ページ

2012年12月31日月曜日

trantrism vol.9 @横浜BLITZ

BRAHMAN presents 「trantrism vol.9」
出演:BRAHMAN / BIGMAMA / フラワーカンパニーズ
2012.12.20 横浜BLITZ
開場18:00 / 開演19:00
前売¥3,000(+1Drink) 【SOLD OUT】



仕事を終え、いそいそと横浜へと向かっているときに、
東海道線が止まってしまったのだ。
京浜東北も。
なんで、こんなときに・・・おーまいがっ!

というわけで、開演に間に合わず、BIGMAMAの途中から。
最後の3曲くらいは聴けたんだけど、
ちゃんと聴く体制ができた頃に終わってしまった。
なので、感想は書けないなぁ。



そして、フラカン。
竹安前の2列目にイン。
なんか、前の方空いてて、やや不安になる。
アウェイ・・・なんでしょうか?

いつものSEで登場した4人は、いつもの感じの衣装ですわ。
・・・たぶん・・・実はあまり覚えていない。
あっ、グレートは冬服なので、NOオーバーオールね。

『冬のにおい』からスタート。
うん、良い良い。
私にとっては、今季の初モノだから、アガるわね~。

続いて『ヌードコア~』ときたもんだから、
そりゃもう、トップギアに入るわ。
竹安の右腕のふりの激しさが堪らん。
いい具合にスペースがあるので、思いっきり飛び上がれるし、
楽しいぃぃぃ!

ふと私の前、最前の柵を掴んでいるお嬢さん達を見ると、
微動だにしていない。
あぁ、ブラフのファンの方ですね。
彼女達の心には、まだまだ火が点いていないんだなぁ・・・。
そんなこともチラッと思ったけれど、他人のことはカンケーない。
私は思う存分楽しむだけ。

これがね、竹安の真正面だったわけなのよ。
いっつもお客の顔なんてあんまり見てなくて、
空を見つめていることが多い竹安なんだけど、
この日は、明らかにこっちを見てた。
つまり、反応の悪い彼女達を見てたわけで、
これでスイッチが入ったんじゃないかと思うのだ。
竹安の眼の色が違った。
ギターも、キレキレカッティング。
アップストロークの後、腕を振り上げたままでポージング?
カッコ良く(?)決めてたよね~。

ああ見えて、アウェイで燃える男だからね~。
もう、棒立ちの彼女達にお礼を言いたいくらいだ。

『SO LIFE』の圭介がキュートだったなぁ。
「恥ずかしい話ですが~」って歌いながら、
自分の体の側面を撫で上げるようにする動きが、ちょいセクシー。
なんだけど、圭介がやると可愛いんだよ。

MCは、ほとんどなかった。
圭介が靴下がずり下がるのをずっと気にしてたのが
可笑しかったけど。

『はぐれ者~』のギターソロの途中で、音が途切れた。
シールドが抜けたのか、接触不良なのか。
すかさずQ太郎さんが出てきて、すぐに復活してたけど。
アウトロ部分だったかな、そのソロの分も挽回するかのように、
キレキレだったね~。

とにかく、音が、サウンドが良かった。
かなりステージ寄りに立っているのに、不思議なことなんだけれど。
ギターの音が、すっごくダイレクトにガツーンと
クリアに響いてきたんだよね。
だから、ついつい圭介よりも竹安に目が行っちゃったな~。


冬のにおい
NUDE CORE ROCK'N' ROLL
SO LIFE
はぐれ者賛歌
ロックンロール
深夜高速
チェスト
真冬の盆踊り


この短い持ち時間に、ギュッと詰め込んだ感じ。
悪くない。
MCも切り詰めて、ここまでタイトにやられると、
ストイックささえ感じて、惚れなおしてしまうぜ。

頑張って、辿り着いた価値があったわ。



ブラフマンもカッコよかったね。
あのいかつい野郎どもが夢中になるのがわかるよ。

嬉しかったのが、MCの中で、フラカンのことを
“老人”呼ばわりしながらも、愛があったこと。
「年をとると、おひたしが食べたくなる。涙がしょっぱくなる」
と『年をとるってこと』の歌詞を引用してくれたりとか。
トシロウ、ちゃんと聴いてくれてるんだね。
こんな地味な曲を知っててくれたなんて、嬉しいなぁ。

うーん、時間がないので、無理やりまとめちゃうけど、
ブラフマンは熱かったね~。
ステージの上はもちろんのこと、オーディエンスが熱いわ。
トシロウを落とさないように支え続ける野郎どもの
顔は見えないけれど、きっと誇らしい顔してるんだろうなぁ、と。
ちょっと感動してしまった。



終演後、急いで帰るつもりだったのだが、
物販ブースにGが居たので、思わず足が止まる。
Tシャツ買っちゃった。
あいかわらず、気の利いた言葉が出てこない自分が歯がゆいが、
仕方ないなぁ。

2012年12月27日木曜日

石橋凌@赤坂BLITZ

石橋凌 ソロライブ 『SHOUT of SOUL』
(Drums:池畑潤二 / Bass:渡辺圭一 / Guitar:藤井一彦
Keyboards:伊東ミキオ / Sax:梅津和時)
12月16日(日) 赤坂BLITZ  
開場16:00 / 開演17:00
前売チケット:¥5,775(指定席) / ¥5,250(立見席) *ドリンク代別



赤坂BLITZの椅子席なんて、初めてかも。
ライブが始まると、すぐに立ち上がってしまうにしても、
焦らなくても席は確保されてるわけだし、
座って開演を待っていられるのは、楽チンだよね~。

私と同年代から、やや上くらいの客層だから、
オールスタンディングというわけにはいかないのだろう。

開演前に場内アナウンスが流れる。
「本日は撮影のカメラが入っております。
ライブ中のお客様の表情を撮影させていただきますので・・・」
ええーっ!?マジですか?
どうか、私のバカ面が撮られませんように、と神に祈る。



凌さんは、白いトレンチコートに帽子で、ダンディに登場。
一曲目の『魂こがして』は、ミッキーと梅津さん、二人だけの演奏で。
ううう~、そうきたかぁ・・・。
凌さんがステージに立つだけで、圧倒的な存在感なのだが、
ピアノとサックスのジャジーな音色が、劇伴のようで、
“役者 石橋凌”の存在感を際立たせる。

正直、ソロアルバムに入っている、この『魂こがして』を
初めて聴いたときは、かなり衝撃を受けた。
もう、子供っぽいロックなんてものは演りません、と
凌さんに背を向けられたような気がしたんだよね。
もちろん、私の勝手な妄想に過ぎないのだけれど。

しかし、それももう耳に馴染んだし、
こうしてライブで聴くと、理屈抜きのカッコ良さ、
凌さんの歌の力強さに魅せられて、メロメロの骨抜きになる。

そして、バンドメンバー登場。
全員、ビシッと50年代ギャング風ファッションでキメている。
魂署の刑事・・・というより、ワルの方だよなぁ。
池畑さんのあのヒゲは、絶対、ワルだよ~。

前半は、まだ着席したままだった。
凌さんから「もうすぐシートベルトの着用サインが消えるから、
あと2曲ほど、お待ち下さい」と。

その2曲の間は、一彦さんも座りでアコギ。
『待合室にて』では、お馴染みのヤイリくんを使っていたのだが、
見たことのないギターに持ち替えて、次の曲へ。
あっ、ガット・ギターだ!
一彦さんがガット・ギターを弾くの初めて見るなぁ・・・なんて、
考えていたら、爪弾き始めたイントロに、ズキューンとなった。
なんと『Just a 16』じゃないか。
まさか今日聴けるとは思ってなくて、不意をつかれて、
ウルッときた。
一彦さんのギターも繊細でいいなぁ。

シートベルトの着用サインが消えたらしいので、立ち上がる。
立って、リズムに合わせて体を動かせるのは、気持ちいい。

そこで、ついにCHABOが登場。
ステージ下手から、ゴキゲンな様子で笑いながら出てきた。
たしかに、CHABOが出てくると場の雰囲気が変わる。
なんていうか、フワッと軽くなるのだ。

CHABOのギターはテレキャス。
ゴリッとしたテレキャスの音さえ、CHABOが弾くと
とても軽やかに響く。

凌さんとCHABOが並んで立っている光景は、
とても不思議な感じだった。
CHABO曰く「昔はおっかない顔してて、話しかけられなかった」と。
それでも、笑い合って並んでステージに立っている二人は、
同じ時代を歩いてきた同志、というような、
たしかな絆で結ばれているのだろう。

CHABOと並んで弾いてるときの一彦さんの嬉しそうなこと。
無邪気そのもの、というか、無我夢中の少年の顔だったよね。
一彦さんのその想いが伝わってくるようで、
なかなか感動的な場面だったなぁ。

『いい事ばかりはありゃしない』は、今年、よく聴いたなぁ。
めちゃくちゃ名曲な上に、
誰が歌っても、あの人の声が聴こえてしまうという
とんでもなくセンチメンタルな一曲。
CHABOがヴォーカルをとったのだが、一彦さんとミッキーも
それぞれ、ワンコーラスずつ歌った。
二人とも魂を込めて歌っていたなぁ。
それを凌さんが優しい目で見つめていたなぁ。

どのタイミングだったか、小さい卵型のシェイカーを幾つも
メンバーが客席へ投げ込んでたので、キャッチしようと
頑張ってみたけれど、ダメだった。
後ろの席の人が取ったのを少し見せてもらったら、
メンバーのサインが入っていて、羨ましかったわ~。
正面にいた圭一さんに、もっとアピールすればよかったかな。

『Do It! Boy』とか『抵抗の詩』なんていう
懐かしいナンバーも散りばめられていて、この日のセトリ、最高!

『Dear My Soulmate』は、アルバムの中でも一番好きな曲。
梅津さんの他にも3人、ホーン隊が入ると華やかだし
一段と盛り上がる~。
梅津さんの動きが可愛かったんだよね。
くるっとターンしてたり、サックスを銃に見立てて
客席に向けてみたり。
お茶目さんだわ~。

もう、どの曲がどうだったとか、細かい記憶が無いのだけれど、
メンバー紹介しつつ、それぞれのソロパートを回したはず。
CHABOも居たはずだから、アンコールのときだったかも。

そのアンコールは、まさかのトリプル。
しかも内容が濃い~!

最後の最後に『AFTER '45』が聴けて、涙。
私の脳内再生回数歴代一位と思われる曲なのだよ。
感動しないわけがないじゃないか。
魂こがしました・・・。




魂こがして
乾いた花
最果て
HIP SHAKE HIP
待合室にて
Just a 16
Heavy Days
形見のフォト
MOJO WALKIN'
いい事ばかりはありゃしない
淋しい街から
抵抗の詩
ダディーズ・シューズ
Dear My Soulmate
TOKYO SHUFFLE
Do It! Boy
縁のブルース
喝!

我がプレッジ
R&R AIR MAIL

Soul to Soul
RUTE 66
ピカドンの詩

AFTER '45
パブでの出来事
スタンドバイミー


セットリストの順序は自信なし。



とにかく、凌さんの歌に痺れまくった。
あんなに力強い歌を歌いながら、優しい目で客席を見渡して、
まるで、一人一人と目で挨拶を交わしているようで、
温かい気持ちにさせてくれる。
その度量の大きさに包み込まれたような、安心感。
なんて気持ちのいいライブだったことか。

役者の石橋凌も悪くはないけれど、
やっぱり、シンガーの石橋凌が、私には必要なのだ。
ずっとずっと歌い続けてほしい。

2012年12月23日日曜日

ありがとうございました×3

諸事情により、泣く泣く諦めたPolarisのライブ。

チケットのやりとりって、結構めんどうだし、
もう、紙くずにしてしまおうかな~、なんて思ったりもしたのだが、
すでにソールドアウトしているということは、
行きたくても諦めてる人がいるということで、
それを考えると無駄にしてはいけない、と思い直した。

このブログでチケットの譲り先を募ったところ、
素敵な縁に恵まれて、素敵な方(便宜上、以下“スーさん”と表記)に
お譲りすることができた。
そして、そのスーさんに、私は図々しくもお願いしてしまったのだ。
「もし良かったら、ライブの感想を教えて欲しいんです。
それをブログにアップさせて下さい」と。
本当に迷惑なお願いにもかかわらず、スーさんは
「いいですよ」と快く答えて下さった。
なんて、いい人なんでしょう。

・・・というわけで、スーさんからメールが届きました。


ポラリス行ってきました。ありがとうございました。

あらきさんと、終始3人でのステージでした。
シンプルでなんだか良かったですよ。
譲さんは、ポラリスは曲が長いから~って、座って演奏して、
立ってMCしてました(笑)
ポラリス初めての人~?って、手を挙げてもらったら、
ぱらぱらいる感じでした。
六年ぶりのライブだそうで、もうそんなに経ったのですね。

あってるか分かりませんが、セットリストです。

Slow Motion
季節
MC(ここしかないって言ってましたが、ちょこちょこ話してました)
深呼吸
檸檬
天気図
コスモス
瞬間
光と影
新曲
en.)新曲


たぶん、こんな感じです。
新しいCDを買ってないのと、体調不良で後半ははっきりと覚えてませんが、
本編ラストのセッションなど、素晴らしかったです。
後、Slow Motion のギターのリフがはじまったとき、
きた~って、感じでしたね。

まとまりませんが、ご報告まで。ありがとうございました。



ほぼ原文のままで、引用させてもらいました。
最初と最後、2回も「ありがとうございました」と
お礼の言葉をいただいて、たいへん恐縮です。

そうか、そうか。
私の大好きな『深呼吸』や『瞬間』を演ったんですね~。
くぅぅーーっ、聴きたかったー。

初めての人?と訊かれたら、
高らかに「はーい!」と答えたかったなぁ・・・。

と、あれこれ妄想は膨らむけれど、
次は絶対にライブ行くぞー!と決意を新たにしたのである。

スーさん、体調不良だったというのが気になりますが、
ライブの幸せのお裾分けをいただきました。
こちらこそ、“ありがとうございました!”です。

では、今度はPolarisのライブで、
スーさんとお会いできるのを楽しみにしておきましょう。

2012年12月18日火曜日

冬のとーべん祭り ~ほっこり編~@440

冬のとーべん祭り ~ほっこり編~
2012年12月13日(木) 下北沢 440
開場:18:30 / 開演:19:00
前売3500円 / 当日4000円 (1オーダー別)
出演:笹倉慎介/tico moon/ Modern Irish Project/
ゆげみわこ(中野督夫g)/湯川トーベン
スペシャル・ゲスト:斉藤哲夫



開演時間になり、トーベンさんからのご挨拶。
「今日は、ほっこり編ということで、“ほっこり”した人だけを
呼びました。・・・が、ちょっとヘンなのも一人入っちゃったけど。」
というのは、もちろんトクオさんのことだね。



ゆげみわこ
ゆげさんのセットは、トクオさんがアコギでサポート。

時間の流れが緩やかになり、郷愁を誘う歌声。
『奄美の子守唄』や『木曾節』といった民謡を
優しく歌い上げて、独自の世界観と作り上げていた。

『木曾節』のトクオさんのギターが、カッコよかった。
間奏で、エフェクトをかけ歪ませた音色で、ギュワーンと入ったとこ。
生命感が漲って、民謡の持つ逞しさが鮮やかに色づいた。

いつものことだが、トクオさんは喋りだすと止まらない。
主役はゆげさんなのに、自分のライブの宣伝を延々としてて、
関係者席のトーベンさんから「喋りすぎ!」と言われてた。
それでも、まったく気にせず、ずっとマイペースだったね~。

最後は、tico moonのお二人の演奏で
アイルランド民謡の『サリー・ガーデン』

ゆげさんは、どんな歌を歌っても和の匂いのする人だった。



Modern Irish Project
フィドル、ドラム、ギターの3ピースのアイリッシュバンド。

青いフィドルを持った女性、大渕さんはとてもクールな表情で、
軽やかに弾むような旋律を奏でる。

ギターの長尾くん、ほぼリズム楽器だよね。
職人ワザのように気持ちのいいカッティングを刻み続ける。

あれ?ドラムの人、見たことあるわ。
そうだ、横浜リザードで仰木さんのバックで叩いてたわ。
田嶋友輔くん、彼のドラム、好きだわ。
きっちりとリズムを叩きながらも、窮屈さがなくて、
フワッとした自由さを感じるドラムだ。

途中で一曲、トーベンさんがベースで参加。
「リハを見てたら、混ざりたくなっちゃって。」というわけで、
急遽決まったらしい。
しっかりと譜面を見ながら、ベースを弾く姿は、ちょっと珍しい。

けど、本当に愉しそうなんだよね~。
ドラムの友輔くんとアイコンタクトとってるときなんて、
お互いニコニコしちゃって、こっちまで顔がにやけてしまう。

アイリッシュ、楽し~!
あの陽気なリズムは、座って聴いているのが辛くなる。
腰がムズムズしてくるよ、踊りたくて。



笹倉慎介
最初に、トーベンさんとの馴れ初め(!?)についてのトーク。

笹倉くんがまだ会社員だった頃、
船橋の「月」というお店で共演したのが最初で、
その縁で、トーベンさんのイベントに何回か呼んでもらって、
すごく感謝している、と。

その最初に出会ったときに、トーベンさんが、これ演ろうよ、
と言って、一緒に合わせた曲が、はっぴいえんどの『12月の雨の日』
ということで、今日の一曲目。
トーベンさん、MIPの友輔くんと一緒に。

その後、一人で弾き語りのステージ。
とても表情がチャーミングで、いい顔している。
すれたところがなく、少し垢抜けなさが残っているところがいい。
もちろん、褒め言葉ですよ。
写真よりも、断然いいオトコだったもんね。

歌声は澄んだやさしい声。
“ほっこり編”には、ピッタリの人選だ。

最後は、tico moonのお二人の演奏で
『Have Yourself A Merry Little Christmas』を
ギターを置いて歌のみで。
トーベンさんから「ハンドマイクで!」と注文が出ていたけれど、
それは恥ずかしいから、と座ったまま、スタンドマイクで歌ってた。

本当に、ほっこりした、素敵な青年でしたわ。



tico moon
このイベントの初っ端から大活躍のお二人は、
ハープとギターのユニット。

初めて生で見るハープの演奏に、目が釘付けになった。
その優雅なこと!
指で弦を弾いて音を出すわけだけれど、
まるで舞っているかのような腕の動きは滑らかで美しい。
あの可憐な音色は、聴く者を夢見心地にさせるよね。

すっごくメルヘン。
異世界に入ってしまったような気分だ。
鈴の音が、シャンシャン、シャンシャンと入ってきて、
とてもクリスマスっぽいなぁ、と。
あれ?鈴の音、どこから聴こえてるんだろう?
とキョロキョロとしてたけど、見当たらない。
ちょうど私の所からは死角になっている、ギターの方の足元から聴こえる。
おそらく、足に取付けてリズムをとるようにして
鳴らしていたんじゃないかなぁ。

すべてインストかと思ったら、
一曲だけ、ハープの吉野さんが、ヘッドセットのマイクをつけて、
可愛らしい歌声を披露してくれた。
とてもキュートだったなぁ。

トーベンさんも、今度はアコベで一曲参加。
ギターの影山さんが「大好きなトーベン兄さん」と
紹介してたのが、なんだか可笑しかった。

「この中に入るの、けっこう勇気がいるんだよ」と言うのも納得。
お二人が作り上げてる世界観は完成されているから、
余計なものが入ると、壊してしまいそうだもんね。
でも、やっぱりトーベンさんは凄い人なのだ。
どんな曲でも前に出すぎず、でも、しっかりと底流を支える。
川の流れのように澱みなく、海へと導いていく。
あー、心地よいわ。



斉藤哲夫
本日のスペシャル・ゲスト。

前回のとーべん祭りにも出演された。
その後、倒れてしまわれたと知って、とても心配していたのだが、
幸いにも快復されて、少しずつライブもされているようなので
本当に良かったなぁ。

「前は2時間でも3時間でも平気でやれたんだけど、今はダメ」
と言ったときの、ちょっと残念そうな表情が印象に残った。

ダータファブラから『サイドストリートバンド』を
一人弾き語りで。
2フィンガー奏法の手元を見たかったのだが、
譜面台に隠れてよく見えなかったのが残念だった。

トーベンさん、トクオさんとの3人で
CCRの『Who'll Stop The Rain』のカヴァーと
『夜空のロックンローラー』・・・これは、本当に名曲だ。
メロディアスな曲調に、聴き手に語りかけるような優しさと
説得力のある歌声が響く。
なんだ、斉藤哲夫さん、すっかりお元気ではないか!

