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2013年6月26日水曜日

THE GROOVERS『MINADUKI BLUES SHOW 2013』@ROCK JOINT GB

『MINADUKI BLUES SHOW 2013』
THE GROOVERS
6月15日(土) 吉祥寺 ROCK JOINT GB
18:30開場/19:00開演
前売3500円/当日4000円(ドリンク別)



グルーヴァーズのワンマンって、
もう、これ以上は耐えられません。限界です。という
Groovaholicの禁断症状がMAXになるタイミングに設定されてるみたい。
そんな飢えた体をひきずって、吉祥寺へGO。

そんでもって、またまた最前列へIN。
すんません・・・。
残念なオバサンが最前列にいて、申し訳ない・・・。
と、思わなくもないのだが、そこはオバサンらしく、
厚顔無恥という得意ワザを使ってのりきるのである。
(あんまり使いたくないワザだが)



一彦さんのメイン・ギターは、おニューでしょうか?
私は初めて見たのだけれど、黒っぽいジャズマスタータイプ。
メーカーはやっぱりTRUTHみたい。
これが、いい音なのよ。
音の伸びにツヤがあって、色気があったね。

ベスト盤とか、リマスター再発盤とかのリリースの後だけに、
新旧取り混ぜたセットリストが嬉しい。
『モノクローム・カメレオン』とか『春だったね』とか!!

『春だったね』は、私が初めてグルーヴァーズに出会った
フラカンとの対バンのとき、両バンドでのセッションで
演ったのを観て以来だわ。
そうそう、あのとき、一彦さんが歌詞をとばしてしまって、
圭介が一生懸命フォローの言葉をかけてたんだけど、
全然フォローになってなくてさ・・・。
というようなことが、ぽわーんと頭の中に浮かんできた。
既に懐かしい思い出だな、つい3年ほど前のことなのに。

その『春だったね』と『ウォーム・ハート~』の2曲は、
TRUTH製のテレキャスだったと思う。

で、『プリテンダー』!
CDでは、鍵盤がフィーチャーされているのだけれど、
バンドでのプレイも聴き応えがある。
なんといってもメロディーがいい上に、リリックにときめく。
こんな台詞言われたら、女子はみな、キュン死必至ですわよ。
萌える~~。

気付いたら、私、ずぅーっと一彦さんと一緒に歌ってて、
どおりでヤケに口が渇くと思ったわ。
歌詞うろ覚えだし、声に出してたわけじゃないけど、口パクで。
バンドサウンドのカッコ良さに耳を奪われがちだけれど、
一彦さんの歌メロのセンス、素晴らしいと思う。
どの曲も、カラオケで歌いたいもの!

毎度のことながら、『ロザリー』のイントロを聴くと、
胸がドキドキする。心がキャーーーと悲鳴をあげる。
一彦さんの16カッティングが入るところで、
心臓の鼓動がリズムを乱す。
あー、不整脈だ。
息苦しくなる。ハァハァハァ・・・。
私にとってのキラー・チューン。
その言葉どおり、殺されてしまいそう・・・。

と、息も絶え絶えの瀕死の私を、さらにグルーヴの嵐が襲う。
『魔法のサムシング』『わがまマン』『行列の先頭』と、
よく考えてみれば、レアとしかいいようのない曲が続く。
しかし、瀕死の私の頭は思考停止状態。
ドバーっとアドレナリンだかドーパミンだかが、
脳内に溢れて、幻覚をみる。
ソリッドなギターの音が刃となって、私の胸を突き刺し、
抜けの良いスネアの音が弾丸となって、脳天をふっとばし、
タイトなベースの音がムチとなって、腰に絡みつく。
・・・SMプレイかっ!

と に か く !
この4曲の流れは、凄まじい破壊力だった。
今まで観てきたグルーヴァーズの中で、私史上最高!最強!

『奇跡のバラッド』で、少しクールダウンした後、
ついにお馴染みのグレッチが登場。
しかし、2フレのカポを見つけて、せつなくなる~。
あぁ、この最上の幸せな時間が終わってしまう。
『最後の煙草~』を聴きながら、涙がちょちょぎれたぜ。



※セットリスト・・・わりといい線いってるハズ。


Groovaholic
現在地
めずらしく冴えている
BUDDY
モノクローム・カメレオン
春だったね
ウォーム・ハートとクール・ヘッド
プリテンダー
(新曲)
存在理由
GOOD NIGHT,SLEEP TIGHT
ロザリー
魔法のサムシング
わがまマン
行列の先頭
奇跡のバラッド
最後の煙草に火を点ける

(What's so funny 'bout) PEACE,LOVE AND UNDERSTANDING
ONE FOR THE ROAD

SWEETHEART OF MY SOUL



アンコールは、“THE定番”な感じで盛り上がった。
新妻のようにドキドキはしないけれど、
安らぎを与えてくれて信頼できる古女房のようなアンコール。
例えが変かな?



ライブ後の耳鳴りは、よくあることだけれど、
その耳鳴りすら、ライブの余韻を楽しむための効果音のようで、
愛しく感じられた。
そんな夜もあるんだな。

2013年6月19日水曜日

『エンケンロックベスト盤 1996~2012』発売記念ライブ@新宿ロフト

『エンケンロックベスト盤 1996~2012』発売記念ライブ!
出演:エンケンバンド(遠藤賢司 / 湯川トーベン / 石塚俊明)
ゲスト:鈴木茂
6月12日(水)  新宿ロフト
開場 18:00 / 開演 19:00
前売 3,800円 / 当日 4,300円 (税込) +Drink Order
学割:当日 2,500円(要入場時に学生証提示)+Drink Order



今回もはりきってチケット取ったので、
はりきってカブリツキで拝見、拝聴。

実は、ライブの前に映画館で「中学生円山」を観てきて、
映画そのものはともかく、エンケンの圧倒的な格好良さが
堪能できる映像だったので大満足。
今日は一日、エンケン三昧なのだーー!



