ページ

2012年4月15日日曜日

HOBO CONNECTION 2012@下北沢440

HOBO CONNECTION 2012 at 下北沢
4/13(金) 下北沢 440
出演:MAGICAL CHAIN CLUB BAND
(リクオ/ウルフルケイスケ/寺岡信芳/小宮山純平)
/ギターパンダ/藤井一彦(THE GROOVERS)
/キム ウリョン(元cutman-booche)
前売 ¥4000 当日 ¥4500 (2オーダー1000円別)
開場18:30 開演19:30




下北沢の駅から440へと急ぎ足で向かう途中で、
一彦氏と遭遇!
普通なら遠目に眺めつつ、スルーするところなのだが、
なぜか声をかけてしまった。「一彦さんっ!」
恥じらうでもなく、テンション上げるでもなく、普通に話しかけてしまったので、
一瞬、知り合いの誰か、と思われたかもしれない。
なんとなく気まずい雰囲気だったので、
「今日、行きます。たぶん前の方で観てます。」とだけ伝えて、
再び急いで440へ向かった。



と、その伝言通りに前方でステージの観やすい席をゲット。
チケットを取って下さった方に感謝しております。



2010年11月から12月にかけて、CDデビュー20周年を記念して、
リクオと縁のあるミュージシャン34組を招き、
大阪、東京、福岡、名古屋で開催されたコラボ・ライブイベント「Hobo Connection」。
その東京公演2DAYSのライブが『Hobo Conanection vol.1(HW024AV)』(2CD+DVD)として
4月10日(火)にバンバンバザールが主催するレーベル、ホームワークからリリース。
合わせて、新たにライブイベント『Hobo Connection2012』が始動。

・・・という今回のライブ。
ホストバンドはMCCBで、メンバーは上記のとおり。
リクオさんとケーヤンはお馴染みだけれど、他のお二人は初めて。

まず、メンバーが登場する前から、
ステージに置かれていた、威厳のあるプレベの佇まいに惹かれていた。
ベーシストの寺岡さん、めっちゃ巧いし、いい音。
調べてみたら、アナーキーなのね。
そりゃ、貫禄だわ。納得。

ドラムの小宮山くんは、軽やかで弾むようなドラミング。
若々しいな~。

このバンドから、ライブはスタート。
基本的にノリのいいロックンロール。
何度も公演をこなしてきているので、バンドとしてのまとまりもいいし
お客ののせ方も心得てるよね~。
ただ、私の席からはリクオさんのピアノが少々聴きづらく、
そこだけがちょっと残念だったな~。

そうだ、もうひとつ、指フェチ的に残念だったことが。
譜面台の罠にはまり、ケーヤンの手元がほとんど見えなかったのだ。
ステージのセンターは後のゲストの為にスペースを空けているので、
ケーヤンの立ち位置はかなり端だったしね~。
そんなわけで、寺岡さんのベースを中心に観ていたのだ。
私って、塗装の剥げた使い込まれたプレベにときめくらしい。キューン。



一人目のゲスト、キム ウリョン。
元cutman-boocheというわけで、ドラムの小宮山くんに「久しぶり!」と
ステージ上で挨拶したりして。

ウリョンくんのギターはシンライン。
ライブが始まる前からステージの中央にドーンとセッティングされてて、
えーなー、あれ欲しー!と、羨望の目で眺めていたのだ。

で、ウリョンくんの歌声がいいのだ。
ブルースやわ~。
『陽よ昇れ ~Let it Shine on』が、めちゃくちゃ良かった。
ウリョンくんとケーヤンの(この後ゲストが入れ替わった後も
何度も同じような場面を見ることになるのだが)ギタリスト同士が向い合って、
掛け合うようにギターを弾く姿に、魅せられてしまう。
そして、ケーヤンのギターソロのフレーズを聴いていて、
この人のルーツはブルースなんだなぁ、というのがヒシヒシと伝わってきた。



2番目のゲストは、ギターパンダ。
さて、パンダはどうやって登場するのか?というのが、
今日の私の一番の関心事でもあったのだが、ウリョンくんに手を引かれて、
マイク前まで連れてきてもらってた。
薄々、のりをさんの背が高いということは知っていたのだが、
こうやってバンドを従えてステージに立ってみると、本当にデカい!
まさに、ジャイアントなパンダですわ。