でも、出番が終わるとすぐに、
「もう寝る時間だから~」ということでお帰りになられました。

「健康が一番だね」という言葉、
40歳を過ぎると、ズシリと重く響くようになるなぁ。



湯川トーベン
本日の主催であり主役のトーベンさん。
12弦ギターだ。
一人で『青春パンク(仮)』を歌った後、とくべんで、
乱魔堂の『ひたすら』
はい、もちろん初めて聴く曲ですよ。
あれ?ここで、ベースに持ち替えたんだったっけ?
あー、記憶が曖昧だ。

再び、tico moonのお二人がステージに上がる。
「いつも娘がお世話になってます」という話から、
ライブを見に来ていた潮音嬢をステージに上げて、
「一曲演って」と言って、下がってしまうトーベンさん。

もちろん、まったく打ち合わせなしなので、
ちょっと焦り気味の潮音ちゃんが、可愛かったなぁ。
「じゃあ、トクちゃんも!トーベンも!」と呼んでたけど、
トーベンさんは、まったく応じず、結局、
Modern Irish Project+tico moon+湯川潮音という
スペシャル・ユニットで一曲、アイルランド民謡だったかな。
いいもん、見せてもらいましたわ。
こういうのが、とーべん祭りの醍醐味ってことだよね。

この後、
湯川トーベン+tico moon 『坂道』
とくべん+Modern Irish Project 『バンドマン・ブルース』
アイリッシュなアレンジの『バンドマン・ブルース』は、
8月の横浜のときに、やりたかったのはコレだよね。
今回、リベンジを果たせたってことね。

アンコールは、今日の出演者全員がステージへ出て、
(なぜか、見に来ていた中川五郎さんまで!)
宮沢賢治の『星めぐりの歌』を。

うーん、最後まで“ほっこり”だったわ~。



トーベンさんは、もちろん、ソロでもライブをやるけれど、
誰かと一緒に音を鳴らすのが大好きなんだよね~。
対バン相手と打ち合わせにないセッションをやったりしてるけど、
そのときも、本当に愉しそうな顔してるもんね。
根っからのバンドマンなんだな。

私は、トーベンさんのギターも歌も大好きなのだけれど、
やっぱり、ベーシストなんだよな~、ということを強く感じた。
自分でグルーヴを作り出すというよりも、
一緒に音を鳴らしている相手、ドラムやギターから、
グルーヴを引き出してくるような、そんな印象なんだよね。
それは、あらゆる人とのセッションを
重ねてきた結果なんじゃないかな・・・なんて、
偉そうなことを思いながら、にやけ顔で家路についたのであった。

とーべん祭り、次は何編かなぁ?

2012年12月16日日曜日

マジで絶望する5秒前

こわい。
本当に、こわい。
これからこの国はどこへ向かって行くのだろう。

私の周りでは、アンチ自民の声が圧倒的だったんだけど、
いったい誰が投票したんだ?

結局のところ、私はマイノリティであり、
私がツイッターでフォローしてる人達もマイノリティだということか。

はっきりとした姿が見えないマジョリティが、こわい。
九条がなくなっても、基本的人権が保証されなくても、
国防軍ができて、徴兵されようとも、
目先の景気対策の方が大事だという人がそんなに大勢いるのか?
そんな人間達の中で生きていくことが、こわい。

でも、絶望するわけにはいかないのだ。
おそらく、これから始まるであろうひとつの(たぶん暗黒の)時代を
しっかり見つめていこう。
遠くにある希望の光を見失わないように、歩いていくしかないのだ。

2012年12月12日水曜日

いつも心に音楽を~そして、選挙にいこう!

ご存知のとおり、私は粗忽者なのである。
年末のバタバタした雰囲気が、それを更に加速させるようで、
この時期に必ず、やらかしてしまうのだ。

たしか去年も同じようなことを書いた記憶があるのだが、
またしても、やらかした。
入力したデータを消してしまったのだ。
あーあーあー・・・。

なんとか必死で、再入力して、1日遅れくらいまでに追いついた。
けれど、疲労困憊。
心が荒ぶ~。

こんなときこそ、音楽が必要なのだ・・・と助言をいただきましたが、
その通り!
帰りの電車の中で聴いた、トーベンさんの声が
涙が出るほど優しかったのですよ。
聴いてたのは、コレ ↓

『ハナ』 湯川トーベン

















はじめて聴いてから、まだ1年半しかたっていないのに、
なんでこんなに懐かしい気持ちになるのだろう。

思えば、最初に聴いたときからそうだった。
私の中にある、“音楽的原風景”とでもいうようなものと
重なる何かを感じて、懐かしい気持ちにさせられるのだ。

この胸が締め付けられるようなせつなさが、初恋の感触に似ている。
そして、恋に落ちた。

そう、私は何度でも恋をする。
このトキメキこそが、音楽を聴く醍醐味であり、
何ものにも替え難い極上の快楽なのだ。

あー、極楽、極楽♪





そして、選挙。
私は期日前投票をすでに済ませた。
どうも日曜日は、バタバタとしそうなので。

いい年をして、今まで政治に無関心だった私を許して下さい。
選挙だって、ちゃんと行くようになったのは、ここ3,4年。
それだって、あんまり深く考えず、なんとなーく投票してきた。

でも、今回の選挙は違う。
すごくドキドキしている。
危機感がハンパない。
今ここで、変わらなきゃ、日本はダメになってしまうと思うのだ。

原発もイヤだけど、戦争はもっとイヤ。
私は基本的人権が保証されない国になんて住みたくないのである。

組織票にカウントされない、個人の意思を持った皆さん!
どうぞ、その一票を平和の為に投じて下さい。
よろしくお願いします!



今こそ、LOVE & PEACE だぜ!


2012年12月10日月曜日

Polarisのチケット譲ります

ダメだ!
どう考えても、うまくスケジュールがたたない。
・・・という事態に陥ってしまった。


そこで、仕方なく、たいへん遺憾なことではありますが、
12/21のポラリスのライブを諦めることにしましたので、
そのチケットをお譲りしたいと思います。

実のところ、このまま紙屑にしてしまってもいいかな、と思ったの。
でも、もし、すごく行きたいのにチケットが手に入らなくて
諦めてる人がいたら、申し訳ないなぁ・・・と。




Polaris Live 2012 "光る音"
2012/12/21(金) 代官山UNIT
Open/Start:18:00/19:00 


↑↑こちらのチケット1枚を定価の4,000円でお譲りします。
整理番号は500番以降という、かなり悪い番号です。
都内での手渡し希望ですが、郵送等ご希望の場合もご相談に応じます。
自己紹介欄のアドレスにメールを下さい。
複数の応募があった場合には、お断りする場合もありますので、
ご了承下さい。



チケットの譲り先が決定しました。(12月12日)


2012年12月4日火曜日

子供ばんど@クロコダイル

子供ばんど
~LAST LIVE HOUSE TOUR'12~
Member: うじきつよし(vo,g) 谷平こういち(vo,g)
湯川トーベン(vo,b) やまとゆう(vo,ds)
2012/12/2 SUN 原宿クロコダイル
Start: 19:00(予定)  Charge: ¥5,000
※限定200名 80名指定席 【SOLD OUT】



クロコダイルは久しぶりだなぁ。
3年ぶり?
誠さんの新春バースデーライブ以来だよなぁ・・・と、
そのときの記事を読み返してみてびっくり。
「110名限定」と書いてあるではないか。
あの時だって、後ろで立ってる人が結構たくさんいたはず。
それが、今回200名って!
そりゃギュウギュウ詰めになるわ~。

何より心配だったのが、席のこと。
3年前もそうだったけれど、電話予約の段階で席が決められていて、
当日にならないと、どんな席かわからないし、変更もできない。
そして、クロコには、ステージの下手半分くらいが
死角になるような酷い席があったりするのだ。
下手といえば、トーベンさんのポジションですよ。
そんな席に割り振られていたら、どうすればいいのか・・・。
そのことが、すごく気懸かりだったせいもあって、
前日からとても緊張していた。

ドキドキしながら、私が案内された席は、
隅のカウンター席で、ほぼステージを真横から臨むような位置。
トーベンさんのマイクスタンドまで、2メートル、障害物なし。
という、ある意味ミラクルな席だったのだけれど、
結果的にいうと、ほぼセンターの席の方と交換したのだよ。
お友達とご一緒に観たかったようなので。
普通に考えれば、断然、そのセンターの席の方が見やすいし、
音のバランスもいいし、絶好のポジションだからね~。
少しばかり残念な気がしないでもないが、
その素敵な申し出に対して「トーベンさんの前がいいのっ!」とは
言えなかったな~。
いえいえ、後悔してるわけではないのだよ。
ただ、隣の芝生は青い、とか、逃した魚は大きい、とか
そういうことなんだよね。

すいません、長い前置きでした。

しかし、まだまだライブは始まらない。
この文章のことではなく、実際の話。
何しろ200名というキャパオーバーな客入れをしているために、
入場がぜんぜん終わらないのだ。
19時スタートの予定だったが、30分過ぎた時点でも
まだ空席がいくつもあって、外で並んでるお客さんがいる模様。
結局、45分くらい押しで、やっとスタート。
遠方から来られてた方は、ヒヤヒヤしてただろうなぁ。


メンバーは白T&白パンで登場。
中年男女がひしめき合うフロアのテンションが、一気にあがる。
私もちょっと頭がボーっとしてしまうくらいに、舞い上がっていた。
なんだか現実味がなく、夢の中にいるようなフワフワ感。
ステージの上だけが、とてもキラキラ輝いて見えて、
自分の体は融けて無くなり、視覚と聴覚だけを持った生き物になる。

考えてみると、子供ばんどのワンマンなんて、
あの再始動一発目のヤマハ以来のこと。
あのときは、震災から一月ほどであり、計画停電があったりして、
ある種、不穏な緊張感が世の中に充満していた。
そんな中でのライブは、別世界での出来事のようだった。

その時とは、また少し違う種類の感触だけれど、
現実味の無さは同じだ。
なぜか、子供ばんどのステージを前にすると、
幽体離脱ではないが、心が体から離れて漂流してしまうのだ。
時間の流れが狂ってしまうのかもしれないなぁ。

子供ばんどを聴いていた十代の頃の自分と、
トーベンさんにのめり込んでいる現在の自分が、
時空を越えて巡り逢うという、ドッペルゲンガーのようなことが
脳内で起こっているような気もする。
高校生の私が初めて子供ばんどを知ったのは、
トーベンさんもタニヘイさんも脱退した後のことだったから。

2曲目は新曲だったのかな?
トーベンさんとJICKが交互にヴォーカルをとる。
なんだか歌詞の雰囲気からすると、
トーベンさんっぽい曲だったけど、違うかなぁ?

子供ばんどといえば、やっぱりツイン・リード・ギター。
これを聴くと胸の奥が熱くなる。
JCKとタニヘイさんが並んで弾いてる姿は、子供のように楽しそう。
ギターキッズがそのまま大きくなりました、というような
本当に無邪気な表情で弾いてるんだよなぁ。

それと、タニヘイさんがリズムギター弾くときの、
腰づかいがエロくて、好き。

そのタニヘイさん情報によると、最近、楽器屋に入り浸っているという
JICKのニューギターが、ポール・リード・スミス。
バラード系の曲で、大活躍していたなぁ。

そのニューギターをセッティングしながら、ジャラーンと
JICKが鳴らしたコードを聴いた瞬間に、胸がキューンと痛んだ。
ひょっとして、あれだよね、あれ・・・。
と、予想通りのアルペジオが聴こえた。
『さよならBOY』だ。

いつ聴いても、高校生の自分に引き戻されてしまう曲。
ロッカ・バラードの名曲。
JICKがサビの高音をギリギリと体を絞るようにて歌う姿が美しい。
ごめんなさい、やっぱり泣いてしまうよ。
長い長いアウトロは、バンドの佇まいを神々しく照らし出す。

ここで前半終了。

後半戦。
メンバーはお召替えして、赤T&赤パン。

トラブル・メイカーでの寸劇が、異常に面白い。
タニヘイさん、いや、スティーブ、いや、カズエの裏声トークが
鋭いツッコミで、JICKを困らせるところがいいね~。
と、思ったら、今度はJICKから逆襲があったり・・・。
「消したい過去は、サ〇デー〇ロジェ〇トの司会」なんていう激白も!
いいの?そんなこと言っちゃって?(←いいのか?書いちゃって?)

あー、そういえば・・・。
MCらしいものが無かったよなぁ、と後で気付いた。
こういう、曲中の寸劇的なものはあったし、
『ロックンロール・フーチークー』の導入で、
リック・デリンジャーの名前を出したりしたけれど、
曲と曲の間で、時間をかけてトークするというようなことはなかった。

普段、フラカンのライブみたいなのに慣れきってる私には、
こういう硬派なライブはすごく新鮮なんだよね。
JICKは、ライブの間中、ずっとハイテンションで、
喋り方も、KBCでトークしてるときとはまったく違う。
熱い、熱い。煽る、煽る。

『アル中~』では、トーベンさんもテンション高い。
で、曲の途中で、なぜかJICKと楽器を交換。
この、交換するときのアクションというかダンス(?)も
おちゃらけてるというかなんというか・・・、とにかく楽しいっす。
トーベンさんがギター、JICKがベースで、
スパイダースの『あの時君は若かった』
JICKのベース姿は、かなりレアだよなぁ。

お決まりの『サマータイムブルース』で終了かと思いきや、
ラスト・ナンバーは『TAKE ME TO YOUR PARTY』
この曲、楽しいだけじゃなくて、
どこかせつない響きがあって、ライブの最後には
とてもよくハマっているんだよなぁ。

アンコール。
これは予想どおりの『踊ろじゃないか』
ここで、ついに客席も立ち上がる。
そして、風船がいっぱい飛んできた。
ちょっと言葉は悪いけど、こういう時代錯誤な演出が
子供ばんどらしくて嬉しかったんだよなぁ。
少しの間だけど、時間を遡れたような気がしたんだよね。

オーディエンスの声に応えて、ダブル・アンコール。
『たどりついたらいつも雨ふり』
たぶん、これ一曲の予定だったんだろうけど、
JICK一人が残り、ギター一本で『NIGHT AWAY』
痺れたなぁ。
やっぱり、JICKはこうでなくちゃ。

最初から、ステージの上も下も、笑顔、笑顔、笑顔。
テンション上げたまま、途切れることなく最後まで。
これが子供ばんどなんだよね~。
本当に幸せな時間をありがとう。



ミッドナイトフライト
絶好調
Rock & Roll Singer
ロックンロール・フーチークー
かわいそうなエンジェル
ツイスト アンド シャウト
ロックンロール・トゥナイト
さよならBOY

ばかな男のR&R
お前の事ばかり
ジャイアントマンのテーマ
お前はトラブルメイカー
のら猫
だからそばにいておくれ
アル中ロックンローラー
サマータイム・ブルース
TAKE ME TO YOUR PARTY

踊ろじゃないか
WALKIN' AWAY

たどりついたらいつも雨ふり
NIGHT AWAY


セットリストは、ツイッターでの拾い物です。

2012年12月3日月曜日

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団@渋谷CLUB QUATTRO

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
2012 年内ラストワンマンライブ!!!
11月30日(金) 渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 18:00 / START 19:00
前売チケット ¥3,000円(1D別) <SOLD OUT!>



良番チケットだったので、そそくさと最前に陣取ったのだが、
なかなかフロアが埋まらない。
チケットはソールドアウトしたはずなのに。
最近の若者は、ライブを最前列で観たいなんて思ってないの?
気付けば、三桁の整理番号で入場した方が私の隣にIN。
このガッツキは、我々中年女性特有のものなのだろうか?

さすがに開演時間が迫ってくると、
少しづつ前へ詰めて下さーい!という指示も出て、
かなり混雑してきた。


トラベルは、7月に初めて観て以来のライブ参戦だ。
その間に、奇妙くんソロやリトルスイングは観てるけど。
そして今日の編成は、
【vo&gt奇妙、tpサントウ、tbトミー、tbかをり、A.saxますこ、
 T.saxユージェイ、gtシオミ、keyパクシン、org岩井ロングセラー、
 ba安田、drてっし~、percキツネうどん、cho杉瀬陽子】
の総勢13名。(ツイッターより)

メンバーが全員ステージに立つと、それだけで壮観。
この眺めだけで、ワクワクしてくる。

奇妙くんは、白シャツ(うっすらと格子柄だったような・・・)にデニム。
そのシンプルなスタイルのアクセントのように
ウェスト部分から赤いパンツをのぞかせている。
“見せパン”なのか?
チラッじゃなく、もっと大胆にのぞいてて、
あれは、ちょっと見せすぎ。
気になってしょうがないよ、真っ赤なんだもん。
エロいというより、これ以上ずり下がったらどうしよう、と
ハラハラしてしまったわ。

おや、ホーンセクションのところにマイクが一本余ってる。
ん?トミーがいないじゃないか。
と、思っていたら、スーツ姿で途中から出てきた。
仕事帰りに駆けつけたみたい。
カッコいいなぁ、商社マン。

トロンボーンが下手だと言われてることについて、
「顔で選んでるから、えーの」とのこと。
それでも、ソロのとき、二人とも頑張って吹いていたよ。
まるで、我が子の発表会を見てるような気持ちで、
ドキドキしてしまったけど。

奇妙くんがギターを持ったのは、2,3曲だったかな。
『あの娘に会いにゆこう』『サン・トワ・マミー』とあと1曲くらい。
ギターは白のストラト。
エレキを弾きながら歌う姿を見ると、バリバリのロッカーだよなぁ。

後はずっと、ハンドマイク。
小道具のようにダービーハットを脱いだり被ったりしてて、
まるでミュージカルの一コマみたいだったんだが、
そういう動きに嫌味がなく、流れるように自然でキュート。
か、か、か、可愛いぞ・・・。

奇妙くんが歌い始めると、目が釘付けになる。
体から振り絞るようにして歌う姿に、なぜかせつない気持ちになる。
彼が「これで死んでもいい、と思ってライブで歌っている」
と、話していたことを思い出してしまうからなのかもしれない。


何の曲のときだったのか、何故そんなことを思ったのか、
まったく思い出せないのだけれど、
あっ、そういうことなのか、と不意に何もかもが
腑に落ちた瞬間があった。
本当に、漠然とした感覚でしか記憶していないのだけれど、
奇妙礼太郎が求めてやまないものを理解できた気がしたのだ。
もちろん、私の個人的な妄想に過ぎないことはわかっている。
でも、私にとっては、尊い啓示を受けたような甘美な一瞬。
なのに、今思い出せるのは、
ボンヤリとした鈍い光のようなものだけ。
それは、あっという間に通り過ぎてしまったのだ。


『ツイストで踊りあかそう』のカヴァー。
奇妙くんは、自分がやりたいと言い出したことをすっかり忘れてたけど
バンドのみなさんは、ちゃんと練習してたらしい。
っていうか、このワンマンの為のリハーサルに、奇妙くんは
一回も参加していないというから驚き。

奇妙くん、サム・クックが好きなんだね~。
「これのベスト盤のLPが家にあったんですよ」と言ってたのは、
『あの娘に会いにゆこう』の中で歌ってる、
黄色いジャケットのレコードのことだよね。

パクシンくんの目の前で見ていたのだけれど、
めっちゃ男前、クール・ガイですね。
彼のピアノプレイが好き。
前回のライブで、もうトラベルで演らないような話だったけれど、
こうやって出てきてくれて嬉しいなぁ。
いつか、カルメラのライブも観てみたい。

『桜富士山』の入りのカウントは、てっし~の
「すし、てんぷら、食べたいなっ」という心の叫びから。
いやー、てっし~、いいわぁ。
てっし~と安田さんのリズム隊が、
ニコニコの笑顔で奇妙くんを見守りながら、
すぐに一人で彼方へ行ってしまう奇妙くんの手綱を握っていたなぁ。
上手く、曲の流れをコントロールしていたと思う。

『SWEET MEMORIES』は、杉瀬さんとデュエット。
杉瀬さんは初めて観たんだけど、声量のあるソウルフルな歌声で
とてもカッコいい。
アルバムでも、英詞の部分を綺麗な発音で歌っててステキだなぁ、
と思っていたのだが、その英詞の部分を歌い始めた途端、
メロディーにのせて・・・「歌詞を~忘れた~♪」と!!!
ええぇーーっ!?
というわけで、その2コーラス目から、もう一度やり直し。
当たりまえだけれど、2回目はちゃんと歌えてた。

なんだか、お茶目な人。
アンコールでのことだが、「ハードコア・パンク出身です!」と
前置きしてから、すんごいデス声で、「NO WAR!」と叫んでいた。
面白すぎる!



