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2012年7月30日月曜日

天月@STORMY MONDAY (2012/07/27)

7月27日(金) 横浜 STORMY MONDAY
天月(Vo.&Ba.湯川トーベン、Vo.&Gu.田中"ヤッチ"裕千、Dr.向山テツ)
Open19:00 / Start20:00
charge/3000円+2ドリンク



前日まで、会社関係でガタガタ&ゴタゴタしていたのが
やっと落ち着いた金曜日。
そんな労いの意味もあったのであろう、
上司の「ちょっと一杯行くか?」の誘いを無情に断った私。
「部長の顔見てるより、好きな人の顔を見たいので」
とハッキリと言ったわよ。
まぁ、なんと可愛くない部下。



顔を見る為、というのはちょっと違う。
本当は、好きな人の奏でるステキな音を聴く為に、
またもや、えっちらおっちらと横浜まで出向いたのである。
遠いーー!

でも、これくらいの距離を乗り越えてやってくるだけの価値は充分。
昼間はフジロックに恋焦がれるあまり、
とめどない妄想を呟いたりして、気持ちを苗場に飛ばしていたのだが、
この時間だけは、ここにいて間違いなく幸せを実感した。



セッティングは、音小屋のときとまた変わってて、
下手がヤッチさん、上手がトーベンさん。
私はヤッチさん前の席。

トーベンさん、髪切ってたね。
もうねー、いつ見ても素敵。
プレベを持った姿なんて、神々しくて直視できませんわ。
・・・ウソ。
かなり不自然な(正面はヤッチさんだから)首の角度になろうとも、
がっつりと拝見させてもらいましたよ。

毎度のことだけれど、最初の音出しでぶっ飛ぶ。
でかっ!!
爆音だってことは、百も承知してるはずなのだが、
その覚悟を超える爆音っぷりにドッキリさせられてしまうのだ。

ぞくぞくする思わせぶりなギターのイントロは『もっと』
ひょっとして、ライブで聴くのは初めてかも。
かっこいい。

どうも、マイクにビリビリと電気が走っているらしく、
トーベンさんの唇が接触して、ややのけぞる、なんてことが何度か。
「電気には強い方なんだけどな~」って。
そうよね~、600ボルトの男だもんねぇ。

「暑いから暑苦しい音楽はやめて、
ハワイアンとかボサノバとかやろうかー?」とトーベンさんが言うと、
ヤッチさんがボサノバ風ギターを弾きはじめ、
トーベンさんがそれにのせて、即興で歌い出したその歌詞が
「朝から晩まで~」・・・(!?)
なんか聴いたことあるよ、その歌詞・・・。

結局その後も、暑っ苦しいぃぃ爆音ロックが轟きつづけたのだ。
暑苦しいの、大好物ですから!たまらんです!

バンドっていいよな~。
あのメンバー同士が交わす視線、笑顔。
いい表情してるんだよね、ときめくわ~。
トーベンさんもヤッチさんも、ノってくると顔で弾いてて、
どっちも目が離せなくて困ったよな~。

ヤッチさん前の席だったので、かなりの至近距離でギタープレイを拝見。
いやー、カッコいいわ。
カッティングの切れがいいのに柔らかい。
手首のグニャグニャ加減が、最高なんだなぁ。
でもって、ワウ。
あの高速ワウペダルも、職人技チックで惚れ惚れしてしまう。

ぶっといビートは、ジャブを浴び続けてるようで、徐々に効いてくる。
終演後の「腹筋つりそう!」という私の言葉は、
最高の賛辞のつもりなんだけれど、なかなかわかってもらえない。
だって、あんなのお腹にグッと力入れてないと、
ふっ飛ばされちゃうじゃないか!と思う私は、オカシイのだろうか?



そういえば、この前のKBC(子供ばんどチャンネル)で、
「私が死ぬまでカッコいいトーベンさんでいて欲しい」
と書いた私のメールが読まれ、それに対しタニヘイさんから
「よぼよぼになって、カッコ悪くなっても愛してやらなきゃ」
というコメントを頂戴して、その通りだなーと他人事のように思ったのだが。
たぶん、大丈夫だよ。
トーベンさんはよぼよぼのクソジジイになったって、
カッコいいに決まってる。
たぶん、じゃない、確信した。

年をとって、容姿から“若さ”という魅力的な要素が削げ落ちてしまうと、
そこに露わになるのは、その人そのもの、その生き様なんだよね。
だから、バンドマンとして誇りを持って生きているトーベンさんは、
どんだけよぼよぼになったとしても、絶対カッコいいはずだし、
愛せますよ、タニヘイさーん!
(その頃、自分がしわくちゃのババアだってことは棚上げ!)



そういえば、なぜか今日は女子率が高く、男性は3、4人だった?
なんか私が行くときって、いつも女子率高いような気がするけど。

そんな少数派のオッサン達に捧げるかのように、
アンコールはお馴染みの『オッサンの歌』(←勝手に命名)だった。
「オッサン!」「オッサン!」とそれぞれ指差されたりして、
オッサンにジェラシーだったわ。
私もオッサンになりたいっす!

2012年7月23日月曜日

寿司 天ぷら 芸者 桜富士山

ついに、フラカンのNewアルバムが正式に発表になったね。
10月3日発売「ハッピーエンド」

何?この思わせぶりなタイトルは?
普通なら、これがラスト・アルバムになるのか!?
みたいなことをチラッと邪推してしまうところだけれど、
今のフラカンじゃ、それはあり得ないないから、
ヘンな心配はしないけれど。
それにしても、らしくないタイトルだから、
いったいどんな仕上がりになってるのか、非常に楽しみ。




さて、誰が喜ぶのかわかりませんが、
奇妙礼太郎トラベルスイング楽団のNewアルバム
「桜富士山」のレビュー(みたいなもの)を書いちゃうぞ!
ま、そんなのが書きたくなるほど気に入ってるということよ。
気になっている人は、ぜひお買上げ下さい。


これより以前に私が聴いていた音源は、ライブ盤で、
それを聴いて惚れ込んで、初ライブに乗り込み、
そこで更に夢中になってしまって、今日に至るわけだ。
つまり、ちゃんとしたスタジオ録音の音源を聴くのは、これが初めて。
そんなわけで、奇妙くんが丁寧に歌っているな~、というのが第一印象。
ライブだとフェイク入れまくりだからね~。























1. E列車で行こう~イントロダクション~
とびきりワクワクさせてくれるオープニング。
奇妙くんの語り口が、なんか可愛い。

2. わるいひと
先行でPVが公開されてたので、すでにお馴染み。
イントロのベースから始まって、ホーンセクションも、ピアノも、
すべてが小気味よい演奏。
女歌を歌う奇妙くんに萌えますわ。

3. 桜富士山
これはライブで聴いて以来、サビが頭から離れなかったんだよね。
ライブでは、もう少しテンポアップしたアレンジだったんだけれど、
こちらは、情感を押し出した聴かせる曲に仕上がっている。
けど、エンディングのフェイド・アウトは、なんか勿体ない。
もっとアウトロをたっぷり聴かせてもいいのでは?