こちらこそイエーイ!と、自己紹介の歌を歌い、
あっという間に観客をパンダーランドに引きずり込んでいくさまは圧巻。
バンドのメンバーも楽しげに笑っている。

2曲目『10円』の途中で、小事件が起こったのです。
(後ろの方に座ってた人は、まったく気付いていかもしれないけど)
パンダがピックを落としてしまったのだ。
一瞬、屈んで拾うような気配だったのだが、
見えなかったのか、屈めなかったのか、あきらめたみたい。
予備の用意はない。曲は続く。
さあ、どうする、どうする?
とハラハラしながらも、アクシデント・フェチ(!)として興味深く見守った。
どうも悪趣味でスイマセン。

グレッチのボリュームツマミをイジって音量を上げて、指弾きですわ。
軽く握った指を伸ばしながら弾く、スパニッシュ風なストローク。
カ、カ、カッコいい!!!(パンダのままだけど!)
ギターソロもそのままこなしてたし、
もう、この時点で私はノックアウトされた。
(パンダのままだけど!)

そして、最初の脱皮。
「足元が散らかっててスイマセン」
「ある意味、これ(脱ぎ捨てた着ぐるみ)がエフェクターですから」
うまいっ!

『引き潮』から野球拳へという鉄板の流れで、
カルピス・プレスリーへと華麗に変身。
この衣装に違和感を覚えるどころか、
キャー!今日もステキ!と思ってしまう私は、立派なパンダ中毒だな。

キヨシローとリクオさんの共作『胸が痛いよ』
レコーディングにはのりをさんも参加しているらしい。
まさに、胸が締めつけられるようなせつない歌。
リクオさんの歌は、胸の奥深くへと静かに着地する。
心地いいのにずっしりとした重みを持っていて、ウルッとくるのだ。

「最後の曲になりました~」からの「永六輔」も
軽く5,6回のライトバージョンで。
ケーヤンもめっちゃ笑ってたな。
この二人が同い年ってことでみんな「えええ~っ!」て言ってたけど、
あぁ、そんなもんちゃう?と思った私は少数派なのか?

『とばせロック』大っ好き!
「ギュイーンと伸び続ける」感じが爽快だし、
「俺は最低で最悪の男」なんて言われたら、だめんず好きにはたまらんよ。
そして「ロックギターを弾くとき俺は完成する」という歌詞どおり、
水玉模様でフリンジのついたジャンプスーツという
奇抜な衣装を纏ったのりをさんがギターを弾く姿は、
あり得ないほど、超オトコマエなのだ。
あんなのギター持ってなかったら、サーカス?コント?なのに、不思議だ。

と、ぎゅうっとショートバージョンに濃縮されたパンダーランドを
満喫したのであった。



で、次のゲスト・・・の前に、MCCBで『君にささげよう』
このときのケーヤンの歌が良かったな~。
ケーヤンは、その人柄のせいなのか、歌うときも
少し遠慮がちに声を出してるように感じることが多いのだが、
エンジンがかかってきたのか、パンダさんに刺激を受けたのか、
ガツーンと歌が前に出てきた・・・ような気がしたな。



3番目のゲストは、藤井一彦。
ギターパンダの後はやりにくいだろうなぁ、と心配していたのだが、
本人も「動物の後だけはやめてって言ったのに」と。
実は、前回のライブでもその順番だったらしい。
それはお気の毒だわ。

最初の曲は、ツイッターでの予告どおり『乱気流ガール』
パンダーランドの流れを払拭する為なのか、
一彦さんのテンションが高いなぁ。
パフォーマンスが派手。
アンプの前に跪いて、フィードバックかけたり、
16カッティングをこれでもか~、ていうくらい弾きたおしたり。
なんか、やんちゃ小僧を見てるような心地だったわ。

『軽い後悔』を歌っているリクオさんの裏で、
ケーヤンと一彦さんが、掛け合いでギターを弾いてて、
二人とも楽しげにやってるのだが、ちょっと、ちょっと!
リクオさんの歌より、目立ってるやん!
そこは、ちゃんとバッキングしなさいよ~!と思ったのは、
私だけではないはず。
まぁ、こういうスペシャルなセッションだから、許しちゃうけどね。

という感じで、一彦さんは終始テンション高いパフォーマンスで
一彦ギターの真髄を見せつけるかのようだった。



最後は、またMCCBだけで。
『ミラクルマン』は盛り上がる~!
踊りたいぜ~!とウズウズしてたところで、
リクオさんが「エブリバディ、スタンドアップ!」と言ってくれたので、
何かのスイッチが入ったかってくらいの勢いで立ち上がった。
あー、自由に動けるのっていいわー。

それにしても、リクオさん、中腰になってピアノ弾くの凄いよな~、と
ヘンなことに感心しながら、踊りまくった。

本編ラストの『アイノウタ』のシンガロングは感動的で
ちょっと泣きそうになる。



アンコール。
MCCB+ギターパンダ(カルピス・プレスリー)+藤井一彦で・・・。
あれー?
曲はなんだったかなぁ、全然思い出せない。
覚えてる方いらっしゃいましたら、教えてください。