フロアに入ると、ポータブルのテープレコーダーが、
ステージ上、エンケンの座る椅子の上に置かれていて、
そこから、1970年代の歌謡曲が流れていた。
私にわかったのは、ピンク・レディーとか、
岩崎宏美、石野真子あたり。
もっと古いのは、よくわからなかったけどね~。
あの選曲は、エンケンなのかなぁ?


「ロックベスト盤」のレコ発記念ライブということで、
収録曲は、ピアノ曲を除く全曲をやるらしい。
つまりは、かなり熱いライブになるということだ。
名曲揃いだもんな。

エンケンは唐草模様のシャツで登場。
いつ見ても、背筋がピッと伸びているなぁ。

アコースティックの弾き語りで4曲。
サッカー日本代表のための曲『頑張れ日本』は、
レコードでは、ブラスやストリングスが入ってるんじゃなかったっけ?
それをギター一本の弾き語りとは、凄いな。
自分でも「この曲、難しいんだよ」と言ってたので、
激しくコードチェンジする左手を凝視してしまったわ。
弾き語りで演る前提では作ってないだろうから、
そりゃもう、忙しそうでしたよ。

エンケンの弾き語り4曲の後、トーベンさんが呼び込まれる。
「中学生円山」でも使われた『おでこにキッス』
こういうスローナンバーでの、
トーベンさんのベースが秀逸なのである。
エンケンの囁くような歌に寄り添い、
そっと愛撫するかのような繊細さで音を紡いでいく。
その優しい低音に促される、エンケンの歌の優しいこと。
これは“愛”であるな。

次の曲『Who do you love!』は、
トーベンさんもベースをアコギに持ち替える。
二人のアコースティック・デュオが、カッコよかった。
それほど激しくストロークしてるわけじゃないのに、
音に迫力があったのだ。
気迫かな。

トーベンさんと入れ替わりで、鈴木茂さんが登場。
『ラーメンライスに乾杯』ライブで聴いたの初めてかもしれない。
とにかく、茂さんのギターの音色の艶っぽさに驚いた。
エンケンが弾くアコギの音の間隙を埋めるような、
合いの手を入れるような弾き方なのだが、音の存在感が凄かった。

『やっぱりあなたの歌でなきゃ』を
茂さんとトーベンさんの3人で演奏した後、
次の曲は『君にふにゃふにゃ』で・・・とMCを始めたエンケン。
下手ではトーベンさんが、ニヤニヤしている。
じゃあ、やります。と、エンケンがスタンバイに入ったところで、
私も気付いた。
ん?ドラムは入らないの?トシさんは・・・?
トーベンさんがニヤニヤしながら、エンケンの顔を覗き込むも、
気付いてもらえず、袖からスタッフさんが出てきて
エンケンに耳打ち。すると・・・。
あっ!ふふふ・・・と、笑ってトシさんを呼び込んだ。
忘れられちゃったのね、トシさん。

確かに、今日の構成は、メンバー入れ替わりが多く、
進行を覚えるのは難しかっただろうと思う。
そういえば、エンケンのハープも、10種類くらい用意されてて、
それも段取りが複雑そうでしたわ。

やっぱり、エンケンはロックやな~。
なんて、ご本人に言ったら「純音楽だ!」と叱られてしまうかな。
音楽のジャンル分けという意味ではなく、
ファッション、カルチャーという意味をも超えた、
生き様として、他者と対峙する姿勢がロックだと思うのだ。
凄まじくカッコいい!

『史上最長寿のロックンローラー』が大好きだっ!
これをライブで聴きたくて、聴きたくて。
尺が長いせいか、ライブではあまり演っていないんじゃないかな。
このリズムは、血がたぎるわ~。
口上のような歌も、かっこいいし。
アンプに向かってフィードバックをかけてるエンケンの後ろ姿が、
すごくカッコよくて、絵になるなぁ、と思った。
長い足を大きく開いて、少し腰を落として。
安定感のあるキレイなシルエットなのだ。
さすが、四股踏んで鍛錬してらっしゃるだけのことはある。

ここから『東京ワッショイ』までの流れは、強烈だった。
バンドのエネルギーが迸って、前で見てた私は火傷しそうだったよ。
そんな中、猫踊りが出てくるのがエンケンの可愛らしいところ。
しかも、エンケンの猫の形態模写は
池野めだか並みに本物っぽいのであるよ。(←関西人にしか伝わらん)

最後に『ド素人~』で、エンケンのワンマンショー。
これはいつ観ても圧巻。
たぶん、体内を流れる血のように、音楽が流れていて、
それを高い純度で取り出すような作業を
行っているんじゃないかと思うのだ。
だから、その音を聴いていると、エンケンのインナーワールドに
取り込まれてしまったような感覚になる。
トリップしてしまうのだ。

そして、トーベンさん、トシさんのソロへ。
まだ、さっきのトリップ状態のまま、
そのフィールドの主が切り替わる。
トーベンさんも、トシさんも、己の中から湧き出すグルーヴに
真摯に向き合っているのが伝わってくる。
そんなに容易いことではないはずで、だからこそ、痺れるのだ。
再び三人の音が重なると、それぞれの個は個の輝きを放ちつつ、
大きなひと塊りになる。
威力絶大!失神しそうだぜ。


アンコールは、エンケンバンド+茂さんの4人で、
『俺は勝つ』
平均年齢63才だそうだが、なんて豪華な面子なんだ!と
改めて溜息が出る。
こんなの見せられたら、四十代なんて
まだまだ“あまちゃん”だわー、と思わざるを得ない。



01.純音楽の道
02.口笛ふいて
03.頑張れ日本
04.心の奥まで抱きしめて
05.おでこにキッス
06.Who do you love!
07.ラーメンライスで乾杯
08.やっぱりあなたの歌じゃなきゃ
09.君にふにゃふにゃ
10.惚れた!惚れた!
11.嘘の数だけ命を燃やせ
12.フォロパジャクエンNo.1
13.史上最長寿のロックンローラー
14.踊ろよベイビー
15.東京ワッショイ
16. ~ド・素人はスッコンデロォ!
~東京ワッショイ
enc01.俺は勝つ
enc02.夢よ叫べ
enc03.夜汽車のブルース