4. 出発しよう
地味だけど、昭和感に溢れた名曲。
美しく覚えやすいメロディー。
中村八大的世界観に、坂本九的直球ストレートの歌唱で
挑んでいる奇妙くんに男気を感じる。

5. あの娘に会いにゆこう
シンプルなエイトビートのロックンロール。
歌詞の雰囲気と、奇妙くんの押さえ気味の淡々としたヴォーカルが、
なぜかブルーハーツの匂い。
聴けば聴くほど、ヒロトが歌ってる姿が目に浮かんで仕方がなく、
ひょっとして私の知らないブルハの曲のカヴァーなのか?
と、クレジットを確認してしまったわ。
もちろん、トラベルのオリジナルだったんだけれど。

6. 風の王国
これも珍しくストーンズみたいなブルース・ロック。
このロックなテイストに絡むホーンセクションがカッコいい。
自転車で疾走するという歌詞は、どうしても、フラカンの
『丑三つのライダー』を思い出してしまうんだよな~。

7. Baby~夜が明けるまで~
しっとりとしたバラード。
キャバレーだったら、間違いなくチークタイムだね。
さりげなく入ってるギターの音色が好き。キュンとなる。

8. スイートソウルミュージック
ノリの良いファンキーなグルーヴにのせた切ないメロディーが
胸を切り裂く。
徐々に盛り上げながら、エンディングへと登りつめていく感じが
とてもエモーショナルでエロい。
ライブだと、もっとヒートアップして激熱なので、
トーンをグッと落としてる分、録音の方がさらにエロいかもしれない。

9. SWEET MEMORIES
あっ、これも女歌だね。
聖子ちゃんのカヴァー。
ホーンが映える曲だね~。
こんなこと書くと怒られるかな?オリジナルより断然いいよ!
英詞の部分を歌ってる杉瀬陽子さんも素晴らしい。

10. 喫茶アラジン
これは、鍵盤のパクシンさんの作詞作曲。
(他の曲は、複数メンバーで作曲したものに奇妙くんが詞をつけている)
個人的にちょっと苦手なパターンの曲。
細かい描写が連なった、小説的な歌詞が苦手なのだ。
言葉ばかりに気をとられてしまって、音楽が入ってこなくなちゃうの。
アコーディオンの音色とか、アレンジは好きなんだけどね~。
それでも結局は、奇妙くんの歌の力でねじ伏せられてしまう私なのだが。

11. はずれた九時のブルース
仮タイトルは『はんぶんしんでる』だったらしい。
メイキングの映像の中で、メンバーがそう言っていたから。
その仮タイトルどおりのヘヴィなブルース。
なんだけど、演奏は逆説的な陽気さで。
そのヤケクソ気味にハジけてるところがいい。

12. スキット音頭~ジャズはアメリカ・ニューオーリンズ~
これは、まぁオマケみたいなトラック。
とにかくバンドの楽しそうな雰囲気が伝わってきて、
思わず、顔がニヤけてしまうな。
こういうトラックがあるというのは、バンドが上り調子だという証。

2012年7月21日土曜日

若すぎてなんだかわからなかったことがリアルに感じてしまうこの頃さ

なんだか無気力モードの一日を過ごしてしまった。
まぁ、たまにはいいか。

先週の日曜日に、例の10万人集会のデモに行ってきたので、
そのことを書こうと思ってPCの前に座ったんだけど、
書けないんだよね~。
ライブレポと同じトーンで書いてしまっていいものか、どうか。
私が感じたことをどう伝えればいいのか、わからない。
もっと正確にいうと、何を伝えたいのかがわからないのだ。
もう少し考えてみることにする。





奇妙礼太郎トラベルスイング楽団のNO MUSIC,NO LIFE?の
メイキング映像が上がってた。



これを見て、奇妙くんの歌に惹かれる理由がわかった気がする。
それこそ私の感じたいものだから。

あっ、新譜、とてもいいよ。
そのうち、勝手に全曲レビューとか書いちゃうかも。
そんなニーズがあるかどうかは関係なく。





ツイッターなんてものを始めてしまって、
便利ではあるし、情報も早いし、ツールとしてはいいものだと思うのだが、
どうもイカン。
依存度が高くなり過ぎてる気がする。
自分のTLを追いかけるのに時間がとられ過ぎなんだよ。
手が空くと、ついチェックしてしまうし。
やばい、やばい、こりゃ依存症だぜ。

そんなわけで、今日は敢えて、ツイッターを放置してみた。
未読ツイートが200を超えてたので、読むのがイヤになってしまった。
いいや、追いかけるのは、ヤーメタッ!
さらっと流れていってしまうのがツイッターのいいところだもんね。

空いた時間で、本でも読むとするか。

2012年7月20日金曜日

仲井戸"CHABO"麗市×BAN BAN BAZAR@南青山MANDALA

とぼけた顔して バン・バン・バン
仲井戸"CHABO"麗市×BAN BAN BAZAR
東京・南青山MANDALA
2012年7月18日(水)開場18:00/開演19:00
全自由 ¥6,700(税込/ドリンク代¥700込)



ちょっと出遅れてしまった。
店に入ると、ほぼ満席で、なんとか空いてる席を見つけたものの、
かなり、ステージが見えにくい。
仕方ないな。
CHABOにしても、バンバンバザールにしても、私なんかより
熱心なファンの方たちが大勢いらっしゃるのだから。
私は隅のほうで、ひっそりと音を楽しませてもらうことにしよう。
と、視界不良問題は棚に上げてしまった。



まずは、バンバンバザールから。

富永さんが脱退してしまって、二人体制になったバンバンは、
ライブの都度、サポートを入れる形でやっていくみたいね。
で、今回のサポートメンバー(福島社長曰く、派遣社員)は、
Perc.朝倉真司さんと、G.佐藤克彦さん。

とにかく、このサポートのお二人の演奏が見事。
素晴らしい、の一言に尽きる。

佐藤さんのギターは変則チューニング。
開放弦でジャラーンと弾いても、きれいな和音が鳴っていた。
そして、スティールギターも弾いていた。(ぜんぜん見えなくて残念)
すっごく心地よい音色だったなぁ。
職人的ギタリストだね~、いいわ~。

CHABOさんも褒めていたけれど、福島社長の声が、たまらなく好き。
そういえば、福島さんが喉の手術をしてから初めて聴く歌声だった。
ぜんぜん変わってなくて、安心。
どちらかというと、ハスキー度が下がったような気がする。
前より声の通りが良くなったかも。

福島さんのギターの弦が切れてしまい、
「弦張ろうかー?」と佐藤さんが申し出てくれたので、
その間、黒川さんのトークのコーナーになった。

黒川さんは福岡の出身で、しかも、ゲットー的な場所で育ったらしい。
近所にすごく立派な“事務所”があったとか、
マシンガンの弾の跡があったとか、
福岡ってそういうところなのですか?

