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2011年3月21日月曜日

緊急ナイト@紅布

緊急ナイト
3月20日(日)新宿 RED CLOTH
18:00/18:30
前売 ¥3000+ドリンク代¥500
出演:クハラカズユキ(一日店長)/一人ピーズ(大木温之)
/延原達治(THE PRIVATES)/フラワーカンパニーズ(アコースティック)
/うつみようこ/遠藤ミチロウ





本当に飢えていたのである。
音楽に。
たぶん、みんな同じ思いだったんじゃないかなぁ。
チケット完売したそうだから。

久しぶりに、音のシャワーを浴びて、
そして首までどっぷりと浸かってきた。
やたらと「頑張ろう」とか「被災地のために」とか
声高に叫ぶようなこともなく、
まず、私たちが元気を取り戻さなきゃね、というスタンスが
じんわりと温かくて、いい湯加減だったのだ。


店に入ったら、すでにクハラ店長が甲斐甲斐しく働いていた。
私もドリンクの列へ並び、オーダー。
クハラ店長がジンジャーエールを注いでくれたよ。
その慣れない手つきが、キュートだったわ。




ミチロウさんは、急遽出演が決定した。
初めてみる、生ミチロウにドキドキした。
ミチロウさんがステージに立つと、空気がピリっとする。
やっぱりカリスマだ。

気仙沼の友人の話、福島に住むお母さんの話、
言葉は少ないけれど、心を痛めていることが伝わってきた。

獣のようなシャウトが、刺々しい言葉が、心に突き刺さる。
なのに、どこか優しくて涙が溢れる。
とくに『我自由丸(ガジュマル)』のせつないメロディーに
胸うたれて、涙腺は決壊寸前。
あー、ハンカチ出すの忘れてたー!




プライベーツの延原さんは、とってもチャーミングな人だった。
バンドのときは、キリッとしたクールなイメージなんだけど、
ソロのときって、いつもこんな感じなのかな。
フワフワと軽~い(いい意味で!)雰囲気。
「しゃべると不謹慎なこと言っちゃうから、
口にチャック!」と、ニッて笑った顔が、
いたずらっ子のようで、母性本能をくすぐられる。
レイジのあの天真爛漫さは、この血を引いてるからかー、
と納得したわ。

曲は、ほぼミディアムテンポのナンバーで、
良い意味で、軽く、聴きやすくて和んだ。

最後の曲のイントロで、
ピックアップが外れてしまうというアクシデントが発生。
「べつに(ピックアップが)無くても、生音でもいいんだけど、
駅前で歌ってるヤツみたいになっちゃうでしょ?青筋立てて。
一応、カッコつけてやりたいからさ」と、またニッて笑う。
なんて可愛らしさ。
私より年上とは思えないわ。





アコースティックにしては、転換中のスタッフが大勢いるなぁと、
ステージを見ていると、ん?・・・アビさん?
本当は一人ピーズの予定だったけど、アビさんも来てくれたのか、
そーかそーか、じゃ今日は、二人ピーズか・・・。
・・・あれ?ドラムのセッティングしてる?
ん?・・・シンちゃん?

というわけで、
結局フルメンバーで、Theピーズ。
ただ、ハルさんがベースじゃなくて、ギターを持ってて、
音も抑えめで、ちょっとだけイレギュラーなライブになった。

いきなり『生きのばし』から。
あー、もー、そりゃないよ。
私の緩んだ涙腺に追い打ちをかける気だな。

『ドロ舟』でパーッと盛り上がってしまって、
音圧もドカーンと上がった。
ハルさんから「シンちゃん、音が大きすぎる!」と注意されてた。

それにしても、アビさんのギターは泣けるな~。





そして、ようこさん。
節電担当&しっとり担当だとか。
ようこさんは、いつでも真っ直ぐだ。
歌も、発言も、ストレートにズドーンと胸に飛び込んでくる。
連日、どこかのチャリティーライブで歌っているようだが、
傷ついた心を癒し、少しでも前向きにさせてくれる
ようこさんの歌の力は、今こそ大いに発揮されるときだと思う。

予想どおり『Time Out!』を聴いたら、
涙腺、壊れた。
けど、泣きながら「Hey!」と大きい声を出してやった。
そしたら、なんだかスッキリした。
声を出すのが、こんなに気持ちいいとは。

「左利きのギタリストを呼びます」と
純也が登場して『Rockin'』
これも、泣けてしょうがないので、サビのとこは
声を出して一緒に歌っといた。
曲が終わったら、純也はそそくさと帰ってしまい、
「一言くらい、なんか言うたらええのに」と言われてた。

「次は、こういう(指で目尻を引きつらせながら)ヤツ呼びます」
と、竹安くん登場。
なんなの?どうしたの?というくらいのニッコニコ笑顔で。
もう、見てて可笑しくなるくらいに、嬉しそう。
よっぽどようこさんのことが好きなんだろう。
というか、ようこさんいイジられるのが好きなのかも。
曲は『満月の夕べ』
沁みる名曲だな~。




最後は、フラワーカンパニーズ。

この時をどれほど、待ち望んでいたことか。
フラカンに会いたくて、会いたくて、しょうがなかった。
だって、実家なんだもん。
あー、圭介がいる、と思うだけで、ジーンとなった。
泣いちゃうかも・・・と思ってたけど、不思議と大丈夫だった。
ようこさんの歌で泣いたときに、心の浄化がすんだのか。
普通のことを普通に楽しめてる気がして、嬉しくなった。

ミスコニはカホン、マエさんは圭介の小さいアコギ。

圭介、喉の調子が上がらなかったみたいだけど、
声は大きかった。
マイクいらないんじゃないか?
「ようこちゃんと違って、僕は電気がないとダメ」と言ってたけど。

一応、セトリ。

 夕焼け
 雨
 虹の雨上がり
 深夜高速
 チェスト
 アイム・オールライト


圭介、お喋りの方は絶好調。
ずっと、犬としか喋ってなかったからって、
喋り始めると止まらなくなっちゃってた。

PCがネットに繋がらなくなって、プロバイダーに電話するため、
番号を調べるも、「KDDI」じゃなく「KDDL」で調べたため、
登録がないと言われる。
なんで、そこだけ小文字やねんっ!

