたTRUTHのジャズマスター。
個人的には丸っこい形のギターが好きだけれど、
ジャズマスターのちょとひねた形は、自己主張が強いなぁ。
持つべき人が持てば、カッコよく見えるということですね、はい。

定番『Groovaholic』でスタートして、
続く『境界線のエンジェル』で、まず最初のノックアウトを喰らう。
ギターのリフ、16のカッティングで悩殺だ。
もう、毎度毎度のことなのに、いつも新鮮。いつも痺れる。
『乱気流ガール』でも同じく。

で、今回、一彦さんの足元がよく見える場所だったので、
そっちにも注目してみたのだ。
基本的に、一彦さんの足元にはエフェクター類はなく、
フットスイッチだけが並んでいる。
『惜別の空』での、文字通りの“フットワーク”がカッコいいのだ。
イントロのリフでのコードストロークから、
歌のバッキングでのアルペジオへ切り替えるとき、
ギターソロへ入るとき、とこのスイッチを踏むわけだけれど、
その動きがステップを踏むように華麗なのですわ。
カッコえええぇぇ!

『スマイル』はジャジーで、ベースとドラム、
リズム隊の切れ味がたまらん。
安定したボトムの上で、好き勝手に暴れるギター。
絶妙のバランス。
これこそがバンドの楽しいところ。

この日一番嬉しかったのは『車輪の上』
大好きな曲なのだーー!アガるーー!!
ライブが後半に入って、グワーッと熱を帯びてきたところで
イントロのギターのリフを弾き始める一彦さん。
かなり、テンポが速い。
ヒートアップしてる空間では、ちょうど気持ちのいい速さなんだけど、
ヤスチカさんの口が「速ぇーなぁ」と動いたのを
私は見逃さなかったぜ。
そう言いながらも、すごく楽しそうな顔だったもんだから、
こっちまで楽しくなっちゃって、ニタニタしてしまったよ。
で、ボブさんを見ると、やっぱりニコニコして一彦さんを見てた。
なんて言えばいいんだろう?
この瞬間、グルーヴァーズというバンドがたまらなく愛しくて、
3人まとめてハグハグしてあげたい、そんな気分。
最高に楽しくて、なのにせつなくて、胸の奥がギュッとなる感じ。
こういうの、なんて言えばいいの?

ラス前のスローバラードは、新曲。
確か『Under The Foggy Moon』というタイトルだったと思うのだが、
違ってるかも。
一彦さんが指弾きとピック弾きを何度も切り替える。
人差し指の根本にピックを収めて、指で弦を弾くフォルムが好きだ。
なんと繊細で色っぽい指先。
それに、ただただ見惚れてしまう私は、ヘンタイなのかもね。

本日のラストは『狂おしきこの世界』
ギターの音色がいつもと違うのが気になった。
なんでだろう?他の曲はぜんぜん気にならなかったのに。
妙に線が太いというか、コシがあるというか・・・。
いや、別にイヤだというわけじゃないんだけど、
耳に馴れたものと違ったので、気になっただけなんだけどね。
それも、ほんの一瞬のこと。


Groovaholic
境界線のエンジェル
乱気流ガール
惜別の空
スマイル
存在理由
(無条件シンパシー)
車輪の上
グッド・モーニング・シャングリラ
(Under The Foggy Moon)
狂おしきこの世界

無敵の日々



次のライブの告知。
なんと、次は、THE TON-UP MOTORSと対バンですと!
楽しみですなぁ。


2013年9月6日金曜日

@WWW 2013.1.23 Premium Live "Beautiful Dreamer"をスクリーンで観た。

「@WWW 2013.1.23 Premium Live "Beautiful Dreamer"」全国上映決定!

ファン待望の、「@WWW 2013.1.23 Premium Live "Beautiful Dreamer"」が、ついに映像化!
一部のファンしか体感できなかった!2013年1月23日渋谷WWWで開催されたフラワーカンパニーズの
完全予約制プレミアム・ライブ映像の全国上映が決定しました。
通常のライブとは趣向を変え、メンバー4人に加えてキーボード、アコースティックギター、パーカッション、
女性コーラス、ストリングスと計9名のサポートミュージシャンを招聘。豊潤なサウンドの下、
聴かせる名曲ばかりをセレクトしたタイトル通りプレミアムなライブです。この機会に、大スクリーンでお楽しみください。

2013年9月2日(月)19:30開映 ※各会場1回限りの上映です。




というわけで、行ってきた。

「全国上映」なんて言ってるけど、
東名阪+横、という全国の中のごく一部での上映だった為、
観られなくて、残念がっておられる方も多かったみたいね。

個人的には、このライブを現場で目撃し、CD音源も繰り返し聴いている。
その後のUstreamの配信も見たし、どうやら今度はDVD化されるらしい。
それをわざわざ映画館へ行って観る価値があるのかどうか・・・
という疑問も頭をよぎらない事もない。
しかし、私は行ったのである。
ちょうど、予定も空いてることだし、フラカンにご祝儀のつもりで。