終演後、CD購入者のサイン会に並んだ。
気の利いたことは言えないけれど、
一応、準備してきたとおりのことは言えた。
エンケンの目は、本当に優しいんだよね。

今日は、握手の代わりに“猫タッチ”!
なんだかすごく幸せな気分!
これだと掌の汗ばみも気にならないし、流行るといいのにな。

2013年6月17日月曜日

奇妙礼太郎@NHKふれあいホール(公開収録)

NHK-FM ライブビート 公開収録
平成25年6月11日(火)
開場:午後6時30分 開演:午後7時
終演予定:午後8時30分
会場:NHKみんなの広場 ふれあいホール
出演:奇妙礼太郎



原宿方面から歩いて行くと、NHKに長い列ができていた。
あらー、もう、こんなに並んじゃって・・・。
こりゃ、奇妙くん、ブレイクしちゃったかな?
なんて考えながら、最後尾を捜し求めて歩いた。

あれ~?なんか・・・。
いくらなんでも、年齢層が高すぎやしないかい?
おかしいぞ・・・。
と、方向転換して列の先頭に向かって歩く。
すると、NHKホールから始まっている列だった。
“今日の催し物”は「歌謡コンサート」と書かれていた。
ガーーーン!違うじゃん!
良かった、気付いて。(←そりゃ気付くっちゅうねん!)

そんなこんなで、NHKホールの隣のふれあいホールへ。
キャパは280だそうですよ。
スペースの割りに席数が少なく、余裕のある造り。



ライブの内容については、これから放送されるし、
書くことは、ほとんどない。
でも、すごくいいセトリだったし、
奇妙くんの歌声もとてもよく響いた。
放送が楽しみだわ~。
録音ができたら保存版にしようと思っているのだ。


なので、ラジオではわからないビジュアルをレポート。
奇妙くんは金髪になっていた。
その金髪をふわーっと風になびかせたような髪型。
黄金の麦畑か、ライオンのたてがみか、という感じ。
道で出会った小さい子に珍しげにジッと見つめられたらしい。

半袖のTシャツはグレー。
いつも、ボーダー柄を着てるイメージなので、
これもちょっと意外。

いつものライブとはちょっと違う客層だし、
ホールの佇まいも、静謐で厳かな雰囲気だし、
おまけに収録されているものだから、
観てる側が少々緊張気味だったような。

しかし、奇妙くんのユルユル具合は、いつもと変わらず、
さすがやな・・・と思った。
あのMCも放送されるだろうか。



とにかく聴いてみて下さいな。

NHK-FM「ライブビート」
6月30日(日)午後10時30分~11時30分
7月5日(金) 午前10時~11時(再)


よろしくお願いします。

2013年6月13日木曜日

子供ばんど×フラカン@GARDEN

ロックの日!「子供ばんど×フラカン」
2013年6月9日(SUN) 下北沢 GARDEN
OPEN 16:30 / START 17:00
ADV/DOOR 4,000円



もう、あり得ないくらい楽しみで、楽しみで、
朝から胃がひっくり返りそうなくらいにドキドキだったのだ。
食べ物が喉を通らなくて、空腹のはずなんだけど、
それも感じなくて・・・。
なんで、オマエが緊張してんだよ!と自分で突っ込んじゃった。

そんなこんなで、GARDENに辿り着き、入場列に並んでいる間も、
心臓がバックバクで、「救心」が欲しい、なんて思っていた。
微かに震える手でチケットを差し出して、
お目当てのバンドは?の問いには「両方です!」と
誇らしげに答えてあげたよ。

フロアに入って、当然のことながら、下手サイドにイン。
トーベンさん前(=G前)でスタンバって、開演を待つ。
開場から開演までの30分(押したので、実際は40分くらい)が
途轍もなく長かったなぁ。

ステージのセッティングを見て、フラカンが先攻と判明。
ゆうさんがツイッターで「前座をやらせてもらいます」と
書いていたので、子供ばんど先攻と思い込んでいたよ。
いや、別に順番はどっちでも構わないのだけれど、
見慣れたマイクスタンドやプレベ、SG、ドラム・・・等々の
機材を見てると、ドキドキが少し落ち着いてきた。
うん、さすが実家だわ。



フラワーカンパニーズ
いつものように、チキン・グラバーが流れて、フラカン登場。
圭介はカーキのフレッドペリーのシャツ。
最近、フレッドペリーがお気に入りなのかな?
竹安は黒のシャツ、グレートはいつもの。
ミスコニのツナギは、たしか・・・青だったと思う。

目の前に立つGを見つめていたのだが、
ワクワクしたような、なんとも言えず嬉しそうな表情に見えたのは、
私が自分の気持ちを投影してたせいに過ぎないのだろうか?

さて、今日の一曲目は何かな?と待ち構えていると、
Gが胸躍るベースラインを奏で始める。
おっ『脳内百景』キターーっ!
と・・・・・・あれれ?
誰がトチッたのかよくわからなかったんだけど、
いきなりズッコケた。
けど、すぐさま仕切り直して、何事もなかったかのように!