アンコールで、サンデーカミデ氏登場。
実は、開場待ちの間に目撃情報を立ち聞きしてしまったので、
出てくるだろうということは、予想していた。

あいかわらず、オモロイにいちゃんですなぁ。
本当に奇妙くんと仲良しなんだよね~。
この日のライブも、数日前に、急に奇妙くんから誘われたらしく、
速攻で代わりのバイトを“山崎さん(20代・女子)”に頼んだそうだ。
「サンキュー!ヤマザキ!」

毎週月曜にUSTをやってるんだけれど、
視聴数が5vewとか、一桁のことも多いらしい。
それでも、開き直って続けて、100回目を迎えたとか。
今度、覚えてたら、見てみようかな。→「月曜プリマ」

『君が誰かの彼女になりくさっても』は、もちろん、
フロアも一体となってシンガロング。
サンデーさんと奇妙くん、二人して、フロアへ下りていったりして
その一体感をより身近に感じようとしていたのかも。

サンデーさんと一緒にいるときの奇妙くんは、いつも楽しげ。
安心しきったような笑顔を見せる。
歌っていても、あのキリキリとするような切迫感がなくて、
聴く側もラクな気分になれるんだよなぁ。



セットリストは順不同。


タンバリア
機嫌なおしておくれよ
わるいひと
風の王国
Baby -夜が明けるまで-
NEWYORK
スイートソウルミュージック
あの娘に会いにゆこう
サン・トワ・マミー
ルージュの伝言
ひとひらり
ツイストで踊りあかそう
桜富士山
SWEET MEMORIES
星に願いを
オー・シャンゼリゼ

Joy To The World!
君が誰かの彼女になりくさっても



ダブルアンコールでは、
またもや「菊正宗~♪」を歌い上げて、去っていた。

2012年12月1日土曜日

パンダ音楽祭@上野恩賜公園野外ステージ

パンダ音楽祭
2012年11月25日(日)上野恩賜公園野外ステージ(水上音楽堂)
13時30分開場 14時開演
前売券2,000円 当日券2,500円(全席自由)
出演: 曽我部恵一
        奇妙礼太郎
        チャラン・ポ・ランタン
        笹口騒音ハーモニカ
        松尾よういちろう(井乃頭蓄音団)
        日比谷カタン
        MOROHA
司会: 藤岡みなみ



パンダ音楽祭・・・いいネーミングだ。
これで、ギターパンダが出ていれば文句なしなのだが。
いや、まぁ、そんなことは置いといて、
とにかく、晴れてよかったよ~!
11月25日は、この10年間、雨が降ったことがないってことなので、
すっごいプレッシャーだったわ。
これで証明されたな。
私、雨オンナじゃありませんからねっ。(キッパリ!)

この水上音楽堂は、屋根があるので、
少々の雨なら問題なさそうではあるけれど、
やっぱり、野外ライブは、お天気いい方が気持ちいいもんね~。


まずは、司会の藤岡みなみちゃんが出てきてご挨拶。
パンダの被り物してて、かわいーなー、もー。
そして、パンダ音楽祭のテーマソングを弾き語りで披露してくれた。
これ、よく出来てるので、ぜひ見てみてね。
↓↓
『パンダ音楽祭テーマソング』



チャラン・ポ・ランタン
コハルさん(姉・アコーディオン)と
モモちゃん(妹・ヴォーカル)の姉妹デュオ。
カラフルでメルヘンな衣装を着てて、二人ともかわいい!

最初はパンダの被り物で『パンダコパンダ』を歌って、
本当に可愛らしい姉妹だわねぇ・・・なんて油断させられたけれど、
なかなかどうして、ただのカワイコちゃんではなかった。

アコーディオンの音色は、哀愁たっぷりだけれど、
どこかユーモラスでもある。
ドロっと濃ゆいラブソングを情感たっぷり、シャンソン風に
歌い上げるモモちゃんを見ていると、まるで芝居小屋にいて
お芝居のワンシーンを見ているかのような気がしてくる。
そのわりには、ジメッとしたウェット感はほとんどなく、
あっけらかんとした印象だった。

MCの担当は姉のコハルさん。
ちょっぴり自虐的で、毒舌で、めっちゃ面白い人。

チャランポの独特の世界観は、パリの裏通りによく似合うのだが、
日曜日の真昼間の上野公園で聴くのも、オツなもんだね~。



日比谷カタン
しゅっとした男前のカタンさん。
なんだか妖艶な雰囲気をまとった方が、
またまた、この真っ昼間に登場というミスマッチは、
主催者側の、敢えての狙いのようである。

びっしりとステッカーが貼られたアコギからは、
情念がほとばしるような音がして、エンケンを思い出していた。

カッティングのストロークが正確で美しく、
銃弾の替わりに音を連射するマシンガンのようだった。
カッコいい~!!ギター巧い~!!!
と、一瞬にして虜になってしまった。

そして、15分を超えようかという大作『フェイクファー』
(正式なタイトルはもっと長かったけど)には、ド肝を抜かれた。
“弾き語りDJ”である。
古今東西のヒット曲をフェイクファーで繋ぐという、
馬鹿馬鹿しくも画期的な手法で、客席の心をガッツリと掴んだ。

何これ、面白すぎる~!!!
お腹、痛い~!ひぃぃぃ~・・・。

私の拙い文章力では、伝わらないと思うので、
興味のある方はYouTubeで検索してみて下さいな。
百聞は一見にしかず。
しかし、あの衝撃は、ライブじゃないと全部は伝わらないだろうな。
あー、ビックリした。
ちなみに、私が一番ウケたのは、伊勢佐木町ブルースの
「ファー、ファー」の部分である。


あなたとここで出会ったのは、運命でも偶然でも必然でもない。
一体、それは何か?
それは・・・ブッキング、というんだぜ~。(イェー!)



松尾よういちろう
井乃頭蓄音団というバンドの名前は知っていた。
確か、前に、エンケンと対バンしてるはず。
イノチクの自主企画ライブで、
エンケンを招くなんてセンスのある若者だなぁ、と思っていたのだ。

ステージに出てきた途端に「まつおー!」と野太い声援が
あちこちから上がる。
なかなかの人気者っぷりだ。
その松尾くんは、ビックリするくらい垢抜けてない風貌で、
でも人の良さそうな笑顔がチャーミングな青年。

ネタとして完成されつつあるステージングで、笑わせながら、
最後にホロリとさせる良い歌を歌うのだから、卑怯だわ。

結局、ちゃんとした曲は2、3曲くらいしか演らなかったっけ?
“ちゃんとした”曲も下ネタ満載だったりするんだけど。

『カントリーロード』で、不覚にも涙が・・・。
松尾くんの伸びやかな歌声と、ちょっぴりヘンテコな歌詞が
ノスタルジーの扉をそっと開いてしまうのだ。

そして、ラストでもないのにアンコールがかかって、
主催者側から「3分だけ」と時間をもらって演ったのが
『デスコ』という曲なんだけど、
熱心なファンの方が多かったみたいで、
コール&レスポンスが決まってて、とても楽しげ。
きっと、いいバンドなんだろうなぁ。
機会があればライブを観てみたい。



MOROHA
ラップとギターという珍しい組み合わせのデュオ(?)。

ギターの人は床の上に直にあぐらをかいて弾くスタイル。
このギターが、めっちゃいい音!
激することなく、淡々とループするアルペジオが、
やさしくて、せつなくて、キュンキュンしてしまった。

あー、私、ラップ苦手なんだよー。
だから、MCさんが熱いパフォーマンスをやってても、
ほとんど見てなくて、ギターさんばかり見てしまった。
申し訳ありません。

次から次へと繰り出される言葉は、どちらかというと
ヒップホップというジャンルには不釣合いと思われるような
内向きなものだった気がする。

あー、でもラップ苦手。
詰め込まれた歌詞を咀嚼しようとすると、
音が聴けなくなってしまうのだ、その速さについていけなくて。
たぶん、頭がトロいんでしょうな。

だから、MCの言葉も楽器の音色のように、
ただの“音”として受け止めながら聴いていた。
それでも十分に楽しめたよ。



奇妙礼太郎
陽が落ちてきて、夕闇につつまれた中、
奇妙くんは、いつもどおりの自然体のステージ。

「今日、御茶ノ水で買ってきましたー!」と言って、
アーチトップのアコースティックギターを見せびらかした。
そういえば、見るたびに違うギター持ってる気がする。
奇妙くん、かなりのギター好きと見た。

セットリストはこんな感じ。

天王寺ガール
機嫌なおしておくれよ
まるで映画のように
赤いスイートピー
君が誰かの彼女になりくさっても
オー・シャンゼリゼ


掴みの『天王寺ガール』は鉄板やな~。
あの歌の求心力は凄い。
客席の空気が一瞬にして変わるのが、肌でわかる。

観客に向かって「アホや~」「ウルサイ!」などと
毒づくのを見てもわかるように、この人も、Sキャラ。

MCだけではなく、歌っているときも、
聴衆を翻弄するように、自分の気持ちいいテンポ、リズムへと
飛び移っていく自由さは、Sのなせるワザじゃないかな。
媚びの欠片も感じられない、自由な歌。
そいつが私の魂を揺さぶるのだ。

「3月、4月くらいに全国をまわろうと思ってて、
その前にアルバム出すように、オトナの人から言われたんで、
今、曲を作ってレコーディングしてます。」という
奇妙くんらしい脱力感漂う言い方だったけれど、嬉しいニュースだ。

で、その新曲が『まるで映画のように』という曲。
なんか、せつなーい歌だったんだけど、あまり覚えてなくて…。
もう一度、じっくり聴いてみたいなぁ。

夜の野外で聴く『君が誰かの彼女になりくさっても』は、格別の味わい。
奇妙くんの体から絞り出された歌声が、
すーっと夜空の彼方へ昇っていくような気がした。
何もかもを冷たく、そして優しく包み込む夜の入り口がそこにあった。

やはり、アンコールを求める拍手が鳴り止まず、
再び出てきた奇妙くんは、ギターも持っていない。
「やっぱり~、オ~レは~ぁ~、菊正宗~♪」と
歌い上げて、去っていった。



笹口騒音ハーモニカ
これまた、はじめまして、の方。

もう、何から何までも挙動不審で、佇まいが可笑しい。
歌を歌っても、自虐的でありながら傲慢で、
痛々しいような青臭さなんだけど、老獪でもあり、
どうにも掴みどころのない感じ。

アコギにエフェクターを繋いでいて、
不意にノイジーな轟音を、エキセントリックに掻き鳴らす。
まったく、ヘンテコリンだよなー。

MCも、ウケてるんだか、スベってるんだか、ビミョーなとこ。
そのビミョーさが、なぜかツボに入ってしまって、
ずーっとクスクスと笑って見ていた。

そんな笹口くんが、終盤で歌った『SAYONARA BABY BLUE』という曲が
とても印象に残った。
至極マトモな、いい歌だということに面食らう。
今日何回目かの、この卑怯なパターンにやられてしまった。
やられたーーー。



曽我部恵一
曽我部さんは、真っ白の半袖Tシャツで登場。
冷え込みが厳しくなってきて、客席でもいろんなものにくるまって
暖をとっている人たちが目立ってきたというのに。
ステージの上だけは、別世界で季節が違うんじゃないかと思えてくる。

『街の冬』tというタイトルの曲が一曲目だったのだが、
この歌が、圧倒的で、いきなり涙があふれた。

生活保護を受けられずに衰弱死をした姉妹の事件を
題材として書かれた歌なのだが、
この社会悪に対する理不尽な憤りなんてものを
遥かに通り越した視点で描かれている。
純粋に姉妹の愛がテーマになっていて、とても優しくて温かいのだ。
そして、この歌が優しければ優しいほどに、聴く者は
その結末の残酷さを思い知らさせれ、涙せずにはいられないのだ。

歌っているときの曽我部さんの表情がまた、本当に優しくて、
天使が歌ってるような気がしたよ。
無精ひげの生えた天使。

いきなりノックアウトを食らったみたいな衝撃で、
そのまんま、最後まで魅せられっぱなし。

まったく奇をてらわない、率直で誠実なMCに、その人柄が表れている。
歌もまっすぐ。
ただ、まっすぐ投げるだけで、心のミットにストライクなのだ。
存在感のある歌だなぁ。

ちょうど、ソカバンの「キラキラ」を気に入って聴いていたので、
聴けて嬉しかった。
(このアルバムがまた、びっくりするほどの名盤なんだけれど、
それは別の機会に・・・)

お客さんも、どんどんステージ前まで押し寄せていった。
客席には奇妙くんの姿も。
最後はスタンディングのライブのようになって、
もちろん、私も気持よく跳ねていた。

結局ギターの弦を2回も切るような熱演で、
聴衆の心を一つに束ね、圧巻の曽我部さんのステージだった。
心がポカポカになるような感動的なラスト。
素晴らしい締めくくりだ。



はっきり言って、奇妙くんと曽我部さん以外は、
よく知らない方々ばかりだったし、こんなに楽めるとは思ってなかった。
まったく、嬉しい誤算である。
パンダ音楽祭、第2回が開催されることを期待しているよ。

そして、最後に。
私と一緒に楽しい一日を過ごしてくれた方に、感謝!
一人で観るより、何倍も楽しめたのは貴女のおかげです。
ままどおるも美味しくいただきました。
(夫に半分以上奪われたけれど)
また、お会いできるのを楽しみにしています。

2012年11月27日火曜日

天月@BOOGIE STOCK (2012/11/23)

天月
(湯川トーベンvo,b/田中”ヤッチ”裕千vo,g,/向山テツdr)
11月23日(祝) 新代田 ROCK BAR BOOGIE STOCK
OPEN18時/START19時
自由席(入場整理番号順)¥3,000+¥1,000(2ドリンク代)



今年最後の天月ライブ。
場所は、横浜じゃなく、新代田のテツさんのお店。
いつもにも増して、ギュッと詰まったスペース(要するに狭いってこと)で、
濃密なライブだったわ。



最初の曲は『天使の月』
やっぱり、一発目の出音でのけぞってしまった。
この狭小空間でも、手加減なしの爆音炸裂なのね。

店主のテツさんよりも、トーベンさんの方が気にしてたよね、
上の階から苦情がくるんじゃないかって。
「ここで演るのは、最後かもしれない」とか。
いやー、それは悲しい。

一応、小さいスピーカーもあるのだけれど、
どう考えても、アンプ直の音を聴いてるわけで、ドラムも生で、
いいバランスで鳴ってて、すごく気持ち良かったんだよ。
できれば、またここでライブして欲しいんだけどなぁ。
苦情きてなければいいなぁ。

ヤッチさんとトーベンさん、それぞれのマイクスタンドに、
小型のモニタースピーカーが取り付けてあったのに驚いた。
テツさんのお手製だそうだけれど、
スペースの有効活用という点では、なかなかの優れものだね。
面白い。

ちなみにミキシングはテツさんが自らやっておられました。
ハウると、そそくさと立ち上がって調整したり、
自分がヴォーカルとるときだけ、リバーブかけちゃったり。
今日はテツさんのヴォーカルが2曲もあったし、
店主大忙しといったところ。

トーベンさんはラグランの長Tを着ていたのだが、
ちょっと襟ぐりが広めだったようで、ストラップで引っぱられて、
鎖骨が・・・、セクシー。
時間が進むうちに薄っすらと汗ばんで、さらに・・・悩殺。
喉元フェチの私には、たまらん光景でしたわ。
あー、あの汗を、そっと拭き取って差し上げたい!(←妄想三昧)

・・・と、目の保養もさせてもらったけれど、
これは、飽くまで副次的な産物であって、
カッコいい音楽が、主にあってこそだということを忘れちゃいけない。
今話題の「楽器を演奏しているようなパフォーマンス」なんかじゃ
こんなに痺れるワケがないのだよ。

トーベンさんのSキャラは、今日も発揮されてて、
MCタイムに入って、ヤッチさんが煙草に火を点けると、
「なに休憩してんのー、もう演るよー」と、
火を点けたばかりの煙草を消させて、次の曲へいくという・・・。
ヤッチさんも「なんか、今日は苛められるなぁ」って、苦笑い。

『日本のおっさん(命名、私)』のコール&レスポンスで
「おっさん!」「オッサン!」「おまえが!」「オッサン!」
というやりとりは、いつものことで、
もちろん、その標的は客席にいる男性陣なわけだが。
今回は、それの「おばちゃん」バージョンも。
これは珍しいことだな。
実際、私を含め、客席は「おばちゃん」と呼ばれても
何の不思議もない年齢層の女性が多数を占めているのだけれど、
今までのトーベンさんを見ていると「女性は弄らない」という
不文律を守っているように思っていたので。
まぁ、特定の個人ではなく、客席全体への呼びかけだからいいのか?
当然、おばちゃん達は臆することなく
「おまえが!」「オバチャン!」というC&Rは、至って元気。
この光景を見て、ヤッチさんが大ウケ。
「やってみれば?」とトーベンさんに振られても、
「いやいやいやいや・・・」と、かなり腰がひけてたのは、
おばちゃんパワーに恐れをなしていたのだろうか。

『青春パンク(仮)』からグイグイっとアゲていって、
『四畳半のロックスター(命名、私)』という終盤の流れが圧巻だった。

天月の出す音は、内臓にグッとくる。
爆音でグルーヴィーな音を聴いてるうちに、軽くトリップだ。
得も言われぬ多幸感に包まれる。
(だから、エロい妄想に発展していくんだろうなぁ、といいわけ)
でも、この幸せな時間は、間違いなく終演(終焉?)に向かって流れ、
留めておくことはできない。
そんなことが、ときどき頭をよぎる度に、
胸の奥がキューーンと痛くなった。
この瞬間を冷凍パックにして、持って帰れたらなぁ・・・。

せめて、音源が欲しいところである。
トーベンさんもが「アルバム作るように仕向ける」と言っていたので、
その言葉に期待!