440の狭いステージにギタリストが3人、しかもみんなタッパある方だよね。
少し窮屈そうではあるけど、確かに迫力はあるなぁ。

一応、私的に今最もHOTなギタリストのお二人が並んでるステージ。
もうメロメロでデレデレでヘロヘロですわ。
というわけで、
ケーヤンの方まで手が、いや、目が回らなかったことをお詫びします。
ごめんなさい。

一彦さんは、あいかわらずテンション高く、
キレキレのカッティングを見せてくれたし、
のりをさんは、右手首をやわらかく使うストロークがいい。
二人ともグレッチのギターなのだが、
並んでるのを見ると、ボディーの大きさも音色も、
弾き手の個性も全然違ってて、その対比が面白いな~。

最後は、ウリョンくんがハープで参加しての
『いい事ばかりはありゃしない』が、やたらと感動的で
しびれた~。



念願のパンダTシャツも購入できて、完璧ないい夜だったな~、
と余韻に浸りながらライブハウスを出ると、雨。
もちろん傘は持っていない。
いい事ばかりはありゃしないってことか・・・。



<追記>
と、追記するほどのことではないかもしれないけど、
リクオさんがMCで「コール&レスポンスを要求するような
ミュージシャンにだけはなりたくない、と思ってた」と言ってたことを
どーしても書いておきたかったのだよ。以上。

5 件のコメント:

  1. nemuriさんのブログを読んで、「あー、そうだった、そうだった」と思い出す事が沢山ありました。
    のりおさん、3曲くらいしかやらなかったような気がしていたけれど、結構長時間ステージにいたんですね。
    もう存在が圧倒的で、細かい記憶が飛んでいます。

    一彦もケーヤンも「男の子」っぽさ満載だったし、のりおさんはあんなだし(もちろん良い意味で!)、リクオさんの大人っぽさが全体を締めていたように思えました。

    そして、一彦がnemuriさんのことを「ここにいたな!」と確認するように見たのを・・・私は見逃さなかったze!!

    返信削除
  2. レポ、ありがとうございます。

    熱病から発熱し、ちょびっとバランス感覚を失った日々を過ごしているので、シュールなパンダ師匠の存在にホッとしています。
    お会いしたことのない一彦さんですが、正統派二枚目VS色物ってキツいでしょうね~。新たな横顔を垣間見る、絶好のチャンスだったことでしょう。うふふ。

    “パンダ友の会”が発足しそうとのこと。さらなるマイノリティぶりを発揮していきましょう♪

    私もパンダーランドへ行きたい!

    返信削除
  3. >りーさん
    あまりに盛り沢山なライブだったし、大好きなギタリストが並んでるし、楽しいしで、ポーっとしてて、あっという間に終わってしまった印象です。
    後で思い出しながら書いてみて、わりと長い時間やってたことに気付きました。
    そして、こんなライブを企画するリクオさんの懐の深さに感服です。

    一彦さんに、デレデレになってる顔を見られたかと思うと恥ずかしいです。(いつものことだけど)

    >サフィレットさん
    パンダ師匠は、この日も見事でしたよ。
    短い持ち時間の中でも、濃縮パンダワールドを堪能できました。
    そして、見れば見るほど、カルピス・プレスリーがカッコよく見えてくるんですけど。
    どうしよう・・・ときめいてしまう。

    返信削除
  4. ちぇー。
    ケーヤンが弾く乱気流ガールみたかったばーい!
    ばーかばーか!こんなにいい目にあった人はきっと不幸になる!
    …羨ましすぎて大人になれない。

    で、思ったよりケーヤンの記述があって嬉しいです。(これでも)
    アンコはケーヤンのサイトによると、
    「スウィート・リトル・ロックンローラー」「いいことばかりはありゃしない」のようですよ。
    スウィート・リトル・ロックンローラーはケーヤンのライブ会場限定アルバムに入っててですね、ケーヤンの訳詞です。
    と、ケーヤン豆知識を入れて、この記事のケーヤン度を上げておこう。

    返信削除
  5. >tokageさん
    そうそう「スウィート・リトル・ロックンローラー」でした!
    ケーヤンのテレキャスは譜面台のせいで、ほとんど見えなかったんですよ。本当にすいません。
    中央のグレッチャーズに夢中だったことは間違いありませんが。
    ギターのタイプが、それぞれ個性的で面白かったな~。

    あれ?来月も440で、豪華ギタリスト陣の集うライブがあったような・・・。

    返信削除