『明るい表通りで』はスタンダード・ジャズのカヴァー。
この曲、大好きなのだ。
いつ聴いてもホロリとしてしまうなぁ。

バンバンのライブは本当に楽しい。
今日の客いじりも、最高に笑わせてもらった。
こういうところが、ライブバンドの腕の見せ所だからね~。
抜群の安定感。
バンバンのライブにハズレなし、だな。



CHABOさんのソロのステージは初めて。
一番驚いたのは、MCで何度も奥様のことに触れていたこと。
CHABOさんが愛妻家だというウワサは、よく耳にするけれど、
本当なんだなーって思った。
そう思うと、ますますCHABOさんがステキに見えてきた。
なんと、カッコいい年のとり方をしていることか。
奥様が羨ましいわ。

CHABOさんは、決して上手いヴォーカルではないけれど、
何を歌ってもCHABOの歌になる。
『空に星があるように』が、とくに良かったなぁ。
けっこう音域の広い歌で、低音を出すのがしんどそうだったけど、
ウマイ、ヘタ、を超えて、心に染みた。
紛れもないブルースがそこにあった。

新曲と言ってた『やせっぽちのブルース』が、これまた染みた。
そう、CHABOさんはブルースマンだよね。

若々しいのは、ルックスだけじゃなくて、
CHABOさんの奏でる音が、瑞々しいのはナゼなんだろう?
歌も、ギターのリフも、ご本人が言うように「重たい」のに、
どこかエヴァーグリーンな香りがする。
CHABOさんの中にいる少年が、ちらちらと顔をのぞかせているのだ。



アンコールは、当然ながら全員のセッション。

CHABOさんと福島さんはウクレレ。
佐藤さんは(よく見えなかったんだけど、たぶん)ミニギター。
曲は「ウクレレ キヨシロー」に収録された
『いい事ばかりはありゃしない』
このレコーディングの為に、CHABOさんはウクレレを買って練習したらしい。

福島さんはCHABO大好きオーラ全開で、少々緊張気味だったかな?
二人は出身が新宿ということで「新宿兄弟!」と呼び合っていた。

アンコールといいながら、実質的には今日の第二部といった趣で、
た~っぷりと時間をかけて、4,5曲くらいやったかな?

そして、ダブルアンコールは『赤い河の谷間』
原題は『The Red River Valley』だけれど、福島さんが歌ったのは、
音楽の教科書にも載ってた邦訳バージョン。

このときばかりは、ステージ上が見えなくて悔しかった。
水の流れるSEが聴こえるので、???と、
前の人の頭の隙間を見つけてのぞきこんだのだが、
朝倉さんがボウルのようなものを使って音を出しているようだが、
肝心なところは見えなくて、なんだったのかわからず。
最後にタオルで手を拭いていたから、
本物の水を使ってたことは間違いないのだけれど。
あれは、そういう楽器なのかな?

最後に5人で並んでご挨拶。
何度も何度も、上手にも下手にもアリーナにも2階席にも頭を下げて。



店を出たのは、10時半をまわっていた。
たっぷり演ってるなー、とは感じていたけど、3時間半も!
お腹いっぱいになりましたよ。

路面には水溜りがいくつもできていて、
かなり激しい雨が降ったことがわかった。
素敵な雨宿りだったなぁ。

2012年7月18日水曜日

水津宏☆還暦までのカウントダウン(笑)Vol.10 ファイナル!!@THE LIVE STATION

水津宏☆還暦までのカウントダウン(笑)Vol.10 ファイナル!!
2012年7月14日(土) 目黒 ライブステーション
WILD FLAG / M.J.Q / 頭脳警察 / 快進のICHIGEKI
opening Act:DESTROSE
Open 17:00 / Start 17:30
adv. 4,000円 / door. 4,500円


この日、九州からtokageさんが来るというので、
一緒にライブへ行こうと約束していたのだ。
私の妄想カレンダーが初めて役に立った瞬間だったのだよ。

長丁場のイベントのようだから、ユルユルといきましょう
ということで、途中から入場。
初めてのライブハウスなので、ちょっとドギマギ。



快進のICHIGEKIは、最後の1曲だけ聴いた。
ヴィジュアル系になるのかな?
よくわかんないんだけど、ヴォーカルの男の子が可愛かった。
若くて、ツルっとしたお肌してるし。
なんといっても意気のいいのが良かった。



M.J.Q
念願の初M.J.Q。

私が前にミチロウさんを観たのは、去年の緊急ナイト。
3.11から数日しか経っていなかった。
あのとき、ミチロウさんはメイクもしてなくて、
薄暗い照明の中に立って、とても悲しそうな顔をしていた。

そのことを思い出してしまったせいか、
あの恐ろしげなメイクをしているミチロウさんを見ても、
何かを憐れんでいるような悲しそうな顔にしか見えなかったな。

ミチロウさんの言葉は、胸に突き刺さる。
とても鋭利な刃物のような歌。

キュウちゃんは、シャツの胸元がはだけていてセクシー。
ドラムは凄まじい迫力だった。
『Sha.La.La.』のドラムソロなんて、特に。

私はヨコロコのキュウちゃんしか知らないので、
バースデーのときはどうなのかわからないんだけれど、
気迫が違う。
(あっ、ヨコロコのときに手を抜いてるってワケじゃないよ)
ミチロウさんの存在感の大きい歌に共鳴しているのかな。
ときに殺気立つほどの鋭さで、痺れましたわ。

実は、初めてで楽しみにしていたのが、山本久土さん。
手元どころか、ギター本体もチラチラッとしか見えなかったのだが、
あれはオベーションなのかな?
サウンドホールの形が変わってるやつ。

ワイルドな風貌で、ベースライン的なパートを弾いていたり、
吼えるようにコーラスしたりと、縁の下の力持ち的な役割りなんだな。
とてもカッコよかったな~。



転換中はステージに幕が引かれていて、
MCの人が出てきて、トークで間をつないでいた。
こういうイベントは、この転換の時間が長くて
一人だと間がもたなくなっちゃうんだよね~。
まぁ、今回はtokageさんが一緒だったので大丈夫だったけど。
あっ、MCの方の話もなかなか面白かったよ。



WILD FLAG
満園兄弟と山本恭司さんのスリーピース・バンド。
エンケンのライブで、満園兄弟のカッコよさに魅せられてしまったので、
すごく楽しみにしていたのだ。

幕が開くと、英二がドラムの椅子の上に立ってた。
上半身裸で!
キャーー!そんなバンドだったの?
いやいや、決して嫌じゃないよ。
その嬉しそうな、ニカーって最上級の笑顔にまず射抜かれた。

そして、庄太郎・・・男前すぎる。
音が鳴る前に、そのルックスだけで、かなり持っていかれたよ。

ああ、恭司さんはねー、なんか素軽いんだよね。
飄々としてるというのか、良い意味で“大物”感を出さない人。
ギターの弾き方も、難しいことを軽々とやってのけてる感じ。