だいたい、東京では、今回の上映に先駆けて、
先行プレミア上映(トークショー付き)なんてのがあったので、
熱心なファンの方は、ほとんどそっちに行かれたのでしょう。
100人ちょっとのキャパのスクリーンだったのだが、
観客数は20人程だったかなぁ・・・。

全席指定の客席は、ある一角に集中して人が座っていた。
私と同じように、某プレイガイドで購入された人たちなんだろうな。
しかし、空席はたくさんあるわけで、
わざわざそんな窮屈な席に座るのが馬鹿馬鹿しくて、
案内係りのおねえさんにお願いして、席を替えてもらった。
おかげで快適な気分で、ビールを飲みながら、
リラックスして鑑賞することができた。

もともとはこれ、スペシャの企画だったんだっけ?
放送の方は見てないんだけれど、どんな感じの編集だったんだろう?
さすがはプロの手腕、いいアングルの、いい画を押さえてるわ。
Ust映像とは、一味も二味も違いますな。

竹安の1ショットは、必ずといっていいほど下からの手元ナメ。
ス テ キ !!
もしかして、指フェチという人種が一定数存在していることが
世間に認知されているのではなかろうか?
それは勘ぐり過ぎ?

あの長かったMCは、ほとんどがカットされていたけれど、
時間は短いものの、思わずクスっと笑ってしまう箇所が残されていて、
フラカンのライブとしては、自然な仕上がりだね。
おそらく、これがこのままパッケージされてDVDになるんだろう。
保存版としておけるというのは嬉しいね。

そして、やっぱり『春色の道』で泣いてしまった。
なんだろうか・・・もう、条件反射なのかもしれない。
中森さんのギターの音色が好きすぎて、涙が出ちゃうんだよね~。
CD音源でも、この多幸感は十分伝わってくるのだが、
スクリーンで見ると尚更だ。
こんな楽しそうに弾いてたんだ、中森さん!っていう、ね。
スパム氏の笑顔もいいんだよなぁ・・・。


映像は、スクリーンに映し出されることによって、
特殊な魔法がかけられている気がするのだ。
この感覚は私特有のものなのかもしれないけれど、
デジタルになっても、液晶になっても、大きい画面になっても、
家のテレビでは、あまり映画を観る気にはならないの。
私がお金持ちになって、家の地下にミニシアター並みの
鑑賞ルームでも作れるようなら、話は違うだろうが。

暗闇の中に投射される光が、真っ白なスクリーンの上で像を結び、
絵を描き、物語を描く。
そこに魔法のような神秘を感じてしまうのは、陳腐なことだろうか?

ご祝儀のつもり、なんて恩着せがましいことを言ってしまったが、
実は、この魔法を見たかったんだということに、
開始早々気付いてしまった。
プレゼントを貰ったのは私の方だった。



2013年9月3日火曜日

月刊爆弾ジョニー@紅布

「red cloth presents 月刊爆弾ジョニー」
日時:8月27日(火) 新宿 red cloth
open18:30 start19:00
出演:爆弾ジョニー/フラワーカンパニーズ
前売 2,000円 / 当日 2,500円 (D代別)



爆弾ジョニー
メンバーは全員二十歳なんですと。
若いっ!
そりゃ親目線よね。
とにかく可愛くってしょうがない。

メンバーの衣装が、それぞれ個性的なんだけれど、
ばっらばらで統一感はなし。
まぁ、それは、次のバンドも同じようなもんか・・・。

中でもギターのキョウスケくんが、'70年代風の長髪で
めっちゃかわいい。
後で圭介も言っていたが、顔ちっちゃ!
ギターソロのクリーンなトーンも心地よいのだけれど、
バッキングになると、キーボードの音に押されてしまうのか、
ちょっと存在感が薄れる感じがして、勿体なかったなぁ。
(これは、飽くまでもギターフェチとしての感想ですよ)

音は、まぁ、ごった煮。
オーソドックスなロックンロールから、レゲエ、ヒップホップ、
ハードロック。何でもありといった様相。
音楽のジャンルの垣根なんて関係なく、
好きなもの、カッコいいものは、何でも取り込んでしまうのだろう。
ウワバミみたいなもんだな。
とりあえず、丸呑みしてしまってから、
じっくりと時間をかけて消化していくのだ。
若さ故のまだ未消化なところすらも、魅力的な青臭さに感じられる。

その溢れんばかりの若さをエネルギッシュに
爆発させたようなステージは刺激的で、惹きこまれるなぁ。
ただ、曲間のつなぎとかMCがグダグダ気味で、
「今日は、なんかオカシイ。緊張してるってワケじゃないんだけど」
とヴォーカルのりょーめーくんが言っていた。
「昨日はカッチリしたライブしたのに、どうしたんだろう」って。
それ、きっと、意識してないつもりでも、緊張してるせいで
おかしなテンションになってるんじゃない?とオバサンは思ったよ。