続けざまに、圭介のハープが小気味よい『どっち坊主』へ。
すごくいいぞ。
テンポのいい滑り出しに、こっちは小躍りどころか、
大いに踊りまくりである。
いい汗かいてるぜ。

「ロックの日ーーー!子供ばんどとーーー!」と、圭介が叫ぶ。

圭介とミスコニの中学時代のバンドで、子供ばんどをコピーしてたらしい。
「さよならBOYとか・・・」
そう、私の周囲のバンドでも、あれ演ってたなぁ。

これは、前にもどこかで聞いた話だけれど、
グレートは、FM愛知で流れた名古屋のフェスのライブ音源を
エアチェック(←懐かしい響き)したカセットをテープが伸びるほど、
繰り返し聴いていたとか。
圭介が借りたときには、すでに伸び伸びだったらしい。
このときのJICKのMCまで完コピしていた、と。
ちょこっと、そのモノマネ(?)も披露してくれたのだが、
これ、文字におこしても、絶対に伝わらんので、割愛。

「このときのライブが、すっごい良かったんで、うじきさんに録音が残ってないか
訊いてみたんだけど、残ってないらしい。もう一回聴きたいんだけどなぁ」
もし、この音源をお持ちの方いらっしゃれば、マエカワ社長に連絡を!
すっごい喜ぶと思うよ~。

と、もう、MCでは全て、子供ばんどに対するリスペクトで
埋め尽くされていた。

で、『JUKE BOX ROCK'N' ROLLERL』をカバー。
『さよならBOY』と同じアルバム「HEART BREAK KIDS」からの選曲。
これこそ、私もカセットテープで持ってたわ~。
しかし、それっきり買い直していないので、今現在は聴けない状態。
あー、中古CD探すかなぁ・・・。
もちろん、再発してくれればそれに越したことはないのだが。

「じゃ、新曲を聴いて下さい」って・・・!!!?
うぉーー!予想外の新曲投下に、テンション上がりまくる。
これがまた、なかなかカッコいい曲でさ。
オフィシャルとかで“泣ける”なんてコピーを付けられがちな昨今、
そういう、しっとり路線じゃない曲を出してくるのが嬉しいじゃないか。
曲の作り方が、圭介のソロに肉付けしていくという方法論から、
バンドで作り上げていくという方向へとシフトしているせいもあって、
すごく、ロックバンド!な音がしたんだよなぁ。

けど、G前のポジションで聴くと、竹安のギターの音が遠いなぁ。
いつも目の前で、ガンガンにギターの音を浴びてるものだから、
少しばかり物足りなさを感じてしまった。

「久しぶりの曲です」と、『なんとかなりそう』を演ったのは、
もちろん、トーベンさんのプロデュースだから。
アルバムの中でも、とくにこの曲を褒められたらしく、
「今日も褒められたくて演りました」と言っていた。
先生に褒められたくてしょうがない小学生みたいな、
単純明快さが愛しくて、キュンとしてしまったわ。

で、まさかの・・・。
圭介が「ミスターァーーー」と『Mr. Moonlight』の旋律で。
「ラブドッグ!!!」
何?なーにー、なーーにーー!!?
どうなっとるんだ、今日のセトリ。
私を壊す気か?
ん、そういう魂胆なのか???

終わってみれば、『深夜高速』も『エンドロール』も
『真冬の盆踊り』も無し、という
攻めのセトリだったんではなかろうか。
“ロックの日”だからなのか、子供ばんどを意識してなのか。
とにかく、「ロックバンド」ということを前面に押し出したような
ライブ構成だったし、プレイの方もね。


脳内百景
ドッチ坊主大会
SO LIFE
切符
アンテナ(新曲)
JUKE BOX ROCK'N' ROLLER(カバー)
NUDE CORE ROCK'NROLL
ビューティフルドリーマー
なんとかなりそう
ロックンロール
煮込んでロック
Mr.LOVE DOG
チェスト



子供ばんど
オープニングのSEは『サムライダマシー』
おニューの衣装、色違いのツナギを着てメンバー登場。
トーベンさんが赤、JICKとタニヘイさんは微妙に違うカーキ、
ゆうさんは、黒(ひょっとして紺かも)。
あれぇ?赤といえば、JICKのカラーのはず・・・
と不思議に思っていて、後のMCでわかったんだけれど、
もうすぐ、トーベンさんのお誕生日(9/4!)で、
還暦を迎えるから、“赤”になったらしい。
タニヘイさんに「赤が似合う年なんだよー!」と言われていた。
ま、年に関係なく、トーベンさんには赤がよくお似合いですわ。

曲はニューアルバムの『55』からスタート。
今日のJICKはサイドの髪を撫でつけて、ちょっとリーゼント風だ。
センターマイクの所にJICKが立つと、やけに大きく見えるのは、
さっきまでそこに立っていた圭介と比べてしまうからか。

フラカンと比べると、音圧がすごい。
ゆうさんのパワフルなドラムのせいか、ギターが2本だからか。
まぁ、トーベンさんの音も、相当デカいしな。

JICKがあちこちのインタビューで、新しいアルバムについて、
「自信作」であると語っているように、
前半は、ニューアルバムからの曲で押していく。
現在進行形のバンドだということを証明しているようで、
嬉しくなってしまうなぁ、この感じ。
また、JICKって、本当に楽しそうな顔して歌うんだよね、
昔っからだけどさ。

『月下酔人』の曲前に、
「古臭いタイプのハチロクの曲なんだけど、
タニヘイのギターを聴いてくれ」という紹介の仕方をしてて、
なんだか、グッときてしまった。
なんかね・・・。

『River of sorrow』はニューアルバムの曲だが、
ライブでは初披露だったんじゃないかな。
めちゃくちゃカッコいいロッカ・バラード。
こういう聴かせ方も、子供ばんどらしいなぁ、という曲。
JICKの苦しげな発声が、涙腺を刺激する。

『トラブルメイカー』では、JICKが下北の思い出を語り始めた。
最後に下北でライブをしたのは、30年くらい前?ロフトで。
子供ばんどの対バンは、すでにメジャーでデビューしてるという
目上のバンド。
そのバンドのベーシストが、子供ばんどを気に入ってくれて、
「一緒にやらない?」と声をかけてきて、
それがトーベンさんだったという・・・。
レイバンのサングラス、ベルボトムのジーンズで、
かなり上から目線だったらしい・・・。
この話を聞いてるときのトーベンさんのニヤケ顔が忘れられない。
私も一緒にニヤニヤしちゃったけどね。

なんと『ハタチ族』を子供ばんどがカバーしてくれた。
オリジナルとはガラリとアレンジを変えていて、
ハードロックな印象の子供ばんどっぽい曲に仕上がってた。
JICKの歌詞が聴き取れなきゃ、気が付かなかったかも。
うわっ、これも、トーベンさんプロデュースじゃん。
なんてことに気が付いて、ちょっぴりウルッときたわ。



アンコールの手拍子が鳴り響く中、ステージ上では、
スタッフの皆さんが、セッティングに大わらわ。
当然やるよねぇ、セッション。
っていうか、ここからが今日のメインイベントだったかもね。

というわけで、全員がステージに出てくる。
私の場所からはミスコニの姿が見えなかったんだけど、
どこかにいたハズ!