指フェチ師匠は、恭司さんの指に釘付けになってたらしいけど、
私は庄太郎ばっかり見ちゃった。
だって、指弾きなんだもん。
萌えるわ~。

MC担当は庄太郎なんだ!?
と、ちょっと驚いた。
こんなに喋るキャラだったとは知らなかった。
しかも最初、ずっと「~ぜぃ」と、スギちゃんノリで喋ってたし。
笑っていいものなのかどうか、躊躇してしまったわ。
黙ってれば、クールな2枚目で通るイケメンなのに・・・。
いや、そのギャップがいいのかもしれないな。

ハードロックの定石どおりな展開の曲が多くて、
コール&レスポンスもバッチリだし、わかりやすい、ノリやすい。
もう、楽しくって仕方ない。

最後に大きい旗(=フラッグ)を
オーディエンスの頭上を掠めるように振リ回すという演出がニクイ。
これが楽しかったんだよね~。
上に手をのばして、はためくフラッグに触るの。
4、5回くらい頭の上を通過したかな~。
一種のアトラクションだな、あれは。

いやー、楽しかった。



頭脳警察
幕が開くと、PANTAさん(ギターは左利き)が立っていた。
トシさんはパーカッション。

PANTAさんを生で観るのは初めて。
思ってたより厳つくなかった。
もっと、おっかない顔した攻撃的な人というイメージだったんだよね。

MCも、アジテーション的なものを予想してたんだけれど、
フランス革命の話を取り上げたりはするものの、
話し好きなオジサンといった雰囲気で、案外和やかで面白かった。

今日は、頭脳警察、改め「WILD POLICE」ってことで、
満園兄弟がサポートに入る。
ギターには、快進のICHIGEKIのヒサオくん。
ヒサオくんが、快進のICHIGEKIの名前も入れて下さいというので、
「快進のWILD POLICE」になったんだったっけ?

どうしても、PANTAさんよりトシさんに目がいってしまう。
PANTAさんの横に並んで立って、シンセ・パーカッションを叩いているのだが、
トシさんが、こんなにハジけた人だとは知らなかったわ。
エンケンバンドでドラム叩いてるときは、エネルギッシュだけど、
もっと渋く落ち着いてて、ぜんぜん違うんだよね~。
あのエンケンの猫踊りに、ワン!と犬になって絡んでいく姿は、
たしかにハジけていたんだけれど、
頭脳警察のときは、そのまんまずーっとハジけっぱなしでしたわ。

雄叫びのようなコーラスに、ダンサブルな動き。
メンバー紹介のとき、PANTAさんが
「パーカッション・・・じゃない、ダンサー石塚俊明」と紹介するほど。

一番若手のヒサオくんを気遣って、
何度も「ヒサオー!ヒサオー!」と名前をコールして、
ギターソロを、もっと弾け、もっともっと、と促すPANTAさんがステキだった。



アンコールは、ミチロウさん、恭司さんも出てきた。
そして、本日の企画の主役である水津さんも登場。
本当に70年代のヒッピーそのもののファッションの人だったよ。
今日が還暦のお誕生日ということで、
こんなスペシャルな出演陣が揃ったわけですね。
ステージの上が信じられないくらい豪華なことになってて、
思わず笑っちゃったわ。

えーっと、この水津さんという方は
ミチロウさん関係のライブの企画等を手がけている会社の
社長さんだそうですわ。
ぜんぜん存じ上げなかったので、ググっちゃったよ。

で、『コミック雑誌なんかいらない』で、
この信じられないくらい豪華な面子が、ぱーっと盛り上がって終了。

水津さんの人徳のおかげで、こんなスペシャルなライブができたわけで、
私たちは、そのおこぼれにあずかって、楽しい思いをさせてもらったね。



その余韻に浸りながら、オバちゃん二人連れは
夜の街へと消えていったのである。

2012年7月12日木曜日

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団「ULTRA SUPER I LOVE YOU TOUR 2012」@渋谷WWW

奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
東名阪ワンマンツアー
『ULTRA SUPER I LOVE YOU TOUR 2012』
2012年07月08日(日)渋谷WWW
開場 17:00 開演 18:00
前売 3000円(税込・1drink代別途要)
OPENING ACT:松井くんと上田くんとサヨナラバイバイズ



ついに、この日が来た。
CDを聴いて、恋に落ちてから3週間(短っ!)を乗り越え、初ライブ!

そう、まだ恋に落ちてから3週間なのよ。
自分でいうのもアレだけど、フットワーク軽かったよね。
早々とチケット買って良かった。
なんと、本日ソールドアウトですと。
えっ?そんなに売れてるんですか?
・・・お見逸れいたしました。


渋谷WWWは、初めてのハコ。
場所はシネマライズの地下・・・って、前、映画館だったとこじゃん。
シネマライズは、ミニシアターの老舗みたいなところで、
昔は足繁く通ってたなぁ、15年くらい前か。
いつの間にか地下がライブハウスになってたんだね。

キャパは450くらいだそうで。
元がシアターなので、勾配の大きいフロアは、段差が多くて見やすい。
さすがに初めてのライブということで、後方から。
見下ろす感じで、ステージ上が端から端までよく見える。
(ちなみに、場内にロッカーあり。以上、自分の為のメモ)



松井くんと上田くんとサヨナラバイバイズ
Vo.の松井くんとGt.の上田くん、MCはオフビートでほのぼの可愛い。
けど、歌がほぼ下ネタ。
曲調はシンプルかつ古典的なロックンロールなんだけど、歌は下ネタ。
うーん、なんか勿体ないなぁ、と思うのは頭の堅いオバサンだから?

裸足の松井くんの動きは、
ヒロトとエガちゃんを足した感じだったんだけど、
長い髪を振り乱してるところが、ときどきパティ・スミスに見えたり。

なんだかんだいって結構楽しかったよ、下ネタだったけど。



奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
オープニングアクトのサヨナラバイバイズのおかげで、
いい感じに身も心もほぐれてきた。
初めてのライブって、ドキドキしちゃうからね~。

まったくの初心者なので、セットリストとかは勘弁してね。
この東名阪ツアーは始まったところだから、
あんまりネタバレ的なことは書かない方がいいんだろうけど、
ファンの方がこのブログ読んでるとは思えないから、いいかな。

本日の奇妙礼太郎トラベルスイング楽団は11人編成。
実はこのバンド、伸縮自在の不定形で活動しているので、
ライブの度に編成が変わるらしいのだ。
今回は Vo、Dr、Ba、Gt、Per、Key、Tp、Tb、Tb、
A.Sax、T.Sax という大所帯。
メンバーがスタンバイしただけで、壮観な眺め。

最初はインスト曲。
おお、いかにもビッグバンドだなぁ。
なんだかキャバレーみたいな雰囲気で、胸が躍る。

そして、礼太郎氏登場。
一見、そこら辺に居そうな、フツーのにいちゃん。
まぁ、ちょっと可愛いけど(←贔屓目)とくにオーラは感じないよな~。

ところが、歌いはじめると一変。
聴く者を惹きつけずにはいられない、ほとばしるソウルに
ゾワゾワと鳥肌が立つ。
うわー、大スターや!