で、弟に電話して・・・と、純也の話に。
あいつ、2つ下だけど、10センチも大きくて、
昔、セリカの族車に乗ってたんだよ~。
圭介が原付で走ってると、後ろから族車がやってきて、
クラクション鳴らすから、ヤバイなーと思ってたら、
「アニキー!」「純也ー!」となったとか。

さて、今日いちばん幸せそうな男、竹安堅一。
大好きな、キュウちゃん、ようこさん、アビさんと一緒で、
すっげー嬉しそうにしてるのが、めちゃめちゃわかりやすい。
けど、本職のフラカンのステージでは、やらかすねぇ。

アコースティックのステージなので、みんな譜面を置いてる。
なのに、曲順を覚えてなくて、
次の曲、と圭介にふられて、圭介の譜面台と覗き込む。
圭介に「なんでちゃんと、曲順にファイルに入れとかないの」
「百均で売ってるよ」とさんざんに言われるも、
笑ってごまかす。

「チェスト」のときだっけ?
コードも忘れてたよ。
竹安~!!!

本当におかしくて、大笑い。
こんなに笑ったの久しぶりだったかも。
フラカンのMCが湿っぽかったりしたら、嫌だなーと思ってたけど、
いつもどおりのフラカンだった。
私の大好きなフラカン(=実家)に帰って来られたよ。
ありがとう。

30日の紅布でのライブも、野音も、
今のところ、やる方向でいってます、という嬉しい報告があった。
ぜひぜひ、お願いしますよ。




アンコールは『サヨナラBABY』
ようこさんと、一日店長のキュウちゃんも呼びこんで。
私も精一杯、大きな声で、ラーララーと歌った。

あー、スッキリした。

5 件のコメント:

  1. 身を清めて正座をして読みました。
    メンツやセトリだけみると「おもしろそうなライブ、行きたかったなぁ」となりますが、
    nemuriさんのレポ、YOUTUBEのフラカンを見ると、
    東は異常なことが起きているのだと痛感します。
    物見遊山で参加するイベントではないです。
    私が同じ時に行った福岡のライブ、
    ステージは光にあふれ、スピーカーから爆音が鳴っていたのです。
    この当たり前のライブ風景が、
    今、東にないのですね。

    このライブが湿っぽくならず、
    みなさんに、アーティスト自身に音楽を注入したことは間違いないです。
    YOUTUBEで、けいすけが東を代表して、
    「オールライト!」なことを受け止めました。
    本当の全員集合は難しいかもしれませんが、
    ぞろ目の日集合できることを楽しみにしています。

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  2. 改めてレポを読んでいたら
    不覚にも涙が・・・。
    昨夜は一人参加でなくてよかったです。
    圭介のMCや竹安の「頭かきかき」に、その場でちゃちゃ入れられて楽しかった!
    あの日以来初めてです。
    「楽しむ」ことを「不謹慎」だと感じないですんだのは。
    「日本、オールライト!」
    圭介の号令で踏み出せたような気がしました。

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  3. >tokageさん
    確かに、通常営業にはほど遠いライブでした。
    ステージの照明を抑えてあったし、音も小さいし。
    しかも、ライブハウスの中だけじゃなくて、
    店の外に出ても、新宿だというのに、薄暗い。
    いつまで、この状況が続くのかはわかりませんが、
    こういう音楽を提供してくれる場がある限り、
    前を向いて歩いていけそうな気がします。

    ゾロ目、楽しみにしてますよ。


    >りーさん
    良かった、コメント投稿できましたね。

    “不謹慎”なんてクソ喰らえ!です。
    楽しむことをやめてしまったら、
    人間何もやる気になんてならないですよ。
    一人一人が、それぞれ困難な明日に立ち向かうためには、
    楽しむときは、一生懸命楽しまなければ。
    音楽は、希望ですから。

    それにしても、竹安はオモロすぎ。

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  4. サフィレット2011年3月22日 15:34

    交通機関やガソリン供給が不完全な今は、東京が遠く感じます。悔しいけど、今はここで‘ライブ’に思いを馳せるのが精一杯です。
    沈みがちな気分の中、ライブレポを堪能させていただきました!好きなアーティストが歌っているだけで、状況は一歩前進しているのだと確信します。何の心配もなく音を浴びられる日を願って、もう少しこの場所でしのいでいようと思います。
    全員集合、とても楽しみです。あたたかい四人の音に包まれる日が待ち遠しい!日本、オールライト!!魔法の呪文みたいに、元気が出る言葉ですね☆

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  5. >サフィレットさん
    着実にいい方向にむかってると信じてます。
    爆音でライブを楽しめる日がくると信じてます。
    日本、オールライト!
    生き続けてることが最大のメッセージ。

    日比谷の空の下でお会いできるのを楽しみにしてます。
    しかも、サフィレットさんとは2回も会えますね。

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