注目すべきはJICKの衣装!
裸オーバーオール!!!
キャーーー!
Gの半裸には免疫ができているからいいけど、
JICKの半裸は、見てて照れちゃったわ。
「こんな格好すんの、高校のとき以来だよ!」って言ってたかな。
いやーー、まさか、JICKがここまでやってくれるとは・・・。

グレートのベースにスタッフがシールドを差し込もうとすると、
「えっ?俺も弾くんですか?」というようなこと言ってたよ。
「エアじゃダメ?」って・・・。
そしたらトーベンさんがベースを置いちゃって、
『アル中ロックンローラー』を圭介の(短い)スタンドマイクで。
永ちゃんばりに、スタンドを水平に持ち上げて歌ったりしてたな。

この辺り、もう記憶がぐちゃぐちゃでハッキリしないんだけど、
Gにボーカを任せて、後ろからトーベンさんが
Gのベースを弾くなんていう、曲芸ちっくな二人羽織ベースも見られた。
いつの間にか、手ぶらのGがミック・ジャガーのモノマネしてたり。
それを見て大喜びのトーベンさん。
あれは、トーベンさんが無言でGに圧力をかけたのだよ。
「マ エ カ ワ、や れ 」と。
さらに悪戯心を出してトーベンさん、
Gのオーバーオールの脇のボタンを二つほど外してた。
あれじゃ、パンツチラ見せだったかもね。
もー、やりたい放題。カオス。

かなりなグダグダな進行だけど、見てて楽しい。
はしゃぐオッサン達の可愛らしいことよ。

お約束で、最後は『サマータイム・ブルース』
ドラムをミスコニが叩く。ゆうさんは・・・ギターー!!!
ベース対決、ギター対決、ときて、ボーカル対決。
今日の圭介は、喉の調子が良さそうである。
JICKが、どさくさに紛れて、早口で
「体小さいくせに声デカイなぁ」って歌ってた。
ぼやいているのか、褒めているのか。

もちろん、ミスコニ以外は全員での竿振りもやったよ。
圭介はマイクスタンドで参加。
フラカンメンバーの方が先にバテバテになるくいに、
長々と振ってたよ。

本当に、いいモン見せてもらったわ~。
感涙ものですよ。


55
Na.Na.Na.
カモン!絶好調!
ジャイアントマンのテーマ
月下酔人
River of sorrow ~ 孤独の河
お前はトラブルメイカー
風来坊
俺たちハタチ族(カバー)
TOKYOダイナマイト
ROCK & ROLL WILL NEVER DIE !!

アル中ロックンローラー
サマータイム・ブルース



フラカンが子供ばんどをリスペクトしてるのは当然だし、
この対バン、メンバーも嬉しかっただろうと思うんだ。
それを子供ばんどサイドもしっかりと、受け止めてくれて、
しかも、ちゃんとフラカンに敬意を払ってくれているのが伝わってきて、
本当にいいライブだったわ。
ほっぺの筋肉がつるんじゃないかってくらい、
ずーーーっと笑って見てたよ。

できれば、何年後でもいいから、
また、この顔合わせでやって欲しいなぁ、と願っておりますよ。

2013年6月7日金曜日

あのね あのね あのね あの・・・

好きだったバンドのライブに行ってきたんだ。
そう。過去形なの。
別にキライになったわけじゃないんだけど、新譜も聴いてなくて、
“好きな”じゃなくて“好きだった”の方が
正しいような気がするんだよね。

だけど、こうして、ハッキリと言葉にしちゃうと、
自分で言っておきながら、なんだかショックだな。
そうか、もう私は現役のファンじゃないのか、って。

うーん、気持ちが離れてしまった原因はよくわからない。
他に好きなバンドが増えてしまって、優先順位が下がっただけ、
というわけでもないんだよね。
それだったら、ライブに行く回数が減ったとしても、
新譜くらいは買うでしょ?
好きなバンドなら、新譜の発売日まで指折り数えて、
胸をときめかせて待ってるでしょ?
そういう新しい音源に対するトキメキも無くなっちゃったんだよね~。

あっ、ライブ?
それが、案外楽しかったのよ。
新しいのを聴いてないから、ほとんど初めて聴く曲ばっかりだったけどね。
古い曲、しかも「あのね」しか歌詞がないっていう
馬鹿馬鹿しくも愛らしい曲が聴けたときには、
懐かしくて涙が出てきたよ。
たった3年か4年しかたってないのにね。おかしいでしょ?

で、思い出したの。
こういう馬鹿馬鹿しさだったり、ふざけてるようにしか思えない
歌の中に、ヒリヒリとするよう痛々しさや、
ドキリとするような真実を嗅ぎとって、
胸を熱くしていた、かつての自分のことを、ね。
今の私は、なぜだか、それが出来なくなってるみたい。
不思議だよね~。

そうそう。
初めて、2階席からスタンディングのライブを見たんだけど、
お客さんが曲に合わせて蠢いてる眺めは、なかなか面白かったよ。
コイツらみんな、“ろっけんろーるくれいじーぴーぽー”かと思うと、
抱きしめてやりたいくらいに愛しく感じたりしてね。

でね、私、そのバンドのドラマーが好きなんだけどね、
彼がすっごく表情豊かな人で、仕草もキュートだし、
ドラミングも超カッコいいし。
見ててホントに飽きないんだよね。
あの一生懸命に楽しんでる姿を見てると、くっだらないことを
グチグチと考えてるのがアホらしくなってきちゃうんだなぁ。
うん、爽快、痛快。