せつなさに打ちひしがれながら、お店を出るときに、
トーベンさんが立っていて「ありがとう」と言って送り出してくれた。
その瞬間が幸せ過ぎて、泣きそうになった。
こちらこそ、ありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。

2012年11月22日木曜日

東祥吾SwEG!&サンコンJr./うつみようこ&YOKOLOCO BAND@CLUB251

CLUB251 19th ANNIVERSARY~Power of Equality
東祥吾SwEG!&サンコンJr. / うつみようこ&YOKOLOCO BAND
2012年11月20日(火) 下北沢・CLUB251
OPEN 18:30 / START 19:00
前売¥3,000 / 当日¥3,500(ドリンク代別)



とても楽しみにしていた2マンLIVE。
行く前にTwitterで「ミスター小西の代打2マンですね」と
教えられるまで、気付かなかったけれど、
言われてみれば、その通り。
ミスコニが骨折したときにフラカンがお世話になったドラマー、
ミスタークハラとミスターサンコンの2マンだわ。
いやいや、その節はお世話になりまして・・・。

本日も良番チケットをとっていただいたので、
竹安前へスルッとスタンバイ。



東祥吾SwEG!&サンコンJr.
前に観たライブがすごく良かったので、もう一度観たいと
ずっと思っていたのだ。

たしか、前は、初っ端からロックンロール全開の
トップギアでスタートしたような印象だったんだけれど、
今回は、ローギアでしっかりとトルク出して、
グイグイと引っぱっていくような構成だったなぁ。

ドラムとギター、二人しかいないステージだけれど、
東くんがよく動きまわっているので、寂しい感じはしない。
いやー、本当によく動いてた。

ギターはレスポールJr.?
東くんの体の一部になったかのように、フィットしてて、
一心同体に見えた。
ステップ踏んで、踊りながらギターを弾いているような感じ。
かといって、ギターのプレイが疎かになるわけじゃない。
ギターヒーロー然とした堂々としたアクションをキメていても、
東くんがやると、キュートで爽やかだわ。

東くんの声、サビの部分では、メタル風のハイトーンヴォイスで、
なかなかパワフルで迫力のある歌い方をするのだが、
抑え気味に優しく歌う中音域の声もいい。メリハリがきいている。
台詞ロック的な語り部分とか、キュンとしちゃう。

二人っきりのアンサンブルだと、音が貧相にならないように
ドラムは、やはり手数が多めになっている。
ライドシンバルが良い音で鳴っていたなぁ。

シンプルだからこそ、潔く、痛快に響くロックンロール。
二人で作り出すロックンロールが最高にイカしてて、
ずーっと踊らされっぱなし。
ステキなロックンロールバンドだ。



うつみようこ&YOKOLOCO BAND
転換中、Q太郎が、綺麗なSGジュニアをチューニングしてたので、
おっ、竹安、また新しいSGを仕入れたのか!!と思ったんだけど、
ようこさんのギターだった。
そうだ、ボンネットのときに見たじゃないか。
すっかり忘れていた。

というわけで、竹安とようこさん、二人仲良くSGコンビ。

竹安は、いつものように、ようこさんに向かって弾くと、
ようこさんもそれに応えるように、向かい合ってギター合戦。
こうやって、ちゃんと受け止めてもらえる竹安、珍しいかも。

男性陣のシャツは黒。
ようこさんはペイズリー柄のAライン・ワンピでとってもキュート。
ボーダーのタイツと合わせてて、ステキだわ!

やっぱり、竹安は黒のシャツが一番似合う。
ステージ衣装は、もうずっと黒シャツでいいんじゃないか?

『Another life this life』で、しっとりめのスタートして
『偶然のブレイム』『PUBLIC PRIVACY』などの定番曲に混ざって、
前にも聴いたOTONARIの曲もやったなぁ。

新曲だったっけ?
「STAR LIGHT SNOW BRIGHT」という歌詞が聞き取れたんだけれど
カッコいい曲だったなぁ。
イントロのギターリフが、ディープパープルなテイストで。

あー、竹安のストロークが今日も激しい。
とくにアップのときに、ザクッと切り裂くような鋭さが、
まるでスナイパーみたいで、キュンキュンするぜ。

後半からは、ようこさんはギターを下ろして、
颯爽とタンバリン叩きながら、歌っていたのだけれど、
その星型のタンバリン、めちゃめちゃ見覚えがあるような・・・。
ようこさんが、タンバリンを忘れてしまった為に、
フラカン号に乗ってたのを貸し出したみたい。
「持ち主に無断で借りてます」ってことでした。
星の角のところが当たるので、「手が痛い」とようこさんがこぼすと、
「(持ち主も)いつも、手、真っ赤になってる」と竹安が喋った(!)。
よく、アザになってるもんね~。
タンバリストも楽じゃないね~。

ようこさんのタンバリンさばきが大好きなので、
どうしても、目がようこさんに向いてしまう。
本当はもっと竹安を見たかったのだけれど・・・。
(ギタリストとして尊敬しているからね!)

曲の途中でタンバリンが邪魔になったのか、
投げ捨てるようこさんが、カッコよくて痺れましたわ。
(他人のものとか気にしないところがパンク!)

キュウちゃんは、ちょっとふっくらしたかなぁ?
それでも、オシャレでかわいいけどね。
奥野さんのどう扱っていいかわからないボケの後、
すかさず、ドカドカとフィルインするあの間の良さには、まいりました。
絶妙~!

もちろん、グレートには出席とられたよ~。
あの鋭い眼光で見られると、本当にドギマギしてしまう。
べつに後ろめたいことなんて、一つもないのになぁ。

アンコールは、最近の定番、レイ・チャールズの『Mess Around』
実は原曲はよく知らないのだけれど、
底抜けに明るくて、パンチのあるようこさんの歌声にぴったりの曲。
楽しいったらありゃしない。

今年は、これで最後のヨコロコかぁ・・・。
来年も春夏秋冬で、年に4回は観られるといいなぁ。




帰る前に物販で、東サンコンのCDを購入。
前回のライブで買い損ねて、激しく後悔したからね~。

そしたら、東くんにサインしてもらえましたよ。
Yeah!
サンコンにもして欲しかったけど、周りに見あたらなかったのだ。
残念。
まーいいか、きっといつか、その機会もあるだろう。

2012年11月19日月曜日

湯川トーベン@ペチコートレーン

湯川トーベン ソロライブ
11月17日(土) 千駄木 ペチコートレーン
出演 湯川トーベン(Gt.Vo)/ザ・ドーナツ
開演 19:30
料金 2,500円(1D付)



この日は、あいにくの雨模様。
しかも、夕方頃からどんどん降りが激しくなってきた。
私が出かけるときに限って・・・。

ちゃんと統計をとったわけではないけれど、
世間では、私のこと“雨オンナ”だと思われているらしい。
本人は決して公認していないけれど、
雨が降ると、なんだか申し訳ない気持ちになってしまうのは
ナゼなんだろう???

というわけで、わりと雨脚の激しい中、
千駄木駅というまったく馴染みのない駅から店まで歩いた。

お店の中に入ると、まだトーベンさんがリハやってたり、
対バンのメンバーさんがウロウロしてたりで、ゴチャゴチャしてて、
あれ?入ってきちゃってよかったのかしら~?
と不安になるほどだった。

店内は、普通の喫茶店といった雰囲気。
まだ、お客さんは、ほとんど来てなかったので、
一番前の端っこの席を陣取った。
椅子がぎゅうぎゅうに並べられている真ん中の方に入ると
身動き取れなくなりそうだったし、カウンターだと、
お店の運営上、邪魔になりそうだったので。
ええ、イイワケですけどね。



オープニング・アクトは、ザ・ドーナツのみなさん。
地元の方々がメンバーで、このお店の常連さんらしい
私よりも、かなり先輩のおじさま達。

ちゃんとした4ピースのバンドが、
この喫茶店の一角みたいな狭いスペースで演奏してるのが、
なんだか不思議な感じがした。
ステージ後ろの窓からは、生活感のある街並みが見えてて、
その前で、ロックなサウンドが鳴らされているのが、
妙に微笑ましかったなぁ。

このおじさま達が、なかなかカッコいい音を出していて
見応え、聴き応えがあったよ。



いよいよ、トーベンさんの登場。

おかげさまで、至近距離で楽しませていただきました。
その距離、1メートル強、といったところでしょうか。
あー、もー、眼福、眼福。

だんだん私も、オバちゃん化が進んできたのか、
面の皮がずいぶんと厚くなったようで、恥ずかしげもなくガン見。

ステージらしい段差があるわけでもないのだが、
演者と観客という線引きさえ、ハッキリしていれば、
照れずに見つめられるのは、なんでかなぁ?
ステージ以外の場所にいるトーベンさんは、
眩しくて直視できないというのに・・・。

1曲目は『アルマジロ』(どうやら、神無月の清水さんの曲らしい)
前にも聴いたことがあるような、ないような。
とにかく、アコギ一本で、あのグルーヴ感が出せるなんて、
スゴイことだ。
いや、マ ジ で。
体の中にグルーヴ発生装置でも埋め込んでるんじゃないかと、
繁々と観察してしまったもの。

そういえば、トーベンさんのソロを観るのは久しぶりなんだな。
最近はずっと、天月ばっかり観てたもんなぁ。
この感覚を味わうのの久しぶりだ。
んー、気持ちいい。

テンポが早めのシャッフルのブルース・コードから
『珈琲』が始まるという展開にドキドキした。
このアレンジは初めて聴いたな~。
こうやって、同じ曲でもいろんな表情が楽しめると、
得した気分になれて、嬉しい。
大好きな曲だし。

「昨日までずっと晴れてたのに、この中に雨男がいるだろーっ!」
と、トーベンさんが言ったとき、思わず目を伏せてしまったわ。
ス、ス、スイマセン。
認めたわけじゃないけど、なぜか申し訳ない、この気持ち。

そんなわけで、雨にちなんだ選曲が多かった。
『あした晴れるよ』とか『ドライヴ』とか。
他は、AL「うた」からの曲が多かったかなぁ。
『島影』は、唱歌っぽいメロディーが美しくて大好きな曲だけれど、
生で聴いたのは初めてかもしれない。

本編の最後、よく知っているハープとギターのイントロ、
・・・あれ?これは、ひょっとして。
『Like a Rolling Stone』ではないか!
うわーーーっ!
なんで、こんなに興奮するのかわからないけど、
トーベンさんの歌が力強くて、カッコ良くて、
ディランの歌とオーヴァーラップして聴こえてきて、
なんだか知らないけど、胸の奥が熱くて、うわーーっとなった。

ちょうど、録画した「THE ROCK STORIES」で、
激しいブーイングの中で歌うディランの映像を
見たところだったせいもあるかな。
めちゃめちゃ格好良かったもんなぁ。

名曲というのは、
それ自体が途轍もないポテンシャルを持っているのは間違いなく、
その曲を演奏し歌う人間が、どこまでそれを引き出せるか、
高めてやれるか、というのが腕の見せ所なんだろうな。

そういう意味でも、この日、トーベンさんが歌った
『Like a Rolling Stone』は、本当にカッコ良かった。



アンコールでは、ザ・ドーナツと一緒にステージへ。
メンバー4人+トーベンさん、かなりの狭さなので、
トーベンさんはギターを持たずに、歌とマラカスとハープ。
曲は『バンドマン・ブルース』と『バンバンバン』

実は、私、マラカスに弱いのだ。

思い起こせば、古い話で20年ほど前のことか、
BON JOVIの『Keep The Faith』でジョンがマラカスを振っていて、
そのセクシーさに悩殺されたのが最初だったと思う。
で、つい1年ほど前に、エンケンのバックでマラカスを振る
若き日のトーベンさんの映像を見て、またまた悩殺されたのだ。
(※当時の記事にリンクあり)

そして、今、目の前でトーベンさんがマラカスを・・・。
きゃーーー、きゃーーー、きゃーーー!!
・・・死ぬかと思った、興奮し過ぎて。
はぁはぁはぁ・・・。

という、私のフェティシズム的観点を抜きにしても、
ギターやベースを持たずに歌うトーベンさんもイカしてましたわ。
いつもギターを持ってる人が、ハンドマイクで歌うときの
手持ち無沙汰な感じがなく、堂々としててカッコいいのだ。

あー、今回もいっぱいときめいた!



帰り際、出口のところに、ザ・ドーナツのギターの方がいたので、
一応「お疲れさまでした」と声をかけたのだが、
本当は「テレキャス、いい音してましたね」と言いたかったのに、
まだ気持ちがフワフワしていたので、言い損ねてしまった。
なので、ここに書いておきます。
(伝わらないとは思うけど)

2012年11月15日木曜日

映画の快楽

やっと、VAN HALEN の振替公演の日程が決まった!
もう、このまま来日してくれないんじゃないないかと、ヒヤヒヤしたわ。
何よりも、エディが元気になったってことが嬉しいね。
本当に良かった、良かった。




有給休暇が余っているので、特に用事はないけど休みをとり、
久しぶりに、映画三昧をキメた。
水曜日を“レディースデー”1000円としている映画館が多いので
助かりますわ。

その昔、20代の頃は、よく映画のハシゴをしたものだ。
前は、1日が映画感謝デーで、1000円だったよね?
欲張って3軒まわったこともあったなぁ。
あの頃は、お金は無かったけど、情熱があったんだなぁ、
映画に対して。

で、映画そのものも好きだけど、映画館というコヤが好き。
ライブハウスというハコが好き、という今の嗜好と同じ。
美術館や博物館も、展示そのものより、
その建物や施設に興味があったりする私は、容れ物フェチなのか。
かといって、建築物が好きというわけでもないんだよな。

「さて、何を観ようか・・・」
普段から映画を観ていないと、今どんな映画をやっていのか、
という情報にも疎くなっているんだよね。
まったく行き当たりばったりで、家を出たものだから、
iPhoneのアプリにお世話になった。
まったく便利な世の中だよな。

結局、観たのは、
「のぼうの城」と「最終目的地」の2本。
どちらも面白かったので、ごくごく簡単に感想を。

「のぼうの城」は、野村萬斎ありきの映画だなぁ。
あれ、他の役者さんでは、あそこまで魅せるのは難しいだろう。
歌舞伎役者でも、どうだろうなぁ・・・。
石田三成の上地くんが、なかなか頑張っていたのに驚いた。

「最終目的地」は、ジェームズ・アイボリー監督の作品。
こういうミニシアター向きの文学作品、大好物なの。
キャストがみな見事な演技をしてて、気持ちいい。
しかし、一番魅力的だったのは、真田広之。
なんともチャーミングなキャラクターを作り上げていたなぁ。
セミヌードもカッコよくて、目に焼き付いてしまったよ。(←眼福)
シャルロット・ゲインズブールの
あの儚げで危うい雰囲気は、10代の頃から変わらんね~。

と、まあ、たいした感想が書けなくてごめんなさい。

実は、書きたいのは作品の感想ではなくて、コヤのことだったりする。
「のぼうの城」は、都心から少し離れたシネコンで、
「最終目的地」は新宿シネマートで、それぞれ鑑賞した。

一昔前に比べると、どの劇場もキレイになった。
椅子もいいし、前の人の頭が被らないよう適度な勾配があって、
見やすいようにレイアウトされている。
快適だなぁ。

同じような快適シートでの映画鑑賞なのだが、
シネコンと、いわゆるミニシアターでは、
やっぱり、なんだかムードが違うのである。

新宿シネマートでは、レイトショーで「赤い季節」の上映中で、
村上淳やイマイさん(←イマイさんだけ、さん付け)の着た衣装を
展示してあったり、バースデー本が、平積みされてたりと、
個人的に興味深い空間ができていた。
なんか、居心地いいのである。

それに対して、平日のシネコンは少しガランとしていて
ゆっくりできるはずなのに、なんだか落ち着かない。
いや、落ち着かないといより、つまらないのだ。
あちこちに、近日上映作品のポスターだのチラシだのが
置かれているのに、どうも魅力を感じない。
なんだろう、あのワクワク感の無さは。
没個性・・・ということなんだろうな。

あの効率的かつ画一的に作られた空間に眩暈を覚える。
どこのシネコンも似たような造りで、自分の居る場所がどこなのか、
見失いそうで、キモチ悪くなるのだ。

思い起こしてみれば、私の映画への情熱が薄れていったのは、
世にシネコンが台頭してきた頃じゃなかったか。
初めは、都心まで出なくても、
話題作を網羅して上映してくれるシネコンができて助かるなぁ、
なんて思っていたわりに、その辺りから、
徐々に映画を観なくなってしまった。

よく考えてみれば、そうだよな。
お手軽に楽しもう・・・なんて考えた時点で私の堕落が始まったのだ。
楽しむことに対して手を抜いてはいけない。
手間ひまをかければかけるほど、
その後にやってくる快楽のポテンシャルが高まるのだから。

よし。
これからは、マメにミニシアターに足を運んで
地味な映画を観よう。
適当にアプリで検索して探すのじゃなく、
事前に気になる作品をチェックするようにしなくちゃいけない。
ここも手を抜かないことが大事。
計画を立てるところから、映画の快楽が始まるのだと心得よ!

まずは閉館前に、銀座のシネパトスへ行かなくては。
きっと、あそこの椅子は昔のままなんだろうなぁ・・・。

2012年11月13日火曜日

マダムギターパンダ/びっくりしたな、もう@紅布

マダムギターパンダ初CD「新しい人」発売記念ライブ
11/7(水)新宿 レッドクロス
マダムギターパンダ/びっくりしたな、もう
開場19:00/開演19:30
前売2500円/当日3000円



びっくりしたな、もう
ステージのセッティングを見て、3ピースのバンドだろう、
ということだけは予想できた。

時間になり、メンバー3人が出てきた。
やっぱり3ピースだ。
あれっ?あのギターの人、見たことある顔だわ。
んん?桜井さんに似てる・・・いや、本人か!?

というわけで、なんと真心ブラザーズの桜井さんだったのよ。

びっくりしたな、もう は、桜井さんが、
真心でデビューする以前に活動していたバンドで、
5、6年前から再び、ゆるーいスケジュールで活動再開したらしい。
桜井さん以外のお二人は、音楽が本業ではないそうだ。

印象はPOPなんだけど、なんだか一癖あるメロディー。

私はちょうどベース前にいたので、ベースの人を見ていた。
地味ながらも可愛らしい、私の好みのルックスだったので。
そしたら、また、指弾きの2フィンガーが、
たいそう色っぽい動き方をするので、ヨダレ垂れそうだった。
はぁはぁはぁ・・・。

何年かぶりに作ったという新曲が、なんと8分の5拍子という
変態・・・じゃない、変拍子の曲で、
プレイする方も「アドリブ禁止令」が出されたり、
みなさん、緊張の面持ちでしたわ。
でも、演奏が始まってみると、意外にもノりやすくて、
変態POPな感じが楽しかったなぁ。

最後の曲だったかな?
ファンキーなリズムギターが、すっごくカッコ良くて、
このときばかりは、桜井さんを凝視してしまった。

真心ブラザーズって、どうしてもYO-KINGの方に注目してしまうので、
今まで気付かなかったけれど、桜井さんって、
こんなに歌もギターも上手かったんだぁ・・・と、
失礼千万なことを考えていた。



マダムギターパンダ
はい、お待ちかねのマダムギターパンダ。
マダムギター(長見順さん)と、ギターパンダ(山川のりをさん)の
ユニットである。

順さんは、真っ白のマリー・アントワネットみたいな
大仰なドレスをズルズルと引き摺りながら定位置へ。
素敵マダムですわ。
パンダは、きっちりパンダのまま袖から出てきた。
やっぱりデカイ!ジャイアント!