いやー、キラキラしてて眩しかったわー。




フラワーカンパニーズ
この夏初めて聴く『最高の夏』でスタート。
やっと、NaNaNa~♪歌えたよー。
やっと夏がきたよー。もう8月も終わりだけど。

ジョニーくん達があまりにもキラキラと若さを輝かせてたものだから、
次に出てくるオッサン達が、どれ程くすんで見えることか・・・。
と、心配だったのだけれど、まったく余計な心配だった。
圭介も、負けず劣らずキラキラしてた。
いつもこんなだったっけ?なんて思いながらも、
テンション上げて圭介の動きを見つめていたら、
あれっ???
マイクがとれた!
マイクスタンドにセットしたはずのマイクが、スタンドから離れている。
よく見ると、マイクにはホルダー部分が装着されたまま。
つまり、パキっとホルダー部分が折れちゃったのだ。
いきなり一曲目に、なんというアクシデント!
MCに入る区切りのところまでには、Q太郎さんがガムテで補修してくれて、
後はなんとか、これで凌いだ。

しかし、まぁ・・・骨が折れるよりは、よっぽどいいわね。

若い子との対バンで燃えちゃったんだろうか、
とにかく、攻めのセトリ。
曲が始まると「うぉーー!」とどよめくことも、たびたび。

ということで、そのセトリがこちら↓↓


最高の夏
夜空の太陽
捨て鉢野郎のお通りだ
ロックンロール・スターダスト
切符
アンテな
また明日
真赤な太陽
くるったバナナ
どしゃぶり地獄
チェスト

真冬の盆踊り


どう?痺れるでしょ?

でもって、この“攻め”の中に新しい2曲がピタリと収まってて、
そのハマリ具合に感動する。
これは、ちょっと凄いことだよ。

フラカンのシングル曲やアルバムのリードトラックって、
いつも「よそ行き」の印象だったんだよね。
普段とはちょっと違う、すまし顔の雰囲気を感じることが多かった。
それはそれで、悪いことじゃないのはわかる。
誰だって、初対面の人にいい印象を持ってもらいたいし、
それが大切な場面であれば、普段よりもドレスアップして、
立ち居振る舞いにも気を遣うだろう。
でも「よそ行き」は、きちんとした印象を与えると同時に、
よそよそしさも感じさせてしまったりする。
それまでのファンにしてみれば、なんだか他人行儀で水臭いわね~、
といった感じ。
これが、今までのシングル曲に対する私の感触。

今回のシングル『夜空の太陽』の凄いところは、
「よそ行き」の衣装を纏ってるのは間違いないのだが、
それをドレスダウンして着こなしているということ。
オシャレな服を着させられるんじゃなくて、
自分らしく着こなせるようになっているのだ。
おお、いつの間にかオシャレ上級者じゃないか!
つまり、バンドのスケールが
ひと回り大きくなったってことなんだろうと思うのだ。

きちんと着こなされた新曲は、ライブにもよく馴染む。

圭介がモズライトを持って、『また明日』
この曲の違和感(いい意味で!)が際立つ。
ここまでの流れを断ち切るような違和感(いい意味で!)だ。
まるで転調みたいな曲だなぁ、と思った。

そこからの『真赤な太陽』という流れは、絶妙、絶品。
これまでの経験上、ここは『エンドロール』でくると思った。
圭介はギター持ったままだったし。
軽くジャランとコードを鳴らしてキーを取り、
「まっかなたいよ~♪」と圭介が歌い出した瞬間、
思わず「うぅ~ん」と唸るような声が漏れてしまった。
そして、この“うぅ~ん”が、私の心の中で漏れ続ける。
“うぅ~ん”が止まらない。
なんだよ、これ。
自分でも理解不能の感動モードに突入してしまったらしく、
“うぅ~ん”と一緒に涙が止まらない。
なんだよ、これ。

・・・ちくしょー!やられたー!!
なんか、ヤツらの術中にはめられたような気がして悔しいなぁ。
(ひねくれ者で、ごめんなさい)
なんて、キィィー!ってなってたら、今度は
『くるったバナナ』ときたもんだから、まいった。
アガるーーーっ!
いったい何年ぶりに聴いただろう?
深いリバーヴのかかった圭介のシャウトが、懐かしく響いた。

MCでは、年とると老眼、難聴、腰痛・・・体がボロボロという話から、
竹安とミスコニの難聴がひどいという話になり、
「人の話は、ほとんど聴こえてない」
「想像で会話してる」と、言われとった。
そんなこと言われてても、ニヤニヤと笑ってる竹安。
ちゃんと聴こえてたんだろうか?



アンコールの盆踊りで、ジョニーくん達もヨサホイ。
やっぱりオッサンと並ぶと、ピチピチのキラキラやね~。

圭介がキョウスケくんのアゴを掴んで「顔、小さっ!」て言うと、
Gが圭介に「鈴木、オマエは背が、小さっ!」って。
というわけで、キョウスケくんの肩を抱き、
自分だけモニタースピカーに乗って底上げしつつ、ヨサホイ。

これがやりたくて、フラカンが後攻だったんじゃないかな、
なんて思ったりしたんだが、どうなんだろうね?