礼太郎くんのマイクスタンドには、
学芸会っぽいリボンと金色のヒラヒラが飾り付けてあって、
「なんかイヤやー」
「気持ちは嬉しいけども、恥ずかしいわー」
と、お気に召さなかったらしく、途中で交換してた。

礼太郎くん、なぜかステージの一番前の端まで出てきて歌うので、
あれじゃモニタースピーカーの意味がないよね。
前に出すぎですって。
照明さんも苦労したんじゃないだろうか。

大所帯でメンバーが流動的なバンドだけれど、
ベースの安田さん、ドラムの手島さん(てっしー)、
トランペットの山藤さん、この辺りがコアになってるのかな?
とくに、安田さん。
常に礼太郎くんの背中を見つめてて、楽しそうに笑ってるのが印象的。
平たく言ってしまうと、愛を感じましたよ。
この愛がバンドを支えているんだな~。
あっ、それから、てっしーはめっちゃ男前!(とりあえず言っとく)

ステージ上の礼太郎くん、歌ってるとき以外は、
自由に動き回ってて、どっかの小さいボーカリストを彷彿とさせる
変テコな動きだったりするのが、とてもステキ。
バンドのみなさんも、とても愉快そうに笑いながら見守ってる。
愛ですな~。


スペシャルゲストはサンデーカミデ氏(ワンダフルボーイズ)。
曲はもちろん『君が誰かの彼女になりくさっても』
サンデーさんが書いた曲だからね~。

サンデーさんて、なんか不思議な人。
喋り方はなよっとしてるんだけど、めちゃくちゃオモロイ。
生まれた時の話とか、子供のときの話とか、逸話の多い人やね。
高校生のときは、赤いランドセルに縦笛さして通学してたとか。
かなりイカれてる。
当然、よく絡まれたけど、腕力は強い方だったから・・・って。
ほんまに変わった人。

ここで、サンデーさんと一緒に礼太郎くんも、一旦捌ける。
実質的にはここで、第一部が終了といったところで、
ピアノとサックスをフィーチャーしたインストで1曲。


再び礼太郎くんが出てきて、今度はギターをセッティング。
ギターは白のストラト。
最近、ストーンズのビデオ(DVD?)を見て、影響されまくってるとかで、
ギターを弾くときのアクションが、ややキース・リチャーズ風。
あのストロークの弾き方とか、ギタリストなら真似したくなるんだろうなぁ。
そんなキース風ギターで奏でられたせいか、
『サン・トワ・マミー』が、驚くほどロックしてて、カッコいい。

この『サン・トワ・マミー』もそうだし、この後にやった
『SWEET MEMORIES』(聖子ちゃん!)にしても、
彼の歌うカヴァーは、本当に素晴らしいのだ。
何を歌っても“奇妙礼太郎の歌”にしか聞こえないから。

『スイート・ソウル・ミュージック』が、凄まじかった。
エモでエロ、ここに極まれリ。
バンドのエモーショナル&グルーヴィなサウンドに
乗っかる礼太郎くんの歌の艶っぽさといったら、もうっ!
このメロウな旋律に、興奮が止まらない、熱い。

最後は『オー・シャンゼリゼ』で超ハッピーな大団円。


アンコール。
サンデーさんも出てくる。
ステージ上から呼びかけて、サヨナラバイバイズのメンバーも登場。

ギターの塩見さんは、本日パパになったそうで・・・めでたい!
新米パパの、熱いギタープレイ見せていただきました。

曲は『ロッケンロール・ベイべー』
これもサンデーさんの曲ね。
最後の大合唱が、永遠に続くかと思ったわ。
みんな終わりたくなかったんじゃないだろうか。

いっぱい笑って、キュンとなって、ウルッとくる。
よいライブには欠かせない要素が全部つまってた。





礼太郎くんの歌う姿は、大空へ羽ばたこうとする鳥のようだ。
狂おしいほどの自由への憧憬を感じてしまう。

窮屈な肉体から自由の彼方へ飛び立とうとして、
魂を震わせながら叫んでいる。そんな歌声。

彼の魂は、いったいどれほどの抑圧、拘束を受けているというのか。
それほどに解き放たれたいのは、いったい何からなのか。

わからない。わからない。
だから、もっと知りたくなる。
明るく楽しいライブパフォーマンスで人々を魅了する彼の発する光を、
より際立たせている陰の部分にあるものは、何なのか。
それを見つけたくて、私はまた、彼の歌を聴きにいくだろう。

2012年7月10日火曜日

THE GROOVERS "DRAGON SUMMER BLUES SHOW 2012"@CLUB251

THE GROOVERS
"DRAGON SUMMER BLUES SHOW 2012@下北沢"
7月6日(金)下北沢 CLUB251
19:00開場/19:30開演
前売り3,500円/当日4,000円(ドリンク別)




グルーヴァーズのワンマンって、半年ぶり?もっと?

対バンのライブも楽しくて好きなんだけれど、
やっぱりワンマンライブは格別。
最初から最後まで、トータル2時間の流れが淀みなく、
まるで映画を観ているようなストーリー性が感じられるのだ。
その流れが良くなければ、感動的なステージにはならない。

今宵のライブは、この流れが素晴らしかったなぁ。
(と言うわりに、セトリをちゃんと覚えてないんだけれど)



本日もまた、絶景ポジション。
ほぼセンターで、ヤスチカさんがよく見えること。
私はヤスチカさんのドラム好きなんだよな~。
ややタメるようなタイム感が気持ちいいのも、そうなのだが、
なんといっても、叩いてるときの表情豊かなのがいいんだよな。
真正面に居るものだから、ついつい見てしまう。
男前だし。

ヤスチカさんのリムショットが、いい音だったなぁ。

ちょうど私の後ろにいた男の人、熱烈なヤスチカさんのファンなのか
ずっと「ヤスチカ先輩!」と呼んでて、可笑しかったわ~。
一彦さんに「後で体育館の裏に来い!」なんて言われて、
さらに嬉しそうだった。
確かに男でも惚れるの、わかるけどね。

ずーっと見てて思ったのは、グルーヴァーズのグルーヴは、
この人が支えているんだなぁ、という至極当り前のこと。
でも、その当り前が、そうそう容易いことではないんだよね。
アッパーなエイトビートの曲でもブルースが滲んでいるのは、
ヤスチカさんによるところが大きいのではないだろうか。



ライブは『Groovaholic』→『THE MOONSHINER』と、
グルーヴァーズらしく、気持ちのよい流れで幕開け。
一彦さんのまくしたてるような雄弁なギターリフに悩殺される。
キモチE!

