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2012年6月3日日曜日

湯川トーベン@lete (2012/06/01)

湯川トーベン ソロLIVE
6月1日(金) 下北沢 lete
Open 19:30 / Start 20:30
予約 ¥2,500 + drink / 当日 ¥2,800 + drink



ここしばらく、下北沢と私は相性が悪いようで、
来るたびに雨に降られているような気がする。
今日も、なんだか怪しい空模様。
なにしろ、折りたたみ傘というヤツが嫌いなので、
少しくらいの雨なら濡れてやるさ、という気概で生きている。
降るんなら降ればいいさ、こんちくしょー!・・・なのである。

それでも、少し早い時間に下北沢に着き、
ふらふらと彷徨い歩いてて、パラっときたときには、
ダイソーの店頭に傘が並んでいることを確認して
とりあえずの安心を担保したけれどね。



レテは3回目。
今回は直前まで行こうかどうか迷っていたんだけれど、
濃密だけれど、ほんわかした柔らかさを感じる
ここでのライブの雰囲気に惹かれて、やっぱり行こうと決断した。

マックスで20名ほどの狭小空間で、
当然、演者との距離も手の届きそうな近さ。
にもかかわらず(だから、なのか?)なんだか視界に紗がかかったような
非現実的な時間が流れていく。
夢を見ているような、物語の一部に入り込んでしまったような、
恍惚に至る二、三歩手前のふんわりとした心地良さ。

もちろん、その心地良さの源は、トーベンさんに間違いなく、
それがレテの空間で、何倍にも増幅されているのだろう。



一曲目『風小僧』と次の『パナヌファ』は12弦ギターで。
トーベンさんの12弦ギターが聴けるのも、レテならでは、なのかな。
他の場所では見たことがない。
そして、いつもチューニングに苦労している姿を見ている。
チューニングしてるときの、“うへっ”という表情が好き。
休憩に入った時も、12弦のチューニングをする姿を
ずーっと眺めていた。
というか、見蕩れていたと言った方がいいか。

あちこち旅をしているトーベンさん、
レテに来ると「ただいま」と言いたくなる。
帰ってきたという気持ちになる、と。
やはり、トーベンさんにとって特別の場所なんだね。

もう一本のギターはギブソン。
あっ、レテでやるときは、いつもギブソンJ-50か。
ピックアップつけない生音で勝負だと、そういう選択になるのかな。
よく鳴っているものね。

『ステップワゴンの歌』だったかなぁ?
6弦を中指でぐいっと引き下げて、軽くチョーキングしてたのが
ゾクゾクするほどカッコよかったなぁ。

あと、B♭系のコードのときだと思うんだけれど、
人差し指と中指を揃えて、すうっと伸ばしたときの指先の美しさ。
絶品です。惚れ惚れする。

今後のライブの告知的なお話をあれやこれや。
夏休み限定のあの方が参加されるスペシャルセッションや
フォークロックス、ソロの東北ツアーとか、とにかく精力的。
そして、いよいよ明後日に迫ったエンケンバンドのライブ。
あまり大きな声では言えないけれど、
チケットの売れ行きが芳しくないそうだ。
なーーにーー!!?
エンケンバンドに客が入らないって、なんてことっ!?
もー、あり得ない!
音楽好きなら、日本人なら、一度は生でみるべきだよ!
と、心の中で絶叫してしまった。

そんなわけで、宣伝も兼ねて(?)『不滅の男』
トーベンさんの歌う『不滅の男』もカッコいいー!
がなった声が好きなのだ。
ビリビリ痺れちゃうぜ~。


飛び入りのゲストは、倉品翔くん。
GOOD BYE APRILというバンドをやっているという
まだまだ初々しい少年らしさを残した若者。
トーベンさんとの出会いは、彼が中学生の頃で、
地元佐久にやってきたトーベンさんのライブで前座をつとめたらしい。
彼がこの先順調に売れたら、
佐久が生んだ最初のスーパースターになるんだとか。

トーベンさんのJ-50を使って弾き語りで一曲。
高音の伸びやかなボーカルが爽やかだ。
よく鳴るギターの音にマイクなしでも負けてないところに
若いけれど実力充分の貫禄も感じたなぁ。


倉品翔くんは、アンコールにも登場して、
『雨の日と金曜日は』『フォークロック』の2曲を
トーベンさんと一緒に。
翔くんがJ-50、トーベンさんは12弦。

翔くんのハモリが素晴らしかった。
歌ってるトーベンさんも嬉しそうな顔してたなぁ。


トーベンさんのライブを観ていつも思うのは、
人間的な魅力にあふれたライブを体感したなぁ、ということ。
あったかくて、懐が深くて、お茶目で・・・。
そういうのが全部、音楽と融合して響いてくるのだ。
ぱっと見、アットホームなゆるい雰囲気のライブなんだけど、
時折、やるせなさや内なる怒りのようなものが垣間見えて、
ドキドキするような凄味を感じるのだ。
・・・なんだか書けば書くほど、支離滅裂になっていくなぁ。
まったく上手く伝えられないのが悔しいけれど、
そういうこと。

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