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2013年2月13日水曜日

勝手にしやがれ/奇妙礼太郎トラベルスイング楽団@La.mama

『道玄坂異種格闘技戦 vol.48』
勝手にしやがれ / 奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
2013.02.10(SUN) 渋谷 La.mama
OPEN/START 18:00/18:30
ADV/DOOR ¥3000+D/¥3500+D




今回もミラクルな良番をゲットしていたので、
ライブハウスの老舗、ラママへ、颯爽と乗り込んで行ったのだ。
どういうわけか、これまで縁がなくて、
今日が初めてだったのですよ。

店内は正方形の一隅を斜めに切り取るようにして
ステージが作られていて、その高さはないものの、
フロアは3段階くらいの段差のある造りになっているから、
後ろでも、わりと見やすいんじゃないだろうか。
まぁ、私は最前列ど真ん中だったんだけどね。
本当は、もう少し下手寄りに行きたかったんだけど、
下手サイドは勝手ファンの方に人気のようで、
遠慮して詰めてたら、どセンターになってしまったのよ。

前売りは、ソールドアウトしてるため、
フロアはぎゅうぎゅう。
ロッカーが無いので、最前に行けて本当に助かった。
足元に荷物が置けたからね。
この季節、駅のロッカーに上着まで突っ込むことはできないよね。

なんとなく、出順はトラベル先攻だと予想していたのだが、
ステージにウッドベースがドーンと置いてあったので、
勝手さん(←気を遣ってさん付けしてみた)が先攻と判明。
トラベル先攻なら、勝手さんは下がって後ろで見てもいいかな
と思っていたのだが・・・。




勝手にしやがれ
えーっと、はじめまして・・・。
初心者のくせに、最前列ど真ん中にいてゴメンなさい。
という気持ちがあって、最初はちょっと萎縮してしまったんだけど、
まぁ、いいバンドがいいプレイをしてくれれば、
簡単にゴキゲンになってしまうのよ、単純だから。

こういう、ブラス中心のバンドを
ライブで観たことがなかったから、すごく新鮮。
それぞれの楽器にワイヤレスマイクが付けてあるので、
ステージ上の動きが自由で面白い。
でも、キメのところは外さず、きびきびと整然とした感じが、
スポーツでいうところのフォーメーションプレイのよう。
カッコいいわ~。

インスト曲がメインなんだけど、武藤さんのヴォーカルもいい。
あの嗄れ声は、たまらなくセクシーだなぁ。

1曲、武藤さんが前に出てきてスタンドマイクで歌う曲があった。
覗き込んだセットリストから推測すると、
『ブコウスキーの夢』というタイトルの曲だと思うのだが、
芝居っ気たっぷりに、酔いどれながら歌う武藤さんがステキ。
ブコウスキー的世界観を見事に演じきっていた。
後で「ちょっとヤリすぎだった?」と言って、
笑った顔がチャーミングで、キュンとした。

で、初めての経験。
トロンボーンのスライド管をよける為に少し頭を下げたり、
左右にずれたりしなければならなかったの。
自分の頭の上でトロンボーンが演奏されてるなんて、
なんか不思議で、楽しかったなぁ。
しかも、トロンボーンの福島さん、男前!

みなさんスーツと帽子でビシッとカッコよくて、
管楽器特有の色気を感じたな~。




奇妙礼太郎トラベルスイング楽団
大所帯なので、セッティングが大変そうだ。
それも、見てて楽しいのだけれど。

本日の編成は、vo/gt奇妙 tbトミー tbかをり A.saxますこ
T.saxユージェイ keyサエツ org岩井ロングセラー gtシオミ
ba安田 drてっし~ percキツネうどん (公式ツイッターより)

『タンバリア』のイントロが始まって、奇妙くん登場。
おっ、ジャケット着てる!ネクタイも!
・・・と思ったのも束の間、歌い始める前に脱いでた。
ええっ!?その衣装の意味は?
後のMCで「けっこう高いんでね、汚したくないんですよ」って。

トラベルというバンドは、パーティーバンドなわけですよ。
「とりあえず、盛り上がってパーっといきましょ!」という
スピリッツが溢れてるのよね。
何より、ステージに立つメンバー達が、めちゃくちゃ愉しんでるのが
観ていて伝わってくる。
その愉しさがフロアにも伝染していくのだ。

でも「トランペットが女を~」の件で、
UJがサックスを吹いたときに、サントウさん居ないんだなぁ、と
ちょっと寂しいような気分にもなったけれど、
そもそもメンバーが固定じゃないバンドなのだから、
この感傷はまちがっているよね。
でも、トランペットが聴きたいな~と思うので、
ステキなラッパ吹きが現れることを祈る。

奇妙くんのシャツはいつものようにピチピチ。
痩せてるわりに、ムチムチした体の線が露わになって、
とても艶かしい。
そして、ジャンプする姿が美しい。
やっぱりロック・シンガーは、ジャンプのキレが大事だわ。
ヒロト然り、圭介然り・・・。

「20分くらいの持ち時間がいいんですけどね」って。
ちょっと時間を持て余し気味に、ゆるゆるダラダラとMC。
よく「今日もベロベロでしたねぇ」と言われるけれど、
飲んでないんですよー、と。
ステージで喋ってる奇妙くんは、いい感じの酔っ払いやもんね。
でも、素面なんだね。

今回も、サム・クックのカバー演ったね。
トラベルにはよく似合う曲だと思う。
あの訳詞は、奇妙くんのオリジナルなんだろうなぁ。

奇妙くんがギターを持って、ロック色の濃いナンバー
『あの娘に会いにゆこう』
ギターは黒のテレキャスで、フロントPUがハムのやつ。
ギターを弾く奇妙くんも色っぽいなぁ。

「じゃあ、Dで」と即興で、ホーン隊との出会いを紹介する
『ホーミータイ ホーン隊』を歌い始める。
ちょっとキュンとするせつないメロディーに淀みなく言葉をのせて
あるときは歌い、あるときは語り、巧みに引っぱっていく。
こういうのが、本当に上手いんだよなぁ。
とくに、Tbのトミーとの出会いのストーリーが面白かった。
用水路で溺れていた幼いトミーを奇妙くんが助けたというお話。
奇妙ワールド絶好調ですな。

他にも『オー・シャンゼリゼ』では、「四つ打ち、ちょうだい」と
リズムの指示まで出して、アドリブをぶつけてくる。
それをバンドメンバーが、ニコニコと受けて立ってるさまが、
本当に楽しげ。
そうか、そうなんだな。
このバンドは“奇妙礼太郎”というハプニングを
全力で楽しんでしまうところこそが魅力的なのだよ。
そして、それはステージの下にいる私たちも同じ。
奇妙くんが、何を歌うのか、どんなことをしでかすのか、
ワクワクしながら待っているんだよ。

セットリストは、ほぼ定番で、お約束どおりの進行なのに、
新鮮さを失わないのは、そういうことなんだよね。


アンコールは当然、『~彼女になりくさっても』
奇妙くんの声に、胸が張り裂けそうになる。
最後はいつも、この歌声にやられて呆然としているうちに、
終わってしまうんだよなぁ。



タンバリア
機嫌なおしておくれよ
わるいひと
桜富士山
ツイストで踊りあかそう
あの娘に会いにゆこう
(ホーミータイ ホーン隊)
SWEET MEMORIES
星に願いを
オー・シャンゼリゼ

君が誰かの彼女になりくさっても


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