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2013年4月24日水曜日

奇妙礼太郎 弾語りソロツアー2013@上野恩賜公園野外ステージ

奇妙礼太郎 弾語りソロツアー2013 <東京公演>
2013年04月20日(土)上野恩賜公園野外ステージ
開場 15:15 開演 16:00
前売 ¥3,000- / 当日 ¥3,500-(税込・整理番号付)
全席自由



雨が降り出したと思ったら、
そこそこ激しい降りで、風も強い。しかも北風。
4月なのに、ありえないほど激寒!

事前にそういう予報を見ていたので、
それなりに準備はしていった。
ここの水上音楽堂は屋根があって、雨では濡れないから大丈夫。
座布団、ひざ掛け、カイロ、と寒さ対策である。
もちろん、服装も4月にしては重装備でのぞんだ。
それでもアンコールの頃には、足元からしんしんと冷え込んで、
背中がぞくぞくしてたよ。



奇妙くんの登場SEは、ちあきなおみの『喝采』!
個人的には好きな曲なので、カラオケでも歌ったりするけれど、
まだ明るい公園の健康的な雰囲気には、絶妙なミスマッチ。
奇妙くん自身も、知らされてなかったのか、
笑いながら、「もうちょっと聴きたいなぁ」と、
少し一緒に歌ったりしていた。

ステージ上は、エレキギターが1本、アコギが3本、ウクレレ1本、
そして、グランドピアノという機材セッティング。

「寒っ!絶対あったかいと思てたよなぁ」と、
呆れたように笑いながら、並んでいるギターの中から
アコギを一本(メーカーは不明のジャンボ)を取り上げて、
『天王寺ガール』を歌った。
(本当は、このアコギが一本あれば、事は済むらしい)

最初の歌詞を聴くまで、何の曲だか、さっぱりわからなかった。
すっかり、アレンジが変わっている。
リズムだけじゃなく、コード感も変わってた気がするんだが。
換骨奪胎とは、こういうことを言うのだろう。
いきなり奇妙ワールド全開のスタートだ。

新しいアルバムからの曲、バンドでやっている曲、
カヴァー曲、いろいろ取り混ぜたセットリストだったが、
一番、奇妙くんらしいのは、即興で適当に歌ってしまうところ。
この日も「明日の11時発の大阪行きの“ぷらっとこだま”が
1枚余ってます。欲しい人、いませんかー?」と、
客席に呼びかけてたかと思ったら、
「ぷらっとこっだっま~♪」と歌い始めた。
そこから、途切れることなく歌が紡がれていって、
ちゃんとオチまであったりする。
凄いわ~。

初めて、奇妙くんのピアノの弾き語りを聴いた。
『Imagine』からのビートルズ・カヴァー。
イントロを弾き始めたものの、楽譜をセットし忘れて、
スタッフさんにお願いして、ページまで開いてもらってた。
そして「僕ひとりじゃ~何もできない~♪」と歌ってた。

エレキギターは、前日、厚木で買ったんだとか。
ギブソンのES-335かなぁ?
ここの野外ステージの楽屋には「ロック禁止!」の貼り紙があるほどで、
音量の規制が厳しいのだろう。
それなのに「10秒くらいやったら、大丈夫らしいで」と、
エレキを、おそらくアンプはフルテンで、
ストーンズっぽいリフをジャキジャキっと掻き鳴らした。
すっっっごい轟音で。
「やばい、やばい~。怒られる~!」
まるで子供みたいにはしゃいで、嬉しそうだったな~。

ウクレレを使ったのは『イルミネーション』
これは、ちょっと意外な取り合わせだったなぁ。

そういえば、野菜生活がステージ上い置いてあって、
例のラジオ体操の歌も、アカペラで歌ってくれた。
「ええバイトになったわ」だって。

ニューアルバムの中でも、私はかなり気に入っている
『あなたただひとり』は、アーチトップのアコギで。
たしか、パンダ音楽祭のとき、御茶ノ水で買ってきたと言った、
あのギターだね。
素っ気なく、ワイルドな音色に、
奇妙くんの艶っぽい女歌が重なると、いい雰囲気になるんだな。
うん、いいわ。

今日の『なりくさっても』は、ピアノヴァージョン。
鍵盤弾きのサンデーさんが作った曲だけに、
ピアノの響きがよく似合う。

いつの間にか、空が暗くなっていた。

シンプルなギターのストロークに載せて、
奇妙くんが歌い出した曲は聴いたことがない素敵な歌で、
 夜がやってきて 暗闇につつまれても
 怖くはないよ 君がいるから
正確には覚えていないのだけれど、こんな感じ。

なんて名曲なんだ!と思って聴いてると、サビで、
 Darling darling, Stand by me~
・・・なんだぁ、『スタンド・バイ・ミー』だったのか!
訳詞でメロディーも変えて歌ってるから、全く気付かなかった。
シンプルな名曲だとは思っていたけれど、
この曲で、こんなに感動したのは初めてのことだ。
 月が見ている~
と奇妙くんが歌うので、思わず上を見上げてしまう。
屋根しか見えないのにね。
空が見えたとしても、この雨じゃ月なんて見えないのにね。
でも、そこに優しく輝く月が見えたような気がしたんだよ。

ステージから下りて、歌いながら、客席スタンドの
一番後ろまで練り歩く奇妙くん。
「ついてきてー!」と言うので、お客さんがどんどん増殖しながら、
奇妙くんの後ろをゾロゾロとついていく。
まるで、ハーメルンの笛吹きみたいだったなぁ。


奇妙くんの歌声と共に吐き出される白い息を見ながら、
あれは身体という容れ物の拘束から解き放たれた
彼の魂の一部なんじゃないかという妄想が沸いてきた。
留まっていることに我慢しきれず、飛び出してしまった
自由を求める白いソウルの切れ端。
なかなか素敵な妄想でしょ?



いい加減なセトリ、というか、私の思い出せた曲のリスト。


天王寺ガール
アイスクリーム

愛してるんだ
機嫌なおしておくれよ
イルミネーション
Imagine~Lucy in the sky with diamonds~From Me To You
カリフォルニア
45回転
あなたただひとり
君が誰かの彼女になりくさっても
スタンドバイミー
赤いスイートピー
シャンゼリゼ



個人的には、ここからライブ3連チャン、しかも、
二日連続の屋外。
結局、アラバキ行きも諦めちゃったし、
この一連の流れを“ひとり春フェス”だと思って楽しむつもりが、
冬に逆戻りの荒天でスタートをきった。
さて、翌日はどうなることやら。

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