「友人のA君に捧げます」と始まった曲は『ウィリー』
これ、ライブで聴くのは初めてだったけど、沁みたな~。

一彦さんの歌は決してストレートではなく、
クールな皮肉屋を装いながら、理想の世界を追い求めている節がある。
なんか捻くれてて毒づいたりするのだが、絶望はしない。
しなやかに、したたかに、生き抜いていく男の姿が目に浮かぶのだが、
あれは一彦さん自身の投影なのか、それとも理想像なのか。

えっと、Truthのテレキャス使ったのは
『何者』とあと1曲は何だったかな~?
もう、セトリの記憶が相当曖昧。

ライブ直後の私のメモによると
『スマイル』で、腹筋がよじれそうになるほど、変則ビートを堪能した後、
「10年ぶりくらいに演ります」と『鍵穴に突き刺せ』で、
うひゃーーーっと、なった・・・ということらしいんだけど合ってるかな?
とにかく、この重たいビートがカッコよかったなぁ。

新曲も順調にできているようだけれど、
レコーディングの進捗状況は、まだまだといったところみたい。
もちろん、待ち遠しいけれど、納得のいくものを出して欲しいから、
焦らずに待っていましょう。

『ピラニア』大好き過ぎて、イントロのリフで失神するかと思った。
また、すっごい早いテンポだったから、余計にヒートアップする。
Aメロのリズムと半音ずつ下がってく進行が気持ちいいのだ。

一彦さんが、カポがセットされてるグレッチに持ち替える。
2カポといえば『最後の煙草~』
これがくると、あぁ最後だー、と思う。
曲は大好きだから嬉しいんだけれど、それと同じくらいに淋しくて、
気持ちが二つに引き裂かれるような複雑な心持ちになる。
たっぷりと演ってくれたはずだけれど、「えっ、もう!?」と
あっという間だったような気がしちゃうんだよね~。


アンコール『SWEET~』のイントロはアガるわ~。
途中でメンバー紹介が入る定番パターンで。
ボブさんは「Tシャツ・コレクター」だそうで、
私もだんだん、その域に近付いてきたような気がしてるので、
親近感がわくなぁ、なんて思ったりして。

『日が暮れていく』『現在地』は、会場全体でシンガロング。
でもでも、歌詞うろ覚えなので、自信持って大きい声で歌えないの。
ごめんなさい。
めちゃめちゃ聴きこんでるのに、いざ歌おうとすると出てこない。
なんという脆弱な脳細胞よ。情けない。


ダブルアンコール。
「ここからは別料金になってるんで・・・、Tシャツ買っていくように!」
と一彦さんに言われたとおり、別料金払ってきたよ。

『無敵の日々』
大丈夫、これなら自信持って歌える!
「Do You Love Me~♪」
オーディエンスが歌ってるのをステージ上から眺めるのは
きっと気分がいいんだろうなぁ。
一彦さんも、ヤスチカさんも、ボブさんも、
とてもいい顔して、フロアを眺めていたなぁ。
その表情が本当に素敵で、グッときてホロリときた。


バンドっていいな。



Groovaholic
THE MOONSHINER
今を行け
放浪の運命
暗闇の中で
(新曲)
ウィリー
乱気流ガール
何者
スマイル
鍵穴に突き刺せ
ピラニア
殺伐
グッド・モーニング・シャングリラ
SPEED QUEEN
最後の煙草に火を点ける

SWEETHEART OF MY SOUL
日が暮れていく
現在地

無敵の日々

2012年7月6日金曜日

官邸前に立っていた

5月に日本の稼動原発がゼロになり、
「夏はまた節電だなぁ」「今年は西の方がたいへんそうだなぁ」
なんてことを他人事のように考えていた。
“脱原発”が世界の主流であり、経済的トレンドでもあり、
時計の針を戻せないように、この時流は揺るぎないものだと思った。

ただ、このままの状態で、原発がなくなってしまうなんていうような
甘い幻想を抱いたわけではなかったが、
まさか、これほどなりふりかまわず、
杜撰で拙速な手続で事が進むとは思いもしなかった。
多くの選挙民の注目を集めているこの問題について、
政治家がそんな愚かな判断を下すなんて信じられなかった。
なんという暴挙。
しかも「国民の生活を守るため」だなんて、ヌケヌケとぬかしよった。
これを聞いた瞬間、静かに沸々と腹の中で煮えたぎる怒りを感じた。
それと同時にたまらない絶望感、虚脱感に襲われる。
もう、この国はダメなのかもしれない、と。


首相官邸前で毎週金曜日に抗議行動が行われていることは、
ツイッターを通じて知っていた。
そして、そのことが正しく報道されていないことで、
マスコミに対する不信感が募っていった。
実は、何週間か前にも、いたたまれない気持ちを抱えて
国会議事堂前の駅まで行ったこともある。
正しく伝わってこない現実をこの目で確かめたいという思いが強かった。
でも、このときは、どうしても最後の踏ん切りがつかず、
そのままUターンして、家に帰ってしまったのだが。

なぜ、踏ん切りがつかなかったかというと、
集団というか、群れることが苦手で、怒号のような大きい声も苦手。
その近くを通ることさえ敬遠したいくらいなのだ。
だから、デモのような行為に自分が参加する日がくるとは、
まったく思いもよらなかった。


6月29日午後6時過ぎ。
丸の内線の国会議事堂前で下車すると、
すでに改札のところまで人が溢れていた。
「NO NUKES」あるいは「再稼動反対」と書かれた
ポスターやプラカードを持っている人も多かったが、
私のように何も持っていない人が半数以上。
ベビーカーで来ている若いお母さんや、
ご高齢の親御さんと一緒に来られてる方もいた。
まったく何も政治的な統一性のない、ただの市民が集まっていた。

私がここに来たのは、国の権力者たちに対して
「あなた達のやり方には納得出来ない」と表明するためだ。
何にでも唯々諾々と従うような愚民ではないことを
態度で示さなければならないと思ったからだ。
言葉にして言われなくても察するというような、
日本人的美徳が通用する相手ではないことを思い知ったから。

とにかく人、人、人。
どこまで歩いていっても途切れることのないほど多くの人達が
「サイカドー ハンタイ!」のシュプレヒコールをあげている。
その光景は壮観で、単純な私はそれだけで感動してしまう。
私も小さな声で「サイカドー ハンタイ」と呟いてみた。
でも、続けられなかった。
何かが胸にこみ上げてきて、口を開くと嗚咽しそうになったから。
まだ絶望するには早すぎる、こんなに多くの仲間がいるじゃないか。
これだけ大きな声をあげれば、総理にも届くんじゃないか。
政治も動くんじゃないか。世界は変えられんじゃないか。
そんな希望の光を見た気がして、胸がいっぱいになってしまったのだ。

少し時間がたって、気持ちも落ち着いた頃、
もう一度「サイカドーハンタイ」と声を出してみた。
太鼓を叩いたり、拡声器を使って先導してくれる人がいて、
リズムにのって、歌うように「サイカドーハンタイ」と発すると、
まるで、ロックンロールのコール&レスポンスのようで、
不謹慎かもしれないが、ちょっと楽しくなってくる。
かなり気分が高揚していたんだな。