だから最後は、けっこうスッキリした気持ちで帰れたってわけ。
やっぱり、行って良かったなぁって。

・・・で、私は何言おうとしてたんだっけ?
へへ、忘れちゃったな。

2013年6月6日木曜日

湯川トーベン@lete (2013/06/01)

湯川トーベン ソロLIVE
6月1日(土)下北沢 lete
Open 19:00 / Start 20:00
Charge 予約 ¥2,500 + drink / 当日 ¥2,800 + drink



本日も超満員のlete。
ここのギュッと濃密な雰囲気はいいなぁ、といつも思うのだが、
ひとつだけ注文をつけたいところがる。
椅子!
座面の硬い木の椅子に座り続けてると、お尻が痛いのよ。
次回からは座布団持参で行こうかなぁ?
けれど、あらぬ病を患っていると疑われそうだしな・・・。

leteでのトーベンさんのライブの聴きどころは
生音の歌とギター。
アコギなんて、あのサウンドホールから響いてくる音を
直接聴くのが、一番いい音に決まってるもんね。

トーベンさんのギターは、12弦とJ-50。
おや?いつもの12弦とは違うなぁ、おニューかな?
と思って見ていたのだけれど、実はいただき物だそうです。
持ち主の方が奥様から、邪魔だから家に置けないと言われたものを
トーベンさんに託されたらしい。
この12弦ギターが、まぁ、よく鳴ってましたわ。

九州のロング・ツアーから戻ってきたばかりのトーベンさんは、
連日のライブで、かなり喉を酷使されたようで、
喉を気遣いながら、ソフトに歌ってるみたいだったね。
特に前半は。

で、この12弦ギターの鳴りがいいものだから、
ストロークの方も、かなりなソフトタッチで音量を押さえてた。

ピーター・ゴールウェイのカヴァーでは、
珍しく英詞を歌うトーベンさんが見られた。
それに、六八コンビの『夢であいましょう』なんていうのも
珍しい選曲ではないかな。
トーンをぐっと押さえて、優しく囁くように歌うトーベンさんが
すっごく素敵だったなぁ。
ドキドキしましたよ。

休憩を挟んで後半は、
ニュー・アルバムをその通りの曲順で演っていくという、
アルバム・コンプリート・ライブでしたわ。
「11曲も入れちゃったから、順番ちゃんと覚えてないんだよね」
と、前の方のお客さんにコソっと確認しつつ。

ご本人は照れもあるのか「ヘンなアルバム」とおっしゃってるが、
とんでもなく名盤なのである。
トーベンさんらしさが、ギュッと詰まってる。
優しいのに尖ってて、あたたかいのにせつなくて、
オマケにクスッと笑ってしまうような茶目っ気がたっぷりと
振りかけられていて。

アルバムでは鍵盤のバッキングになってる『アルマジロ』は
個人的には、ギターバージョンの方が好きだなぁ。
だって、ギターのカッティングが、めちゃくちゃ格好いいんだもん。
腹筋がムギューっとなる~。

『歩いてる』の録音は、まず、エレキギターの弾き語りを録って、
その後に、ドラム、ベースを重ねたんだとか。
ドンカマやクリックなんて無しで!
なもんで、リズムがもたってる箇所がいくつかある。
「テープがビヨーンと伸びちゃったみたいに、もたってる」
「全然、気にしてないけどね」だって。
そう、そう。
気持ち良ければいいんですよ。

それにしても、「あまちゃん」大人気だね。
とくにミュージシャンのみなさん、ご覧になってますなぁ。
トーベンさんも「あれ、面白いよね~」って。
VAN HALENの『JUMP』が流れたところを、
いたく気に入っておられましたわ。
というわけで、そのクドカン監督の『中学生円山』も
まだ見てないけど、期待を膨らませたり。
エンケンが凄いパフォーマンスを見せてるらしいからね~。
必見ですな。

最後の曲『ひねもす』
弾き始める前に、ちょっとばかり時間をかけて、
曲を思い出していた。
「似たような曲が何曲かあるから、間違いそうなんだよ」って。
あの曲のことかな?

アンコールは一回。
『ステップワゴンの歌』でした。

ダブル・アンコールを求める拍手が起こりそうになったけど、
「もう、無理。無理!」と、早々にBGMの音量を上げてもらってた。
やはり、ツアーのお疲れがあったのでしょうね。


2013年6月4日火曜日

藤井一彦 インストアLIVE@ディスクユニオンお茶の水駅前店

「Nothin’ But The Best」発売記念イベント
藤井一彦 miniアコースティックLIVE@ディスクユニオンお茶の水駅前店
5/31(金) 19:00 START
入場フリー



出ましたよ。
グルーヴァーズのベスト盤。
二枚組で全34曲入りは、たいへんお買得ですよ。
特に、今までグルーヴァーズを聴いたことがないという人にとっては、
入門編とも言うべき、秀逸な選曲になっておりますので、
是非とも、お手元に置いていただきたい一枚(二枚だけど)ですぞ!
と、セールス・トークはここまで。



お茶の水は、会社からだとサクサクっと行きやすい場所。
そこへ一彦さんがやって来るというのだもの、
行かないという選択肢はないわ。
と、はりきって30分前に着いたら、
まだほとんど人が居なくて、えっ!?と拍子抜け。
おかげで、かなりの至近距離で一彦ギターを浴びることができたし、
こちらの写真にも、写りこんじゃってますなぁ。
へへへ。
(本人にしかわからないクオリティですが)

最終的には結構大勢の人が集まっていたようで、
一彦さんが登場するやいなや、ちょっとのけ反っていた。
ギターは、すっかりお馴染みのヤイリくん。

「これは、みんな買ってくれた人ですか?」
いえいえ、観覧フリーです。
「じゃあ、通りすがりの人もいるんだね」
「タダで集まってくれて、ありがとう!」

通常のライブでは、アンコールの時以外は
きちっとしたシャツを着てることが多い一彦さんだが、
今日はTシャツにハットという、ラフな服装。
普段見られない腕の筋肉とかが見えて、
萌え度が3割アップ。
なんかもう、右腕ばっかり見てた気がするわ。
鼻息が荒くなってたんじゃないかと、今更心配してるのだが。
(書けば書くほど、自分の変態目線がお恥ずかしい・・・)

