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2013年10月28日月曜日

『秋はやっぱり、湯川トーベン!』 @下北沢LOFT

『秋はやっぱり、湯川トーベン!』
10月18(金) 下北沢LOFT
19:00open / 19:30start  
予約3000円 / 当日3500円
ゲスト:藤原マヒト(Piano) 


 
下北沢でのソロライブというと、leteの方がお馴染みだけれど、
1年に1、2度、このロフトでも演っている。
leteは全体のスペースが狭いせいもあって、
PA等は通さない生音でのアットホームなライブになるが、
当然、ロフトではPAを通すので、ライブハウスらしい
ステージが観られるのだ。
アップライトのピアノが置いてあるので、
なかなか見られないトーベンさんのピアノの弾き語りも
ここでは何度か見せてもらった。

前回、5月のロフトでのライブは、まさにニューアルバムの発売日で、
その収録曲をじゃんじゃん演っちゃう、
さながら、実演販売のようなライブだったんだよなぁ。
つまり、レコ発ライブ、ということなんだけれど、
見本市のように、目新しい曲たち(といっても、
ライブではお馴染みのものも多かったが)が並んだセットリストは
新鮮で面白かったなぁ・・・。

で、今回は鍵盤弾きのマヒトさんがゲスト。
これは、楽しいことにるぞーという予感がビシバシ。
非常に楽しみだったのである。



最初は、トーベンさん一人のステージ。
今日も12弦ギターが活躍している。
そのトーベンさんの後ろには、エピフォンのエレキが置かれていて、
出番を待っていた。
トーベンさんのエレキギター、最近聴いてないもんなぁ、と
私もその出番を焦がれるように待っていた。
・・・はずなんだけど、どの曲でエレキ使ったのか、忘れた!
なんという脆弱な記憶力。情けない。

ステップワゴンの歌で、古典的なロックンロールのフレーズを
弾くときの指が好き。
6弦の上で小指をグイっと伸ばしてるとこ。
少し負担のかかる動きというのは、色っぽく見えるものなのだ。
そういう意味に於いて、バレエ・ダンサーの美しさと似ているかもしれない。

『しょーもない僕~』は、本当にカッコいい曲だなぁ。
私は腹筋をむぎゅーっと捩らしていた。
あぁ、6弦のベンドが・・・、なんてメロメロになりながら。
アウトロもまた、凄まじいギターを掻き鳴らしつつ、マヒトさんを呼び込む。
マヒトさんのピアノが、ギターの音色の隙間に潜り込むように
じわりと入ってくる。
長い長いアウトロ。
こういう探り合いながらのセッションはエキサイティングで、
観ててドキドキさせられる感じがたまらない。

マヒトさんがソロ曲を一曲披露。
正式なタイトルはわからないけど、
サビが「ギャラ落とした~♪」という、せつない歌だった。
もちろん、実話である。
メロディーとマヒトさんの声とで、このせつなさが
何倍にも増幅されて、涙流しながら笑ってしまったわ。
マヒトさん、面白い~!

前回のleteで初披露された新曲『風邪のうた』を
マヒトさんが弾く12弦ギターとのアンサンブルで。
ちなみに、12弦ギターは「気合い」で弾くものなんだそうですよ。
テンションが高いから、押さえるのに力がいるみたい。
「ほら!こんなに(指先に)跡がついちゃったよ!」と、
マヒトさんが手をこちらに向けるので、どれどれ、と、
その指先をマジマジと拝見させていただきましたよ。
(そう、マヒトさんの真正面に座ってたのですよ!)

後はずっと、マヒトさんはピアノで参加。
ピアノの前に座ると、トーベンさんに背を向ける格好になるので、
ときどき、チラッと後ろを振り返りながら、
タイミングをはかってるマヒトさん見てたら、
ああ、この人もバンドマンだなぁ、としみじみさせられてしまった。
誰かと一緒に音を鳴らすことを心から楽しんでいる。
その表情でわかる。
いい顔なんだよねー。

潮音嬢のニューアルバムにも参加しているマヒトさん。
リリースは11月だそうだ。
そのアルバムに、おおはたくんが提供した『にじみ』という曲が
入っているそうなのだが、これをリリース前にカヴァーするお父さん。
いいのでしょうか?
一応、おおはたくんには了解を得たそうだけれど、
「はやっ!」と驚かれたらしい。
・・・だよね。
「いい曲だよね、おおはた節だよ」とトーベンさんが言うとおり、
とても、おおはたくんらしい素敵な曲だった。
優しさで包まれているけれど、とてもヒリヒリした歌。
ちょっぴり涙が出ちゃった。

潮音ちゃんの歌も聴いてみたいし、
おおはたくんが歌うのも聴いてみたいな。
それでもトーベンさんの歌が一番好きだ、と
思っちゃったりするかもしれないが・・・。

そういえば、12月のB.Y.G.でのトーベンさんのライブは、
おおはたくんを含めたフレッシュなバンド構成になっていて、
個人的にとても楽しみにしているのだが、
この日に間に合うようにベスト盤を作るらしい。
還暦&40周年の記念すべきアニバーサリー・イヤーの勢いにのって、
やっちゃおうということなのかな?
ますます、12月20日が待ち遠しくなりましたよ。


アンコールの『Like a Rolling Stone』が、素晴らしかった。
これもまた、ヒリヒリする歌。
ディランの曲だから当然といば当然なんだけど。
トーベンさんが喉を絞って、がなるように歌うときの声は、
凄い迫力で、キリキリと突き刺さってくる。
(おまけにセクシーだ)
これに、やられてしまうんだよなぁ・・・。


ダブル・アンコールは、マヒトさんの選曲で
『風小僧』

ここで、なぜかこの日2個目のハープホルダーが登場。
友部さんからエンケン経由でトーベンさんの元へきたものだとか。
あっ!
それじゃ、圭介とお揃いじゃん。
圭介が「これニューヨーク製なんだよ」と自慢げに
友部さんから貰ったことをMCで喋ってたもんなぁ・・・。
というどうでもいいことを思い出して、ちょっとニヤつきながら、
この日最後の曲を楽しませていただいたのである。



お月さんが笑ってる
ひねもす
ステップワゴン
歩いてる
秋の日に
しょーもない僕 しょーもない君
ギャラ落とした
風邪のうた
にじみ
天ぷらと月見
朝からゴキゲン

ヨッパライの唄
おはよう今日一日 君は何しているの
はやぶさ

Like a Rolling Stone

風小僧


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