でもね。
そのコールを先導する人が
「サイカドー ハンタイ」「ゲンパツ イラナイ」と同じ調子で、
「ノダコソ ヤメロ」と言うのを聞いて、ハッとした。
それは言いたくない、と思ったのだ。
そういう個人名を出して攻撃するような発言には躊躇してしまう。
心の中では、国民の期待を裏切った愚かな政治家め!とは思っていても、
こういう抗議の場で、感情的で攻撃的な言葉を吐くことには、
何か違和感を感じる。

これも一種の群衆心理なのだろうか。
自分がすごいことを成しているような幻想。
こちらが絶対の正義なのだ、という妄信。
危うくそういう罠に陥ってしまうところだったことに気付いた。

この抗議行動の中に自分の身を置いてみて、
声を上げることは大事だと思ったし、大勢の人から発せられるパワーで
何かが変わるんじゃないという微かな希望も得られた。
でも、熱いだけじゃダメなんだ。
冷静になって、遠くまでじっくりと見渡す目を失ってはいけない。
自分が立っている場所を見失ってはいけない。
焦ってはいけない。
世の中は、そんなに簡単に変わるものではない。

これから先も、デモや抗議行動に参加することはあると思うが、
そのことに陶酔してしまわないスタンスでいたい。
ときには大きな声を出すことも必要かもしれないが、
声の大きさや動員の多さだけでは、本当の変革は訪れないだろう。

大切なのは、考え続けること。
「アイツが悪い」と誰かを責めて、思考停止してしまわないこと。

2012年7月5日木曜日

天月@音小屋

6/29(金) 横浜 音小屋
天月(Vo.&Ba.湯川トーベン、Vo.&Gu.田中"ヤッチ"裕千、Dr.向山テツ)
Open19:00 / Start20:00
charge/3000円+1ドリンク



わけあって、今回もギリギリの入店。
いつもお世話になってるあの方が、席を確保していて下さったので、
助かりました。

そうなの。
今回は一人じゃなくて、
天月初体験のりーさんをお誘いしたのだ。
実のところ、横浜とか土地勘がまったくない上に、
なんかヤバそうな地区らしいと、夫に忠告されていたので、
りーさんが来てくれて、本当に心強かったですよ。
ありがとうございました。

そもそも、横浜まで来るのはイヤなのである。
千葉県人ですから、遠いのですよ。
だから、西荻でのライブを待っていたんだけれど、
ぜんぜん予定が入らないので、
仕方なく、横浜まで出向くことにしたのである。

「音小屋」は「ねこや」と読むんだよ。
地下鉄の最寄り駅から向かったのだが、
目印っぽいものがなくて方向がわからず、自分の勘を頼りに歩いた。
車は通るけど、人影はまばらで、ちょっと寂しい通り。
注意してないと、通り過ぎちゃいそうなビルの地下にあった。
よかった、迷わずたどり着けた。



前に西荻で観たときとは、トーベンさんとヤッチさんの位置が
入れ替わってたんだけど、どちらがレギュラーポジションなのかな?
ベースが下手(今回はそうだった)の方が落ち着くように思うのだが。

最初に軽く音出しした瞬間、やっぱり爆音だと認識。
しかも、トーベンさん、さらにアンプいじって音量上げてたからね。
ベースの音が椅子を伝わってきて、お尻がムズムズするわ。
その快感といったら、もう、もう、もう!!

まさに天下無敵のスリーピースだと思う。
まったくスキがなく、ビシッと決まってるんだよね~。

まず、テツさんとトーベンさんのリズムの強固なこと!
曲のノリでテンポアップしたり、落としたりが自由自在。
それでも決して乱れない確固たるグルーヴがあって、
なんて気持ちいいんだろう。

それと、テツさんのオープン・ハイハットがめちゃくちゃいい音。
お腹がよじれるほどカッコよかった。

ヤッチさんはカッティングが上手い。
使い込まれたテレキャスがよく似合っているなぁ。
そして、ワウのかけ方がまた、絶妙。
歌声もハリがあってよく通る。で、ちょっと色っぽい。
トーベンさんとのコーラスワークが美しいのだ。

いつもトーベンさがアコギ一本でしっとりと演っているナンバーを
このバンドが鳴らすと、こんなにハードでロックな曲だったのか、
ということに気付かされる。
もとの曲がいいからなんだろうけど、
どんなアレンジにも馴染むし、どの表現も甲乙つけがたく素晴らしい。

1ステージは約40分くらいかな?
前半は、あっという間だったなぁ。
りーさんが「めちゃくちゃいい!」と気に入ってくれたようでホッとする。
そりゃ、いいに決まってるが、音楽なんて趣味の問題だから、
上手い!凄い!と思っても、好きかどうかは別の話だからね。

この休憩中に琥珀色の泡立つ燃料を追加で給油。
大好きな音を聴きながら飲むのは、至福のひととき。

このところ、天月はこの横浜界隈のハコをぐるぐると回っていて、
「天月は横浜のバンドになりましたー!」ですと。
いや、いや、それは困る~。
だから、横浜は遠いからイヤなんだってば~!
そりゃ、来られないこともない距離なんだけれど、
たまには近くでやって欲しい。
ぜひとも千葉へお越し下さい。よろしくどうぞ。

そして、いよいよ天月は地方へ進出決定。
9月に大阪、名古屋、静岡へ行くそうですよ。
トーベンさんに「みんなも一緒に行こうよ」と言われてしまうと、
私の心も揺らぐけれど、ダメだ。
9月はOTODAMAやら、フラカンイベントやらで、遠征ラッシュだもの。
これ以上は無理だ。
私の心の半分だけ、一緒に連れてって下さい!

本日初披露のヤッチさんの新曲は『水無月』
超ベテランの方でも、新曲というのは緊張するもんなんだね~。
突然、ヤッチさんのテンションがおかしくなってた。
タイトルを『水無月』じゃなく『神無月』にしちゃおうかー、
なんてワケのわからんことを言い出したかと思うと、
何が可笑しいのか、突然笑い出したりして。
ヤッチさーん、大丈夫~?
そんなテンションのおかしいヤッチさんを見て、トーベンさんも
テツさんも(もちろん私たちも)大爆笑。
ああやって和んで、少しは緊張が解けたのだろうか。
もちろん、演奏の方はバッチリだった。

今日は、ほどよくトーベンさんまでの距離があったので、
いつもは恥かしくてチラ見しかできないお顔も、じっと眺めてしまったぜ。
あごをあげて声を絞り出してるときの苦しげな表情が好き。
エロいっ!
首というか、あごから首、肩へと連なるラインの造形がいいのだ。
もう、抱きつきたくなるというか、齧りついて・・・(以下、自粛)
と、まあ、変態ちっくな視線全開で、拝見したわけだが、
やっぱりベースを持ったときのトーベンさんのカッコよさは、
何者にも勝る!と確信した次第。

あー、もっともっと、あの爆音の中で溺れたい。

しかし、来月も横浜なんだけどねー。
行くしかないかー。

2012年7月4日水曜日

ザ・クロマニヨンズTOUR ACE ROCKER 2012@STUDIO COAST

すっかり、時間がたってしまったし、
具体的な内容については、あまり触れていなかったりする。
つまり、ライブ中の私の脳内百景でしかないのである。
まぁ、いつものことなんだけど。
そのへんのところ、ご了承下さい。