マダムギターパンダ、二人組みのロックバンドです。
新人です!よろしく!的な挨拶の後、
『マダムギターパンダのテーマ』でスタート。
後のセットリストは、基本的にデビュー・アルバムからなので、
とくに書かなくてもいいかな。

パンダの脱皮パフォーマンスも相変わらず。
しかし、1回分だけで、すぐにカルピス・プレスリーへ。
キャーーー!と、心の中で黄色い歓声を上げた。
のりをさんのプレスリー姿、エロくて大好きなんだよ。

のりをさんのグレッチ、直アンプの音が、好きなんだよなぁ。
今日もハイハットを踏みながら、器用にギターを弾いてる。

順さんのギターは、ブルースの濃い音色。
一つ一つの音を体から振り絞るようにして弾くところが、カッコいい。
あの右手の親指が、渋いわぁ。

順さんがピアノへ移動して、福島3部作。
『東北新幹線』『フルーツライン』『港にて』
こういうの聴くと、順さんの“福島愛”がジンジンと伝わってきて、
ちょっぴり泣けてしまう。
ただでさえ、順さんの歌声には無条件に涙腺が緩んでしまうというのに。

でも、やっぱり、ギターを弾いてる姿が好き。
マダムギターなんだもん。
『SMOKE』とか『補修工事』のノリが、すごく気持ちいい。
のりをさんが、ときどき順さんの方を見て、
嬉しそうにニコニコしながら、弾いてるのが新鮮だった。

『廃人』のときの、のりをさんのかすれ声が
たまらなくセクシーでしたわ。
あの苦しそうなところが、たまらん。

「次の曲で最後です」ってことで、
お馴染みの「ロクスケ!」も5、6回出たかな?
順さんも果敢に挑戦なさってましたよ。
「ロクスケ!」と言ったときの満足そうな表情が可愛かった。
たしかに、アレは、言ってみたいよね。



アンコールは、桜井さんも一緒に登場。
まったく打ち合わせしてなかったらしく、お店の方が、
慌ててセッティングをしていた。

『ジョニー・B・グッド』のメロディーに、
「のりをくんGO!GO!」と、のりをさんの自叙伝風な歌詞をのせて。
ギタリスト3人でのソロ回しが、とっても楽しげ。
いいなぁ。

次に、順さんメインで、ドロッとブルースなフレーズが始まったので、
何?何?と、思ってると『舟唄』でしたわ。
前に、パンチの効いたブルースのライブで聴いたなぁ。
順さんが「お酒はぬるめの燗がいい~」と歌い出したときの
桜井さんのビックリ顔からすると、本当に打ち合わせしてないのが、
よーく、わかった。
でもって、ここから、曲が『We Will Rock You』的に
展開していくのだが、ステージの桜井さんを始め、知らない人たちは、
やや面食らっていたようだ。
面白かったな~。



とても、いいライブだったんだけど、
ハコ的には、ちょっと違和感があったかなぁ。
オールスタンディングではなくて、テーブルがあって
飲み食いできるハコの方が似合ってるような気がするんだよなぁ。


2012年11月8日木曜日

一万五千円

誰しも、心当たりがあるのではないかと思いますが、
恋をすると饒舌になるのですよ。

おまえ、いい歳して恋し過ぎ!!!
と、言われると面目ないのですが、仕方ないのですよ。
だって、私、惚れっぽいんだもの!(←開き直り)

とにかく、フットワークの軽さには自信があるので、
早速、寺尾さんをググって、音楽活動の状況などを調べた。

ライブは、年に数回ほど六本木のライブハウスで行っているらしい。
ただし、オリジナル曲ではなく、洋楽のカヴァーLIVEのようだ。
そこでは、自らベースギターを弾いているらしい。
12/30のライブは、HPにて現在予約受付中なのだが、
その料金が、15,000円(飲食代、サービス料別途)なのだ。
がちょーーーーん!

15,000円ってことは、自給750円の皿洗いを20時間やらなきゃならない。
たとえば、1日3時間のバイトなら7日間だ。
週に3回シフトに入ったとしたら、2週間とちょっと。
・・・なんてことを、ついつい計算してしまう。

いい大人が、たかだか15,000円でショックを受けるのもどうかと思うが、
普段行ってるライブの平均単価が、3,000円~4,000円なのだから、
そりゃ躊躇するでしょ?

しかも、場所は六本木のオシャレなライブハウス。
バンドTにデニムとスニーカーっちゅうわけにはいかない。
それなりにシックな格好して、出かけたいじゃないですか。
なんてったって、初恋の人に会いにいくんだから。
となると、更なる出費が見込まれる。
あいたたたた・・・。

そりゃ、あのセクシーガイが、エロい音を響かせる楽器を持って、
あの渋い声で歌ってくれて、それを間近で見られるのなら、
15,000円っていうのは、決して高くはないのかもしれない。
・・・と思ってはみたものの・・・。

今回は諦めることにする。
29日も31日もライブだし、さすがに年末3連チャンだと、
家族に申し訳ないからね~。

でも、近いうちに絶対行くぞ。
15,000円握り締めて。

それに来年は「Reflections」から30周年ということで、
なんかスペシャルな企画があるんじゃないかなぁ・・・と、
ほんの少し期待しているのだよ。



↑ なんて書いてしまったけれど、完全に計算がまちがっとる。
とっくに30周年は過ぎてるじゃないか。
こんな簡単な計算ができないなんて、頭がイカれてる証拠だな。


2012年11月7日水曜日

「Re-Cool」に、Re-Fool

すーかっり、ハマってしまったのでござる。
なんていうのかなぁ・・・。
昔の恋人と再会して、かつての思いが蘇り、再びときめいてしまう
・・・というような、禁断の同窓会的なシチュエーションに近いかも。

そんなわけで、TSUTAYAで貰った無料クーポンを使い、
いそいそと「Re-Cool Reflections」を借りてきた。



「Re-Cool Reflections」 寺尾 聰




















これが発売されたのは、もう5年も前なんだね~。
当時、寺尾さんは60才ですか?
(あっ、エンケンと同い年なのね)




でもって、いそいそと聴いてみた。


“新たなアレンジでレコーディング”されたときいて、
私の頭に浮かんだイメージは、クラプトンのアンプラグド。
ギターがギュインギィン鳴ってた『愛しのレイラ』が、
テンポも落として、泥臭めのブルースに仕上がってたような、
ああいうリアレンジを想像していた。
クラプトンのアンプラグドも大好きだし、
それはそれで、なかなか面白そうだよなぁ・・・なんて。
しかし、予想は大きく裏切られた。

たしかにアレンジは変わっているんだけれど、
主題となるようなフレーズや、リズム、テンポは、
そのまま生かされているのだ。
だから、その曲の持つ雰囲気や世界観に大きな変更はない。

なのに、いや、だからこそ、なのか。
よりダイナミックに、よりスリリングに、よりスタイリッシュに、
ドドーンと鳴っているんだよ。
もともと、とてもカッコいい楽曲だったんだけど、
その輪郭をくっきり浮き出させるような鮮やかさで響く。

かつての自分自身に挑みかかっていくような力強さ。
まるで、自己ベストを更新し続けるアスリートのようだ。



オリジナル版に対する唯一の不満・・・というか、
どうにも気になるところが、歌と演奏のバランス。
イントロや間奏部分での素晴らしいプレイが、
歌のバッキングになると、途端にトーンダウンしてしまい、
やや曲が分断されてるかのような印象を受ける。
想像するに、当時の歌モノの常識として、
そうせざるを得なかったのかなぁ、と。

さすがに、このRe-Cool版では、そこが見事に解消されていて、
寺尾さんのヴォーカルが、一つの楽器のように
曲の中に溶け込んでいるのが気持ちいい。

何より、寺尾さんの声がいい。
25年たっても、びっくりするくらい変わってないのが、嬉しい。
少女だった私が恋したときの、そのままの声。
素敵だなぁ・・・。

このときめきで、一週間は夕飯抜きでも生きていけるな。


2012年11月5日月曜日

Reflections

あれは、12歳の誕生日だったと思う。
ばあちゃんに、プレゼントは何が欲しいかと訊かれて、
これを買ってもらったのだ。
私が生まれて初めて手に入れたLPレコード。


寺尾聰 「Reflections」





















ついでに言うと、私、恋していたのよ。寺尾聰に。
小学生の分際で。生意気でしょ?




どういう巡り合わせなのか、この一ヶ月ほどの間に2回も
この「Reflections」を思い出す機会があったのだ。
最初は、フラカンのラジオで。
ミスコニが収録曲の『HABANA EXPRESS』を選曲してて、
竹安が初めて買ったLPが「Reflections」で、私と同じ!っと、
ちょっと嬉しくなったりした。

2回目は、コレクターズのコータローさんのTweetで。
「名曲だらけ」と評されている。

そして、コータローさんもTweetしているように、
バックで演奏しているバンドが、パラシュート・・・というらしい。
私は初めて知ったのだけれど、音楽好きの妙齢のご婦人お二人から、
教えていただいたのだ。
どうやら、知る人ぞ知る実力派のバンドのようである。

これは、聴きなおしてみる価値あり!と思い、近所のTSUTAYAへ。
意外と、こういうのは置いてあるんだよねぇ。
(ヴァン・ヘイレンやポール・ウェラーは置いてないけど)

で、30年ぶりに聴いてみた。
そして、ぶっ飛んだ!
何もかもが完璧で、カッコいいのである。
と、一言で終わらせてしまうのもアレなので、
ここからグダグダと書くけれど、どう転んでも結論は変わらないから、
時間のない方は、読まなくてもよろしい。(←エラそう?)



とにかく、サウンドが素晴らしい。
ちょっと歌モノとは思えない、フュージョンっぽいサウンドで、
その洗練されたアレンジに呆然としてしまう。
私は、こんなのを小学生のときに聴いていたのか・・・と。
確かに、楽器個別の音色なんかが当時主流のものだったり、
わっ、懐かしい!というようなところもあるけれど、
ぜんぜん古臭さを感じないことに驚く。
めちゃくちゃカッコいいじゃないか!

パラシュートのメンバーでもある井上鑑氏が全曲アレンジを手掛けていて、
一曲一曲のクオリティの高さはもちろんのこと、
アルバム全体を通してのバランスの取り方が見事なのだ。
それぞれ個性的なアレンジを施された曲が集まっているのに、
なぜかトータルで聴くと、一つの世界観に集約されている。
まるで、映画のサントラみたいだ。

映画音楽のようにドラマチックに仕上がってる要因は、他にもある。
リリック、歌詞である。
10曲中、松本隆氏の作詞が3曲。
その内には、大ヒット曲の「ルビーの指環」も含まれている。
残りの7曲はすべて、有川正沙子氏の作詞。
そして、この有川氏の仕事ぶりが、ハマっているんだよね。

“大人の恋”というようなコンセプトがあったのだろうとは思うが、
大人の男の恋心が、スタイリッシュに歌われていて、
ただ、スタイリッシュといっても、
昨今の安っぽいテレビドラマのような軽薄さはなく、
ドキドキするほど艶かしい、男の色気がムンムンなのである。

「愛する人を失って悲しみにくれる男」だとか
「ひと夏だけの恋の激しさに翻弄される男」だとか、
これでもかというほど、女心をくすぐる男性像、シチュエーションを
寺尾聰という役者に与えている。
そして、演じる方もそれを見事に演じきってるわけだ。

有川氏が寺尾聰に惚れ込んで、
これらの作品群を生んだのではないかという見方もできるけれど、
そう単純でもないような気もする。
もちろん、寺尾聰という人物からインスパイアされて、
そういう男性像が描かれたという面も多々あるだろうけれど。

寺尾聰という、大人の色気を持ち合わせた男を媒介として、
世の女たちに夢を見せてあげようとしたのではないだろうか。
歌の中に出てくる女を自分と重ねて合せ、擬似恋愛を
体験させようとしたのではないか。
男の一人称で語りながらも、
そこには、女を夢中にさせる男性像が描かれているのだ。
どう?素敵でしょ?恋しちゃうでしょ?と、
女心を射抜こうとしている有川氏の辣腕ぶりには、平伏してしまう。

当時、ませガキの小学生だった私は、
まんまと、この戦略的な大人っぽさに参ってしまったのだ。
今にして思うと、よくも、こんな大人の色香が理解できたものだと
驚きである。
きっと、子供特有の鋭さで、何かを嗅ぎつけていたんだろうなぁ。

・・・というようなことを、30年ぶりに聴いて感じたのである。
ちょっとは大人になったかな?

しかし、今聴いても、ときめくことに変わりなし!(結論)




蛇足。
今回借りたCDは「Reflections(+4)」という最新のリマスター盤で、
オリジナルのアルバムには収録されていないシングル曲などが4曲、
ボーナストラック的に収録されていた。
録音時期が「Reflections」より古いということもあるかもしれないが、
楽曲のクオリティの落差に愕然としてしまう。
結果的に「Reflections」の質の高さが、
より一層際立つという意味においては、価値があったかもしれないが、
ちょっと・・・どうなんだろう?
同じ盤に収めることに、疑問を感じてしまうなぁ。



さて、この勢いで「Re-Cool」版も聴くべきでしょうか?
TSUTAYAにあることは確認済みなんですけど。

2012年11月4日日曜日

BROOK or BONNET?? VOL.1@下北沢GARDEN

『BROOK or BONNET?? VOL.1』
10月28日(日)下北沢 GARDEN
THE GROOVERS/TAIJI at THE BONNET(佐藤タイジ、ウエノコウジ、
阿部耕作、うつみようこ、奥野真哉)
18:00開場/18:30開演
前売4,000円/当日4,500円(ドリンク別)



本日も、とても楽しみな対バンのライブ。
仲良し対バンの好カード。

いつもの相棒と、その相棒が手に入れてくれた良番チケットを持って、
地下の階段で開場を待っていた。
最前列確定の番号なので、ウキウキ、ソワソワとしていたのだが、
な、ん、と!
イープラスの先行チケットの方が先に呼ばれたのだ。
・・・愕然とうなだれる二人。
当然のごとく、箱チケが優先だと思い込んでたからね~。
かなりショック・・・なんだけど、
いい大人がそんなことくらいで狼狽えるわけにはいかない、
「そいうこともあるよねぇ」なんて言って、平気ぶってみた。

けど、ありがたい事に、イープラス先行の人は20~30人だったので、
その後の入場でも、なんとか最前列をキープできた。
下手サイドはちょっと層が厚かったので、上手のボブさん前へ、イン。
よかった、よかった。



THE GROOVERS
あれ?登場のSEあたっけ?
なんか記憶が曖昧なんだけど、SEが無かったような・・・。

一彦さんは、ペイズリーのシャツで、いつもに比べると地味だったな。
いや、一般的にはじゅうぶん派手だけど。

一曲目『Groovaholic』でスタート。
そうそう、このグルーヴを待っていたのだ。
まさに、Groovaholicの私にとっては、麻薬のよなもの。
しかし、ジャンキーはそう簡単に満足しないからね。
もっと、もっと、もっと・・・!!

そこへ、あの駆り立てるようなギターリフ。
『独断』
キャーーー!!
大好きな曲!もう、無条件にアガる!
思わず、逆サイドにいる一彦さんの手元を凝視してしまう。
あのキレキレのカッティングを弾くところが、
どうしても見たくなってしまうのだ。

『放浪の運命』は、ライブでは定番の
セカンド・ラインのリズムアレンジで。
このときのボブさんのステップが可愛らしいのだ。

「タイジくんと初めて会ったのは、
お互い専業のギタリストだった頃で・・・」というMCは
どのタイミングだったっけ?
「オレはヴォーカリストをクビにしたことはない!」
と言っていて、このときは特に何も思わなかったのだけれど、
後日、この二人の対談を読んで、
このときに、そういう話題が持ち上がっていたのね、と納得。

『12月だけのクリスチャン』
少し驚いた。
12月のワンマンでしか聴けないものだと思っていた。
だから、何故、今日のライブで?と。
今年は12月に恒例のワンマンが、年明けになってしまい、
演るタイミングがなくなってしまったから、
ただそれだけのことなのかもしれない。
でもね、私は深読みしてしまうのだ。

今の日本の情勢を冷静に考えてみると、
かなり、厄介なことになっているのは明らかである。
どこかの知事とか市長とか元総理とかが出てきて、
日本を右傾化しようとしてるのに、それを批判するマスコミは少ない。
「白紙委任」なんて言葉を聴いたときには、
その恐ろしさに震え上がったのは、私だけではないはずだけれど。

こんなときだからこそ、の選曲だったのではないのか?
「悪いようにはしない」と言われ、戦場に連れ出され、
酷い目にあっていく、この歌の主人公みたいなことが、
現実に起こるかもしれないのだ。
黒い服の男に気を付けろ、と言いたかったのではないか?
そういうメッセージだったのではないか?
少なくとも、私はそう受け止めることにした。

なんて、ちょっとブルーな気分が『ロザリー』で吹き飛んだ。

『ARROW』も、意外な選曲。
ライブで聴くのは、初めてかもしれない。
あれ、ひょっとして・・・?と思い当たったことがある。

一月ほど前、一彦さんがダイノジのUst番組に
ゲストで出演したことがあって、このとき大谷さんが、
「SETZNA」の一曲目のイントロがカッコいい、と言ったのだ。
つまり『ARROW』のことだよね。

新曲・・・、一度どこかでタイトルを聞いたことありそうなんだけど、
ぜんぜん思い出せない。
もうライブで何度も聴いてる、沁みるバラード。
イントロのギターが美しく優しい響き。

ピックで弾いた後、指で爪弾くために、
握った掌の中へピックを移動させ、指で爪弾いた後、
またピックを持ち直す。
この2小節単位で繰り返される一連の動作が、あまりにも優雅で、
息を飲んで見つめていた。
このイントロがずっと続けばいいのに、と思いながら。

『最後の煙草~』が、なんだがせつなかったのは、
まだまだ、グルーヴァーズに満たされてなかったから。
やっぱり、ワンマンじゃなきゃ満足するのは難しいなぁ。


Groovaholic
独断
放浪の運命
12月だけのクリスチャン
ロザリー
欠けた月が出ていた
ARROW
SAVANNA
グッド・モーニング・シャングリラ
(新曲)
最後の煙草に火をつける



TAIJI at THE BONNET
スターウォーズのテーマが流れる中、
メンバー全員、ジェダイのマントを頭から被って登場。
すぐに脱いじゃったけど。

私の前にはようこさん。
デッカイ男子ばかりの中にいると、いかにも紅一点、
衣装も派手派手で可愛らしいなぁ。
「LAメタル」と言われてた、アニマルプリントのスパッツとか、
カラフルでステキ。(これで葛城ユキもいけるはず!)
ようこさんのギターは初めて見た、SG。
ピックアップが一つだったから“ジュニア”でしょうか。

BONNETの曲は知らないけど、
みんな、すーっと入ってくる感じで、気持ち良く聴けた。
そして、ようこさんの歌が好きだなぁ、と再認識。
なんか落ち着くというか、懐が深いというか、
ようこさんの歌声が聴こえるだけで、妙な安心感があるのだ。
あっ、メインボーカルはタイジ氏なんだけどね。

MCがダラダラと面白いバンド、という評判をきいていたのだが、
なぜか、今日はそれは封印らしい。
(それでも十分面白かったけど)

12月20日の「THE SOLAR BUDOUKAN」の告知は力入れてたな。
この日は伝説のライブになるから、って。
一応、うぉーー!とノッておいたけれど、
その日はフラカンなので行けないのである。
ゴメンナサイ。

結局、ウエノくんは、
「さっきサイゼリヤで喋りすぎた」と、一言は発しただけだった。



アンコールで、
ジェダイマントに身を包んだ一彦さん登場。
これも、一瞬で脱いでしまったけれど。

『SWEET JANE』をようこさんの英詞バージョンと、
一彦さんの訳詞バージョンの両方で。

そうそう、このとき奥野さんとようこさんが
ポジションを入れ替わっていて、奥野さんがギター!!!
すごくギターが小さく見える!

