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2012年4月29日日曜日

春はやっぱり湯川トーベン!@下北沢ロフト

『春はやっぱり湯川トーベン!』
出演:湯川トーベン  O.A:ネロ
4月27日(金) 下北沢ロフト
Open 18:30 / Start 19:00   
前売3000円 / 当日3500円




開演時間の間際に滑り込んだので、
今日は後ろから見れればいいや、と思っていたのだが、
なぜか一番前の席が空いていたので、スルッと入ってしまった。
基本的に控えめな性格だと自分では思っているのだが、
どうもライブ絡みになると、図々しくなれるみたい。
間近で見たい!という欲求が強いんだろうなぁ。


本日のオープニング・アクトはネロくん。
十三ファンダンゴで「湯川トーベンがやって来る!ヤァヤァヤァ」
というライブを主催している若者。

ギターはハミングバード。
ひょろりた痩せた彼が、猫背で訥々と言葉を置くように歌う姿は
どこか友部正人の雰囲気だ。
声なんかは全然似ていないんだけれど。

そんなフォークの匂いを振りまきながら2曲を演奏。
「家で歌ってるときは、もっと上手いんですよ」
「今度、家に聴きに来てください」だそうです。

最後の曲は、以外にもロックなテイスト。
これは、私だけの勝手なイメージなんだけれど、
ヒロトが作りそうな曲だなぁ~、と思った。

ネロくん、歌もギターも決して上手いとは言えないし、
少しオドオドしているような不器用な感じもする。
だけど、これが彼の持ち味なんだなぁ。
素朴で、どこか振り切れない、煮え切らない、そういう雰囲気を
飾ったり取り繕ったりせず、そのままステージに持ち込むのって、
実はすごいことなんじゃないかな~、なんて思うのである。
すごく良かった。
(上から目線でゴメンなさい)




さて、いよいよトーベンさん。
赤のフォークロックスTシャツをお召しでしたね。

「本日はお足元の悪い中、どうもありがとうございます」
というわけで、雨の歌を、と『雨の日と金曜日は』
ハープを吹きながら、スリーフィンガーで。

歌い終わってから、
「“なんちゃってフォークシンガー”みたいでいいでしょ」と。

今日のギターは、お馴染みの“茶太郎”くん。
トーベンさんのシグネチャーモデルのアコギ。
ちょっと気になったのは、ピックアップが変わってたこと。
いかにも仮付けというような取り付け方だったんだけれど、
何かトラブルでもあったのかなー。

「このギターが、いい音になってきたんだよ~」
と嬉しそうに話すトーベンさん。
もう、あちこちキズだらけなんだけれど、
それをまた愛おしげに思っているようで、
キズができたら、場所と日にちを書いておくそうなのだが、
「弾いてるうちに消えちゃうんんだよね~」

『太陽の光』で
ベースラインが半音ずつ下がっていくとこが大好き。
音の響きが好きなのは、当然ながら、
指フェチ的に、見どころなのだよ。
あの人差し指に合わせて、左手がグイーっと広がっていくところが。
私じゃ、絶対そこまで届かないもんなー、と
思わせてくれるところが、たまらんのですよ。

トーベンロックバンド(ロジャーさん、レイブンさんとのバンド)で
よく演ってたという曲、たぶん『日出ずる国』と言ったと思うのだが、
これが、まあ、のけぞっちゃうほどカッコよかった。
ゴリゴリのロック。
なんで、こんなのアコギ一本で演っちゃえるのかなぁ。
もうカッコよすぎて、痺れまくったー。

下北沢ロフトのステージにはピアノがある。
前回も一曲弾いてくれたので、
今日もトーベンさんのピアノが聴けるんじゃないかと
密かに期待していたのだ。
その期待どおり、トーベンさんがピアノの前へ。
「慶一さんの曲『月夜のドライブ』を演ります」

私からは、ピアノを弾くトーベンさんの背中が見える。
照明が落ちて、スポットライトが当たって、
ステージ後ろのスクリーンに影絵のトーベンさんが現れる。
そして、アップライトピアノが鏡面のように、
トーベンさんの顔を映していて、
延べ3人のトーベンさんが、一つの音を奏でている光景が
曲の世界観とピタリとハマっていて、幻想的で素晴らしかった。

続けてピアノでもう一曲。
前にも聴いたことあったな、と思いながら聴いていたのだが、
生まれた町に帰れずにさまよう人々・・・
というような歌詞がのっていて、あれ?と思った。
これは、ひょっとして、震災後に書かれた曲なのではないのか?
確かめたわけではないけれど、たぶん。

最初にネロくんと出会ったとき、
トーベンさんのライブを一番前の席の至近距離で
キラキラした少年の目で見ていたんだとか。
私だって、いつも負けないぐらいに目を輝かして
トーベンさんのライブ見てるんだけどね。
悲しいかな、オバサンの邪な瞳では“キラキラ”は無理か。

今日、ついさっき作った曲を演ってしまうというコーナー。
披露されたのは『一週間』という曲。
さらりとポップで聴きやす曲でしたよ。
「月曜日、火曜日・・・」という歌詞は、
どうしてもギターパンダの『金曜日』が頭をよぎってしまうけど。

ところで。
私が前からタイトルを知りたい~と言っていた曲、
あの曲の仮タイトルが『青春パンク』って本当ですか??

最後、ダブルアンコールで登場したトーベンさんが
再びピアノの前に座って弾き始めた。
前にも聴いたことがある。
確か、斉藤哲夫さんの曲だったはず。
(後で調べたところ『頭の中一ぱいに続く長い道』とわかった)
もちろん、ピアノで聴くのは初めてのはず。
とてもドラマチックな曲で、鳥肌モノの歌と演奏だった。
ピアノに映るトーベンさんの表情も美しくて、
最後の最後まで、夢見心地でうっとりしてしまったのだった。

2 件のコメント:

  1. 下北沢と高崎、場所は違えど同じようなことをしてました。

    番号が悪くて諦めていたのに、おしゃべりに夢中の男性前がスカスカ。怒られるかな?とドキドキしながら、「すみません…」と頭を下げてスルリと2列目へ。日頃は、私も控えめなほうだと思うのですが。

    そして、夢見心地でうっとりも一緒。今回は、完全に目がハートになってました(苦笑)。
    あの瞬間の瞳は、情けないくらい無垢でキラギラ(光に若干の鈍さあり?)のはずです。ぜひ一度、nemuriさんの瞳を覗かせてもらいに行かなきゃ!間違いなく、私の阿呆面は晒すことになりそうですからね…。へへへ。

    興奮を冷まそうと、缶ビール片手に夜の町を歩きました。朧月が優しく照らしていましたよ。

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  2. >サフィレットさん
    私の瞳、もっと魅力的に輝いてくれるといいんですけどね。
    ステージ上から見ると、アホ面丸出しで、どちらかというと気持ち悪いかもしれません。
    あー、どうしよう・・・。
    気持ち悪いババァだと思われてなければいいのですが。

    サフィレットさんのキラキラおめめは、近いうちに、しっかりと確認させてもらいますね。

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