『秋はやっぱり、湯川トーベン!』
10月18(金) 下北沢LOFT
19:00open / 19:30start
予約3000円 / 当日3500円
ゲスト:藤原マヒト(Piano)
下北沢でのソロライブというと、leteの方がお馴染みだけれど、
1年に1、2度、このロフトでも演っている。
leteは全体のスペースが狭いせいもあって、
PA等は通さない生音でのアットホームなライブになるが、
当然、ロフトではPAを通すので、ライブハウスらしい
ステージが観られるのだ。
アップライトのピアノが置いてあるので、
なかなか見られないトーベンさんのピアノの弾き語りも
ここでは何度か見せてもらった。
前回、5月のロフトでのライブは、まさにニューアルバムの発売日で、
その収録曲をじゃんじゃん演っちゃう、
さながら、実演販売のようなライブだったんだよなぁ。
つまり、レコ発ライブ、ということなんだけれど、
見本市のように、目新しい曲たち(といっても、
ライブではお馴染みのものも多かったが)が並んだセットリストは
新鮮で面白かったなぁ・・・。
で、今回は鍵盤弾きのマヒトさんがゲスト。
これは、楽しいことにるぞーという予感がビシバシ。
非常に楽しみだったのである。
最初は、トーベンさん一人のステージ。
今日も12弦ギターが活躍している。
そのトーベンさんの後ろには、エピフォンのエレキが置かれていて、
出番を待っていた。
トーベンさんのエレキギター、最近聴いてないもんなぁ、と
私もその出番を焦がれるように待っていた。
・・・はずなんだけど、どの曲でエレキ使ったのか、忘れた!
なんという脆弱な記憶力。情けない。
ステップワゴンの歌で、古典的なロックンロールのフレーズを
弾くときの指が好き。
6弦の上で小指をグイっと伸ばしてるとこ。
少し負担のかかる動きというのは、色っぽく見えるものなのだ。
そういう意味に於いて、バレエ・ダンサーの美しさと似ているかもしれない。
『しょーもない僕~』は、本当にカッコいい曲だなぁ。
私は腹筋をむぎゅーっと捩らしていた。
あぁ、6弦のベンドが・・・、なんてメロメロになりながら。
アウトロもまた、凄まじいギターを掻き鳴らしつつ、マヒトさんを呼び込む。
マヒトさんのピアノが、ギターの音色の隙間に潜り込むように
じわりと入ってくる。
長い長いアウトロ。
こういう探り合いながらのセッションはエキサイティングで、
観ててドキドキさせられる感じがたまらない。
マヒトさんがソロ曲を一曲披露。
正式なタイトルはわからないけど、
サビが「ギャラ落とした~♪」という、せつない歌だった。
もちろん、実話である。
メロディーとマヒトさんの声とで、このせつなさが
何倍にも増幅されて、涙流しながら笑ってしまったわ。
マヒトさん、面白い~!
前回のleteで初披露された新曲『風邪のうた』を
マヒトさんが弾く12弦ギターとのアンサンブルで。
ちなみに、12弦ギターは「気合い」で弾くものなんだそうですよ。
テンションが高いから、押さえるのに力がいるみたい。
「ほら!こんなに(指先に)跡がついちゃったよ!」と、
マヒトさんが手をこちらに向けるので、どれどれ、と、
その指先をマジマジと拝見させていただきましたよ。
(そう、マヒトさんの真正面に座ってたのですよ!)
後はずっと、マヒトさんはピアノで参加。
ピアノの前に座ると、トーベンさんに背を向ける格好になるので、
ときどき、チラッと後ろを振り返りながら、
タイミングをはかってるマヒトさん見てたら、
ああ、この人もバンドマンだなぁ、としみじみさせられてしまった。
誰かと一緒に音を鳴らすことを心から楽しんでいる。
その表情でわかる。
いい顔なんだよねー。
潮音嬢のニューアルバムにも参加しているマヒトさん。
リリースは11月だそうだ。
そのアルバムに、おおはたくんが提供した『にじみ』という曲が
入っているそうなのだが、これをリリース前にカヴァーするお父さん。
いいのでしょうか?
一応、おおはたくんには了解を得たそうだけれど、
「はやっ!」と驚かれたらしい。
・・・だよね。
「いい曲だよね、おおはた節だよ」とトーベンさんが言うとおり、
とても、おおはたくんらしい素敵な曲だった。
優しさで包まれているけれど、とてもヒリヒリした歌。
ちょっぴり涙が出ちゃった。
潮音ちゃんの歌も聴いてみたいし、
おおはたくんが歌うのも聴いてみたいな。
それでもトーベンさんの歌が一番好きだ、と
思っちゃったりするかもしれないが・・・。
そういえば、12月のB.Y.G.でのトーベンさんのライブは、
おおはたくんを含めたフレッシュなバンド構成になっていて、
個人的にとても楽しみにしているのだが、
この日に間に合うようにベスト盤を作るらしい。
還暦&40周年の記念すべきアニバーサリー・イヤーの勢いにのって、
やっちゃおうということなのかな?
ますます、12月20日が待ち遠しくなりましたよ。
アンコールの『Like a Rolling Stone』が、素晴らしかった。
これもまた、ヒリヒリする歌。
ディランの曲だから当然といば当然なんだけど。
トーベンさんが喉を絞って、がなるように歌うときの声は、
凄い迫力で、キリキリと突き刺さってくる。
(おまけにセクシーだ)
これに、やられてしまうんだよなぁ・・・。
ダブル・アンコールは、マヒトさんの選曲で
『風小僧』
ここで、なぜかこの日2個目のハープホルダーが登場。
友部さんからエンケン経由でトーベンさんの元へきたものだとか。
あっ!
それじゃ、圭介とお揃いじゃん。
圭介が「これニューヨーク製なんだよ」と自慢げに
友部さんから貰ったことをMCで喋ってたもんなぁ・・・。
というどうでもいいことを思い出して、ちょっとニヤつきながら、
この日最後の曲を楽しませていただいたのである。
お月さんが笑ってる
ひねもす
ステップワゴン
歩いてる
秋の日に
しょーもない僕 しょーもない君
ギャラ落とした
風邪のうた
にじみ
天ぷらと月見
朝からゴキゲン
空
ヨッパライの唄
おはよう今日一日 君は何しているの
はやぶさ
Like a Rolling Stone
風小僧
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