ミニライブっていうから、3~4曲で終わりだと思ってたら、
本編6曲にアンコールまで。
本当に、タダなのに恐縮ですわ。
しかも、かなり私好みのナンバーが次々と飛び出してきて、
ますます鼻息が荒くなったような。


グッド・モーニング・シャングリラ
放浪の運命
君がいなくても
ロザリー
無敵の日々
美しき人よ
EN.) ウェイティング・マン


セットリストを見ると、
今回のベスト盤に収録されなかった曲も演ってくれたようだ。
ポリドール期の旧譜のリマスター盤も出たからね。
しかも、これが2曲ずつボートラが入ってるいるという、
ファン泣かせのもの。
もう一回、買い直せってことなのでしょうか?
悩ましいわ~。

とりあえず、この日のサイン会の参加券欲しさに、
「ELECTRIC WHISPER」を買ってしまったんだけどね。

サインを貰うときに気の利いた言葉が出てこないのは、
いつものことだけれど、シュンとなるなぁ。
タワレコのインストアでリベンジしようかなぁ・・・。

2013年6月3日月曜日

第2回パンダ音楽祭@上野恩賜公園野外ステージ

第2回パンダ音楽祭
2013ねん5がつ25にち どようび
上野恩賜公園 野外ステージ(水上音楽堂)
13時開場 13時30分開演(19時過ぎ終演予定)
前売券2000円 当日券3000円
※全席自由 整理番号順入場※中学生以下無料(保護者同伴)
※特製パンダ缶バッヂつき



わずか一月前のあの寒さがウソのようないいお天気。
なんだかんだで、このパンダ音楽祭を
すっごく楽しみにしていたのだ。

久しぶりの方、初めての方、お会いできて良かった。
相変らず人見知りなので、なかなかお話できないのだが、
音楽を愛する人とお会いすると、
同志と出会えたような気がして、嬉しいものなのだ。
普段の生活では、自分がマイノリティであることを
痛感してばかりだからね。



まずはタイムテーブル。
またまた手抜きで、貼り付け画像、ドン!



こんな感じ。




ギターパンダ
司会の藤岡みなみちゃんのパンダ姿は、とってもキュート。
その可愛らしい“みなみパンダ”にエスコートされて、
マイク前まで連れられていくギターパンダは、
あいかわらず虚ろな瞳で、どこか恐ろしい顔をしている。
パンダのカップル・・・という見方をすると、
可憐な“みなみパンダ”が不憫に思えてしまう。

ちなみに、この日の会場内には、
パンダの被り物をした人が大勢いた。
スタッフはもちろん、お客さんまでも。
気付けば、私のお隣さんもパンダさんに変身されてましたわ。

メンバー紹介の歌から、『ジョニー・B.グッド』のメロディーに
オリジナルの歌詞をのせた『のりをくんGO!GO!』
オナラが我慢できない!なんていう下品なところから始まるのに、
最後はなんとも言えず、グッとくる。
さすがはパンダ師匠。

『うたをうたおう』が聴けたのは嬉しかった。
これは、主催のパンダさんからのリクエストだったのかな。
この歌を絶賛するツイートをしてたから。
「大好きな歌を歌えば 大丈夫~♪」と歌っていると、
なぜだか涙がこぼれてくるんだよな~。

脱皮の後は、セクシーなロックンロールスター、
カルピス・プレスリーに変身。
最近さらに、グレイッシュになってきたのりをさんの髪が
たまらなく好きだ。
あの髪色はセクシーだよなぁ。

“あなたと私のC&R 永六輔”は、やればやるほど、深い味わい。
久しぶりに堪能いたしました。
ごちそうさまでした。
結構なお手前で・・・。

さすがは、C&Rの伝道師。
満員のお客さんの心をグイっと掴むパフォーマンスは、
ロックンロールでありながら、芸であり、ショーである。
落語あり、ものまねショーあり、の
このパンダ音楽祭そのものを一人で体現しているみたい。



チャラン・ポ・ランタン
前回のパンダ音楽祭以来のチャラン・ポ・ランタン。
本日もまた、お人形のような可愛らしいコスチュームだ。
モモちゃんの頭にのった鳥カゴが、ひときわ愛らしい。←
もちろん可愛いだけの柔な姉妹じゃないことは、
既に承知しているぜ。フフフ。
と、それなりの覚悟(?)をきめて、
チャランポ・ワールドを堪能する。

一曲目の『パンダコパンダ』は、前回のリベンジ。
前は途中で、モモちゃんが噛んじゃったんだよね。

コハルちゃんのMCは、あいかわらず毒がいっぱい。
可愛い顔してサラッと言うから、嫌味はない。
いいキャラですわ。

ハタチになったばかりというモモちゃんだけれど、
迫力抜群の歌唱力と老成した客弄りが、ステキ。
ステージを下りてきて、お客さんの顔を自分の胸に埋めたりとか、
キャーーー、エロ・・・ん?エロくないじゃん。
なんか、カワイイのよね。
そこがモモちゃんの魅力なのかな。

そうそう、コハルちゃんが「ロクスケ!」をやってくれたよ。
素晴らしい!



ジョニー大蔵大臣
なにげに、今回いちばん楽しみにしていたアーティスト。
以前から気にはなっていたのだ。
名前がねぇ・・・インパクトあるもんねぇ。
でも、せっかく生で観られる機会が巡ってきたのだから、と
敢えて予習したりせずに、ファースト・コンタクトの感触を
楽しもうと決めてきたのだ。

そして、予想どおり、いや、それ以上に、
揺さぶられてしまった。

まず、一発目から「安めぐみ」を連呼する姿に痺れる。
MCもスラスラとボケをかまし倒す。
『おっと!オトタケ』『農業、校長、そして手品』
と、笑えるような、せつないような、
なんともいえない味わい深さを放ってくる。

そして『新谷さん、犬つれて』で、ついに極まってしまった。
可笑しくて、可笑しくて、お腹を抱えて大爆笑してたはずが、
いつの間にか、しゃくりあげて号泣しそうになっていた。
スルッと感情のチャンネルが切り替わってしまったのだ。
人間の悲哀を笑いにしつつも、
その奥に潜んだ真理に、いきなりグサリとやられる。
その手口の鮮やかさに激しく揺さぶられ、
涙が止まらなくなる。
や ら れ た。

曽我部さんが大絶賛していた『芸人の墓』も
素晴らしかった。
哀しさから笑いが生まれる、という人間の本質を
改めて実感いたしました。

あー。
だから好きだよ、パンダ音楽祭。
ステキなブッキングをありがとう!



