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2013年6月19日水曜日

『エンケンロックベスト盤 1996~2012』発売記念ライブ@新宿ロフト

『エンケンロックベスト盤 1996~2012』発売記念ライブ!
出演:エンケンバンド(遠藤賢司 / 湯川トーベン / 石塚俊明)
ゲスト:鈴木茂
6月12日(水)  新宿ロフト
開場 18:00 / 開演 19:00
前売 3,800円 / 当日 4,300円 (税込) +Drink Order
学割:当日 2,500円(要入場時に学生証提示)+Drink Order



今回もはりきってチケット取ったので、
はりきってカブリツキで拝見、拝聴。

実は、ライブの前に映画館で「中学生円山」を観てきて、
映画そのものはともかく、エンケンの圧倒的な格好良さが
堪能できる映像だったので大満足。
今日は一日、エンケン三昧なのだーー!



フロアに入ると、ポータブルのテープレコーダーが、
ステージ上、エンケンの座る椅子の上に置かれていて、
そこから、1970年代の歌謡曲が流れていた。
私にわかったのは、ピンク・レディーとか、
岩崎宏美、石野真子あたり。
もっと古いのは、よくわからなかったけどね~。
あの選曲は、エンケンなのかなぁ?


「ロックベスト盤」のレコ発記念ライブということで、
収録曲は、ピアノ曲を除く全曲をやるらしい。
つまりは、かなり熱いライブになるということだ。
名曲揃いだもんな。

エンケンは唐草模様のシャツで登場。
いつ見ても、背筋がピッと伸びているなぁ。

アコースティックの弾き語りで4曲。
サッカー日本代表のための曲『頑張れ日本』は、
レコードでは、ブラスやストリングスが入ってるんじゃなかったっけ?
それをギター一本の弾き語りとは、凄いな。
自分でも「この曲、難しいんだよ」と言ってたので、
激しくコードチェンジする左手を凝視してしまったわ。
弾き語りで演る前提では作ってないだろうから、
そりゃもう、忙しそうでしたよ。

エンケンの弾き語り4曲の後、トーベンさんが呼び込まれる。
「中学生円山」でも使われた『おでこにキッス』
こういうスローナンバーでの、
トーベンさんのベースが秀逸なのである。
エンケンの囁くような歌に寄り添い、
そっと愛撫するかのような繊細さで音を紡いでいく。
その優しい低音に促される、エンケンの歌の優しいこと。
これは“愛”であるな。

次の曲『Who do you love!』は、
トーベンさんもベースをアコギに持ち替える。
二人のアコースティック・デュオが、カッコよかった。
それほど激しくストロークしてるわけじゃないのに、
音に迫力があったのだ。
気迫かな。

トーベンさんと入れ替わりで、鈴木茂さんが登場。
『ラーメンライスに乾杯』ライブで聴いたの初めてかもしれない。
とにかく、茂さんのギターの音色の艶っぽさに驚いた。
エンケンが弾くアコギの音の間隙を埋めるような、
合いの手を入れるような弾き方なのだが、音の存在感が凄かった。

『やっぱりあなたの歌でなきゃ』を
茂さんとトーベンさんの3人で演奏した後、
次の曲は『君にふにゃふにゃ』で・・・とMCを始めたエンケン。
下手ではトーベンさんが、ニヤニヤしている。
じゃあ、やります。と、エンケンがスタンバイに入ったところで、
私も気付いた。
ん?ドラムは入らないの?トシさんは・・・?
トーベンさんがニヤニヤしながら、エンケンの顔を覗き込むも、
気付いてもらえず、袖からスタッフさんが出てきて
エンケンに耳打ち。すると・・・。
あっ!ふふふ・・・と、笑ってトシさんを呼び込んだ。
忘れられちゃったのね、トシさん。

確かに、今日の構成は、メンバー入れ替わりが多く、
進行を覚えるのは難しかっただろうと思う。
そういえば、エンケンのハープも、10種類くらい用意されてて、
それも段取りが複雑そうでしたわ。

やっぱり、エンケンはロックやな~。
なんて、ご本人に言ったら「純音楽だ!」と叱られてしまうかな。
音楽のジャンル分けという意味ではなく、
ファッション、カルチャーという意味をも超えた、
生き様として、他者と対峙する姿勢がロックだと思うのだ。
凄まじくカッコいい!

『史上最長寿のロックンローラー』が大好きだっ!
これをライブで聴きたくて、聴きたくて。
尺が長いせいか、ライブではあまり演っていないんじゃないかな。
このリズムは、血がたぎるわ~。
口上のような歌も、かっこいいし。
アンプに向かってフィードバックをかけてるエンケンの後ろ姿が、
すごくカッコよくて、絵になるなぁ、と思った。
長い足を大きく開いて、少し腰を落として。
安定感のあるキレイなシルエットなのだ。
さすが、四股踏んで鍛錬してらっしゃるだけのことはある。

ここから『東京ワッショイ』までの流れは、強烈だった。
バンドのエネルギーが迸って、前で見てた私は火傷しそうだったよ。
そんな中、猫踊りが出てくるのがエンケンの可愛らしいところ。
しかも、エンケンの猫の形態模写は
池野めだか並みに本物っぽいのであるよ。(←関西人にしか伝わらん)

最後に『ド素人~』で、エンケンのワンマンショー。
これはいつ観ても圧巻。
たぶん、体内を流れる血のように、音楽が流れていて、
それを高い純度で取り出すような作業を
行っているんじゃないかと思うのだ。
だから、その音を聴いていると、エンケンのインナーワールドに
取り込まれてしまったような感覚になる。
トリップしてしまうのだ。

そして、トーベンさん、トシさんのソロへ。
まだ、さっきのトリップ状態のまま、
そのフィールドの主が切り替わる。
トーベンさんも、トシさんも、己の中から湧き出すグルーヴに
真摯に向き合っているのが伝わってくる。
そんなに容易いことではないはずで、だからこそ、痺れるのだ。
再び三人の音が重なると、それぞれの個は個の輝きを放ちつつ、
大きなひと塊りになる。
威力絶大!失神しそうだぜ。


アンコールは、エンケンバンド+茂さんの4人で、
『俺は勝つ』
平均年齢63才だそうだが、なんて豪華な面子なんだ!と
改めて溜息が出る。
こんなの見せられたら、四十代なんて
まだまだ“あまちゃん”だわー、と思わざるを得ない。



01.純音楽の道
02.口笛ふいて
03.頑張れ日本
04.心の奥まで抱きしめて
05.おでこにキッス
06.Who do you love!
07.ラーメンライスで乾杯
08.やっぱりあなたの歌じゃなきゃ
09.君にふにゃふにゃ
10.惚れた!惚れた!
11.嘘の数だけ命を燃やせ
12.フォロパジャクエンNo.1
13.史上最長寿のロックンローラー
14.踊ろよベイビー
15.東京ワッショイ
16. ~ド・素人はスッコンデロォ!
~東京ワッショイ
enc01.俺は勝つ
enc02.夢よ叫べ
enc03.夜汽車のブルース



終演後、CD購入者のサイン会に並んだ。
気の利いたことは言えないけれど、
一応、準備してきたとおりのことは言えた。
エンケンの目は、本当に優しいんだよね。

今日は、握手の代わりに“猫タッチ”!
なんだかすごく幸せな気分!
これだと掌の汗ばみも気にならないし、流行るといいのにな。

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