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2012年10月21日日曜日

斎藤誠の楽しいライブ!! 2012@横浜THUMBS UP

「斎藤誠の楽しいライブ!! 2012」其の三
メンバー:成田昭彦、深町栄、角田俊介、河村カースケ智康、片山敦夫
ゲスト:金原千恵子(violin)
10月19日(金)横浜THUMBS UP
OPEN18:30 / START19:30
ADV¥4000 《SOLD OUT!》



サムズで誠さん、という楽しくないわけがないシチュエーション。
平日に横浜ということで、ダッシュで退社して駆けつけ、
私のお気に入りの席を確保。



誠さんとバンドメンバーが登場。
本日の編成は、フルメンバーから
ギターのふーみんさんが欠けているのが、少し残念。
それでも、あまり広くないステージの上は機材でいっぱい。
この眺めがいい。

開演前に流れていたSEが消え、
「斎藤誠の楽しいライブ2012、始まるよー」という
垢抜けない声のアナウンスが流れ、会場にクスクスと笑いが起こる。
最初は、私も気付かなかったのだけれど、
あの声、ふーみんさんでしたわ。
今日来れない代りに、誠さんがお願いして吹きこんだらしい。
毎回思うことなのだが、函館ってそんなに訛りきつかったっけ?



ライブは『ノー・ノー・ボーイ』からスタート。
スパイダースのカヴァー曲で、アルバムにも収録されてるけど、
こうやって、バンドのライブで聴くのは初めてのような気がする。
少し意外な選曲だった。

セットリストは全体的に、懐かしめの曲が多かったな。
一番新しいアルバムが出てすでに5年以上たっているけど、
この「POP ROCK SHOP」からの選曲が少なかったのだ。
最近のライブは、このアルバムからの選曲が中心だったので、
懐かしい選曲が、却って新鮮に感じたりした。

来年はデビュー30周年で、
どうやらNewアルバムのリリースも来年になりそう。
毎年恒例になりつつある1月3日の、誠さんのお誕生日ライブ、
その日も「古い曲ばかり演ろうかと思ってる」とのこと。
節目を迎えるにあたって、
今までを振り返るような機会が多いのかもしれないな。

誠さんのギターは、いつもの赤のシンライン。
結局、前半はこれ一本しか使わなかった。
その後も、アコースティックに持ち替える以外は全部シンライン。
なんだか、これも少し意外な感じ。

『歌えよヒッピー』のイントロで、キュンときた。
アルバム「PRADISE A GO! GO!」は、高校1年生のとき
レコードが磨り減りそうなほどに聴き込んだ1枚。
はっきり言って、今聴くとアレンジが古臭いのだが、曲はいい。
だから、もっともっとライブで聴きたい。
現在の誠さんのバージョンで演って欲しいのだ。

新曲『飛ばせドライバー』では、
半強制的にシンガロング。
だって、入場のときに配られたフライヤーの中に、
サビの歌詞を印刷した紙が入っていたのだよ。
誠さんに言われるまで、ぜんぜん気付いてなかったけどね。

前回、打ち込みで初披露された曲だけれど、
やっぱりバンドはいいなぁ。
楽しさが違うわ。



休憩を挟んで後半スタート。

ここで誠さんから、新しいユニットが紹介される。
今日が首都圏デビューということらしい“フカカッタ”
名前のとおり深町さんと片山さん、鍵盤のお二人のユニット。
バンドのセッティングになっているため、
ステージの上手と下手に離れていて、少しやりにくそう。
「遠いな」と何度も言っていた。

演奏された曲は、ボサノヴァ。
深町さんが「片やんの歌が聴きたくて」と選曲されたそうだ。
まぁ、曲の方は置いといて、このお二人のMCが
オフビートというか、なんとも言えない味わい深さ。
絶妙な間、でしたわ。

すでに来年の2月に自由が丘のマルディグラでのライブが
決定しているらしい。
うん、あのお店に合ってるかも。


残りのメンバーが出てきて、
誠さんはマーティンのギターをセッティング。
これは新しいやつですね、OOOかな?
音の鳴りがまだ“若い”感じ。

個人的には世界一キュートなラブソングだと思っている
『初恋天国』から二部のスタートして、『バースデー』
『SOMEDAY SOMEWHERE』まで、アコギで。

『SOMEDAY SOMEWHERE』も、「PRADISE A GO! GO!」に入っている。
当時、誠さんのラジオ番組のエンディングで流れていた。
これを聴くと、どうしようもなく15才の自分に戻ってしまう。
私にとってはそういう曲なのだ。
ライブで聴くたびに、せつなくて涙が出てしまうのだけれど、
今回ももちろん、そう。
でも、今日はなんだかちょっと違った。
せつない、というより、もっとハッピーな気持ち。
顔はニコニコ笑いながら、誠さんを見ているんだけれど、
なんだか涙がこぼれてくるのだ。
なんだろう、この気持ちは?

そして、いよいよゲストの金原さんが登場。
「演奏はもちろんですが、人間的に素晴らしい」と
誠さんが大絶賛。
まずは『Waltz In Blue』で、沁みいるようなヴァイオリンを
堪能させてもらった。

ヴァイオリンの響きはドラマチックで、
こういうバラード系の曲には威力を発揮するよね~。
と、こ、ろ、が。
この後の選曲が意外にも『HOLDING ON』とか
『オレはディレクター』とか、ファンキーなナンバー。
このときの金原さんが、最高にイカしてたんだな。
バンドとの息がピッタリで、ノリが素晴らしい。
キメの3連符なんて、鳥肌が立つくらいピッタリとハマってて、
カッコいいったらありゃしない。

誠さんはもちろん、角田さんも、ときどき金原さんの方を見ては
ニコニコと嬉しそうな表情をしていた。
後で、誠さんに「さっきまでと弾いてるときの顔が違う」と
言われて、「そりゃ、当たり前だろ!」と。


アンコールで、サプライズ。
金原さんが、ハッピーバースデーのメロディーを奏で始め、
カースケさんがケーキを手に持って登場。
「えっ?誰の?」という表情の誠さん。
実は、1983年10月21日にデビューした誠さんの
29周年のお祝いだったのだ。
そのケーキ、シンラインのデコレーションがしてあって、
なかなか手が込んでいたなぁ。

最後は『あなたに逢いたい』を大合唱。
いいライブだったなぁ。



ノー・ノー・ボーイ
タヒチ
歌えよヒッピー
Don't Give It Up!
黄色いダイアモンド
SMILE AND SLEEP
風を抱いて走れ
飛ばせドライバー
宇宙から来た石

初恋天国
バースデー
SOMEDAY SOMEWHERE
Waltz In Blue
HOLDING ON
オレはディレクター
PLEASE!

EN.1
眠らない僕の想い
別に奇跡なんかじゃないから

EN.2
MOON SHINE
あなたに逢いたい



最近よく思うこと。
十代の頃に聴いていた音楽は、私という人間の一部分を作っている。
すっかり忘れていたとしても、それは間違いなくある。
私の中にある。


誠さんに対する私の執着は、今の誠さんの音が好きというよりも、
ただのノスタルジーに過ぎないのかなぁ、と思っていた。
それでも、そのノスタルジーで心が震えるならば、
それで構わないと思う。

でも、今日のライブを観て、それだけじゃないと確信した。
金原さんが入ったことによって、新鮮な興奮を感じた。
新曲も聴けたし、
これからも、まだまだ新しい誠さんの音に出会えると思うと、
ドキドキしてしまう。
このドキドキはノスタルジーなんかではないから。

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