一彦さんとタイジさんが向き合ってギターソロ合戦。
こういうの見てると微笑ましい。
ウエノくんも、この二人を見て「まったく・・・」というように
笑って首を振っていた。
そして、奥野さんは、果敢に絡みに行った。
ギタリスト三つ巴、面白い。

エキサイトし過ぎたのか、タイジさんの5弦が切れてた。
それほど激しいギタープレイだったのね。



いやー、いい対バンだったね。
この顔合わせで、また演って欲しいなぁ。

2012年11月1日木曜日

PAUL WELLER JAPAN 2012@Zepp DiverCity

PAUL WELLER JAPAN 2012
10月27日(土) 東京・Zepp DiverCity
17:00開場/18:00開演
1F立見 8,000円/2F立見 7,000円(ドリンク代別)
ゲスト:くるり




さて、私が書くポール・ウェラーのレポなんて
誰か読みたい人いるのだろうか・・・と思いながら、
自己満足のために書きますよ。

ポール・ウェラーを聴き始めたのは、スタイル・カウンシルから。
ソロも3rdアルバムまでは、マメに追いかけて聴いていた。
ライブも20代の頃に、2回行ってるはず。
NHKホールと赤坂BLITZだったと思う。
で、10年くらいブランクがあって、3年前の来日のとき、
ふと思いついて、ライブに行ったのだ。

10年も聴いてないけど大丈夫かなぁ、なんて思いも
吹っ飛んでしまうくらいに、ライブは楽しかった。
もう50歳だし、枯れた感じになっちゃってるかと思いきや、
すごくエネルギッシュで若々しかったのが嬉しかった。

あれから3年。
あいかわらず、新譜もちゃんと聴けていない、
ゆるーいファンのままだけれど、
ライブだけはとても楽しみにしていたのである。


まだ出来て間もないZepp DiverCityは、もちろん初めてのハコ。
本家の方のZeppの造りが嫌いなので、こっちはどうなんだろう、と
恐る恐るやってきた。
本家の方より横幅が広めで、その分、縦の奥行きがつまってる感じ。
こっちの方が断然いいな。

私は500番台で入場したのだけれど、
まだ、フロアは閑散としていて、
一段高くなった柵前をゲットすることができてラッキーだった。
男性が多いし、外国人の方も大勢見かけたし、
私の背では、段上じゃないと何も見えないかもしれないもの。
実際、そこから見てても、私の視界を遮るような
背の大きい人が何人もいたからね。



まずは、ゲストのくるりから。
バンドは5人編成。
Dr、Gt、Baの他にチェロとトランペットという異色な編成。
正確にはドラムはサポートらしい。
あらきゆうこさんに似た叩き方の人だなー、と思って見てたら、
なんとご本人で、ビックリした。

うーんと、楽曲とかまったく知らないのだけれど、
オルタナっぽい感じだったかな。
とにかく、トランペットが、やたらとドラマチックでしたわ。

岸田くん曰く、
「美容院にポール・ウェラーの写真を持って行って『こうして下さい』
と言って、上手くいった試しがない・・・そんな世代です」と。
日本人で似合う人って、まず、いないだろうなぁ・・・。

わりと、あっけなく終わってしまった印象。
持ち時間は、30分ほどだったのね。



ここで30分の休憩に入るというアナウンス。

この間に、不具合のあったらしい照明の交換作業をしていた。
滅多に見られない光景なので、面白かったなぁ。
作業が終わって、ライトが点灯した瞬間、
オーディエンスから拍手が巻き起こってた。
転換中って、暇だからねぇ、見入ってた人が多かったんだね。



さて、いよいよポール・ウェラー登場で、会場からは凄い歓声。
さすがに、くるりのときはみんなおとなしかったもんね。
・・・私も含めて。

事前に読んだレポによると、初日はジャケットを着てたらしいけど、
今日はジャケなし、薄いブルー系のTシャツ。
髪は綺麗なシルバーで、前髪ぱっつんのモッズヘア。
(後ろ髪はやや長めだけど)
いやー、何してもオシャレな人がやればオシャレなんよ。
これが竹安だったら、どれほどツッコまれることか・・・。

ギター持って立ってるだけで絵になる54歳。
3年前よりも体型が締まったようで、とても若々しいし、
とにかく、カッコいい!

バンドの編成は、
ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション、
というオーソドックスなもの。

メンバーについては、よくわからないのだけれど、
オーシャン・カラー・シーンのスティーヴ・クラドックが
ギターを弾いていた。
といっても、私、オーシャン・カラー・シーンは聴いても、
クラドック氏の顔は、よく知らないので、事前の情報によって、
知っていただけのことなのだが。
ただ、前回の来日時もバンドメンバーだったはずだから、
なんとなく見覚えはあったかな。

このクラドック氏が、なかなか渋いギターを弾くんだよね。
・・・と、素人のクセに偉そうなこと言ってごめんなさい。
ワウギターが格別にカッコ良かった!(←ただのワウ好き発言)
ちなみに、クラドック氏のステージドリンクはワインでしたわ。

ドラマーさんが、コーラスの上手な人で、
ドラミングの方も歌心のある人だなぁ・・・と、
またまた、偉そうなことを思いながら観ていたのだが、
それもそのはず、ソロのシンガーソングライターとしても
活動しているらしい。
物販に、彼のCDが置いてあったよ。

曲間のインターバルはほとんどなく、次から次へと
曲が演奏されていく。
もう、目まぐるしいくらい。
その上、ウェラー師匠もクラドック氏も、
1、2曲ごとにギターチェンジするものだから、
ギターテックの人がたいへんそうだったな~。

途中で、何曲かはギターを置いて、
下手にセッティングされてるキーボードへ移動して演奏。
このときが、ウェラー師匠の煙草タイムと化していたが。

個人的には、ウェラー師匠に一番似合うのはSGだと思っているので、
テックの人がSG持ってくると、うきーーーっ!とアガる。
ウェラー師匠がSGのときは、クラドック氏もSGを持ってる確率が高く、
ツインSGという光景が、なんとも素敵だったわぁ。

ギターのネックを持ち上げて、ブンと振り下ろしながら、
ギャンと弾くアクションが、なんとサマになることか。
私の目がハートマークになる瞬間の連続。
煙草をくわえてる姿もカッコ良かったなー・・・。

たいへん英語が不自由な私だけれど、ウェラー師匠が話す言葉を
なんとか理解しようと、MCも極力、集中していた。
(それでも、てんで理解できてないのだけれど)
そしたら「スタイル・カウンシルの曲を演るよ」的な発言が
聞き取れたように思ったら、フロアからどよめきが上がった。
曲は『Long Hot Summer』

何年か前までは、ジャムの曲も、スタカンの曲も
ライブでは演らなかったんだよね。
前回来日した頃から、それらが解禁になったような気がする。
でも、私が観に行ったときには、スタカンの曲は演らなかった。
THE JAMの『Town Called Malice』は聴けたんだけれど、
その前日のライブでは『Shout To The Top』を演ったと聴いて、
どれほど悔しかったことか・・・。

というわけで、スタカンの曲をライブで聴くのは初めてだった。
感動しつつも、あまりにも“今”のライブ・ステージに
違和感なく融け込んでいることに驚いた。
もちろん、アレンジとかそういうことなんだろうけれど、
全キャリアを通しての、現在に対する確固たる自信が窺える。
そこがカッコ良さの源泉なのかな。

実は、このライブの最初の方でも、THE JAMの『Start!』を
既に演っていたのだけれど、私はこの曲を知らなかったので、
サラッとスルーしていて、全く気付かないくらいに自然だったのだ。

当然、Newアルバムの曲も多く演ったのだけれど、
ジャム、スタカン時代から、ソロの初期の曲も多かった。
しかし、どの曲も同じ熱量(しかも相当な熱さ)でプレイされて、
今現在のポール・ウェラーを感じさせてくれるものだった。
もう、大満足。

アンコールの1曲目で、スタカンの『My Ever Changing Moods』
私の脳内では、元奥様のコーラスが聴こえるようでしたわ。

この1回目のアンコールで5曲も!
やっぱり、ジャパンツアーのファイナルだからなのかな。
ウェラー師匠、ノリノリだったみたい。

ダブル・アンコール。
今日のラストの曲は『The Changingman』
これはちょっと意外。
絶対に『Shout To The Top』だと思ったんだけどなぁ。
でも、この曲も好き。
というか、この頃の音源が一番好きなんだよね、うん。
だから、この曲が大事に扱われていることがとても嬉しかった。

でも・・・『Shout To The Top』も聴きたかった!



01. Up The Dosage
02. That Dangerous Age
03. 7&3
04. Start!!
05. Friday Street
06. The Attic
07. The Cost Of Loving
08. When our Gardens Over Grown
09. Kling I Klang
10. All I Wanna Do
11. How Sweet It Is To Be Loved By You
12. Pieces Of A Dream
13. Fast Car Slow Down
14. Moonshine
15. 22 Dreams
16. Long Hot Summer
17. Dragonfly
18. Into Tomorrow
19. Above The Clouds
20. Foot Of The Mountain
21. Around The Lake
---encore1---
22. My Ever Changing Moods
23. From The Floorboards Up
24. Porcelain Gods
25. Stanley Road
26. Whirlpools End
---encore2---
27. Broken Stone
28. The Changingman




前述のとおり、全アルバムを聴いてるわけじゃないし、
曲名が覚えられないという情けない頭の持ち主なので、
セットリストなんてものが、覚えられるわけがない!
というわけで、よそから拝借してきたセトリ。

当初の予定から変更があったらしく、
ちょっと違ってるセトリも見かけたけれど、これが正解。
・・・のはず。



ちなみに当初の予定では、
ラストが『Shout To The Top』だったらしい・・・。
うっきーーー!!!

2012年10月29日月曜日

MANNISH BOYS@STUDIO COAST

MANNISH BOYS Presents
CRAZY FRIENDS' COMING TO TOWN
GUEST:阿部真央 / 細美武士
10.22 (Mon) 新木場 STUDIO COAST
OPEN 18:00 START 19:00
¥5,250(ADV.) 1drink別途



前日のフラカンの興奮も、まだ冷めきらないままの状態で、
新木場へ出かけた。
ライブが続くと、体は疲れていても、
気分はハイになっているので、体力的にはOK。
その分、後でくるんだけれど。


およそ一月前に、ツアー初日を観て以来のマニッシュボーイズ。
本日はいよいよ、ツアーファイナル。
さて、どんな風に進化して戻ってきているのか。
非常に楽しみ。


客電が落ちて、まず、せっちゃんと達也さんが登場。
初日はなかったんだけれど、
ホスト役として、最初にMCをするという流れができていた。

二人の仲良さげなMC、なかなか面白い。
一応、ゲストを紹介する内容を喋っているんだけれど、
そんな内容なんかはどーでも良くて、
四十代半ばのおっさんが、ほのぼのと
楽しそうにやり取りしてるだけで、ほっこりしますわ。




阿部真央
一番手は、若くて可愛らしい、阿部真央ちゃんから。
アコースティック・ギター一本で弾き語り。

最初に彼女が、ギターをジャンと鳴らした瞬間、
観客の気持ちをガシッと掴んだんではないだろうか。
すごく迫力のあるパーカッシブなギターのカッティングで
その可愛らしいルックスとのギャップに驚かされる。

ヴォーカルは、私の好みではないのだけれど、
なかなかパンチが効いていて、聴かせるのが巧い。

「三丁目、三丁目・・・」というストーカーの歌が秀逸だった。
狂気を明るく歌ってる姿は、ちょっと神懸かっていて、
聴いててブルッと震えてしまった。




細美武士
初めて観たんだけれど、想像と違って、
面白いお兄ちゃんでしたわ。
もっと繊細で、神経質そうな人なのかと思ってたのに、
まさか、せっちゃんも顔負けの超下ネタが披露されるとは・・・。

アコギの弾き語り。
マイクは2本立っていて、ノーマルとエフェクト用だったみたい。
一人で歌いながら、コーラスが入っていたから。

途中からサポートとしてウエノくんと堀江さんが入って、
ハイエイタスのナンバーを何曲か。
ウエノくんは座りでアコベを弾いていた。
あっ、私、ウエノくんのベース聴くの初めてだったんだ。
うーん、どうせアコベ弾くのなら、武藤ウエノが観たいなぁ、
なんてこと思ってしまった。

3人揃ってのMCで、ウエノくんが「オレも金髪にしようかな」
「そしたらマニッシュボーイズに入れてくれるらしい」と言うと、
マニッシュにサポートで参加している堀江さんが
「俺は、白いから入れたんだよ」ですと。
えっ!マジで!?と、ちょっと羨望の眼差しを向ける二人。
なんかあの二人、慕われてるみたい。
というか、毎回打ち上げが相当楽しいことになってるらしい。

エルレとか、まったくわからないので、
最後にみんなで大合唱した歌も知らなくて、
しかも英詞だから、覚えられないし、参加できなかったけれど、
決して、冷ややかに見ていたわけではないのだよ。
熱いハートは、ちゃんと伝わったからね。




MANNISH BOYS
さて、いよいよマニッシュボーイズ。
基本的にセットリストは、初日と変わらず。
最初にせっちゃんがフライングVを持ってスタートしたのは、
前と変わったとこ。

前回はフロアの後方から、全体を鑑賞したから、
今回はもっと前線へと繰り出してみた。
おかげで、視界はとても悪くなったけれど、雰囲気は悪くない。
できれば、もっと激しくモッシュが起こってくれた方が、
移動しやすいからいいんだけどなぁ。
なぜか、ガッツリと背の大きい男子に囲まれた中にハマッてしまい、
達也さんがほとんど見えないという、残念なことになっていた。
でも、彼らが本当に楽しそうにしていたから、許してやる。(←何様)

「マニッシュボーイズ小学校の卒業式へ、ようこそ!」
ということで、今日のファイナルで小学校卒業らしい。
「そろそろ髪の根元も伸びてきたしね」
「中学校行く前には、黒に戻しておかないと」
どうやら、髪は黒く戻すみたいね。
せっちゃんは黒い方がいいけど、
達也さんは今の髪型がよく似合ってるので、もったいない気もする。

ギターチェンジも、確認しづらかったんだけれど、
『バカにすんなよ』でドブロ登場。
ドブロでスライド、なんて素敵な組み合わせ。
そこに達也さんのドラムまで。
痺れるぜ~。

「バカにすんなよ」ネタ。
せっちゃんの息子は達也さん贔屓らしく、
打ち上げの席で一緒になったときも、ずっと膝の上に乗ってたとか。
家でマニッシュのライブ映像を見てても
「たっちゃん、たっちゃん」とずーっと言ってるとか。
最近は「とーちゃん」より「たっちゃん」と言う方が多い。
バカにすんなよ!

達也さんの「バカにすんなよ」
まだオープンしたばかりのディズニーランドにやって来たとき、
当時モヒカンだった達也さんは、入場ゲートで止められて、
「インディアンカット(!)のお客様は、ご入場いただけません」
と言われたそうな。
バカにすんなよ!
で、仕方なく、グーフィーの帽子を被っていたら、
中国人の団体にせがまれて、シンデレラ城をバックに
記念撮影大会になったとか。
どこに行っても、人気者になっちゃうのねー。

『Dark is easy』のときのアコギ、初めて見たなぁ。
ナチュラルのボディにペイントがしてあった。
相変らずのカッコいいイントロに悩殺される。
ギターのカッティングはもちろんのこと、
達也さんのドラム、とくにシンバルの音がいいわぁ。
径の小さいシンバルの音が、シャン、っと切り裂くように響く。
でも、冷たい感じじゃなく、むしろ暖かい。

「エイミー・ワインハウスに捧げます」と『Oh Amy』
そうか、そうなのか。
この前もMCで言ってたはずなのに、
聞き流してしまってたわ。


アンコール。
まずは、二人のポジションチェンジから始まる『ないない!』
んー、パンキッシュだ。
何より、達也さんのパフォーマンスに魅せられてしまう。
黒縁のメガネをかけて、例の野田総理のコメントを
読み上げるわけだけれど、ウマイ、ヘタを超えて、
人を魅了する華があるのだ。
だから、役者として声がかかることも多いのだろうなぁ。
最後に原稿を破いて、口に入れてしまうところが、
可愛らしかった。

そして、今日の出演者が全員出てきてセッション。
これがまた、めちゃくちゃカッコよかった。
大人の余裕で、演者たちが何より楽しんでいるのがいい。
達也さんの仕切りで、それぞれソロを回していくのだが、
それぞれを紹介するコメントがイカしてたな。
忘れちゃったけど。

一旦、ジャーンと終わりかかっていたところ、
ウエノくんが、ダダダダと弾き始めたので、
みんな苦笑しながらも、もうひと回し。
終わってしまうのが寂しかったんじゃないだろうか。
もちろんフロアの私たちも、終わらなければいいのに、
と思っていたよ。



MANNISH BOYSのテーマ
LINKEYLINE
Mach Venus
カーニヴァル
バカにすんなよ
Dark is easy
LOVE & LOVE
DIRTY BUNNY
Oh Amy

あいされたいやつらのひとりごと
MANNISH BOYSのテーマ

ないない!
ざまみふぁそらしど



最後に『ざまみふぁそらしど』が終わって、
「今度は、マニッシュボーイズ中学校で会いましょう!」って。

あー、新学期はいつやって来るのだろう。
早くも待ち遠しくて仕方ない。

2012年10月23日火曜日

フラワーカンパニーズ-真秋の大爆発2012-@渋谷公会堂

フラワーカンパニーズワンマンツアー
“ハッピーエンド2012-2013”-真秋の大爆発2012-
10月21日(日) 渋谷公会堂
開場16:30 開演17:00
全席指定(税込) 4,200円



前日からドキドキと緊張していたのである。
きっと、私だけじゃない。
フラカンを実家だと思っているフラッペの皆さんも
同じ想いだったことだろう。

私の席は竹安サイドのほぼ一番端っこだったのだが、
音も、眺めも、思ったより悪くなかった。
立派なPAスピーカーで聴くフラカンの音は、新鮮だったなぁ。

開場も開演もやや押しでスタート。

圭介とGは、ハッピーエンドのジャケットと同じ衣装。
ミスコニは青のツナギ、頭のてっぺんの部分が茶髪になっている。
竹安は黒のVネックの黒いシャツ。

「どーもー、フラワーカンパニーズです!」という
圭介の第一声を聴いただけで、胸に熱いものがこみ上げてくる。
いきなりの『はぐれ者讃歌』で
歌えーーーーっ!と、煽られるままに声を張り上げると、
必ず途中で、喉が詰まったようになって声が出なくなる私。
たったこれだけ、大きな声を出しただけで、
使い物にならなくなる自分の喉の不甲斐なさと、
こんなことを、2時間のライブの間ずっと続けてるなんて・・・
と、ヴォーカリストの凄さを思い知る。

そして『脳内百景』→『切符』という流れの序盤。
レコ初ツアーといえども、ここは手堅く
実績のある旧譜で客席を温めていこうという作戦だったようだ。
お陰でステージの上も下も、緊張がほぐれた。

いつもよりステージが遠くて、照明が綺麗で、
その現実味の無さが、夢を見ているような気分だ。
竹安のSGのヘッドからピョーンと飛び出した弦の先が6本、
キラキラユラユラしてたのが妙に幻想的だった。
なぜか、ビジュアルとして一番印象に残ってるのが、
このキラキラ越しの竹安の横顔だったりする。
位置的なものの関係かもしれないが、私はこの瞬間、
竹安に恋していたのかも。
なぜなら、Vネックがセクスィーだったからですよ。
ここは大文字で言っておこう。

私は
竹安のVネックが好きだー!

なぜ、こんなに強調するかというと、
あんなことがあったせいで、
もう二度とステージで着ることないかもしれない、と思うと
残念で仕方がないからである。
こういうファンもいますからね。

『人生GOES ON』
Newアルバムの中では数少ないアッパーなナンバー。
けどね、メロディーが明るければ明るいほど、
リズムが跳ねれば跳ねるほど、泣きたくなるのはなんでだろう。
最初にフォー爆で聴いたときの気分が蘇るからなのか、
形にならなかった双子の『人間GOES ON』を思い出すからなのか。
「ハッピーエンド」を初めて聴いたとき、
泣きながら飛び跳ねてる自分の姿が頭に浮かんだ。
まるで何かの啓示のように。
その啓示どおり、泣きながら、我を忘れるほど跳ねて踊っていた。

いい意味で、ビックリしたのが『空想無宿』
嬉しかったなぁ。
ライブで聴くのは何年ぶりだろう?
兄弟曲の『脳内百景』ばかりが可愛がられているので
なんだか不憫に思えてしまう。

『なれのはて』『SO LIFE』と、初めて演る曲を続けて2曲。
さすがに、まだ慣れてなくて、ちょいちょいミスもあった。
でも、それもまた一興。
ツアー初日の醍醐味ってもんだ。

『SO LIFE』のときに、圭介がベースに合せて、
小刻みに足踏みしてリズムを取っていたのが可笑しかったと
Gより報告があった。
「たぶん、みんなは見えてなかったと思うけど」と。
その真似をする姿がちょっと可愛かった。

『ロックンロール』は、いつ聴いても泣けるわけで、
とくに言うべきこともないんだけれど、
続けて『深夜高速』ときたもんだから、ドキッとした。
そうきたか・・・。
『深夜高速』の夜の闇がより深まるというか、
“生きててよかった”という言葉が、より一層重みを増すような、
そんな曲順だなぁ、と思った。

そんな、息づまるような重苦しい空気から、
『旅待ち』で救われる。
あー、愛すべき“地味曲”!