平賀さち枝
うって変わって、爽やかな女の子が登場。
ガットギターのアルペジオが、5月の風によく似合ってた。

あー、でも、あまりにも爽やかで気持ちよくて、
ちょっぴりウトウトしてしまった。
なんていうか・・・ヒーリング・ミュージック的に
心地よかったよ。
そう、潮音ちゃんの声にちょっと似ていたかも。



奇妙礼太郎
奇妙くんは、先月のソロのときに使ってたギター。
そして、マイク収音。
アコギはやっぱり、マイクで拾う方が
断然いい音がするんだよね~。

鉄板のオープニング・ナンバー『天王寺ガール』で
ガッツリと聴衆の気持ちを掴んで、
どっぷりと奇妙ワールドへとのめりこんでいく感じが好き。

歌い終わった後、一気に緊張から解かれて
グダグダユルユルした雰囲気のMC。

途中でギターの弦が切れて、どうするかなぁ、
と見守っていると、スタッフさんに弦を持ってきてもらって、
ステージ上で張り替え始めた。
テキパキと手馴れた手つきで作業しながら、ユルユルトーク。
こういうのに弱いんだよなぁ。
これは、何萌え?なんだ?
職人っぽく、スルスルっと作業をこなす仕草に
トキメいてしまう女子は少なくないと思うのだが・・・。

『あなたただひとり』の
芝居がかった歌詞をモノローグ風に歌うところが、いい。
あの色気は、いったいどこから湧いてくるのだろう。
歌っていないときは、いたって普通のにいちゃんなのに。

『オー・シャンゼリゼ』は、楽しくて盛り上がる曲なんだけど、
これを聴くと、「もう終わりか・・・」と、
シュンと寂しくなってしまうのも事実。
まだまだ足りない。
もっともっと、奇妙くんの歌声に酔いしれていたいのに。

天王寺ガール
機嫌なおしておくれよ
ライブハウス
あなたただひとり

赤いスイートピー
オー・シャンゼリゼ




柴田隆浩
忘れらんねぇよ、というバンド名はよく目にするのだが、
音の方はまったく未知の世界。

ステージ前にはファンの方達が集結してて、
熱く盛り上がっていたなぁ。
もちろん、ご本人も熱い。
MC聴いてると、サンボの山ちゃんかと思っちゃった。

ヒョロリと線の細い体に似合わず、ギターのストロークが激しく
激熱のパフォーマンス。
そのあまりの激しさに、ギターの弦が切れた。
と、思ったら、さらにもう一本切れた。
しかし、そのまま弦4本で続行。
「三味線みたいな音がします」と言いながら。

残念ながら、私は、この目の前で繰り広げられる熱狂に乗り切れず、
ポツネンと取り残された感じを味わっていた。
たまにある現象。
目の前に見えている熱狂の渦が、
果てしなく遠くの出来事に感じられて、
自分の体が無色透明の頼りない物体に思えてくる。

あぁ、これは私のブルースではないということなのか。



曽我部恵一
前回に引続き、トリは曽我部さん。
昼間は、子供の運動会へ行ってきたそうだ。
そんないいパパっぷりを聞かされると、ホッコリしてしまう。
そこからの流れで『おとなになんかならないで』に、
グッときた。

本当に慈愛にあふれた表情で
大切なものをそっと包み込むように、優しく歌い上げる。
そりゃ堪らんよね。
しかし、子供に対して歌っているにしては、色っぽすぎる。
なんでだろ?
弥勒菩薩が艶かしく見えるのと同じ所以だろうか?

『満員電車は走る』を聴くと、心が抉られたように痛むのは、
それが私のブルースと重なるからなのか。
ギターを荒々しく掻き鳴らす曽我部さんの顔からは、
さっきまでのあの優しさは消えていて、
苦しげで殺気だった表情に変わっている。
私も、わけもわからず叫び出したい衝動に駆られる。
わーーーっ!!!と、悲鳴と歓声の間のような心の叫び声。
そして、涙。

再び静寂が訪れたとき、ほんの少し心が軽くなっている…。

『キラキラ』→『魔法のバス~』→『STARS』という
終盤の流れは、とても気持ちよかった。
盛り上がった。一緒に歌った。
こんなにも心を揺さぶられて、泣いたり笑ったりできる
そんなステキな音楽が目の前で奏でられていることを
感謝したい気持ちでいっぱいだった。

終盤の熱演で、曽我部さんもギターの弦を2本も切っていた。
結局、この日一日で計5本の弦が切れたことになるね。
だから、アンコールはギターもマイクもなしで。
心に染み入る『mellow mind』

ギター
恋におちたら
抱きしめられたい
おとなになんかならないで
きみの愛だけがぼくのハートをこわす
満員電車は走る
キラキラ!
魔法のバスに乗って
STARS

mellow mind




そうそう、音楽のことしか書かなかったけど、
立川こしらさんの落語も面白かったし、ものまねのお二人も
盛り上げ上手で楽しかったのよ。
ただ持ち時間が短かったのが、ちょっと気の毒だったかな。

でも、前回にも増して、お客さんの「楽しもう」という気持ちが
会場に満ち溢れてて、すごくいい雰囲気のイベントだったと思う。

大切なことなので、もう一度言っておきますよ。
素敵な音楽をありがとう!
パンダ音楽祭、万歳!
(次への期待を込めて)