ザ・クロマニヨンズTOUR ACE ROCKER 2012
2012/6/24 Sun. 新木場 STUDIO COAST
OPEN 17:00 / START 18:00
1F立見¥4800 / 2F指定¥4800(税込)



ACEツアーもあと沖縄だけ?
いやー、長かったね~。
・・・と偉そうに言ってみたが、実は私の参戦はこれが2本目だったりする。
へへへ、2月のAX以来だからね。
ご無沙汰しておりました。

遠ざかってしまったのは、明確に理由があるわけじゃないんだけど。

私にとってライブに行くというは、どれほど頻繁に通っていても、
決して日常になり得ないことで、衝動的な行為なのだ。
本来はモノグサで出不精な人間にとっては、かなりのパワーが必要で、
衝き動かされるような何かを感じなければ、ライブになんて行けないのだ。

ここ最近のクロマニヨンズに、そういう衝動を感じないんだよなぁ。
うまく説明できないけれど、どうにもこうにも、
ピタッとチューニングが合わないような感じなのだ。

まあ、長く生きていればそういうこともある。
きっと、今はそういう周期なんだろう。


久しぶりだったもので位置取りの判断が甘かった。
中途半端だったなぁ。
少しくらい激しいモッシュの波にさらわれるのも悪くない。
なんて、舐めたこと考えたのもよくなかった。
ホント、ポジション取りについては反省すること多し。

それでもコビー側の端へ端へと流れていって、
そこそこ視界が開けたところまで、辿りつけた。
もちろん「視界がいい」というのは、カツジがよく見えるという意味で。
お間違いなく。

前半のニューアルバムからの曲たちは、
あいかわらず聴きこんでない私にとっては余所余所しくもあるが、
新鮮な気持ちで受け止められた。
この曲は、こんな風に叩いてるんだな~って。(←あくまでカツジ目線)
今回は、何もかもをまっさらな気持ちで受け止めようと思って臨んだのだ。
初めてのライブのように。
生まれたての赤ん坊のように。

ヒロトのMCは少なかったような気がするけど、
こんなもんだったっけ?
久しぶりなので、よくわからない。

東京は・・・えっと・・・なんだ!?
あっそうそう、スカイツリー。
あれは、今からでも遅くないから「江戸タワー」に名前を変えた方がいい。

なんて言ったくらいで、あとはほとんど喋ってないような気がするなぁ。
でも、ゴキゲンだったんだろうな。
楽しいなぁ、と何度も言ってた気がする。
たまに、コビー側の端っこにまできてサービスしてくれるんだけど、
そのたびに、後ろから圧がかかって、やっと見つけた居場所を失くして、
そんなことが何度か続くと、もうヒロトこっち来ないでいいよー、と
周りの人がきいたら怒られそうなことを思っていた。
いや、ヒロトの気持ちはありがたいし、嬉しいんだけど、
ババァは落ち着いて観られた方がありがたいのだよ。

そうかぁ、私がこのモッシュの中で居心地が悪いのは、
周りの熱狂と私の体温との落差が原因なんだな。
私自身がもっと熱を帯びていれば、ここはもっと居心地いいはずなのに。

『自転車リンリンリン』の「マニュファクチャー!!」
というカツジのシャウトは相変わらずだったが、
コビーの「ネコ使って運んどきますかーーっ!!?」には驚いた。
何事かと思ったよ。
私が観ていなかった4ヶ月の間に何があったんだ?コビー?
やたらと気合いの入ったシャウトで、驚いたわ。
なんかヤケクソ気味にも聴こえたが。

そのコビーは、私の記憶の中のコビーよりもさらにスレンダーで、
この長いツアーがハードだったことを示している気がした。
コビー好きのSさんが、しきりとそのことを心配していたのも
ちょっとわかる。

『雷雨決行』の歌いだしのとこのカツジのはしゃぎっぷりも、
4ヶ月前より確実にエスカレートしてる。
そのハリキリぶりを見て、コビーもくすくす笑ってた。
いやー、かわいいわ。カツジ。

なんでだろう、カツジの叩く姿は、ずっと見てても飽きないなぁ。

そういえば、ギタリストのこと書いてないけど、
まったく見えてなかったから、仕方ないな。
ただ、『紙飛行機』のとき、どうもギターの音が聴こえにくいな~、
なんて思って背伸びしてステージ上手を見ると、
マーシーがピック蒔いていたわ。
そりゃあ、ギターが聴こえないわけだわー、と納得。

とにかく、2月のツアー序盤と比べると、
みんな余裕のある、伸び伸びとしたステージだったね。
私もなんとか遭難しないで、本編終了まで持ち堪えた。


アンコール。
さて、何がくるのか・・・。
・・・ん?これは・・・、もしかして・・・、メヒコーーー!!
うわー、メヒコきたー!
なんか、泣ける。涙が出る。
どういう感情なのか自分でも説明がつかないのだけれど、
『メキシコの星』のイントロが鳴った途端に、
ふわりとした幸福のベールに包まれたような気がして、
心も体もほどけていく解放感から、涙があふれてきた。

この曲を聴くために、今日、私はここに来たのかもしれない。
そんな気がした。

だから、その後に演った新曲の『突撃ロック』も、
カツジと一緒に拳を突き上げた『ギリガン』も、
本当に最後の最後、当ればイチコロのラストナンバー
『弾丸ロック』も、あんまり覚えていない。
ただ、本編のライブ中に感じていた周りとの温度差はもう感じなかった。
鳴り響くビートと熱狂と興奮の渦に身をまかせる快感に酔いしれただけ。




他には何も
欲望ジャック
バニシング・ポイント
ゴー ゲバ ゴー
シャイニング
ハル
ライオンとサンシャイン
ワハハ
連結器よ永遠に
自転車リンリンリン
ひらきっぱなし
伝書鳩
スピードとナイフ
底なしブルー
グリセリン・クイーン
オートバイと皮ジャンパーとカレー
紙飛行機
エイトビート
雷雨決行
ナンバーワン野郎!

メキシコの星
突撃ロック
ギリギリガガンガン
弾丸ロック




誰に向かって言えばいいのかわからないけど、ありがとう。
『メキシコの星』に向かって言えばいいのかな。

2012年7月1日日曜日

君は真梅雨の大爆発を見たか

・・・と、またもや、レポでもなんでもない記事で申し訳ない。

昨日は、フラカンだったんだね~。
まさに真梅雨のお天気の中、大爆発したそうですね~。

以前、この御堂会館に行くという方から、
メールをいただいだので、その感想をぜひ教えて下さいね、
とお返事したのです。

というわけで、◯◯◯さん!
良かったら、ここのコメント欄に書き込みをお願いします。
もちろん、他の方も結構ですよ。
今回行けなかったnemuriに、色んなコトを教えてやって下さい。
よろしくどうぞ。