Q太郎さんが圭介のモズライトを持って出てくると、
胸がザワザワし始める。
そう、私はモズライトを恐れていた。
いつ『エンドロール』がくるかと、とビクビクしているのだ。

始まったのは『この胸の中だけ』
ここ最近は、圭介がアコギを持つ、
カントリーヴァージョンばかりだったから、
オリジナルのヴァージョンは久しぶりに聴いたなぁ。
最後の方、どんどん圭介の声が出にくくなっていって
あれれ?と心配したんだけれど、なんとか最後まで歌いきった。
お水飲んだら、次の曲は大丈夫かな?
・・・と油断してたら、胸がザワザワとするギターのリフ。
こんなところに伏兵が!

『エンドロール』を恐れるあまり『また明日』の存在を忘れていた。
ヤバい。
この曲も、相当ヤバいんだよ。
 さよならなんて言葉はもう 消えて無くなれ
この歌いだしで、もうダメだ。

これまでの人生で、何度も通ってきた“別れ”が瞼の裏に蘇る。
生きるとはなんてしんどいことなんだろうか。
これから先も続いていく“別れ”を想像し、戦慄する。
大きくなり続ける哀しみを背負って、どこまで歩いていけばいいのか。
この歌を聴いていると、その重みに押し潰されそうになる。
なんて、苦しい歌なんだろう。
いや、わかってる。それでも笑うしかないんだよ。

こりゃダメだ、涙腺崩壊だわ、と覚悟していたんだけれど、
喉に何か引っかかってるような苦しそうな声で歌う圭介が心配で、
この歌の世界に深く入っていくことができなくなった。
頭の隅っこでは、圭介の喉のことを気にかけながら、
中途半端な気持ちで涙を堪えていた。
結局、曲の最後までずっと、圭介の喉は回復しないまま。
これはこれで、良かったな。
この歌の喪失感を正面から受け止められるようになるまで、
もう少し時間を下さい。

どうなの?大丈夫なの?どうなの?・・・と心配し続けてたら、
あの、例のサンプリング音が聴こえてきた。
『エンドロール』
いつも間にか圭介の声は普通に戻っている。
大丈夫だ。
そう思ったら、音が体に沁みこむように入ってきた。
あんなにビクついていたのが馬鹿馬鹿しいくらいに、
透明な心持ちで聴けている自分がいた。

溜めて、溜めて、ドーンといくサビのところで、
ステージ後方に赤い幕が落ちてきた。
素晴らしいタイミングだったなぁ。
今回のステージで、演出らしい演出はここだけ。
ここが頂点となるように、この一瞬に集約された緊張感が解き放たれ、
ゾクゾクするような快感が足元から上ってくる。
密かに私が恐れていたのとは違う種類の涙が溢れた。

メンバー紹介で、前述の竹安お色直し事件が起こったのだが、
詳しくは前記事を参照のこと。

Gからの告知。
4月のツアーファイナルが日比谷野音!
年末の年越しライブは、下北沢でワンマン!
Yeah!どっちも嬉しい!
もちろん、どっちも行くぜ!

4人揃ってフラワーカンパニーズ!!!

『ヌードコア~』のリフを聴くと、スイッチ入るよね~。
・・・と思っていたら、私の前にいた小柄なお嬢さんが、
まさに、ドデカいスイッチが入ったらしく、頭ブンブン振って、
壊れちゃったんじゃないの?と心配になるほどでしたわ。
それまでは、小さく体を震わせる程度のおとなしい人だったから、
その豹変ぶりにぶったまげたわ。
んー、気持ちはわかる!!
こっちも負けてられん、とばかりに狂ったように踊ったからね。

続けて『チェスト』とは!
私の中のフラカン・パンクの骨頂ソング2連発で、
もう、うっきーーー!!!と野性むき出しになる。
『恋をしましょう』で、残ってる体力を使い切るように、
飛び跳ねて、踊り倒して、見事に昇天。
うっきーーー!!

アンコールの拍手をしながら、座席に腰をおろして休息。
せっかくの椅子席だから、有効に使わないとね。
圭介も言ってた。
「チケット代の中には、椅子の分の料金も入ってるんだから、
ちゃんと使ってください」
「使ってないから300円返して下さい、て言ってもダメだよ」と。

Gは、いつもどおりのオーバーオールに着替えて登場。
「やっぱり、こっちの方が落ち着くわ」って。
他の3人は新作のTシャツ。
竹安は「あれ?お色直し3回目?」と、やっぱり弄られてたな。

『元少年』『盆踊り』という定番の流れに、なんだかホッとする。
盆踊りは、ここ最近のブルースロック的なアレンジが入る。
グレートと竹安が向かい合って、
せめぎ合うように弾いてる姿がカッコよくて、痺れた。

ダブル・アンコールで『夜明け』
こういう大舞台では欠かせない曲だよな~。

アウトロで4人が向かい合うシーンは、本当に尊い光景。
竹安がフィードバックを鳴らすために、アンプに手を差し伸べる
その後ろ姿が愛しかった。

最後は『サヨナラBABY』で、ラララ~の大合唱。
ホールだから、気持ちよく響く。
満足そうに、客席を見渡す圭介の顔が大好きだ。
いや、4人とも大好きだ!
フラワーカンパニーズが大好きだー!

今日のフラカン劇場も、泣いたり、笑ったり。
(私の気持ちが)大忙しだったな。



はぐれ者讃歌
脳内百景
切符
煮込んでロック
人生GOES ON
空想無宿
なれのはて
SO LIFE
孤高の英雄
ロックンロール
深夜高速
旅待ち
感情七号線
この胸の中だけ
また明日
エンドロール
終わらないツアー
NODE CORE ROCK'N'ROLL
チェスト
恋をしましょう

元少年の歌
真冬の盆踊り

夜明け
サヨナラBABY



【おまけ・その他のMC】

中日ドラゴンズの帽子に入っているマークが「CD」なのが、
「ダサい!」と噛みつく圭介。
「巨人とか『YG』じゃないよね?」って・・・。
いやいや、YとGを組み合わせたマークでしょ。
阪神だって、HとTの組み合わせだし、普通なんだけどなぁ・・・。

CDのジャケ写について「“チョイ悪”風になってる」と言う圭介に、
「“チョイ悪”って、恥ずかしいから言わないでくれ。
取材のときにもちょくちょく言ってるけど、恥ずかしい」
とグレートからクレーム。

そのCDの帯(?)にミスコニがいるので、捨てないで下さい。
捨てるときは全員一緒に捨ててほしい、とのこと。
いっそのこと、ミスコニを集めたら何かプレゼントしようか。
チョコボールの金のエンジェル、銀のエンジェルみたいに。
賞品は銅像(ミスコニの?)・・・らしい。

グレートは2回映画に出たから、アクター。
ウィキペディアの自分の頁には、ベーシスト&アクターと表記する。
自分で書こうかな。

ウィキペディアでは「日本一」という表現は使えない。
フラカンの「日本一のライブバンド」という表記も
変更されて「ライブは全国各地で精力的に活動中」となった。

2012年10月22日月曜日

竹安お色直し事件@渋谷公会堂

レポ(のようなもの)を書いてて、
あまりにも長くなってしまいそうだったので、
今回の渋谷公会堂公演での最重要事項であろうと思われる
「竹安お色直し事件」だけを取り出してみることにした。
そうすれば、すっきりとまとまったレポが書ける(はず)。




それは、竹安が着ていた黒のVネックのシャツから始まった。

個人的には、竹安のVネックが好きだ。
ちょっと鎖骨が見えるくらいのシルエットがセクシーで、
彼には似合ってると思うのだよ。
ギターのストラップで引っ張られてビヨーンと伸びるところも、
おおっ、いいぞ!と、エロ目線でイケてるし。

でも、最初のMCタイムで圭介に
自分達(圭介とG)は、アルバムのジャケットと同じ装いで、
その雰囲気でいこうということだったのに・・・伝わってないなぁ。
そのシャツはちょっと・・・どうなんだ?
と言われたのだが、竹安的には、あの上着を脱いだ感じ、
ってことだったらしい。

でも、ここで圭介とGにさんざん弄られてしまう。
「リハーサルのときの方がいい服着てた」
「ラクダのシャツ」
「ヒートテックか?」
といった調子。

竹安としては、あれは勝負服だったはずなのだ。
だって、20周年の野音のときも同じように、黒のVネック着てたし。
(※DVD「終わらないツアー」参照のこと)
似合ってるんだし、そこまで酷くないと思うんだけどなぁ。

そして、ライブは順調に進み、メンバー紹介のとき、
「実は、すごく凹んでる」と、明るい笑顔で訴える竹安。
せっかくの渋公リベンジが、シャツを貶された思い出になってしまう、と。
さすがに、Gは「ちょっと言い過ぎたかな?」と反省してる気配。
でも圭介はまだ「しかし、これはなぁ・・・」って。
竹安も何がそんなにダメなのか理解できなくて、
「光沢?」・・・いや、そういう問題じゃないと思うんだけど・・・。

で、竹安コーナーが終わり、「ドラム、ミスター小西!」と
主役がミスコニに移った途端、竹安がギターを置いて、
舞台袖へと消えていった・・・。
ええぇぇぇ~っ!??
まさかの途中退場か!?
ステージ上のメンバーも、ビックリ!
袖にいたQ太郎さんは、大爆笑!
ついに、着替えに行ってしまった・・・竹安・・・。

ミスコニも自分の出番になったところで、事件が起きたものだから、
すごく動揺してたと思うけれど、頑張ってキッチリと喋ってた。
髪を染めたら、クラッシュギャルズになってしまいました、と。
(完璧に若いファンは置いてきぼりだな)

そして、Gが告知してるときに、
黒いワイシャツに着替えた竹安が戻ってきて、
何か喋るわけでもなく、淡々とギターをセッティングする。

「そっちの方が、全然いいよ」と褒める二人。
ワイシャツだと圭介と被ってしまうからと、遠慮してたらしく、
「ほら、(圭介に)花を持たせようと思って・・・」って。
もちろん、これには「なに?じゃ、被ると俺の方がアレってことか?」
と圭介は噛み付いていたけどね。



というわけで、4人そろってフラワーカンパニーズ!
ライブは終盤へと突入。

2012年10月21日日曜日

斎藤誠の楽しいライブ!! 2012@横浜THUMBS UP

「斎藤誠の楽しいライブ!! 2012」其の三
メンバー:成田昭彦、深町栄、角田俊介、河村カースケ智康、片山敦夫
ゲスト:金原千恵子(violin)
10月19日(金)横浜THUMBS UP
OPEN18:30 / START19:30
ADV¥4000 《SOLD OUT!》



サムズで誠さん、という楽しくないわけがないシチュエーション。
平日に横浜ということで、ダッシュで退社して駆けつけ、
私のお気に入りの席を確保。



誠さんとバンドメンバーが登場。
本日の編成は、フルメンバーから
ギターのふーみんさんが欠けているのが、少し残念。
それでも、あまり広くないステージの上は機材でいっぱい。
この眺めがいい。

開演前に流れていたSEが消え、
「斎藤誠の楽しいライブ2012、始まるよー」という
垢抜けない声のアナウンスが流れ、会場にクスクスと笑いが起こる。
最初は、私も気付かなかったのだけれど、
あの声、ふーみんさんでしたわ。
今日来れない代りに、誠さんがお願いして吹きこんだらしい。
毎回思うことなのだが、函館ってそんなに訛りきつかったっけ?



ライブは『ノー・ノー・ボーイ』からスタート。
スパイダースのカヴァー曲で、アルバムにも収録されてるけど、
こうやって、バンドのライブで聴くのは初めてのような気がする。
少し意外な選曲だった。

セットリストは全体的に、懐かしめの曲が多かったな。
一番新しいアルバムが出てすでに5年以上たっているけど、
この「POP ROCK SHOP」からの選曲が少なかったのだ。
最近のライブは、このアルバムからの選曲が中心だったので、
懐かしい選曲が、却って新鮮に感じたりした。

来年はデビュー30周年で、
どうやらNewアルバムのリリースも来年になりそう。
毎年恒例になりつつある1月3日の、誠さんのお誕生日ライブ、
その日も「古い曲ばかり演ろうかと思ってる」とのこと。
節目を迎えるにあたって、
今までを振り返るような機会が多いのかもしれないな。

誠さんのギターは、いつもの赤のシンライン。
結局、前半はこれ一本しか使わなかった。
その後も、アコースティックに持ち替える以外は全部シンライン。
なんだか、これも少し意外な感じ。

『歌えよヒッピー』のイントロで、キュンときた。
アルバム「PRADISE A GO! GO!」は、高校1年生のとき
レコードが磨り減りそうなほどに聴き込んだ1枚。
はっきり言って、今聴くとアレンジが古臭いのだが、曲はいい。
だから、もっともっとライブで聴きたい。
現在の誠さんのバージョンで演って欲しいのだ。

新曲『飛ばせドライバー』では、
半強制的にシンガロング。
だって、入場のときに配られたフライヤーの中に、
サビの歌詞を印刷した紙が入っていたのだよ。
誠さんに言われるまで、ぜんぜん気付いてなかったけどね。

前回、打ち込みで初披露された曲だけれど、
やっぱりバンドはいいなぁ。
楽しさが違うわ。



休憩を挟んで後半スタート。

ここで誠さんから、新しいユニットが紹介される。
今日が首都圏デビューということらしい“フカカッタ”
名前のとおり深町さんと片山さん、鍵盤のお二人のユニット。
バンドのセッティングになっているため、
ステージの上手と下手に離れていて、少しやりにくそう。
「遠いな」と何度も言っていた。

演奏された曲は、ボサノヴァ。
深町さんが「片やんの歌が聴きたくて」と選曲されたそうだ。
まぁ、曲の方は置いといて、このお二人のMCが
オフビートというか、なんとも言えない味わい深さ。
絶妙な間、でしたわ。

すでに来年の2月に自由が丘のマルディグラでのライブが
決定しているらしい。
うん、あのお店に合ってるかも。


残りのメンバーが出てきて、
誠さんはマーティンのギターをセッティング。
これは新しいやつですね、OOOかな?
音の鳴りがまだ“若い”感じ。

個人的には世界一キュートなラブソングだと思っている
『初恋天国』から二部のスタートして、『バースデー』
『SOMEDAY SOMEWHERE』まで、アコギで。

『SOMEDAY SOMEWHERE』も、「PRADISE A GO! GO!」に入っている。
当時、誠さんのラジオ番組のエンディングで流れていた。
これを聴くと、どうしようもなく15才の自分に戻ってしまう。
私にとってはそういう曲なのだ。
ライブで聴くたびに、せつなくて涙が出てしまうのだけれど、
今回ももちろん、そう。
でも、今日はなんだかちょっと違った。
せつない、というより、もっとハッピーな気持ち。
顔はニコニコ笑いながら、誠さんを見ているんだけれど、
なんだか涙がこぼれてくるのだ。
なんだろう、この気持ちは?

そして、いよいよゲストの金原さんが登場。
「演奏はもちろんですが、人間的に素晴らしい」と
誠さんが大絶賛。
まずは『Waltz In Blue』で、沁みいるようなヴァイオリンを
堪能させてもらった。

ヴァイオリンの響きはドラマチックで、
こういうバラード系の曲には威力を発揮するよね~。
と、こ、ろ、が。
この後の選曲が意外にも『HOLDING ON』とか
『オレはディレクター』とか、ファンキーなナンバー。
このときの金原さんが、最高にイカしてたんだな。
バンドとの息がピッタリで、ノリが素晴らしい。
キメの3連符なんて、鳥肌が立つくらいピッタリとハマってて、
カッコいいったらありゃしない。

誠さんはもちろん、角田さんも、ときどき金原さんの方を見ては
ニコニコと嬉しそうな表情をしていた。
後で、誠さんに「さっきまでと弾いてるときの顔が違う」と
言われて、「そりゃ、当たり前だろ!」と。


アンコールで、サプライズ。
金原さんが、ハッピーバースデーのメロディーを奏で始め、
カースケさんがケーキを手に持って登場。
「えっ?誰の?」という表情の誠さん。
実は、1983年10月21日にデビューした誠さんの
29周年のお祝いだったのだ。
そのケーキ、シンラインのデコレーションがしてあって、
なかなか手が込んでいたなぁ。

最後は『あなたに逢いたい』を大合唱。
いいライブだったなぁ。



ノー・ノー・ボーイ
タヒチ
歌えよヒッピー
Don't Give It Up!
黄色いダイアモンド
SMILE AND SLEEP
風を抱いて走れ
飛ばせドライバー
宇宙から来た石

初恋天国
バースデー
SOMEDAY SOMEWHERE
Waltz In Blue
HOLDING ON
オレはディレクター
PLEASE!

EN.1
眠らない僕の想い
別に奇跡なんかじゃないから

EN.2
MOON SHINE
あなたに逢いたい



最近よく思うこと。
十代の頃に聴いていた音楽は、私という人間の一部分を作っている。
すっかり忘れていたとしても、それは間違いなくある。
私の中にある。


誠さんに対する私の執着は、今の誠さんの音が好きというよりも、
ただのノスタルジーに過ぎないのかなぁ、と思っていた。
それでも、そのノスタルジーで心が震えるならば、
それで構わないと思う。

でも、今日のライブを観て、それだけじゃないと確信した。
金原さんが入ったことによって、新鮮な興奮を感じた。
新曲も聴けたし、
これからも、まだまだ新しい誠さんの音に出会えると思うと、
ドキドキしてしまう。
このドキドキはノスタルジーなんかではないから。

2012年10月15日月曜日

サンデーズ・ノンフィクション

ダラダラとした日曜日の記録である。



外に出る気力がなかったので、ソファでゴロゴロしながら、
HDDに溜まった録画の消化活動に精を出した。

まず「佐野元春のザ・ソングライターズ」
中村一義くんの2回目。
私があと20歳若ければ、絶対にこの公録に参加するよ。
こうやって真面目に、真正面から、ポップミュージックを取り上げるという
その行為自体に感動するのだが、
これをウソ臭くなく、格好よく成立させているのは、
元春のパーソナリティあってこそだよなぁ。

星野源くんの回が楽しみだなぁ。
(まだ次の次なんだけど・・・)


次に「ROCK兄弟」
フラカンが出るというので録ったもの。

フラカンのインタビュー部分は、かなり尺が短くて、
アルバムについての話も、目新しいことはなかった。
一応、ドラデラの映像も少しだけ流れたけれど、
うーん、地上波での扱いなんてこんなもんなのか・・・といった感じ。

とにかく番組自体の内容の薄っぺらさに驚愕。
「ソングライターズ」の後に見たから余計にそう感じたのかな。
ほとんどがCMだもんな。
本編も半分以上は宣伝を目的とした内容だから、仕方ないのか。

夜中の音楽番組なんて、昔はワクワクして見てたはずなんだけど、
これがつまらないと感じるのは、
私の感性の方が老化(劣化?)しているんだろうか?


最後に、ずーっと前に録画した「Shine a Light」
そう、ストーンズをスコセッシが撮ったやつね。

2008年だから、全員もう、いいお歳になってるんだけれど、
意外にも格好良くて、たまげた。
ステージを心底楽しんでるという表情のキースがイカしてたわ。
あと、若い頃のチャーリー・ワッツが美しいったらありゃしない。



映像の次は雑誌に着手。

本屋さんは大好きな場所だけれど、基本的には買わない。
単行本は、最新刊が読みたいわけではないから、
大抵は図書館で借りている。
雑誌も広告のページが多すぎて、お金を出すのがアホらしい。
200頁あっても、本当に読みたいのは、ほんの数頁。
だから、ほぼ立ち読みで済ましてしまう。
(本屋さんゴメンなさい!)

そんな私だが、ギターマガジンの最新号を買ってしまった。
竹安のインタヴュー記事(モノクロ見開き2頁)の為に。

しかし、このボリュームの少なさは予想外。
前回「チェスト!チェスト!チェスト!」の発売時には、
カラーで3頁だったから、同程度かそれ以上だと予想したんだけどな。
そう、その前回の竹安のインタヴューがかなり面白かったのよ。

バンド内の位置づけとして、彼が発言する機会は少ないのだけれど、
実は、とても論理的に話のできる人なのである。
言葉の選び方のセンスもいいし、客観的というかのか、
バンドを外から、退いて見る視点を持っているのだ。
FCの会報やブログの文章を読んでみると、よくわかる。

その竹安が、ニューアルバム「ハッピーエンド」の
レコーディングについて語っているのだから、
ファンにとって、興味深い内容になるのは当然のこと。
これを読んで「ハッピーエンド」を聴くと、
ますます楽しめるという内容になっている。
気になる方は、本屋さんでチェックだ!
(立ち読みを推奨しているわけではないですよ)

竹安の記事が少なくてちょっと残念だったのだが、
その代わりに、誠さんのギターコレクションがカラーで載ってて、
ラッキー!!!
誠さん自身の写真は、虫眼鏡で見なきゃならないほど小さいけれど。
いいの、ギターの写真だけでも。
この赤のシンライン見るだけで、ときめくわ~。

他にも、特集されてるエピフォン・カジノやら
ストラトやらの写真を見て、胸をときめかせる。
たまには、ギター雑誌を買ってみるものいいね。
絶対に毎号は買わないけどね。
ケチでごめんね。

2012年10月13日土曜日

恥ずかしい話ですが 夜更かしをしています

今日は疲れた。
なんせ、明け方までラジオの生放送(Midnight Rock City+R)を
聴いてたからね。
こんな夜更かししたの久しぶりだよ。
私、ロング・スリーパーなので、
睡眠時間が6時間を切ると、めちゃくちゃ不調なのよ。
けど、フラカンが4時間の生放送をやるときけば、
頑張らざるを得ないよね、翌日は休みなわけだし。

でも、頑張った甲斐があった。
めちゃくちゃ面白かった。
セックスオンザビーチとか、豆腐一丁丼で大盛り上がりでしたわ。
まあ、こういう面白トークは、私が書いても伝わらないので
勝手にいろいろ想像して、お楽しみ下さい。

今回興味深かったのは、メンバーの選曲。
なので、ここに記録しておきましょう。


〈初めて買ったレコード〉
圭介 『モンキーマジック』ゴダイゴ
グレート 『勝手にしやがれ』沢田研二
竹安 『ウルトラQのテーマ』
ミスコニ 『情熱の嵐』西城秀樹


・・・あれ?次のテーマは何だったっけ?
今一番のフェイヴァリット・・・的な感じだったかな?
ルーツ的な?

圭介 『ノー・リプライ』ザ・ビートルズ
グレート 『エンド・オブ・ザ・デイ』ザ・キンクス
竹安 『キング・ハーヴェスト』ザ・バンド
ミスコニ 『ハバナ・エクスプレス』寺尾聡


ここで、竹安が初めて買ったLPレコードが、
寺尾聡の「リフレクションズ」だったと聞いて、大興奮。
だって、私と同じだったんだもの。
でもって、超久しぶりに聴いた『ハバナ・エクスプレス』が
めちゃくちゃ格好良かったので、もう一度聴き直したいなぁ、
と思っているところ。

とにかく4時間、お疲れさまでした。

2012年10月10日水曜日

深呼吸して 愛を歌い 出会いましょう

ちょっとー!
ぜんぜん知らなかったよ。
Polarisが再始動ですと?
調べてみたら、7月にナタリーのニュース記事になってた。
不覚だわ、まるっきり見落としていた。

私がPolarisを聴くなんて意外かもしれないけれど、
わりと好きなのですよ。



そもそもの始まりは、15年くらい前のこと。
当時のバイト先の後輩のKちゃん。
まだ20才そこそこのあどけなさの残る小柄なKちゃんが、私に、
「めちゃくちゃ自分のタイプの男の子を見つけた」と言って
1枚のCDを貸してくれた。
それがコレ↓

Lab LIFE「プラネット・ヘッドフォン」






















何故、7つも年の離れた私なんかに、彼女がCDを貸してくれたのか。
同じ年頃の仲間は、周りに大勢いたのに。
彼女曰く「一番、音楽の趣味が合いそうだったから」だそうです。
あまりメジャーではない音楽の話に付き合ってくれる人って、
そうはいないらしい。
まあ・・・確かに、そうかも。

そんな彼女の気持ちに応えるべく、
何度も何度も、繰り返してCDを聴いた。
当時我が家には、CDから録音する機器がなかったので、
時間をかけて、頭に叩き込むようにして聴いたのだ。

2週間くらい借りてたかな?
返す頃には、かなり好きになっていた。
単純だよね~。

オオヤユウスケくんの甘く可愛らしい声とポップ・センスにやられた。
なんかクセになるメロディーなんだよね。

しかし、ここで、この出会いは終わる。
Kちゃんもバイトを辞めてしまったし、それっきり。




その数年後、インディーズ系の映画にハマってた時期があった。

たまたま観た映画のサントラに、聞き覚えのある声が。
いや、絶対に間違いない。
そう確信して、思わずサントラ盤を買ってしまった。
それが、コレ↓

「港のロキシー」サントラ盤





















ついに、初めて音源を手に入れたわけだ。
1曲だけだけれど。



しかし、Lab LIFEは活動休止。
またもや、これっきりとなってしまう。

私も、映画や音楽から距離を置く生活を送っていた時期だった。





そして、2007年頃かな?
私がiPodを買ったばかりで、iTunes STOREで
何かをダウンロードしたくてウズウズしていたときに、
Polarisと出会った。
DLした。
ベビーフェイスで可愛かったオオヤくんも大人になっていた。
私もオバサンになったからなぁ。
Polarisも、Lab LIFEに比べると、やっぱり大人の音だったけど、
あのポップ・センスと甘い声は健在で、
すごく懐かしくて、iPodでヘビロテで聴いた。

よし、今度こそ、ライブへ行ってみよう。
そう思っていたのに、またもや活動休止。
なんという縁の無さ。




それが、ここにきて再始動とか。
いよいよ、ついに、その時が来たということなのだろうか?

2012年10月9日火曜日

天月@STORMY MONDAY (2012/10/07)

天月(湯川トーベンvo,b/田中”ヤッチ”裕千vo,g,/向山テツds)
10月7日(日)横浜 STORMY MONDAY
18:00 OPEN/19:00 START
3000円(D別)



また横浜まで来てしまった。
仕方ない、天月は横浜でしかライブしてくれないんだもん。
今回は日曜日で、開演時間がいつもより早いので、助かったわ。
しかも、翌日も祝日だし。



開演前のステージに、トーベンさんの新しいベースが置いてある。
使い込まれた味のある風貌の楽器もカッコいいけれど、
新しくてピカピカ光ってる楽器も美しくていいね~。
ギターやベースは、眺めていて飽きない。
今日はどんな音を聴かせてくれるんだろう。


なぜか皆さん、フォークロックスTシャツで登場。
「こんばんは、フォークロックスです」とトーベンさんが挨拶。
ヤッチさんのことを「中野督夫、シャープになったよね」だって。
ちなみに、ヤッチさんのフォークロックスTシャツは、
おねだりして、貰ったんだとか。

毎度のことだけれど、一発目の音でのけ反る。
爆音!!!
なぜか毎回、こちらの期待を上回る音の大きさなんだよね。
すぐに慣れて気持よくなってしまうんだけれど。

『珈琲』で、ドラムとヴォーカルだけになるところ、
トーベンさんとヤッチさんのコーラスワークが美しい。
ゾワっと鳥肌がたった。
このアレンジは初めて聴いたなぁ。

他の曲も、アレンジがどんどん変わっていく。
とくに、間奏部分はアドリブでのセッションになっていて、
すごくエキサイティング。

ヤッチさんの曲も、すっかり耳に馴染んできた。
ただ、もう少しヴォーカルの音量が欲しかった。(とくに前半)
聴こえにくかったのが、勿体ない。

ヤッチさんのワウペダルの使い方が好き。
高速で踏み踏みしてるとことか、超カッコいい。

『青春パンク(仮)』のテンポアップしていくところが
とても気持ち良くて、大好きだ。
鼻血が出るんじゃないかってくらい、興奮しまくり。
いや、この曲だけじゃないな。
ライブの最中は、ずっと、興奮度MAX状態。
メーター振り切れてる。

先月は、天月の初めてのツアーがあったのだが、
どこも盛況だったらしく、「大儲けした」そうだ。
(本当は“赤字じゃない”程度らしいけど)
で、気を良くして、次は札幌!(ヤッチさんの地元)
とか、長崎!(テツさんの地元)なんて言ってたけど、
どうなるかな?

じゃあTシャツも作ろうか、という話になり、
「天」→ヤッチさん、「月」→トーベンさん、
「?」→テツさん(???)
えっ、なんで一人ずつバラバラにするの?

アンコールは、面倒くさいので、早々と登場。
テツさんとトーベンさんがヒソヒソと打ち合わせて、
ヤッチさんには教えてあげないという、Sプレイを見せつけてくれた。
「イントロのドラムでわかるから」と、
テツさんが、タンタンタタタン、タタタタン!
「レッツゴー!」で、『シーサイド・バウンズ』

次も『トンネル天国』ということで、GSシリーズのアンコール。
このサイケなベースラインがたまらなく好き。
トーベンさんが弾いてる姿もカッコいい。
(最初っから最後まで、金太郎飴的にカッコいいのだけれど)


なんだか天月のライブの後は、
毎回同じことばっかり書いてるような気がするけど、仕方ないよ。
みなさんのキャリアを考えれば当り前のことだけれど、
いつ聴いても、心地よい爆音で酔わせてくれるのよ。
さすがの安定感。バンドとしてのバランスも良いし。

信頼できる板さんがいれば、
メニューも見ずに、“おまかせ”でよろしく!となる。
そんな感じかな。



朗報!
来月は都内でライブがあるぞ。
テツさんのお店だ。Yeah!

2012年10月7日日曜日

DRAGON DELUXE 2012@クラブダイアモンドホール

フラワーカンパニーズpresents“DRAGON DELUXE 2012”
9月29日(土) 名古屋クラブダイアモンドホール
open 17:00/start 18:00
出演:フラワーカンパニーズ / 怒髪天 / POLYSICS
料金:前売¥3800(tax in) 別途ドリンク代必要



ある意味、予想通りなのだが、
このドラデラが開催される週末に、台風が本州へ上陸するとか。
そうと知って「やっ、ぱ、り、ねーー!」と思った。
怒髪天とフラカンという、国内でも有数の雨バンドが揃うわけだから、
そりゃそうなるわな、と納得せざるを得ない。

それでも、ライブ当日は奇跡的に傘が必要ない天気だった。
まぁ、その翌日には台風上陸したけどね。




開演時間になると、フラカン4人が出てきて、簡単にご挨拶。
いつものことだけれど、ハンドマイクは2本。
二人は後ろでボーッと立ってるだけ。

今日の盛り上がり次第で、
来年も開催できるかどうかが決まる、という話。
その答えは、もうライブ始まる前からわかってるくせに。




POLYSICS
ポリシックスは、なんと初見。
テクノっぽいのが苦手なんだよね~。
なんて思っていたけど、よくよく考えたらそうでもなかった。
Polarisも好きだし、SHI-SHONENも聴いてたし、
PINKだってサウンド的にはそっち系の要素入ってるし。
案外、あちこち摘み食いする質なのだ。

サウンドのアプローチが違うだけで、
基本的にはロックだから、ノリ自体はそんなに変わらないよね。
ハヤシくんがテンション高く煽るものだから、
フロアはギュウギュウでモッシュ状態。
こういうの久しぶり。
クロマニヨンズ以来かな。

ベースのフミちゃん、カッコいい!
ふっくらと柔らかそうなほっぺのカワイコちゃんなのに。
なのに!
弾き方がオトコマエで、惚れ惚れとしてしまう。
私が男子なら、恋してしまうところだよ。

途中で一曲、圭介がハープと歌で参加。
黄色に黒のラインの入ったツナギ・・・というより、
オールインワンのベビー服に見えてしょうがなかった。
サイズが大きめで、袖が余ってる感じがね。
(後で、そばにいた青年が、ブルース・リーのコスチュームだと
教えてくれて、“ドラゴン”に掛けてあったことが判明。)
そして、にわか煎餅のお面つけて、出てきた。

かなり、大きく間違ってる気がするけど、
ポリのコスチューム(ツナギにサングラス)に合せてってこと?

にわか煎餅のお面は、着けても外してもあんまり変わらない、
と本人が言っていたけれど、
確かに、大まかなバランスは、ほぼ同じかもね。

めちゃくちゃ早口で歌う曲だったため、
「めちゃくちゃ練習したよ~」って言ってたけど、
それを聞かなくても、見ていればわかったよ。
すんごい一生懸命歌ってたもん。




怒髪天
ライブは、増子さんの櫛投げからスタート。
一曲目は『ホトトギス』だったかな?
最近、めっきり新譜を追いかけていないので、
よく知らない曲ばっかりなのですわ。

そんな中で『オトナのススメ』を序盤に演ってくれたので、
すんなりと、ノッていけた。
バンバン、楽しいね~。

正面にシミさんがいて、あのニコニコ笑顔に癒された。
ちゃんと一人一人の顔を確認するように、頷きながら、
ニコッと笑いかける・・・一流営業マンですな。

『喰うために働いて生きるために唄え』は、好きなナンバー。
怒髪天の曲の中では、珍しくジャジーな曲調で、
ライブのセトリに入ると、アクセントになるんだよね。

MCでは、グレートのことを完全に原始人扱いで弄り倒す。
今日のギャラは石のお金だとか、
絶滅した木で出来たベースを使ってるとか、
ストラップも、絶滅した動物の革で出来てるとか。
名古屋出身というけど、ほとんどの大陸が一つだった頃の話で、
だいたいこの辺り、という感じだから・・・って。
もう、言いたい放題で、お腹痛い。

『NMNL』は、もちろん「フラカンのいない名古屋みたい」

こんな機会はめったにないから、というわけで、
圭介と竹安を入れて『深夜高速』怒髪天バージョン。
例のコンピレーションアルバムに入ってたやつ。
パンクロックっぽいアレンジで、あのアルバムの中でも
かなり好きな方。

竹安はやっぱり、ギタリスト好きをもろに出してて、
友康さんの横で、嬉しそうに見つめながら弾いていた。

圭介と増子さんが、なぜか同じように
前後に動きながら歌っているのが、気になってしょうがなかった。
合わせてるわけじゃないのに、偶然重なってしまった感じで、
見てると、なんか可笑しくなっちゃった。

『ど真ん中節』は久しぶりに聴いたけど、
あいかわらず、増子さんの熱の入れっぷりが凄いなぁ。




フラワーカンパニーズ
さて、今日はどんなライブを見せてくれるのか。
と、待ち構えていたら・・・「白目充血絶叫楽団!」と圭介のどなり。
うきゃーーーっ!!!
白目、キターーーッ!!
ポリと怒髪天の盛り上がりに対抗するために、
飛び道具出してきたなぁ。

そこから『脳内』→『恋しま』の序盤の流れは、卑怯だわ。
この時点で、楽しすぎて脳がバーストしていたよ。
マイクスタンドを持ち上げて振ってる圭介を見るのは
随分、久しぶりのような気がしたんだけれど・・・。
やっぱり、そうだ。
9ヶ月ぶりだった。(こういうとき、ブログ書いてると便利だ)

この日はステージに“DRAGON DELUXE”と(ギャートルズ風に)
文字の入った立派なバックドロップ幕が掲げられていて、
あと、5回は使わないと元が取れないとか。
「でも、増子さんの今日のギャラは石でいいらしいから、
安くすんだわ~」とマエさん。

そして、前の二組がとても盛り上げてくれたので、
この時点で、来年も開催することに決まったとか。

今まで全国をまわって活動してるから、
あまり、名古屋を特別扱いするような発言は控えていたんだけれど、
これからは、もっと前面に出していこうかと思って、
「なごやぁーー!!!」と郷土愛を叫ぶG。

そういう意味でも『孤高の英雄』は格別に響いたなぁ。

圭介のモズライトが用意されたので、
何の曲だろう?と頭を捻っていたら、
聴こえてきたのは、あの鉄クズみたいなサンプリング音。
マ、ジ、か?
ダメだよ、心の準備できてないのに、ダメだってー!
『エンドロール』のお披露目がまさか今日だとは思ってなかった。
圭介が歌い始めたときには、心臓がバクバクしてて、
軽くパニック状態だった。

正直、あまり記憶がない。
ただただ、ぼんやりとステージを見つめていたような気がする。

一番よく覚えているのは、同期音源に合わせて
スティックで膝を打ってリズムをとっていたミスコニの姿。

それと、圭介の顔。
つい2,3年までは、歳に似合わず、少年のようだったのに、
いつの間にか、歳相応の陰影を湛えた顔になったなぁ。
老けたと言ってしまえば、そうなんだけれど、いい顔だ。
信頼できる大人の顔だった。

肝心の曲からは、気持ちをはぐらかすように、
そんなことをぼんやりと考えていたのは、
もちろん無意識のことだったけれど、
そこをこじ開けるようにして飛び込んでくる圭介の歌に、
泣くしかできない。

次に聴くときには、正面から受けて立ちたいなぁ。

最後のひと暴れで『YES,FUTURE』
やっぱり最後は、涙より汗を流したいもんな。



アンコールでは、Gはドラゴンズのユニフォーム。
フロアから「かわいい!」と声援が飛ぶと
「かわいいかぁ!?」と全否定する圭介。

じゃあ、最後、みんなで盛り上がろうか、ということで、
なぜか竹安に振られると、
「ドラゴン!」「デラックス!」と拳を突き上げて、コール。
(しかも、満面の笑み)
えぇっ!?
突然のことで大半のお客さんは、呆然と取り残されてる。
その唐突さに、G&圭介も爆笑。

そんなこんなでポリと怒髪天、全員がステージへ。
坂さんは、さっき圭介が着てたブルース・リーのコスチューム。
にわか煎餅のお面まで。
手にはハンガー。
「それは、刑事物語だよ」と誰かに突っ込まれながら。

最後はもちろん『真冬の盆踊り』
酔っ払ってる増子さんはなぜか、坂さんの股間にマイク向けるし、
Gはいつの間にか、ベースを持ってないし、
かなりメチャクチャ。

お祭り騒ぎは、終わりがくるから最高なんだよな~
(今日は演ってないけど)というわけで、
終わってみるとあっという間だった。



白目充血絶叫楽団
脳内百景
恋をしましょう
はぐれ者讃歌
ロックンロール
孤高の英雄
エンドロール
ラララで続け!
チェスト
YES,FUTURE

元少年の歌
真冬の盆踊り



もっとグダグダ、ダラダラとした進行を予想していたので、
良い意味で裏切られた。
転換の手際が良かったから、ぜんぜんダレなかったし、
それぞれのライブもタイトでギュウっと濃密。
今回の仕切りの素晴らしさに感動している。

さて、また来年ですね。

2012年10月4日木曜日

「HAPPY END」がやって来た!

「HAPPY END」が届いたので、さっそく聴いてみた。























1回目。
重い。
突き刺さるような痛々しさに涙が溢れる。

2回目。
やっぱり、重い。
そして強い。
言葉が、ギターの音が、いつまでも耳に残っている。

3回目。
どうしようもなく重たいモノが、心の真ん中に鎮座している。
攻撃的なギターの音色が、安っぽい感傷を打ち消すように響く。

4回目。
重たいモノを抱えながら、歩いてくしかないのだ。

どん詰まりの人生を歌っていながらも、閉塞感はなく、
乾いた諦観の中に、ほんのわずかな希望の蕾が見える気がした。
それは、バンドの音の力強さのせいだろう。

前作とは打って変わり、ほぼ4人だけで音を作っていているのだが、
そこに確かな自信が見える。
バンドとしての凛とした佇まいが見える。
それが憎らしいほど格好良くて、泣けて泣けてしょうがない。

とくに、竹安ギター!
切れ味の鋭さは前からだが、そこに逞しさが加わった。
なんという力強さなのだ。

「強いアルバムです」と言った意味が、よくわかったよ。




このアルバムが好きか?と訊かれれば、
どうだろう、よくわからない。まだ、今の時点では。

ただ「HAPPY END」が、ハッピーエンドで終わる安直な物語ではなく、
目を背けたくなるようなグロテスクな現実を捉えた作品であるが故に、
いつまでも、この衝撃を忘れることがないのは確か。